26 / 34
26 勇者の記憶の世界
しおりを挟む
ごおおお……と、激しく風のうなる音に、小声のつぶやきが重なる。
「……ここは……」
「うまく、行ったみたいです」
ギルヴェクスが呆然と辺りを見回す横で、ルエリアは第一段階を突破できたことに、ほっと胸を撫で下ろした。
とはいえ安堵を誘うような光景では決してなかった。ところどころ穴の開いた床、ぼろぼろになった石の壁。ひびの入ったガラス窓、今にも崩れ落ちてきそうなほどに傷んだ天井。
魔王城は、山頂の忘れ去られた古代都市にあった。そこに遺されていた古城を魔族たちが勝手に占拠し、原始的で粗末な手法で修繕して根城としていたという。そのせいか、最上階であるこの場所には隙間風が常に吹き込んできていた。
空気の冷たさにルエリアは身震いした。
この感覚もまた、ギルヴェクスがここへと訪れた際に感じたことだ。
ギルヴェクスと向かい合ったルエリアは、自分たちが使っている魔法薬について説明しはじめた。
「今、同行者である私がこの世界にいる誰かに干渉して、起こる出来事を変化させたとしても現実は変わりません。そして、この世界の主であるあなたが記憶の世界の住人に干渉しようとすれば、ただちに目覚めるのでそもそも干渉できません」
「そうか……」
消えゆく語尾を追うかのように、ギルヴェクスの視線が下がっていく。
もしも今、同行者であるルエリアが何かしらの方法で勇者の仲間たちを救ったとしても、その先の未来はない。
この世界は、今いる狭い範囲しか構築されていない。生き残った仲間たちがここから去ろうとすれば、時の流れはただちに止まる。
ここへと来たのは被術者の願望を叶えるためではない。そんなことをすれば、現実との乖離に堪えきれず、心が破壊されてしまうことだろう。
ルエリアたちは、階下から上がってきたところに立っていた。
長い廊下の先、左の壁側に玉座の間の巨大な扉が見える。
普通の王城であれば兵士がいて、開閉をおこないそうなところだったが、その扉は開け放たれたままだった。開閉すらできないくらいに傷んでいるのだろう。
ギルヴェクスが呆然と城内を見ている横で、ルエリアはさらに説明を加えた。
「この世界から目覚める方法は、記憶の世界の主が誰かに触れてしまった場合以外にもあります。ひとつは、魔法薬の効果が切れること。それと、もうひとつ」
腕輪のように、自分の手首に巻かれたロープを掲げてみせる。
「現実世界で結んでいるロープは、このようにブレスレット状になっています。これに私が所定の触れ方をすれば、いつでもあなたは目覚めることができます。もし帰りたくなったらすぐ、私に教えてください」
「……わかった」
一歩一歩、ためらいを見せながらギルヴェクスが歩を進める。
うつむき、床に空いた穴を避けて歩きながら、ぽつりと話し出した。
「床が傷んでいるだろう? どの階も、ひどい有様だった。魔族の攻勢は階を上がるごとに熾烈さを増していったし、足元に気を付けながら戦うのは骨が折れたものだ。一度だけ、全員で下の階に落ちたりもしたしな」
足を止め、廊下の先を見据えて、また視線を落とす。
「最上階へと続く階段が見つけられず、すべての廊下の先を見て回ったんだ。ここに辿り着くまでに僕らはすっかり疲弊してしまい、一旦引き返すか進むか意見が分かれて……。最終的に、僕が進むことを決定した……」
そう言ってギルヴェクスは唇を噛みしめた。
もしもそこで引き返していたら、未来はどうなっていたのだろうか――。
ルエリアは、考えても仕方のないことを思わず考えてしまい、強く首を振って思考を打ち消した。
隣を見れば、ギルヴェクスが顔をしかめていた。きっとルエリアと同じように、ありもしない未来を思い描いてしまったのだろう。
完全に動きを止めたギルヴェクスを、ルエリアはじっと待った。
ギルヴェクスが向かい合うべき場面は、玉座の間で繰り広げられる。記憶の世界の主がそこへと近づかない限り、時の流れは止まったままだ。
今ルエリアたちが使っている魔法薬は、そういう効能の薬だった――。被術者が一番向き合いたくない場面へと確実に向き合わせる魔法薬。
治療のためとはいえ残酷だと、ルエリアはこれまでの施術記録を読みながらずっと思っていた。
それでも、ギルヴェクスの心に前向きな変化をもたらすことが、きっとできるはず――。
そんなことを考えながらギルヴェクスを見つめていると、ふと目蓋が下ろされた。
ギルヴェクスはしばらく目を閉じて、幾度か深呼吸を繰り返すと――再び顔を上げて、重い足取りで歩き出した。
一歩、また一歩と、玉座の間に近づいていく。
そこではまだ、ギルヴェクスの仲間が生きている。
彼らの最期に、どんな言葉を交わしたのだろう――ルエリアが、いつぞや遠巻きに見た勇者の仲間たちを頭に描いた瞬間。
どーん……、と。
凄まじい地鳴りに似た音が、玉座の間から聞こえてきた。
今までに聞いたことのない轟音に、ルエリアは全身を飛び上がらせた。
「今の音は……?」
「今のは……。魔王が……力尽きて倒れたときの音だ……」
心臓が早鐘を打ちはじめる。ルエリアは緊張にぐっと息を呑んだ。傷付きぼろぼろになった勇者の仲間とギルヴェクス自身、そして初めて目にする魔王がこの先に待ち構えているのだ。
(私が怯んでちゃダメ……!)
腹の前で両手を握りしめて、恐怖を抑え込もうとする。
次の瞬間。
「っ……!」
突如としてギルヴェクスが踵を返して駆け出した。
「ギルヴェクス様!」
ルエリアもすぐにそのあとを追いかけた。
ギルヴェクスは衰弱しているはずなのに、記憶の世界の中では現実の体力が影響しないのか、その足の速さはルエリアが全速力で駆けても徐々に引き離されていくほどに速かった。
逃げたところでまた玉座の間の時間の流れが止まるだけだ。しかし逃げ出すということは、向き合う覚悟が揺らいでしまったということに他ならない。
「ギルヴェクス様、一旦仕切り直しましょう! 今、目覚める手続きをしますから……」
そこまで叫んだ瞬間。
ふっ、と。
ギルヴェクスが姿を消してしまった。
「……ここは……」
「うまく、行ったみたいです」
ギルヴェクスが呆然と辺りを見回す横で、ルエリアは第一段階を突破できたことに、ほっと胸を撫で下ろした。
とはいえ安堵を誘うような光景では決してなかった。ところどころ穴の開いた床、ぼろぼろになった石の壁。ひびの入ったガラス窓、今にも崩れ落ちてきそうなほどに傷んだ天井。
魔王城は、山頂の忘れ去られた古代都市にあった。そこに遺されていた古城を魔族たちが勝手に占拠し、原始的で粗末な手法で修繕して根城としていたという。そのせいか、最上階であるこの場所には隙間風が常に吹き込んできていた。
空気の冷たさにルエリアは身震いした。
この感覚もまた、ギルヴェクスがここへと訪れた際に感じたことだ。
ギルヴェクスと向かい合ったルエリアは、自分たちが使っている魔法薬について説明しはじめた。
「今、同行者である私がこの世界にいる誰かに干渉して、起こる出来事を変化させたとしても現実は変わりません。そして、この世界の主であるあなたが記憶の世界の住人に干渉しようとすれば、ただちに目覚めるのでそもそも干渉できません」
「そうか……」
消えゆく語尾を追うかのように、ギルヴェクスの視線が下がっていく。
もしも今、同行者であるルエリアが何かしらの方法で勇者の仲間たちを救ったとしても、その先の未来はない。
この世界は、今いる狭い範囲しか構築されていない。生き残った仲間たちがここから去ろうとすれば、時の流れはただちに止まる。
ここへと来たのは被術者の願望を叶えるためではない。そんなことをすれば、現実との乖離に堪えきれず、心が破壊されてしまうことだろう。
ルエリアたちは、階下から上がってきたところに立っていた。
長い廊下の先、左の壁側に玉座の間の巨大な扉が見える。
普通の王城であれば兵士がいて、開閉をおこないそうなところだったが、その扉は開け放たれたままだった。開閉すらできないくらいに傷んでいるのだろう。
ギルヴェクスが呆然と城内を見ている横で、ルエリアはさらに説明を加えた。
「この世界から目覚める方法は、記憶の世界の主が誰かに触れてしまった場合以外にもあります。ひとつは、魔法薬の効果が切れること。それと、もうひとつ」
腕輪のように、自分の手首に巻かれたロープを掲げてみせる。
「現実世界で結んでいるロープは、このようにブレスレット状になっています。これに私が所定の触れ方をすれば、いつでもあなたは目覚めることができます。もし帰りたくなったらすぐ、私に教えてください」
「……わかった」
一歩一歩、ためらいを見せながらギルヴェクスが歩を進める。
うつむき、床に空いた穴を避けて歩きながら、ぽつりと話し出した。
「床が傷んでいるだろう? どの階も、ひどい有様だった。魔族の攻勢は階を上がるごとに熾烈さを増していったし、足元に気を付けながら戦うのは骨が折れたものだ。一度だけ、全員で下の階に落ちたりもしたしな」
足を止め、廊下の先を見据えて、また視線を落とす。
「最上階へと続く階段が見つけられず、すべての廊下の先を見て回ったんだ。ここに辿り着くまでに僕らはすっかり疲弊してしまい、一旦引き返すか進むか意見が分かれて……。最終的に、僕が進むことを決定した……」
そう言ってギルヴェクスは唇を噛みしめた。
もしもそこで引き返していたら、未来はどうなっていたのだろうか――。
ルエリアは、考えても仕方のないことを思わず考えてしまい、強く首を振って思考を打ち消した。
隣を見れば、ギルヴェクスが顔をしかめていた。きっとルエリアと同じように、ありもしない未来を思い描いてしまったのだろう。
完全に動きを止めたギルヴェクスを、ルエリアはじっと待った。
ギルヴェクスが向かい合うべき場面は、玉座の間で繰り広げられる。記憶の世界の主がそこへと近づかない限り、時の流れは止まったままだ。
今ルエリアたちが使っている魔法薬は、そういう効能の薬だった――。被術者が一番向き合いたくない場面へと確実に向き合わせる魔法薬。
治療のためとはいえ残酷だと、ルエリアはこれまでの施術記録を読みながらずっと思っていた。
それでも、ギルヴェクスの心に前向きな変化をもたらすことが、きっとできるはず――。
そんなことを考えながらギルヴェクスを見つめていると、ふと目蓋が下ろされた。
ギルヴェクスはしばらく目を閉じて、幾度か深呼吸を繰り返すと――再び顔を上げて、重い足取りで歩き出した。
一歩、また一歩と、玉座の間に近づいていく。
そこではまだ、ギルヴェクスの仲間が生きている。
彼らの最期に、どんな言葉を交わしたのだろう――ルエリアが、いつぞや遠巻きに見た勇者の仲間たちを頭に描いた瞬間。
どーん……、と。
凄まじい地鳴りに似た音が、玉座の間から聞こえてきた。
今までに聞いたことのない轟音に、ルエリアは全身を飛び上がらせた。
「今の音は……?」
「今のは……。魔王が……力尽きて倒れたときの音だ……」
心臓が早鐘を打ちはじめる。ルエリアは緊張にぐっと息を呑んだ。傷付きぼろぼろになった勇者の仲間とギルヴェクス自身、そして初めて目にする魔王がこの先に待ち構えているのだ。
(私が怯んでちゃダメ……!)
腹の前で両手を握りしめて、恐怖を抑え込もうとする。
次の瞬間。
「っ……!」
突如としてギルヴェクスが踵を返して駆け出した。
「ギルヴェクス様!」
ルエリアもすぐにそのあとを追いかけた。
ギルヴェクスは衰弱しているはずなのに、記憶の世界の中では現実の体力が影響しないのか、その足の速さはルエリアが全速力で駆けても徐々に引き離されていくほどに速かった。
逃げたところでまた玉座の間の時間の流れが止まるだけだ。しかし逃げ出すということは、向き合う覚悟が揺らいでしまったということに他ならない。
「ギルヴェクス様、一旦仕切り直しましょう! 今、目覚める手続きをしますから……」
そこまで叫んだ瞬間。
ふっ、と。
ギルヴェクスが姿を消してしまった。
3
お気に入りに追加
92
あなたにおすすめの小説
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
最強騎士は料理が作りたい
菁 犬兎
ファンタジー
こんにちわ!!私はティファ。18歳。
ある国で軽い気持ちで兵士になったら気付いたら最強騎士になってしまいました!でも私、本当は小さな料理店を開くのが夢なんです。そ・れ・な・の・に!!私、仲間に裏切られて敵国に捕まってしまいました!!あわわどうしましょ!でも、何だか王様の様子がおかしいのです。私、一体どうなってしまうんでしょうか?
*小説家になろう様にも掲載されております。
身代わり婚~暴君と呼ばれる辺境伯に拒絶された仮初の花嫁
結城芙由奈
恋愛
【決してご迷惑はお掛けしません。どうか私をここに置いて頂けませんか?】
妾腹の娘として厄介者扱いを受けていたアリアドネは姉の身代わりとして暴君として名高い辺境伯に嫁がされる。結婚すれば幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱いていたのも束の間。望まぬ花嫁を押し付けられたとして夫となるべく辺境伯に初対面で冷たい言葉を投げつけらた。さらに城から追い出されそうになるものの、ある人物に救われて下働きとして置いてもらえる事になるのだった―。
【完結】ガラクタゴミしか召喚出来ないへっぽこ聖女、ゴミを糧にする大精霊達とのんびりスローライフを送る〜追放した王族なんて知らんぷりです!〜
櫛田こころ
ファンタジー
お前なんか、ガラクタ当然だ。
はじめの頃は……依頼者の望み通りのものを召喚出来た、召喚魔法を得意とする聖女・ミラジェーンは……ついに王族から追放を命じられた。
役立たずの聖女の代わりなど、いくらでもいると。
ミラジェーンの召喚魔法では、いつからか依頼の品どころか本当にガラクタもだが『ゴミ』しか召喚出来なくなってしまった。
なので、大人しく城から立ち去る時に……一匹の精霊と出会った。餌を与えようにも、相変わらずゴミしか召喚出来ずに泣いてしまうと……その精霊は、なんとゴミを『食べて』しまった。
美味しい美味しいと絶賛してくれた精霊は……ただの精霊ではなく、精霊王に次ぐ強力な大精霊だとわかり。ミラジェーンを精霊の里に来て欲しいと頼んできたのだ。
追放された聖女の召喚魔法は、実は精霊達には美味しい美味しいご飯だとわかり、のんびり楽しく過ごしていくスローライフストーリーを目指します!!
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
【完結】うっかり異世界召喚されましたが騎士様が過保護すぎます!
雨宮羽那
恋愛
いきなり神子様と呼ばれるようになってしまった女子高生×過保護気味な騎士のラブストーリー。
◇◇◇◇
私、立花葵(たちばなあおい)は普通の高校二年生。
元気よく始業式に向かっていたはずなのに、うっかり神様とぶつかってしまったらしく、異世界へ飛ばされてしまいました!
気がつくと神殿にいた私を『神子様』と呼んで出迎えてくれたのは、爽やかなイケメン騎士様!?
元の世界に戻れるまで騎士様が守ってくれることになったけど……。この騎士様、過保護すぎます!
だけどこの騎士様、何やら秘密があるようで――。
◇◇◇◇
※過去に同名タイトルで途中まで連載していましたが、連載再開にあたり設定に大幅変更があったため、加筆どころか書き直してます。
※アルファポリス先行公開。
※表紙はAIにより作成したものです。
「お前を愛するつもりはない」な仮面の騎士様と結婚しました~でも白い結婚のはずなのに溺愛してきます!~
卯月ミント
恋愛
「お前を愛するつもりはない」
絵を描くのが趣味の侯爵令嬢ソールーナは、仮面の英雄騎士リュクレスと結婚した。
だが初夜で「お前を愛するつもりはない」なんて言われてしまい……。
ソールーナだって好きでもないのにした結婚である。二人はお互いカタチだけの夫婦となろう、とその夜は取り決めたのだが。
なのに「キスしないと出られない部屋」に閉じ込められて!?
「目を閉じてくれるか?」「えっ?」「仮面とるから……」
書き溜めがある内は、1日1~話更新します
それ以降の更新は、ある程度書き溜めてからの投稿となります
*仮面の俺様ナルシスト騎士×絵描き熱中令嬢の溺愛ラブコメです。
*ゆるふわ異世界ファンタジー設定です。
*コメディ強めです。
*hotランキング14位行きました!お読みいただき&お気に入り登録していただきまして、本当にありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる