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第十章 黎明
黎明
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それから、陛下のいない部屋で私はひとり。考える時間はたっぷりとあった、
思えば、全ては浅はかな私のせいだった。愚かで稚拙で我が強い自分という存在が誰もを不幸にしている。
いつも逃げてばかりだ。
目の前にいる人に、ちゃんと向き合えば良かったのに。
第五夫人として南鞍へ送ろうとした父に。牡丹坊に来られないと言った皇帝陛下に。そして心変わりをしたかもしれない奕世に。私は物分かりのいいふりをして、誰とも真剣に向き合わず、ただその場から逃げつづけてきた。色んな理由をこじつけたけれど、相手が私を愛していないと知るのが怖くて、向き合わなかった。
信用していなかった。相手の真実を知ろうとはせず、自らを投げ出してまでは愛さなかった。私は無を選んだ。感情を揺さぶられたくなくて、いつだってここじゃないどこかへ逃げようとした。
でも、私が私であるかぎり、自分自身の心からは逃れられなかった。この大陸で1番速い馬に乗っても、国境を越えても、死に急いで自暴自棄になっても。
足にジャラリと触れる冷たい首飾りや腕輪や装飾品。それを選んだ奕世の想いなど陛下に言われるまで全く考えても見なかった。
第二夫人は私を何を考えてるか分からなくて気持ちが悪い子と言った。祖母が死んだ時も涙ひとつ流さなくて、父も親戚と冷たい子と陰口を叩いていたのを知ってる。母が死んだ時も泣かなかった。
奕世は、私が泣いたら抱きしめてくれる。奕晨も、私の涙を気遣ってくれる。
涙で同情をひこうとしているつもりは無いけれど、私を愛している人の前でしか泣かないなんて、私はやっぱり狡くて汚い。
自立した女性として生きるだなんて、今の私はそれから最も遠い場所にいる。男に甘えて、媚びて、歓心を買い、そして縋って生きる身だ。自らのことひとつ、何も出来ない。今や堯舜に乳もやらずに、庇護してくれる男には言い返すこともできない。
そして、その男を幸せにすることができない。
目の前にいる人にちゃんと向き合っていない。
もうこのまま夜が明けないかもしれない恐怖が私を襲っていた。朝なんてもう来ないんじゃないかな。このまま暗くて、冷たい床で一人きり死んでしまうんじゃないかな。
罵倒されてもいいから、今夜も奕晨と過ごしたかった。嫌われてもいい、私に愛想をつかしてもいい、両の足を潰されて、監禁されてもいいから、1人にはしないでほしい。
フラフラと立ち上がる。牡丹坊の場所なら私も知ってる。奕晨はああ言ったけど、牡丹坊にいなくて誰か他の女にお通いになってたら、絶対に女は刺し殺してやろう。そんな事をブツブツ呟きながら、長く暗い道を抜ける。
どうせ、陛下の影は全てをみている。私は誰に会うこともなく牡丹坊まで辿り着く。
久しぶりだ。後宮に戻ってから、牡丹坊に訪れるのは初めてだった。あれは、銀貴妃になりたての頃、陛下は毎晩のようにお通いくださった。一緒に夕餉を食べ、月を眺めて会話し、私を抱いて眠り、朝は平たい桃を齧る。今思えば穏やかな日々だった。
ゆっくり部屋を進む。奕晨は月見の高床に居る。私の気配に気づいて、振り返る。私は急に恥ずかしくなった。
「そなたと出逢った頃のようで懐かしいな」
「私もその頃を思い出してました」
「薄衣では冷える、こちらへおいで」
奕晨は椅子にかけてある毛布を私の肩にかけて、包む。
「そんな格好で歩き回っては…こんなに冷たい」
私の頬に顔を寄せた奕晨の吐息がかかる。しっかりと後ろから抱きしめられる。
「1人では眠れなかったか」
私は頷く。
「朕もだ、ずっとそなたのことを考えていた」
「私は父とあなたと奕世と堯舜のことを考えていたわ」
どうせ嘘もつけないし、見透かされるのだ。正直に話すだけだった。
「私を疎んで金で老人に売り飛ばそうとした父は死んだかしらって」
少し驚いたように、奕晨は目を見開く。
「私、母が死んでから誰にも愛されずに育ったの。醜くて、可愛げがなくて、人の心がない冷たい子と言われてね」
奕晨は黙ってきいている。
「そんな事ないって思っていたけど、案外当たっていたかもしれないわ」
「当たってはいない。そなたは美しい」
「ありがとう。褒められるって嬉しいのね」
奕晨の方がよっぽど美しいと思いながら、私は話しつづける。
「奕晨ね、さっき私の両の足を潰して両手を切って、目をつぶして舌を切りたいって言ったでしょう」
「あれは本心ではない」
奕晨は心底嫌な顔をした。言ったことを後悔しているらしかった。
「いいえ、きっと本心の一部よ。私ね、やっぱり愚かで浅はかで日和見な狡い女だから、目の前に奕世が来て、愛をみせてくれたらきっとまた惹かれてしまうわ」
眼差しが、彼の困惑を伝えた。構わずに私は続ける。
「でもね、私は奕晨に応えたいの。愛してくれる気持ちが嬉しいから。私は愛されずに育ったから、こんな私を誠実にずっと愛してくれたあなたに全てを返したいの」
奕晨は理解できないようだった。私だって自分自身が何を言っているか理解できているわけではない。だが、止まらなかった。
「あなたが望むなら、足を潰し目を潰してもいいわ。奕世に私を奪われないようにしてほしい。私は目の前のあなたに私の誠実をあげたいから」
「奕世がお前を裏切り、銀蓮を孕ませたからか?」
奕晨の言葉に思わず笑ってしまった。
「なんでも知っているのね、皇帝陛下は」
「それは、違う。あの男がそなたに伝えろと信書を送ってきている。銀蓮や領土は交換の材料でもある。が、雲泪が望むなら、そなたの許しが得られるのなら、腹を裂き、産まれぬ我が子を切り刻み、狼の餌にすることも厭わないそうだ」
「狂ってるわね」
私は溜め息をついた。
「私は銀蓮には幸せになってもらいたいわ。今更小龍と一緒になれるのかは分からないし、銀蓮は奕世を愛してしまったかもしれないけれど」
「女の気持ちは分からない、銀蓮が帰ってきたいのかも分からない」
人の気持ちは分からないけれど、夫に腹を裂かれたくはないだろうと思った。まあ、私は夫に足と目を潰されてもいいわと言ったばかりだけれど。
「奕晨、お願いがあるわ」
「そなたの願いはなんでも聞こう」
「私を奕世に差し出さないで頂戴」
奕晨の瞳は月を映し、輝いていた。
「そして、あなたは私を裏切らないでほしい。私も裏切らない。私はあなたを裏切ったことがあるから、信用ならないなら足の腱を切ってもいいわ。…それからもし私がいらなくなったら、予告はいらないわ。殺してほしい」
「ああ、わかった」
向き合って、真剣な顔をしている奕晨はあっさりと答えた。
「そうだ、こちらもお願いをしよう」
思い出したように付け加える。
「これから愛を伝えるときは、足の腱を切ってもいいわ、なんて言わないでくれ。朕も愛を伝えるのが苦手だし、雲泪は遥か先を行く下手さだ…」
果たして私の言葉は愛の告白だったのだろうか。私自身気づいていなかった。だが奕晨はそうとったようだった。優しい口づけと共に、奕晨は付け加えた。
「愛を伝える時は、愛してると言えばいいのだよ。そなたにその言葉が染み込んで、慣れて洗脳されて、本当にそう思うまで何度でも」
空は紫色に染まり、朝の気配を感じた。もう恐れも、迷いもなかった。私ははっきりと言った。
「愛してるわ、奕晨」
奕晨は少し照れて、頬は赤く染まった。
「愛してる。雲泪」
私たちは声を出して笑い、そして抱き合って笑い転げ回ったのだった。
思えば、全ては浅はかな私のせいだった。愚かで稚拙で我が強い自分という存在が誰もを不幸にしている。
いつも逃げてばかりだ。
目の前にいる人に、ちゃんと向き合えば良かったのに。
第五夫人として南鞍へ送ろうとした父に。牡丹坊に来られないと言った皇帝陛下に。そして心変わりをしたかもしれない奕世に。私は物分かりのいいふりをして、誰とも真剣に向き合わず、ただその場から逃げつづけてきた。色んな理由をこじつけたけれど、相手が私を愛していないと知るのが怖くて、向き合わなかった。
信用していなかった。相手の真実を知ろうとはせず、自らを投げ出してまでは愛さなかった。私は無を選んだ。感情を揺さぶられたくなくて、いつだってここじゃないどこかへ逃げようとした。
でも、私が私であるかぎり、自分自身の心からは逃れられなかった。この大陸で1番速い馬に乗っても、国境を越えても、死に急いで自暴自棄になっても。
足にジャラリと触れる冷たい首飾りや腕輪や装飾品。それを選んだ奕世の想いなど陛下に言われるまで全く考えても見なかった。
第二夫人は私を何を考えてるか分からなくて気持ちが悪い子と言った。祖母が死んだ時も涙ひとつ流さなくて、父も親戚と冷たい子と陰口を叩いていたのを知ってる。母が死んだ時も泣かなかった。
奕世は、私が泣いたら抱きしめてくれる。奕晨も、私の涙を気遣ってくれる。
涙で同情をひこうとしているつもりは無いけれど、私を愛している人の前でしか泣かないなんて、私はやっぱり狡くて汚い。
自立した女性として生きるだなんて、今の私はそれから最も遠い場所にいる。男に甘えて、媚びて、歓心を買い、そして縋って生きる身だ。自らのことひとつ、何も出来ない。今や堯舜に乳もやらずに、庇護してくれる男には言い返すこともできない。
そして、その男を幸せにすることができない。
目の前にいる人にちゃんと向き合っていない。
もうこのまま夜が明けないかもしれない恐怖が私を襲っていた。朝なんてもう来ないんじゃないかな。このまま暗くて、冷たい床で一人きり死んでしまうんじゃないかな。
罵倒されてもいいから、今夜も奕晨と過ごしたかった。嫌われてもいい、私に愛想をつかしてもいい、両の足を潰されて、監禁されてもいいから、1人にはしないでほしい。
フラフラと立ち上がる。牡丹坊の場所なら私も知ってる。奕晨はああ言ったけど、牡丹坊にいなくて誰か他の女にお通いになってたら、絶対に女は刺し殺してやろう。そんな事をブツブツ呟きながら、長く暗い道を抜ける。
どうせ、陛下の影は全てをみている。私は誰に会うこともなく牡丹坊まで辿り着く。
久しぶりだ。後宮に戻ってから、牡丹坊に訪れるのは初めてだった。あれは、銀貴妃になりたての頃、陛下は毎晩のようにお通いくださった。一緒に夕餉を食べ、月を眺めて会話し、私を抱いて眠り、朝は平たい桃を齧る。今思えば穏やかな日々だった。
ゆっくり部屋を進む。奕晨は月見の高床に居る。私の気配に気づいて、振り返る。私は急に恥ずかしくなった。
「そなたと出逢った頃のようで懐かしいな」
「私もその頃を思い出してました」
「薄衣では冷える、こちらへおいで」
奕晨は椅子にかけてある毛布を私の肩にかけて、包む。
「そんな格好で歩き回っては…こんなに冷たい」
私の頬に顔を寄せた奕晨の吐息がかかる。しっかりと後ろから抱きしめられる。
「1人では眠れなかったか」
私は頷く。
「朕もだ、ずっとそなたのことを考えていた」
「私は父とあなたと奕世と堯舜のことを考えていたわ」
どうせ嘘もつけないし、見透かされるのだ。正直に話すだけだった。
「私を疎んで金で老人に売り飛ばそうとした父は死んだかしらって」
少し驚いたように、奕晨は目を見開く。
「私、母が死んでから誰にも愛されずに育ったの。醜くて、可愛げがなくて、人の心がない冷たい子と言われてね」
奕晨は黙ってきいている。
「そんな事ないって思っていたけど、案外当たっていたかもしれないわ」
「当たってはいない。そなたは美しい」
「ありがとう。褒められるって嬉しいのね」
奕晨の方がよっぽど美しいと思いながら、私は話しつづける。
「奕晨ね、さっき私の両の足を潰して両手を切って、目をつぶして舌を切りたいって言ったでしょう」
「あれは本心ではない」
奕晨は心底嫌な顔をした。言ったことを後悔しているらしかった。
「いいえ、きっと本心の一部よ。私ね、やっぱり愚かで浅はかで日和見な狡い女だから、目の前に奕世が来て、愛をみせてくれたらきっとまた惹かれてしまうわ」
眼差しが、彼の困惑を伝えた。構わずに私は続ける。
「でもね、私は奕晨に応えたいの。愛してくれる気持ちが嬉しいから。私は愛されずに育ったから、こんな私を誠実にずっと愛してくれたあなたに全てを返したいの」
奕晨は理解できないようだった。私だって自分自身が何を言っているか理解できているわけではない。だが、止まらなかった。
「あなたが望むなら、足を潰し目を潰してもいいわ。奕世に私を奪われないようにしてほしい。私は目の前のあなたに私の誠実をあげたいから」
「奕世がお前を裏切り、銀蓮を孕ませたからか?」
奕晨の言葉に思わず笑ってしまった。
「なんでも知っているのね、皇帝陛下は」
「それは、違う。あの男がそなたに伝えろと信書を送ってきている。銀蓮や領土は交換の材料でもある。が、雲泪が望むなら、そなたの許しが得られるのなら、腹を裂き、産まれぬ我が子を切り刻み、狼の餌にすることも厭わないそうだ」
「狂ってるわね」
私は溜め息をついた。
「私は銀蓮には幸せになってもらいたいわ。今更小龍と一緒になれるのかは分からないし、銀蓮は奕世を愛してしまったかもしれないけれど」
「女の気持ちは分からない、銀蓮が帰ってきたいのかも分からない」
人の気持ちは分からないけれど、夫に腹を裂かれたくはないだろうと思った。まあ、私は夫に足と目を潰されてもいいわと言ったばかりだけれど。
「奕晨、お願いがあるわ」
「そなたの願いはなんでも聞こう」
「私を奕世に差し出さないで頂戴」
奕晨の瞳は月を映し、輝いていた。
「そして、あなたは私を裏切らないでほしい。私も裏切らない。私はあなたを裏切ったことがあるから、信用ならないなら足の腱を切ってもいいわ。…それからもし私がいらなくなったら、予告はいらないわ。殺してほしい」
「ああ、わかった」
向き合って、真剣な顔をしている奕晨はあっさりと答えた。
「そうだ、こちらもお願いをしよう」
思い出したように付け加える。
「これから愛を伝えるときは、足の腱を切ってもいいわ、なんて言わないでくれ。朕も愛を伝えるのが苦手だし、雲泪は遥か先を行く下手さだ…」
果たして私の言葉は愛の告白だったのだろうか。私自身気づいていなかった。だが奕晨はそうとったようだった。優しい口づけと共に、奕晨は付け加えた。
「愛を伝える時は、愛してると言えばいいのだよ。そなたにその言葉が染み込んで、慣れて洗脳されて、本当にそう思うまで何度でも」
空は紫色に染まり、朝の気配を感じた。もう恐れも、迷いもなかった。私ははっきりと言った。
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