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第115話 対策会議 開始

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おい、どうするんだ

くそっ、俺はまだ女性経験が無いんだぞ!こんなところで死ぬ訳にはっ…

ばかやろう!気をしっかりもてぇ!俺達ならあいつを倒せるさ…ちなみに俺はこの戦いが終わったら結婚するんだ…

(凄いフラグ臭がする会話だ…)

俺はギルドの中を見渡した。そこには多くの冒険者達がこれでもかという程の重武装で馳せ参じていた。意外にも裏路地で叩きのめしたゴロツキ共もそこに加わっていた。こんな奴等でもこの村の住人といったところなのだろう。慣れ親しんだ村の危機には駆けつけるのだ、あれ?もしかしてそんな悪い奴じゃないんじゃないか?とも思ってしまう。まぁ屑なんだけど。

そして俺もその1人…では無いが、ライムに連れられアルクキヨジンの対策にギルドに連れて来られたのだ。隙を見て逃げ出そうにもがっちりと腕を掴まれている。助けて。

「皆さん、お集まり頂き、ありがとうございます…この様な緊急の呼び出しは当ギルド始まって以来、初となりますが…」

そこには、ギルドマスターのフォリンがいた。そりゃ村の一大事だ、こういった時に出張らなくて如何するんだって話だが。

「対アルクキヨジン討伐の緊急クエストを発注致します!このクエストには皆さんのレベルも職も問いません!…もちろん無理だと判断した場合にはこの村を捨てて逃げる事になりますが、どうか…どうかよろしくお願いします!」

ギルド内がざわめき、ギルドマスターが声を張り上げた。

「フォリンの奴、いつもの態度が嘘の様に殊勝だな」

「当たり前です。村が滅びるかどうかの瀬戸際なんですから」

ライムがキッと、俺を睨む。こいつ…俺にやった仕打ちとか、今俺を無理やりここに連れてきている事とか、俺に迷惑をかけている事を分かっているのだろうか?正直かなりイラつく。まぁ今はそれどころでは無い、俺もそこまで子供ではないし…、いややっぱりスロットが復活したら仕返ししようそうしよう。

そんな事を思っている間に、ギルドの職員がテーブルをかき集め即席の会議室を作っていた。ギルド内には張り詰めた空気がピリピリとしていて、かなりの緊張感が漂っている、アルクキヨジンってのはそれ程のものなのか、概要は聞いたが未だにピンとこないんだよな。

「それでは皆さん、作戦会議を行いますので。各自、席についてください!」

俺達はフォリンの指示に従って、他の冒険者同様に席についた。それにしても凄い数の冒険者だ。席につけないものも数えると200人は下らないんじゃないか?ここが村という規模では無い事は分かっていたつもりだが、それでもこんなにいればアルクキヨジンと言えども倒せる気がする。

「あれ?そういや静かだと思ったがクラリはどこいった?」

「ギルドに入った時にはいた筈だが…」

俺の横に当然の様に座っているライムが周りを見渡す素振りをするが、クラリの姿は見当たらなかった様で、こちらを見返してくる。

まぁいいか、どっかでこの会議を聞いているだろう

「さて、皆様。まずは現在の状況を説明させて頂きますが…その前にアルクキヨジンについて情報が必要な方はいますか?」
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