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4章⭐︎学園編⭐︎

戦闘よりメシ派

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-side リアム-



「とはいえ、まずは戦闘の前の腹ごしらえだよね。昼飯昼飯」


 実技試験と戦闘試験は午後からと言われたので、昼休みの俺たちは絶対食堂領域の中で飯を食うことにした。授業中は眠かったが、今は元気いっぱいである。


「ブレないねえ君も」


 当然だな。戦闘にうつつ抜かして飯を抜かすなど言語道断。
 いい戦闘はいい飯からである。


『うーーむ?あってるような間違ってるよな気がしないでもないような?』
『少なくとも戦闘に関して飯よりもモチベは低いことは伝わりましたね』
『そのやる気の一部でも授業に向けば、脳筋戦法から抜け出せると思うのだがな』
『無理だな!こいつはきっと脳筋こそ至高の戦法!!とか思ってるタイプだぜ!』
『弟子は師匠に似ると言うからのう』
『子も親に似るとも言うからな!』
「……」


 後ろでルーカスとシルバーとヨルムンガルドが俺のことを言いたい放題言っているが図星なので一旦無視。


「あ、図星なんだね」


 ノアがジトーーとみてくる。


「……」


 これも華麗にスルーして飯の準備を開始する。今日食べるのは試合に勝ちたいので、オークカツ丼!
 栄養バランスを考えてオーク汁も作った。
 勝負には勝ちたいからね!
 作り方は簡単だ。


◯オークカツ丼◯
1:玉ねぎは薄切りにする。
2:オークロースは筋を切り、ラップをのせて麺棒で叩き、両面に塩こしょうをまぶす。
3:薄力粉、溶き卵、パン粉の順に衣をつける。
4:フライパンの底から4cmほどの高さまで揚げ油を注ぎ、170℃に熱し、オークカツを入れる。中に火が通り、表面が色づくまで5分ほど揚げ、油切り、2cm幅に切る。
5:鍋に玉ねぎ、水、調味料の材料を入れて中火で熱します。玉ねぎがしんなりしたら、中火のまま軽く溶きほぐした卵を入れます。蓋をして火を止め、30秒蒸らして完成だ。
◯END◯


◯オーク汁◯
1:鍋にサラダ油を入れて熱し、オーク肉を入れて中火で炒める
2:肉の色が変わったら、あらかじめ切っておいた大根、にんじん、ごぼう、こんにゃくを加えて油が全体にまわるまで炒める。
3:水とだしを加えて中火で熱し、煮立ったら弱火にしてアクを取り、ふたをしてまた数分煮る。
4:みそを溶き入れ、ねぎを加えてさっと煮たら完成だ。
◯END◯


 --カリッ!!サクサク!!


『うっま!!』
「うまい。何回食べても美味しいなこの味」
「ジューシーでサクサクだ」
「オーク汁もほっこりする味だ、体がほぐれる感じがしていい感じだね」


 ……って、しまった。そういえば、ノアも一緒にカツ丼を食べたら、どっちもカツ丼のエールをもらっていることになっていまうのか。


『致命的ですね』
『致命的だな』
『致命的だのう』
「……」


 まあ、縁起物なんてそんなものか。


 ♢  ♢ ♢  ♢  ♢


「それでは実技試験を始める。実技試験は魔力総量の測定、魔法属性の試験だ」


 そーいえば、学校に来るまで深く考えたことなかったけれど、全属性を持っている人間はほとんどいないのだそうだ。
 魔力に関しても、特に魔力切れを起こしたことないから深く考えたことはなかったけれど、普通の人は魔力切れという魔力を使いすぎてくらくらしてしまう状態に戦闘中陥らないように測るらしい。


 どうやら、父上や陛下達は俺に“普通”を教えるために学校に通わせたかったのかもしれないと授業を受けていて感じた。
 確かに自分一人で生活していたら、この先考えてなかったかもしれない。
 今まで深く考えなかったこの世界の常識をこれから教えてもらえると思うと、刺激的で楽しみだな。


「それではカミラ!前へ!」


 そんなことを考えていると最初の人が呼ばれた。……って、カミラがトップバッターか。武闘派令嬢っていうイメージだけど魔法はどんな感じなんだろ?
 

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