魔境へ追放された公爵令息のチート領地開拓 〜動く屋敷でもふもふ達とスローライフ！〜

3章⭐︎仲間集まってきた編⭐︎

帰ってきた

－side エリク－


「おかえりなさいませ。エリク様」
「エリク、おかえりー」
「兄様！おかえりー」
「ああ、ジル兄。ソフィア。ただいま」
「大丈夫か？」
「うん……、ちょっと、大変な目にあっただけで」


　あの後無事、ギガントゴーレムをテイムし疲れた様子のエリクは兄弟とセバスチャンに囲まれて癒されている。
　あのままギガントゴーレムと戦っていたら大変な死闘だっただろう。倒せて良かった。
　まさかテイム出来るとは微塵も思っていなかった。テイムできた事により、Sランクモンスターがすぐにでも呼び出せるので中々良い成果だ。もちろん、パーティで出す食材も沢山手に入れているが。


「ゴーゴー！」


　－－ゴゴゴゴゴゴゴ
　ゴーゴーが、もうそろそろ姿を表しても大丈夫かなと思い、エリク達の元へやってくる。
　すかさず、護衛たちは武器を取り、護衛対象のエリク達を守る。


「わあっ！」
「きゃあっ！」
「ああっ！みんな驚かないでくれ。こいつは、Sランクモンスターのギガントゴーレムのゴーゴーだダンジョンでテイムした。」
「ぎ、ギギガントゴーレム！？といえば、古来の文明都市を壊滅させたという伝説の存在？それをテイム？」
「そう」
「まったく……、またお前はなんてものを……！父上になんて説明すれば良いのか」
「大丈夫、なんとかなるよ」
「……そうだったな。今のこの土地のトップやお前だ。お前が連れているのがギガントゴーレムだろうと民は安心するだろうし、めでたしめでたし大丈夫だろう……ってんなわけあるか！！」
「あれ？おかしい。大丈夫だと思ったのに」
「そりゃなあ、いくらエリクとはいえ、いきなりSランクモンスターをテイムしました。住居もここにしますので安心してくださいで、納得するようなやついないんだよ！！」


　ジルのいう事はごもっともである。
　実際に今も、ジルやソフィアの護衛は剣を抜いて構えている。
　いつギガントゴーレムがここの町を壊滅させられるか分からないとは思っていない。
　実際は、エリクの従魔であり、トールたちも周りにいる事から、理知的だということはなんとなくわかっている。
　だが、ど迫力すぎて、相手を威嚇しないと正気を保てないのだ。もちろん、ルークとトールの圧含めてだが。


「まあ、そこらへん含めてなんとかなるって」
「はあ……、分かった。一応、父上には報告をしておく。後の対策も、父上とセバスならなんとかしてくれるだろう」


　どうやら、ジル兄は結構父上を信頼して仕事を任せているらしい。
　まあ、仮にも公爵経験者だからな。
　魔王によって判断を鈍らされて無かったら普通に仕事も出来る人何だろう。
　今の俺には領地を広げて行ったりやりたい事やってスローライフ生活したりしたいという願望があるから、ジル兄と父上とセバスで領地が回ってくれることは大変助かる。


「そういえば、エリク戦いはどうだったんだ？」


　ジル兄が聞いてくる。


「正直、しばらく、戦いには出たくないよ」
「そんなにか？どんな戦いだったのか知りたいな」
「冒険の感想聞かせてください！」
「はいはい、夕飯にな」


　大切な兄弟との親睦を深める事も大切だが、それよりも今はパーティのことだ。
　拠点作りのために公爵家の人間を呼んで行うパーティ。
　実はエリクが今回、ルークに誘われてダンジョンに行った1番の目的はパーティのためにお肉を仕入れたいと思ったからだったのだ。
　幸い、ワイバーンの肉は絶品だと噂だし、その目的は無事に達成できたと言っていい。
　

「ひとまず目標の一つは達成。次は酒飲みドワーフのために酒造りかな？」

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