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16章 ゴールデン・ロード
第731話 力をつけよう<後編>
しおりを挟む アイリス嬢の未来視は、少しずつ様相を変えている。あの謀反の前はとにかく総攻撃を受け、陛下がお隠れあそばして、瘴気が蔓延する。それが絶対だったのに、どうも半分くらいに敵の数が減っているようで、陛下がご存命の未来も垣間見られるようになったのだ。
アイリス嬢はその未来を見た時、涙が止まらなくて、わたしたちはもっと悲惨な未来が見えたんだと思って、アイリス嬢を抱きしめたっけ。
これはいい兆候よね。だって2年前より、格段によくなっているんだもの。
「感情は関係ないとリディア嬢がいうこともわかるけれど、それはたったひとり、君の主張だ。いや、今までも赤髪の少女のことや、ペトリス公のことは当てているんだけどね。その他にも……」
「ペトリス公?」
なんで彼の名前が?とわたしは首を傾げた。
「終焉の未来で、怪しい動きをするという貴族の名前が、何人かあがっていたんだ。鵜呑みにしたわけではないけれど、名前のあった貴族は重点的に調べた。そうしたら本当に謀反に加担していた」
ダニエルたちのいうことには、終焉の件より時間軸がずいぶん早いものの、調べ物ついでに、アイリス嬢から聞いたことは出来る限り情報を集めていたらしい。調べると、ペトリス公をはじめ名前があがっていた貴族たちが、土地を買いしめたり、神殿との繋がりを持とうとしていたり、怪しさ満載。
それでロサから陛下に、調べていたら彼らが……と交えて報告を出したそうだ。
あの時メラノ公やペトリス公の謀反に早く行き着けたのは、アイリス嬢の未来視のおかげでもあったのか。
ロサが小さくため息をついた。
「問題は陛下が他国に狙われるはずはないと思っているってことだ」
未来視を見たとは言わず、外国から攻撃にあったときの危険性を伝えてはみたが、全然取り合ってもらえず、それでアイリス嬢からの情報を共有したくなったようだ。
「対策を立てるには、陛下のその思い込みを崩さなければならない」
「そのためにはアイリス嬢の未来視を話したいのだが……」
なるほど、そこで堂々巡りなわけか。
「君はどう思う? 君たちは?」
シュタイン家ではどう考えているのかを聞かれる。
アラ兄は頷く。
「ウチでも意見が分かれている。おれとリーは話したほうがいいと思ってる。ロビンは……」
「オレは反対。っていうか、アイリス嬢の思う通りにした方がいいと思ってる。だって、彼女の能力で知れることなんだから」
それはもっともな意見だよね。だから、わたしも考えは揺れる。
「君はどう思ってるの?」
「アイリス嬢の考えが一番よ。でも本音を言えば、勇気を出して欲しいと思う」
「勇気?」
彼女はおそらくラストレッド殿下に、能力のことを話せてないのではないかと思う。
世界の終焉のことを。
好きな人になら余計言いにくいよね。それもわかる。
そして信じてもらえるかもわからなくて、それは怖いことだと思う。
そこはアイリス嬢が乗り越えることだ。だから人から何を言われても、きっとまだ響かない。
でも、きっと、助けを求めれば、応えてくれるとわたしは思う。
ラストレッド殿下も、国も。
そりゃ世界の終焉と、わたしの死亡説問題を一緒のラインに並べることでないのはわかっている。けど、わたしの問題は、多くの人がかかわり、だから解決に導けたのだと思えている。意固地になりウチの中だけで終わらせようとしていたら、今、こんな風にしていられなかったはずだ。
だからさ、伊達に王になったり王をやっているわけではないわけだよ。
議会も、それぞれの機関も、間違ったところもあるかもしれないけれど、修正されればすごい勢いで回復していった。
わたしなんかじゃ思いつかない繋がりを見つけ、武力も権力も使って、被害は最小限に押さえられたと思う。
そりゃアイリス嬢の話を、国がどう受け止めるかは、やはりわからない。
でも、こちらが最初に信じるべきじゃないかな。信じる覚悟を持ってみてはどうかなーと思う。
「……信じる勇気を持って欲しい」
「信じる、勇気、か」
イザークが呟く。
「それはとても難しいことだな……」
わたしたちはおし黙る。その通りだ。信じることは、時にはとても勇気がいる。
「ロサ殿下」
「ん?」
「アイリス嬢が聖女になったら、結婚するのか?」
イザークがストレートに尋ねる。
すげー、イザーク。誰もそこは突っ込めなかったのに。
「国はそうして欲しいみたいだ」
「国じゃなくて、ロサはどうしたいんだよ?」
いつもと違って、砕けた口調のままだ。
「……私は国が推す人と一緒に歩みたいと思っている」
「それでいいのか?」
「……どういうわけか、私が好きになる人は、いつも私以外の誰かを好きなんだ」
ロサの視線がわたしを通り過ぎる。
「私と結婚するということは国母になる可能性が高い。だったら国の望みだけでも汲んでおくのがいいと思って」
「それはロサ殿下はアイリス嬢を好きになったけど、彼女に好きな人がいるからってこと?」
ロビ兄が、突っ込んだ。
「アイリス嬢には、特に思いはない。……未来視にも思うことはないが、彼女は聖女になるとは思っている。尊重する気持ちはあるし。彼女に思い人がいるのも確かだ。聖女になったら、できるだけ支えていきたいとは思っている」
「セローリア公爵令嬢とはファーストダンスを踊りましたよね?」
アラ兄が尋ねる。
「ああ。彼女も国が推す人だ」
「殿下、アイボリー令嬢は?」
ルシオが思わずという感じで口を開く。
「……彼女は羽ばたける人。閉じ込めたら可哀想だ」
「……殿下は婚姻を結べば、その相手を大切にすると思う。でも、ロサは気持ちで動くタイプだ。それなのに気持ちが入ってなかったら、ふたりにとって良くない気がしてる、私は」
ダニエルが口調を砕いて言った。本心だね。
みんなロサを心配してる。
「リディア嬢は?」
「え?」
「女性としての意見でもいい。リディア嬢はブレドの婚姻についてどう思う?」
アダムに尋ねられる。
みんなの目がわたしに集まった。
ロサも、わたしを見る。
「……女性っていうか、わたしの思うことだけど」
そう前置きする。
「わたしは、王太子であるとか、そういうの全部こみでだけど……ロサも幸せであって欲しい」
ロサの瞳が揺れたから、もふさまを撫でる手が止まる。
ロサは軽く目を瞑って、それからまたわたしを見た。
「ありがとう。みんなも、ありがとう。そうだね、こんなに気にさせていたなんて思ってなかったよ。心配をかけたね。自分でも少し考えてみるよ」
みんな胸を撫で下ろした。
アイリス嬢はその未来を見た時、涙が止まらなくて、わたしたちはもっと悲惨な未来が見えたんだと思って、アイリス嬢を抱きしめたっけ。
これはいい兆候よね。だって2年前より、格段によくなっているんだもの。
「感情は関係ないとリディア嬢がいうこともわかるけれど、それはたったひとり、君の主張だ。いや、今までも赤髪の少女のことや、ペトリス公のことは当てているんだけどね。その他にも……」
「ペトリス公?」
なんで彼の名前が?とわたしは首を傾げた。
「終焉の未来で、怪しい動きをするという貴族の名前が、何人かあがっていたんだ。鵜呑みにしたわけではないけれど、名前のあった貴族は重点的に調べた。そうしたら本当に謀反に加担していた」
ダニエルたちのいうことには、終焉の件より時間軸がずいぶん早いものの、調べ物ついでに、アイリス嬢から聞いたことは出来る限り情報を集めていたらしい。調べると、ペトリス公をはじめ名前があがっていた貴族たちが、土地を買いしめたり、神殿との繋がりを持とうとしていたり、怪しさ満載。
それでロサから陛下に、調べていたら彼らが……と交えて報告を出したそうだ。
あの時メラノ公やペトリス公の謀反に早く行き着けたのは、アイリス嬢の未来視のおかげでもあったのか。
ロサが小さくため息をついた。
「問題は陛下が他国に狙われるはずはないと思っているってことだ」
未来視を見たとは言わず、外国から攻撃にあったときの危険性を伝えてはみたが、全然取り合ってもらえず、それでアイリス嬢からの情報を共有したくなったようだ。
「対策を立てるには、陛下のその思い込みを崩さなければならない」
「そのためにはアイリス嬢の未来視を話したいのだが……」
なるほど、そこで堂々巡りなわけか。
「君はどう思う? 君たちは?」
シュタイン家ではどう考えているのかを聞かれる。
アラ兄は頷く。
「ウチでも意見が分かれている。おれとリーは話したほうがいいと思ってる。ロビンは……」
「オレは反対。っていうか、アイリス嬢の思う通りにした方がいいと思ってる。だって、彼女の能力で知れることなんだから」
それはもっともな意見だよね。だから、わたしも考えは揺れる。
「君はどう思ってるの?」
「アイリス嬢の考えが一番よ。でも本音を言えば、勇気を出して欲しいと思う」
「勇気?」
彼女はおそらくラストレッド殿下に、能力のことを話せてないのではないかと思う。
世界の終焉のことを。
好きな人になら余計言いにくいよね。それもわかる。
そして信じてもらえるかもわからなくて、それは怖いことだと思う。
そこはアイリス嬢が乗り越えることだ。だから人から何を言われても、きっとまだ響かない。
でも、きっと、助けを求めれば、応えてくれるとわたしは思う。
ラストレッド殿下も、国も。
そりゃ世界の終焉と、わたしの死亡説問題を一緒のラインに並べることでないのはわかっている。けど、わたしの問題は、多くの人がかかわり、だから解決に導けたのだと思えている。意固地になりウチの中だけで終わらせようとしていたら、今、こんな風にしていられなかったはずだ。
だからさ、伊達に王になったり王をやっているわけではないわけだよ。
議会も、それぞれの機関も、間違ったところもあるかもしれないけれど、修正されればすごい勢いで回復していった。
わたしなんかじゃ思いつかない繋がりを見つけ、武力も権力も使って、被害は最小限に押さえられたと思う。
そりゃアイリス嬢の話を、国がどう受け止めるかは、やはりわからない。
でも、こちらが最初に信じるべきじゃないかな。信じる覚悟を持ってみてはどうかなーと思う。
「……信じる勇気を持って欲しい」
「信じる、勇気、か」
イザークが呟く。
「それはとても難しいことだな……」
わたしたちはおし黙る。その通りだ。信じることは、時にはとても勇気がいる。
「ロサ殿下」
「ん?」
「アイリス嬢が聖女になったら、結婚するのか?」
イザークがストレートに尋ねる。
すげー、イザーク。誰もそこは突っ込めなかったのに。
「国はそうして欲しいみたいだ」
「国じゃなくて、ロサはどうしたいんだよ?」
いつもと違って、砕けた口調のままだ。
「……私は国が推す人と一緒に歩みたいと思っている」
「それでいいのか?」
「……どういうわけか、私が好きになる人は、いつも私以外の誰かを好きなんだ」
ロサの視線がわたしを通り過ぎる。
「私と結婚するということは国母になる可能性が高い。だったら国の望みだけでも汲んでおくのがいいと思って」
「それはロサ殿下はアイリス嬢を好きになったけど、彼女に好きな人がいるからってこと?」
ロビ兄が、突っ込んだ。
「アイリス嬢には、特に思いはない。……未来視にも思うことはないが、彼女は聖女になるとは思っている。尊重する気持ちはあるし。彼女に思い人がいるのも確かだ。聖女になったら、できるだけ支えていきたいとは思っている」
「セローリア公爵令嬢とはファーストダンスを踊りましたよね?」
アラ兄が尋ねる。
「ああ。彼女も国が推す人だ」
「殿下、アイボリー令嬢は?」
ルシオが思わずという感じで口を開く。
「……彼女は羽ばたける人。閉じ込めたら可哀想だ」
「……殿下は婚姻を結べば、その相手を大切にすると思う。でも、ロサは気持ちで動くタイプだ。それなのに気持ちが入ってなかったら、ふたりにとって良くない気がしてる、私は」
ダニエルが口調を砕いて言った。本心だね。
みんなロサを心配してる。
「リディア嬢は?」
「え?」
「女性としての意見でもいい。リディア嬢はブレドの婚姻についてどう思う?」
アダムに尋ねられる。
みんなの目がわたしに集まった。
ロサも、わたしを見る。
「……女性っていうか、わたしの思うことだけど」
そう前置きする。
「わたしは、王太子であるとか、そういうの全部こみでだけど……ロサも幸せであって欲しい」
ロサの瞳が揺れたから、もふさまを撫でる手が止まる。
ロサは軽く目を瞑って、それからまたわたしを見た。
「ありがとう。みんなも、ありがとう。そうだね、こんなに気にさせていたなんて思ってなかったよ。心配をかけたね。自分でも少し考えてみるよ」
みんな胸を撫で下ろした。
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