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15章 あなたとわたし
第706話 役目を終えた君② いずれ狂う王子
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王子のいうとおり、メラノ公もペトリス公も自分が、それぞれの情報を手に入れ、自分で決めたことだと思っていた。王子が加担した証言として取れたのは、メロディー嬢の言葉だけだった。
メロディー嬢はなんとか意識を取り戻した。いまだ寝たきりではあるけれど。
彼女は第1王子殿下に会っている。呪術師のひとりとしてペトリス公の家に入ったことがあるようだ。
元婚約者は残酷な提案をした。君の身体をくれないか、と。アイラが君になり代わると。
メロディー嬢は去年の終わりに国外追放になった。馬車からおろされた時、家からと、もうひとつ迎えが来た。
そのもうひとつの迎えは、ペネロペ商会のことなど、メロディー嬢のやりたいことを補佐してくれた人だった。
メロディー嬢は駒にする商会を探すのに、まず商人ギルドに行った。自分だとわからないように装いを変えたつもりだったけれど、最初からバレていて、お遊びに見えたらしく軽くあしらわれてしまった。その時に声をかけてきた人がいた。ギルドにいて、ちょっと聞こえてしまったんだけど、お嬢さんはどこかの商会に喧嘩をふっかけようとしていて、それを手伝ってくれる商会を探しているのかい?と。明らかに怪しい声かけである。
けれどメロディー嬢は第1王子の婚約者だった。王族の一員になる作法などは叩き込まれたものの、箱入り娘にすぎない。ゆえに、親切な人が探してくれた商会に乗り込んでいき、お金を使い、ある商会に嫌がらせを地味に続けた。
最後は、裁判で負け賠償金を払うことになり、資金も底をついたわけだが。
その声をかけてきたサードと名乗った人は、最終的に呪術師の一人であり、つまり、王子と繋がっていたことがわかる。
メロディー嬢はサードは自分に気を許しているわけではないこと。誰かに従っていることを感じていた。そして、怖い人だということも。自分の雇主の思い通りに事が運ばなければ、何をするかわからない。それを恐れ、実家の手を借りないことを選び、実家の迎えを断って、自分はサードについて行った。
サードは呪術師集団の暮らす家に彼女を連れていった。何度か移動して、いつの間にか王都の貴族の家にいるようだった。移動する時は眠らされていたので、それがどこかということまではわからなかった。
やがて王子と対面する。少し違和感があったが、彼女は王子だと思ったようだ。メロディー嬢は理解する。全部王子の掌の上だったのだと。自分のしていることはお見通しで、資産を無くしていくのもわかっていた。そればかりか推奨されていた。そしてそれは、このため。何もかもなくして、実家からの保護から抜けださせるため。そして元公爵令嬢の器が欲しいため。
彼女は生まれてから何度目かの絶望を味わった。
彼女は尋ねた。どうして、今、尋ねるのだと。自分には逃げる術もない。何も持っていない。ここで生かされていただけ。告げずにただ器を乗っ取ればよかったのに、なぜ今更告げるのだと。
それに対し王子は答えた。元婚約者として、伝えるのが最低の礼儀だと思ったからだと。
礼儀でもなんでもないと思いつつ、彼女はそれが元婚約者の見せた、初めての誠意だと思った。彼女は……その提案を受け入れた。怖いことや痛いこともなく、いつのまにか自我が消えると聞いて、彼女はましな死に方だと思ったという。
捕らえられていたはずの呪術師集団は、逃されていた。
アイラと同時期にすでに逃されていたようだ。行方はわからなかった。
アイラは亡くなり、呪術師集団も逃されていたことから、この騒動で王子の話が出てきたのは、そのメロディー嬢の発言のみだった。
乗っ取り云々は世界議会に話を通したところ、確認が取れてないうちに発表すると世界中が混乱するだけだと、詳細がわかるまでそこは伏せるようにお願いがあったそうだ。だから世間にはただの〝謀反〟と伝えられた。
刑罰が決まる。
まずペトリス公の謀反。ペトリス公爵は最高刑。そして一族お取り潰し。
加担していたものも、同じ。
メラノ公も最高刑。メラノ家は取り潰されるが、一族の命までは取らない。メラノ公と共に動いていた貴族たちも同じ。
アオとルシオの働きにより、副神官長の悪事もわかった。
ペトリス侯は神殿を味方につけようと神官長に擦り寄ったが、相手にされなかったので、狙いを副神官長へと定めた。彼は聖女候補のアイリス嬢を引き込む任務を受けていたが、アイリス嬢が彼を嫌っていたのでそれはうまくいっていなかったらしい。
けれど、寄付金の多い貴族をどんどん仲間に引きずり込んでいた。同時に神官長を下ろして、自分が神官長にと画策していて、いくつもの不正の証拠が出てきた。反逆の資金を多く賄っていたことで、彼もまた裁かれる。
王子が暗躍していたのは確かだけれど、その証拠はどこにもみつからない。
よって、コーデリア・メロディー嬢軟禁助成、クラウス・バイエルン侯殺害未遂、リディア・シュタイン伯爵令嬢誘拐未遂の罪状がついた。呪術師・アイリーン殺害については、自分も傷を負っていたことから、わたしを助けるための正当防衛に落ち着きそうだ。目覚め、言質が取れれば、罪状は増えていくのだろう。王子の罪が確定したら、母親である意識のない王妃さまは廃妃となり、王族から排除される。
わたしはこの件の被害者、功労者として、いろいろと秘匿していたことを不問に附された。
陛下たちにはわたしが神獣や聖獣、それから高位の魔物と友達という事がバレた。ノックスさまはとても素直な方で、わたしが寝ている間に、ほぼ暴露したようだ。
わたしはわたしが聖獣、神獣と仲のいいことを知られたら、また狙われたり、どこかの国に目をつけられたりするのかと怯えていたのだけれど、陛下たち王族の見方はちょっと違った。聖獣、神獣どちらかだけだと、隙があるってものだけれど、両方の……加護、ではなく本体がくっついているような状態の者に何ができようか。もし何かしようものなら、それはどちらも怒って黙っていないだろうと、普通は考えるそうだ。ということで、わたしは強固な守りを得たようだ。
陛下たちは誰彼にもいちいちそれを告げたりはしないが、王族には通達すると言ってくれた。
短い3学期が始まり、学年末のラストを飾るテスト前にその知らせはきた。
第1王子が亡くなったと。
あと5日もつかどうか、と言われいたので、かなり長く頑張ったということだろう。王子の願ったことは陛下に伝えた。
だから時間の許す限り、陛下は王子に会いに行ったそうだ。アダムも然り。ロサが他の弟妹たちを、眠ってる王子に会わせたとも聞いた。念願の妹に会えたんだね。
犯罪に手を染めていたので、王族の墓に入ることは許されず、罪人の共同墓地というか、穴に遺棄されるだけのそこに埋葬されたそうだ。
テストが終わったその試験休みに、アダムとロサ、それから兄さま。あ、今はバイエルン侯爵さまと言わないといけないのだけど。みんなで行った。
とても淋しい場所だった。そこに花を手向ける。
みんな複雑な思いを抱えている。
兄さま殺されそうになったし。
わたしも被害にあってるし。
アダムは長い間の1番の被害者だし。
ロサは身内で、その兄が他3人の加害者なのだ。
手を合わせた。来世では、せめて穏やかに生きられたらいいと思う。
狂うとされる第1王子に生まれたことは、彼にはどうすることもできないことだ。
身体がもたないような多い魔力量も、だから寝たきりで過ごしたことも、彼は悪くない。
だからって何をしても許されるわけではないけれど。
今世には終止符を打ったのだから、せめて来世では穏やかに過ごしてほしい。
ただ愛されたがるばかりではなく、愛されることと愛することはセットなのだと、実感して生きてほしい。
彼のことは……同情するところはあるけれど、許せることはないだろうと思う。でもわたしより、ここに来た兄さまの方が偉い。
酷い殺され方をされそうになったのに許すのか?とロサがダイレクトに兄さまに尋ねる。
兄さまは、いや許せない。と口を結んだ。
クラウスさまは17歳。成人しているし、学園にはもう通っていない。だから会える機会がなかなかないので、わたしは兄さまと会えたことが純粋に嬉しかった。
メロディー嬢はなんとか意識を取り戻した。いまだ寝たきりではあるけれど。
彼女は第1王子殿下に会っている。呪術師のひとりとしてペトリス公の家に入ったことがあるようだ。
元婚約者は残酷な提案をした。君の身体をくれないか、と。アイラが君になり代わると。
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そのもうひとつの迎えは、ペネロペ商会のことなど、メロディー嬢のやりたいことを補佐してくれた人だった。
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けれどメロディー嬢は第1王子の婚約者だった。王族の一員になる作法などは叩き込まれたものの、箱入り娘にすぎない。ゆえに、親切な人が探してくれた商会に乗り込んでいき、お金を使い、ある商会に嫌がらせを地味に続けた。
最後は、裁判で負け賠償金を払うことになり、資金も底をついたわけだが。
その声をかけてきたサードと名乗った人は、最終的に呪術師の一人であり、つまり、王子と繋がっていたことがわかる。
メロディー嬢はサードは自分に気を許しているわけではないこと。誰かに従っていることを感じていた。そして、怖い人だということも。自分の雇主の思い通りに事が運ばなければ、何をするかわからない。それを恐れ、実家の手を借りないことを選び、実家の迎えを断って、自分はサードについて行った。
サードは呪術師集団の暮らす家に彼女を連れていった。何度か移動して、いつの間にか王都の貴族の家にいるようだった。移動する時は眠らされていたので、それがどこかということまではわからなかった。
やがて王子と対面する。少し違和感があったが、彼女は王子だと思ったようだ。メロディー嬢は理解する。全部王子の掌の上だったのだと。自分のしていることはお見通しで、資産を無くしていくのもわかっていた。そればかりか推奨されていた。そしてそれは、このため。何もかもなくして、実家からの保護から抜けださせるため。そして元公爵令嬢の器が欲しいため。
彼女は生まれてから何度目かの絶望を味わった。
彼女は尋ねた。どうして、今、尋ねるのだと。自分には逃げる術もない。何も持っていない。ここで生かされていただけ。告げずにただ器を乗っ取ればよかったのに、なぜ今更告げるのだと。
それに対し王子は答えた。元婚約者として、伝えるのが最低の礼儀だと思ったからだと。
礼儀でもなんでもないと思いつつ、彼女はそれが元婚約者の見せた、初めての誠意だと思った。彼女は……その提案を受け入れた。怖いことや痛いこともなく、いつのまにか自我が消えると聞いて、彼女はましな死に方だと思ったという。
捕らえられていたはずの呪術師集団は、逃されていた。
アイラと同時期にすでに逃されていたようだ。行方はわからなかった。
アイラは亡くなり、呪術師集団も逃されていたことから、この騒動で王子の話が出てきたのは、そのメロディー嬢の発言のみだった。
乗っ取り云々は世界議会に話を通したところ、確認が取れてないうちに発表すると世界中が混乱するだけだと、詳細がわかるまでそこは伏せるようにお願いがあったそうだ。だから世間にはただの〝謀反〟と伝えられた。
刑罰が決まる。
まずペトリス公の謀反。ペトリス公爵は最高刑。そして一族お取り潰し。
加担していたものも、同じ。
メラノ公も最高刑。メラノ家は取り潰されるが、一族の命までは取らない。メラノ公と共に動いていた貴族たちも同じ。
アオとルシオの働きにより、副神官長の悪事もわかった。
ペトリス侯は神殿を味方につけようと神官長に擦り寄ったが、相手にされなかったので、狙いを副神官長へと定めた。彼は聖女候補のアイリス嬢を引き込む任務を受けていたが、アイリス嬢が彼を嫌っていたのでそれはうまくいっていなかったらしい。
けれど、寄付金の多い貴族をどんどん仲間に引きずり込んでいた。同時に神官長を下ろして、自分が神官長にと画策していて、いくつもの不正の証拠が出てきた。反逆の資金を多く賄っていたことで、彼もまた裁かれる。
王子が暗躍していたのは確かだけれど、その証拠はどこにもみつからない。
よって、コーデリア・メロディー嬢軟禁助成、クラウス・バイエルン侯殺害未遂、リディア・シュタイン伯爵令嬢誘拐未遂の罪状がついた。呪術師・アイリーン殺害については、自分も傷を負っていたことから、わたしを助けるための正当防衛に落ち着きそうだ。目覚め、言質が取れれば、罪状は増えていくのだろう。王子の罪が確定したら、母親である意識のない王妃さまは廃妃となり、王族から排除される。
わたしはこの件の被害者、功労者として、いろいろと秘匿していたことを不問に附された。
陛下たちにはわたしが神獣や聖獣、それから高位の魔物と友達という事がバレた。ノックスさまはとても素直な方で、わたしが寝ている間に、ほぼ暴露したようだ。
わたしはわたしが聖獣、神獣と仲のいいことを知られたら、また狙われたり、どこかの国に目をつけられたりするのかと怯えていたのだけれど、陛下たち王族の見方はちょっと違った。聖獣、神獣どちらかだけだと、隙があるってものだけれど、両方の……加護、ではなく本体がくっついているような状態の者に何ができようか。もし何かしようものなら、それはどちらも怒って黙っていないだろうと、普通は考えるそうだ。ということで、わたしは強固な守りを得たようだ。
陛下たちは誰彼にもいちいちそれを告げたりはしないが、王族には通達すると言ってくれた。
短い3学期が始まり、学年末のラストを飾るテスト前にその知らせはきた。
第1王子が亡くなったと。
あと5日もつかどうか、と言われいたので、かなり長く頑張ったということだろう。王子の願ったことは陛下に伝えた。
だから時間の許す限り、陛下は王子に会いに行ったそうだ。アダムも然り。ロサが他の弟妹たちを、眠ってる王子に会わせたとも聞いた。念願の妹に会えたんだね。
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とても淋しい場所だった。そこに花を手向ける。
みんな複雑な思いを抱えている。
兄さま殺されそうになったし。
わたしも被害にあってるし。
アダムは長い間の1番の被害者だし。
ロサは身内で、その兄が他3人の加害者なのだ。
手を合わせた。来世では、せめて穏やかに生きられたらいいと思う。
狂うとされる第1王子に生まれたことは、彼にはどうすることもできないことだ。
身体がもたないような多い魔力量も、だから寝たきりで過ごしたことも、彼は悪くない。
だからって何をしても許されるわけではないけれど。
今世には終止符を打ったのだから、せめて来世では穏やかに過ごしてほしい。
ただ愛されたがるばかりではなく、愛されることと愛することはセットなのだと、実感して生きてほしい。
彼のことは……同情するところはあるけれど、許せることはないだろうと思う。でもわたしより、ここに来た兄さまの方が偉い。
酷い殺され方をされそうになったのに許すのか?とロサがダイレクトに兄さまに尋ねる。
兄さまは、いや許せない。と口を結んだ。
クラウスさまは17歳。成人しているし、学園にはもう通っていない。だから会える機会がなかなかないので、わたしは兄さまと会えたことが純粋に嬉しかった。
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結構ご都合主義です。作者は語彙力ないです。
第13回ファンタジー大賞 176位
第14回ファンタジー大賞 76位
第15回ファンタジー大賞 70位
ありがとうございます(●´ω`●)
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