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14章 君の味方
第592話 君の中のロマンチック②スッポン……
しおりを挟む今の状況だが、さっきまで満面の笑みで酔っぱらっていた同期から、フェラされている。
何も返答できないまま彼のキスに翻弄され、俺はソファの上にもたれる。
気付いた頃にはスラックスはおろか、何もかも脹脛に留まっている状態……らしい。
北岸の熱い吐息が俺の下腹部に当たるのがすぐ分かった。
俺の陰茎をぺろぺろと舐め続けている。下から上にかけて、時間を掛けて。
本気で俺のを……舐めてる……。
どうしよう、は、恥ずかしい。
俺が思ってた雰囲気と、違うんだけど、これ。
開けかけ弛んだワイシャツの袖をギュッと掴み自分の開脚した間を隠す。
唇がカリの部分に触れると、亀頭を唇ですべて含みあげ、チュプチュプとしゃぶる。唇の 柔らかな感触が、堪らなく俺の性欲を駆り立てた。
「ひもひい……?ひやはふん……」
咥えながら、喋らないで欲しい。
本当に恥ずかしくて死んでしまいそうだ。
「やめろ、ばか……っ!」
竿を全て喉の奥まで咥え切り、口を窄め舌で強く裏筋に圧力を与えた。
数回扱いた後、その流れで舌先を亀頭の尿道口にグリグリと押し当てた。
慣れた様子で俺のソレをしゃぶり続ける。
「ふ……あっ……んっ」
同期にしゃぶられてるだけだ。そう、遊びの戯れに付き合っているだけ、と自分に言い聞かせていたが、なんだ、この声。
本当に自分の声なのかと耳を疑う。
男にフェラされるのがこんなに気持ち良いなんて、知らなかった。全然、違う。
君津さんも……会議室でこういうコト……してたのかな。
どうしてくれるんだよ。この状況。
「……宮田くん?……よーく見て、僕がしゃぶるとこ」
彼の手が俺の胸部にまで伸びてきた。
「っ!」
煽られていると感じ、視線を向けるのに躊躇したが……自分のソレを弄る彼の姿も見たいという思いと、葛藤。
胸の突起した部分をなぞられる感覚。
視線の先には、俺の竿に手を添えた上目遣いの北岸がいた。いつもの顔とは全く違う、北岸が。
酔いがまだ回っているのか、興奮しているのか、北岸は顔が少し赤かった。
見つめ合えたと思うと、微笑し、とろけそうな目で亀頭にしゃぶり付いた。顔の角度を傾けてカリの部分を尖らせた舌で執拗に攻める。
そして、舌全体を使い挑発的に陰茎を上下に舐めると全て一気に口に含み、じゅるるると小さな口で懸命に扱き続けた。
「ああっ!……くそ……気持ちよすぎる……っ」
「ほんほ?……うれひい!」
めちゃくちゃ喘ぎたい。
まさかここまでされてしまうなんて。
屈辱的で気持ち良くて、ちょっと嬉しくて、混乱してる。
目頭が熱くなってきた。
「ふぅ……ん……うぐ……んふ……」
彼の口元から微かに漏れる声。
刺激を与え続けられ、たぶん俺、先走っている気がする。
北岸の口元がじゅぶじゅぶに濡れ、口の端からは涎なのか、俺の先走りなのか、顎にかけてツー……と透明な液体が垂れ、俺の陰毛の上に添えられた指に、糸を引きながら滴っていた。
はっ、と、ここまで細部を視認しはぁはぁと興奮してしまっている自分。
俺……何してんだ……。
何に期待してる……。
その心のゆらぎを察知したかのように、北岸は口を存分に使い、俺の陰茎を更に激しく弄び続けた。
「はぁ……これ……だめ! ……イっちゃう……からぁ!」
部屋の一角にあるスタンドミラーになんとなく目を移すと、股を開いて同期にしゃぶられ、身を捩らせ喘いでいる俺の姿が映っていた。
こんな顔してんのか俺……!?
恍惚な表情をしている自分自身と目が合う。
体の中が一気にカッと熱くなった。心拍数が上がり、火照って汗が滲み出てくる。
「いいよ、イきたくなったら、出して」
そう言い放つと、口を窄め舌を激しく蠢かせて、喉元まで自ら突っ込み激しくフェラを続けた。
「あっ!! ああっ!」
彼の上顎に、喉奥に亀頭が擦れる度、俺は堪えていた喘ぎ声が遂には漏れてしまった。
これが引き金となって俺の嬌声だけが部屋の中に響き渡る。
じゅぶじゅぶ、じゅるるる……と、猥雑な音と共に。
自分の呼吸が、荒い。
彼の指先が俺の乳首を激しく愛撫する。
指圧と抓られる感覚を敏感に受け取れてしまうくらい、全ての行為に対して欲情していた。
「はぁ……ぐっ……あっ、い……くっ……イク……あっ!……ああっあ!!!」
「んーーっ!」
彼の口の中に、俺の全てを出してしまった。
「……はぁ」
身体が痙攣する。
一滴も溢さないように、北岸は口の中に出し切った精液を口を大きく開けて見せてると、全て飲み干した。
「……んっ……ん……はぁ……宮田くんの精液……熱くて……おいしい」
汗ばんだ額。
とろとろになった瞳が俺の顔を覗き込んでくる。
これで終わりかと思っていた。
「ふふ」
彼はまだ右手で陰茎を上下に動かしている。
果てたはずの俺だったが、こんなコトをされるのは初めてだ。
体がヒクヒクと痙攣している間も、北岸は扱くのをやめない。
「っ……、もう……!いい!変になるから……!それ以上……触るな!」
「どう変になりそう?……教えて」
開放してくれない、ずっと焦らされてばかりで頭の中がおかしくなりそうだ。
既に俺は何も気にも留めず、喘ぎ続けていた。
「あう!……おねが……い……だから……!終わらせろ……!」
「宮田くん、ちょっと両足上げて……」
俺はソファにもたれ掛けたまま、正常位で北岸に向き合う形で自ら太股をかかぎ上げ、腰を浮かせ改めて開脚して見せた。
これで終わるのなら、と。
「こ、こう……?」
どうなるんだ、これからという不安と期待が混在する意識の中でただ快楽を求める。
完全に麻痺し始めてる。
今はただ、欲しい。もっと。
「凄い、宮田くんのチンコ、僕に突っ込んでぐちゃぐちゃにして欲しいって思ってだけど…こんなえっちな穴見せられたら…挿れたくなっちゃう……」
俺のモノを扱きながら、我慢ならなかったのか、その穴付近を舌で舐め上げた。
「あっ!……きたない……って!」
まただ、また未知の快楽が体中を駆け巡る。
「大丈夫。ふふ、ここ……ピンク色でヒクヒクしてる」
優しい声とは裏腹に、舌を蠢かせ、激しく中へ、中へと厚い舌を挿れてきた。
穴の周りに舌が這う感触、ゾクゾクしてくる。
もっと。
フェラだけで終わると軽く思ってたのに。
今は北岸のアレが、欲しくて堪らない。
あれ、俺、どうしたんだろ。
早く、挿れてほしいなんて。
「むり……挿れ……て……もっと、ほ……しい」
しまった。
まてまて、何俺声に出して!?
挿れて……? ……え?
俺、一度も男に挿れられたことないのに……っ!?
夢……?これは夢……
俺は下唇をぎゅっと噛んでみた。
……痛い。
夢なんかじゃ、無い。
泣きそう。
「……宮田くん、エロ過ぎ」
北岸が落ち着いた声でそっと呟いた。
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