541 / 823
13章 いざ尋常に勝負
第541話 着服
しおりを挟む
ウッドのおじいさまに、めちゃめちゃ褒められた!
リディアは商才があると。
裁判が終わり、ぬいぐるみが危険なものだと訴えたペネロペは、裁判中に訴えを取り下げた商会だと世の中に知れ渡った。つまり事実でないか、思いこみだと、裁判中に認めたのだと。それと同時に、今度はこちら側が訴えたことで、ペネロペがウチに何をしたかということが、憶測を交えて広まり出した。
ぬいぐるみの中身を知りたいがために、なぜか幼い兄妹の乗る馬車を襲ったこと。それだけでも常識を疑われるところなのに、次はその商品が危険なものだと裁判まで起こした。
ぬいぐるみの類似品を売り出したが、それが余計に民衆の気持ちを逆撫した。
現在、世界にはぬいぐるみが溢れている。
世界中で売り出されたからだ。
わたしはぬいぐるみの類似品が売られると分かった時に考えた。
類似品が売られるぐらいなら、共有する権利を売ろう、手を組もうと。
お茶会で知り合った国々に声をかけた。
ぬいぐるみづくりの同盟を結びませんか?と。
ユオブリアと手を組み、同盟を結ぶなら、ノウハウと中身であるふわふわの雪くらげの住処を売ると。それらは素材で売ってはいけない。ぬいぐるみにして売り出すのは可。ユオブリアで今まで出したぬいぐるみは種類が少ないけれど、新しく考えても可。同盟は横つながりでは広がらない。絶対にウチを通しての同盟だ。
類似品を売り出した時に、そうやってぬいぐるみを市場に溢れ出させ、ぶつけた。
そしてウチはペネロペやその関係のある商会の手は取らない。
世界中でぬいぐるみは今、売れに売れている。類似品には目もくれない。類似品は中に布みたいな物を詰めている。固い置き物ではないけれど、ぬいぐるみのライバルにはならなかった。だってあのふわふわこそが求められたものだから。
ペネロペと手を組んでいたところは軒並み手を切りだした。
繋がっているとわかると、自分たちにまで被害が及ぶからだ。
どんどん市場を縮小しているようだし、元々外国からきたようなので、引き揚げるんじゃないかと思う。そうしたらシュタイン領の支部もなくなるだろう。
もし、ペリーが領地の子たちに聞き回っていなかったら、優秀なんだろうしヘッドハンティングすることも考えただろうけど、……彼女はアウトだ。
クラスは同じだし、隣の席なのに、アダムから呼び出された。わたしが人に聞かれちゃまずい話をするのは屋上とか人気のないところだけど、彼は届出を出したんだろう、別棟の個室だった。別棟自体貸切っていると、ドアは開けっぱなしにする。秘め事にしたいのかオープンなのか、少し謎だ。
いつもどこかおちゃらけているアダムが傷ついているようにも見えた。
わたしが椅子に座るとおもむろにアダムが言った。
「君の勘、当たってたよ」
「え?」
「僕は王子の願いを叶えられなかった」
「どういう……こと?」
「コーデリア・メロディーはペネロペと繋がっていた」
「やっぱり! そうじゃないかと思ったのよ!」
思った通りだと、気分が高揚する。
机の上の手は興奮してグーになっていた。
「商会に随分貢献したようだ」
「貢献?」
「元々、外国が拠点だったのをユオブリアに呼び寄せた。何かにつけて資金をせびられ、その度に支払っていた」
公爵家令嬢ともなるとお金も持っているのだろう。
っていうか、ペネロペを唆し、便乗したのではなく、メロディー嬢が主体だったの?
「メロディー公爵は女性は役立たずと公言憚らない人でね、コーデリアは虐げられていた。だから手持ちの資金などあるはずなく、支度金と祝い金に手をつけた」
「支度金と祝い金?」
さっきからおうむ返ししかしていない。
「第1王子と2年後婚姻する時に支払われる資金のこと」
わたしは言葉が出なかった。
「文字通り、結婚するのにあたって用意するための支度金。婚約したときに渡したものだが、準備にあてるのでなく使いこんでいた。祝い金は結婚してから国民に祝い返しをする一部に充てるもの。それに彼女は第一王子と地下で暮らすようになるから、その見舞い金もあった。でも、彼女は予算分、全て引き出して使い切っていた。婚姻する前にね」
「……それ、どうなるの?」
「使ったお金はもちろん返してもらうけど、婚姻と全く関係ないところで使っていた。しかもその出どころは税金だからね。そんな前代未聞なことをしたんだ。婚約は破棄だ」
!
結婚する前に結婚時に使用する予算を、関係ないことをするのに引き出して使ったわけだから……当たり前といえば当たり前のことで……。
「君は満足?」
少し首を傾け、悲しい瞳でわたしに問いかける。
何それ。
「ごめん、八つ当たりした」
しゅんとして頭を抱えた。
それを見て思い当たる。
彼は婚約者を失ったんだ。
アダムはアダムなりにメロディー嬢を好きだったんだね。
ペネロペにされたことを思い出すと……自業自得と思ってしまうけど、アダムにそれをいうのは間違っているのはわかる。
アダムはゲンナリした声を出した。
「君、覚悟した方がいいよ」
「なにが?」
「第1王子に婚約者がいなくなったんだ」
アダムはため息をついた。
「それがどうしたの?」
「2年後には地下だ。そんな未来を望む令嬢はまずいない」
ま、アダムには悪いけど、そうだろうね。
「すぐに、コーデリアが平民に落とされて国外追放されたと噂は広がり、その理由がペネロペ商会への使い込みとわかるだろう」
「平民に落とされて、国外追放?」
「メロディー公爵は、公爵家の爵位剥奪より娘と縁を切ることを選んだ」
…………………………………………。
「ペネロペがああなったのは、君の商会とやりあったからだというのは誰もが知っている」
まあ、公の裁判もあったことだし。ぬいぐるみ同盟には絶対にあの商会は入れなかったからね。
「第1王子の婚約者はそのためにいなくなった、君のところにその責任をなすりつけると思うよ」
「どういう意味?」
「世論が第1王子の婚約者をシュタイン家に求めるってことだよ」
「わたしは婚約してるわ」
「妹がいるだろ」
「エリンは7歳よ?」
「それくらいの歳の差は、大したことないだろ」
「いいえ、陛下から約束いただいているから、ウチが王族に関わることはないわ」
アダムが顔をあげた。
「そういうことか。なんで君がブレドの婚約者にならないのか、本当に不思議だったんだ。陛下と約束が交わされてたんだね。……でも用心した方がいい。世論は怖いよ。大衆心理ってやつは、流れができてしまったら乗るしか道はなくなる」
ペネロペをやっつけたことが、エリンの未来に影を落とすの?
いやよ。そんなことはさせないわ。
……でも。確かに世論というのは、時代を動かしていく力があるのも事実だ。
それは父さまに相談しなければ。
もふさまが首をかいて、もう一度寝そべる。
二人ともしばらくの間話さなかった。
わたしは最後に聞いた。
「メロディー嬢は今どうしているの?」
「……捕らえられている」
リディアは商才があると。
裁判が終わり、ぬいぐるみが危険なものだと訴えたペネロペは、裁判中に訴えを取り下げた商会だと世の中に知れ渡った。つまり事実でないか、思いこみだと、裁判中に認めたのだと。それと同時に、今度はこちら側が訴えたことで、ペネロペがウチに何をしたかということが、憶測を交えて広まり出した。
ぬいぐるみの中身を知りたいがために、なぜか幼い兄妹の乗る馬車を襲ったこと。それだけでも常識を疑われるところなのに、次はその商品が危険なものだと裁判まで起こした。
ぬいぐるみの類似品を売り出したが、それが余計に民衆の気持ちを逆撫した。
現在、世界にはぬいぐるみが溢れている。
世界中で売り出されたからだ。
わたしはぬいぐるみの類似品が売られると分かった時に考えた。
類似品が売られるぐらいなら、共有する権利を売ろう、手を組もうと。
お茶会で知り合った国々に声をかけた。
ぬいぐるみづくりの同盟を結びませんか?と。
ユオブリアと手を組み、同盟を結ぶなら、ノウハウと中身であるふわふわの雪くらげの住処を売ると。それらは素材で売ってはいけない。ぬいぐるみにして売り出すのは可。ユオブリアで今まで出したぬいぐるみは種類が少ないけれど、新しく考えても可。同盟は横つながりでは広がらない。絶対にウチを通しての同盟だ。
類似品を売り出した時に、そうやってぬいぐるみを市場に溢れ出させ、ぶつけた。
そしてウチはペネロペやその関係のある商会の手は取らない。
世界中でぬいぐるみは今、売れに売れている。類似品には目もくれない。類似品は中に布みたいな物を詰めている。固い置き物ではないけれど、ぬいぐるみのライバルにはならなかった。だってあのふわふわこそが求められたものだから。
ペネロペと手を組んでいたところは軒並み手を切りだした。
繋がっているとわかると、自分たちにまで被害が及ぶからだ。
どんどん市場を縮小しているようだし、元々外国からきたようなので、引き揚げるんじゃないかと思う。そうしたらシュタイン領の支部もなくなるだろう。
もし、ペリーが領地の子たちに聞き回っていなかったら、優秀なんだろうしヘッドハンティングすることも考えただろうけど、……彼女はアウトだ。
クラスは同じだし、隣の席なのに、アダムから呼び出された。わたしが人に聞かれちゃまずい話をするのは屋上とか人気のないところだけど、彼は届出を出したんだろう、別棟の個室だった。別棟自体貸切っていると、ドアは開けっぱなしにする。秘め事にしたいのかオープンなのか、少し謎だ。
いつもどこかおちゃらけているアダムが傷ついているようにも見えた。
わたしが椅子に座るとおもむろにアダムが言った。
「君の勘、当たってたよ」
「え?」
「僕は王子の願いを叶えられなかった」
「どういう……こと?」
「コーデリア・メロディーはペネロペと繋がっていた」
「やっぱり! そうじゃないかと思ったのよ!」
思った通りだと、気分が高揚する。
机の上の手は興奮してグーになっていた。
「商会に随分貢献したようだ」
「貢献?」
「元々、外国が拠点だったのをユオブリアに呼び寄せた。何かにつけて資金をせびられ、その度に支払っていた」
公爵家令嬢ともなるとお金も持っているのだろう。
っていうか、ペネロペを唆し、便乗したのではなく、メロディー嬢が主体だったの?
「メロディー公爵は女性は役立たずと公言憚らない人でね、コーデリアは虐げられていた。だから手持ちの資金などあるはずなく、支度金と祝い金に手をつけた」
「支度金と祝い金?」
さっきからおうむ返ししかしていない。
「第1王子と2年後婚姻する時に支払われる資金のこと」
わたしは言葉が出なかった。
「文字通り、結婚するのにあたって用意するための支度金。婚約したときに渡したものだが、準備にあてるのでなく使いこんでいた。祝い金は結婚してから国民に祝い返しをする一部に充てるもの。それに彼女は第一王子と地下で暮らすようになるから、その見舞い金もあった。でも、彼女は予算分、全て引き出して使い切っていた。婚姻する前にね」
「……それ、どうなるの?」
「使ったお金はもちろん返してもらうけど、婚姻と全く関係ないところで使っていた。しかもその出どころは税金だからね。そんな前代未聞なことをしたんだ。婚約は破棄だ」
!
結婚する前に結婚時に使用する予算を、関係ないことをするのに引き出して使ったわけだから……当たり前といえば当たり前のことで……。
「君は満足?」
少し首を傾け、悲しい瞳でわたしに問いかける。
何それ。
「ごめん、八つ当たりした」
しゅんとして頭を抱えた。
それを見て思い当たる。
彼は婚約者を失ったんだ。
アダムはアダムなりにメロディー嬢を好きだったんだね。
ペネロペにされたことを思い出すと……自業自得と思ってしまうけど、アダムにそれをいうのは間違っているのはわかる。
アダムはゲンナリした声を出した。
「君、覚悟した方がいいよ」
「なにが?」
「第1王子に婚約者がいなくなったんだ」
アダムはため息をついた。
「それがどうしたの?」
「2年後には地下だ。そんな未来を望む令嬢はまずいない」
ま、アダムには悪いけど、そうだろうね。
「すぐに、コーデリアが平民に落とされて国外追放されたと噂は広がり、その理由がペネロペ商会への使い込みとわかるだろう」
「平民に落とされて、国外追放?」
「メロディー公爵は、公爵家の爵位剥奪より娘と縁を切ることを選んだ」
…………………………………………。
「ペネロペがああなったのは、君の商会とやりあったからだというのは誰もが知っている」
まあ、公の裁判もあったことだし。ぬいぐるみ同盟には絶対にあの商会は入れなかったからね。
「第1王子の婚約者はそのためにいなくなった、君のところにその責任をなすりつけると思うよ」
「どういう意味?」
「世論が第1王子の婚約者をシュタイン家に求めるってことだよ」
「わたしは婚約してるわ」
「妹がいるだろ」
「エリンは7歳よ?」
「それくらいの歳の差は、大したことないだろ」
「いいえ、陛下から約束いただいているから、ウチが王族に関わることはないわ」
アダムが顔をあげた。
「そういうことか。なんで君がブレドの婚約者にならないのか、本当に不思議だったんだ。陛下と約束が交わされてたんだね。……でも用心した方がいい。世論は怖いよ。大衆心理ってやつは、流れができてしまったら乗るしか道はなくなる」
ペネロペをやっつけたことが、エリンの未来に影を落とすの?
いやよ。そんなことはさせないわ。
……でも。確かに世論というのは、時代を動かしていく力があるのも事実だ。
それは父さまに相談しなければ。
もふさまが首をかいて、もう一度寝そべる。
二人ともしばらくの間話さなかった。
わたしは最後に聞いた。
「メロディー嬢は今どうしているの?」
「……捕らえられている」
81
お気に入りに追加
1,239
あなたにおすすめの小説
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
転生したけど平民でした!もふもふ達と楽しく暮らす予定です。
まゆら
ファンタジー
回収が出来ていないフラグがある中、一応完結しているというツッコミどころ満載な初めて書いたファンタジー小説です。
温かい気持ちでお読み頂けたら幸い至極であります。
異世界に転生したのはいいけど悪役令嬢とかヒロインとかになれなかった私。平民でチートもないらしい‥どうやったら楽しく異世界で暮らせますか?
魔力があるかはわかりませんが何故か神様から守護獣が遣わされたようです。
平民なんですがもしかして私って聖女候補?
脳筋美女と愛猫が繰り広げる行きあたりばったりファンタジー!なのか?
常に何処かで大食いバトルが開催中!
登場人物ほぼ甘党!
ファンタジー要素薄め!?かもしれない?
母ミレディアが実は隣国出身の聖女だとわかったので、私も聖女にならないか?とお誘いがくるとか、こないとか‥
◇◇◇◇
現在、ジュビア王国とアーライ神国のお話を見やすくなるよう改稿しております。
しばらくは、桜庵のお話が中心となりますが影の薄いヒロインを忘れないで下さい!
転生もふもふのスピンオフ!
アーライ神国のお話は、国外に追放された聖女は隣国で…
母ミレディアの娘時代のお話は、婚約破棄され国外追放になった姫は最強冒険者になり転生者の嫁になり溺愛される
こちらもよろしくお願いします。
善人ぶった姉に奪われ続けてきましたが、逃げた先で溺愛されて私のスキルで領地は豊作です
しろこねこ
ファンタジー
「あなたのためを思って」という一見優しい伯爵家の姉ジュリナに虐げられている妹セリナ。醜いセリナの言うことを家族は誰も聞いてくれない。そんな中、唯一差別しない家庭教師に貴族子女にははしたないとされる魔法を教わるが、親切ぶってセリナを孤立させる姉。植物魔法に目覚めたセリナはペット?のヴィリオをともに家を出て南の辺境を目指す。
異世界で悪役令嬢として生きる事になったけど、前世の記憶を持ったまま、自分らしく過ごして良いらしい
千晶もーこ
恋愛
あの世に行ったら、番人とうずくまる少女に出会った。少女は辛い人生を歩んできて、魂が疲弊していた。それを知った番人は私に言った。
「あの子が繰り返している人生を、あなたの人生に変えてください。」
「………はぁああああ?辛そうな人生と分かってて生きろと?それも、繰り返すかもしれないのに?」
でも、お願いされたら断れない性分の私…。
異世界で自分が悪役令嬢だと知らずに過ごす私と、それによって変わっていく周りの人達の物語。そして、その物語の後の話。
※この話は、小説家になろう様へも掲載しています
【完結】婚姻無効になったので新しい人生始めます~前世の記憶を思い出して家を出たら、愛も仕事も手に入れて幸せになりました~
Na20
恋愛
セレーナは嫁いで三年が経ってもいまだに旦那様と使用人達に受け入れられないでいた。
そんな時頭をぶつけたことで前世の記憶を思い出し、家を出ていくことを決意する。
「…そうだ、この結婚はなかったことにしよう」
※ご都合主義、ふんわり設定です
※小説家になろう様にも掲載しています
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?
たまご
ファンタジー
アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。
最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。
だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。
女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。
猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!!
「私はスローライフ希望なんですけど……」
この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。
表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。
今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。
柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。
詰んでる。
そう悟った主人公10歳。
主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど…
何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど…
なろうにも掲載しております。
母の中で私の価値はゼロのまま、家の恥にしかならないと養子に出され、それを鵜呑みにした父に縁を切られたおかげで幸せになれました
珠宮さくら
恋愛
伯爵家に生まれたケイトリン・オールドリッチ。跡継ぎの兄と母に似ている妹。その2人が何をしても母は怒ることをしなかった。
なのに母に似ていないという理由で、ケイトリンは理不尽な目にあい続けていた。そんな日々に嫌気がさしたケイトリンは、兄妹を超えるために頑張るようになっていくのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる