479 / 799
12章 人間模様、恋模様
第479話 収穫祭⑨宣告
しおりを挟む
「わたし、のどかわいちゃった」
「大通りへ行く道に、ジュースのお店があったよ」
ミニーが教えてくれる。
「まず、そこでもいいかしら?」
ペリーに尋ねると、彼女は頷いた。
今年の捧げられた獲物は大きかっただの、たわいのない話をして歩いた。
ジュースのお店は、オレンジジュースかグレーンジュースの二択。
わたしとミニーはオレンジで、他の人はグレーンにするそうだ。
兄さまが奢ってくれるというので、甘えることにした。
ペリーが恐縮している。
ペリーはカトレアと同い年と知った。
お店の場所を尋ねると、大通りのわりといいところに店を構えていた。そこなら自警団も目が届くところだろう。
ひとりでお店を任されるなんて凄いねと素直な感想を述べれば
「それより、あんなにちっちゃかったミニーが、こんな成長していて、それにビリーと付き合っていることに驚くばかりよ」
ペリーが目を見張って言う。
ビリーとミニーが付き合っていることは知っているんだと、ちょっとほっとする。
「そりゃ6年も経ったもの、あたしだって成長するわ」
「どの辺がだ?」
頭に手を置かれ、ミニーの頬がぷぅっと膨れる。
『大丈夫だ、リディアも大きくなったぞ、多少は。大丈夫だ』
もふさま、大丈夫ってなんなの? わたしだってしっかり成長したってば。わたしの頬も膨れたかもしれない。
「ちゃんと大きくなってるもん!」
ムキになるミニー。
それに便乗するペリー。
「あの頃、かわいかったな。よちよち歩いてて。サロの後を追っかけてきてさ」
ミニーの頬が赤くなる。
ミニーはビリーと年が離れていることを気にしている。自分が幼くてビリーと釣り合わないとされることを怖がっている。そこに焦点を当てたような話向きになり、わたしは慌てた。
けれど、ビリーが一言。
「お前は、あの頃も今も、かわいいところは変わらない」
おおっ。
ミニーが真っ赤になる。トマトンみたい。
なんだ、ビリーってば、わかってるじゃないか。
そういえばあの頃。マールがビリーを好きで、ビリーはペリーが好きだったって話を聞いていたから、それ以上に思ったことはないんだけど。思い返せば、ビリーはミニーを構っていたな。サロの妹だからってこともあるんだろうけど。サロがいなくなった時、ウチに助けを求めようとしたミニーに付き合ってきたのは、ビリーとカールだった。春祭りの時や、いろんなシーンでミニーを気遣う発言をしていたビリーを思い出す。面倒見がいいからかと、特に気にしなかったけど、ひょっとして、あの頃からビリーはミニーを憎からず思っていて……。
ふたりを視界に収める。……どうだったかはわからないけど。
でも、そっか。ペリーがまだビリーを思っていたとしても。
ミニーが不安に思っても。
ビリーがしっかりしていれば、揺らぐことはないってことだね。
こりゃ一本取られた感じだ。こちらに関してはわたしがでしゃばる必要はなさそうだ。
赤くなったミニーの鼻の頭を、ビリーが指で弾いている。
ペリーを見ると、ちょっと切なそうな顔をしていた。
見ているわたしに気づいて、急いで笑みを浮かべている。
「ペリーさんはお仕事を始めてから、どれくらい経つんですか?」
「商人見習いは3年目です。今勤めているところに、半年ほど前に声をかけてもらいました」
やっぱりそんな短期間で店を任されるってのは、並大抵のことではない。シュタイン領出身ってところで目をつけられたのだとしても、仕事自体ができなければそこまで任せられたりしない。彼女は〝できる人〟なんだ。
「お店の名前はなんと言うのですか?」
素知らぬ顔で尋ねる。
「……ペネロペ商会です」
「! まぁ」
「ど、どうしたの、お嬢さま?」
ミニーを本当に驚かしてしまった。
「ペリーさんはご存知ですか? 実はウチとペネロペ商会でイザコザがありましたの」
ペリーの表情が引き締まる。
「イザコザ、ですか?」
「ええ。聞いてます?」
「初耳です」
初耳なら、災難だね。
「あの、どういったことがあったのか、お聞かせ願えますか?」
「馬車を襲撃されて、命を落とすところでした」
ビリーとミニーが息を飲む。
「ぺ、ペネロペ商会が、ですか?」
本気で驚いているように見える。
もふさまがわたしと彼女の顔を交互に見る。
「ええ」
「……そんな話は聞いたことがありません。……それが事実なら、ペネロペ商会の者が捕まったりするはずですよね? それも聞いたことがありません。それに、襲撃されるような心当たりがあったのですか? ただの商会が貴族を襲撃するなんて考えられません」
理性的な反応だ。
「もしかして、私はリディアお嬢さまに嫌われているのでしょうか? 領地でペネロペ商会が発展することを、よく思われないという宣告でしょうか?」
不安そうなふりをしているけど、彼女は堂々としている。
「今日初めて会った方を、どうして嫌うことができましょう?」
彼女はほっとした顔をした。
「けれど、後半は当たりですわ。その通りです」
彼女が息を飲む。伝わったようだ。
「お、おい」
ビリーに腕をつかまれる。
「幼なじみにこんなこと言ってごめんね。でも、わたしは決して卑怯なことはしない。そこは信じて欲しい」
「それは知ってるよ」
「ありがと。ペリーさん、安心してください。シュタイン領が警戒しているわけではありません。わたしがペネロペに不信感があるだけです」
威嚇しているのはわたしなのだと、印象づけておく。ビリーたちも聞いているから主語は大きくできないよ。広められても悪評がたつのはわたしだけだ。
「リディー」
成り行きを見守っていた兄さまが、痛ましげにわたしを呼ぶ。
「……襲撃されるような何があったんですか?」
「ペネロペはウチの商品に、ただならぬ興味があるようです」
ペリーは少し考えこむ。
「お嬢さまの考えすぎということは?」
「……時間がかかっても、事実を詳かにいたしますわ」
「ペリー、お前、その商会に入ったばかりなんだろ? そんな怪しい商会なら考えた方がいいぞ。お嬢さまは嘘をついたり、確信のないことを口にしたりしない。それに言ったことは絶対実行する」
「ビリーは……たった6年で、この領で何があったか忘れちゃったのね。懐柔されて、盲目的に信じているのね」
ペリーが目を細めた。
「……ああ、この6年、この領で暮らした者にしか、この領のことをあれこれ言われたくないね」
『ほぉー』
もふさまから感心した声があがる。
ペリーとビリーの視線が衝突した。すぐにペリーは顔を背けたけど、そこには切ない感情があった。
「お嬢さま、満足ですか? 領地にきた気に食わない商会を、仲違いから締め出すやり方ですか?」
『この娘も必死だな』
もふさまの呟きに心が傷んだ。でも、最初に伝えておこうと思った。わたしだってペリーを傷つけたくないし、傷ついて欲しくない。だけど、わたしの店や領地に害をなすなら、皆の幼なじみだろうが、前領主の悪政の被害にあったんだろうが、わたしは許すことができない。
だから、わたしと敵対しないように最初に忠告する。
「気に食わない商会を追い出すだけなら、仲違いなんて面倒な方法を取らなくても、やりようはいくらでもありますわ。けれどわたし、卑怯なことはしたくありませんの。ですから問題がない限り、わたしは何もしません。商人ギルドがペネロペ商会を領地で開くことを許可したのです。それに異も唱えません。けれど、わたしの商会や領地に害をなすのなら、わたしは許しません」
「……ペネロペ商会から、私は仕事を任されています。ここでも成果を上げるのが仕事です。ひとつだけ注意されたのは、この領地の要はたった12歳のお嬢さまだと。まさか、そんなことと思いましたけど、情報は本当だったようですね」
ペリーは微笑む。
「私は真っ当な商売しかしません」
「そうあることを、望みます」
水色の目は一歩も引かなかった。
「大通りへ行く道に、ジュースのお店があったよ」
ミニーが教えてくれる。
「まず、そこでもいいかしら?」
ペリーに尋ねると、彼女は頷いた。
今年の捧げられた獲物は大きかっただの、たわいのない話をして歩いた。
ジュースのお店は、オレンジジュースかグレーンジュースの二択。
わたしとミニーはオレンジで、他の人はグレーンにするそうだ。
兄さまが奢ってくれるというので、甘えることにした。
ペリーが恐縮している。
ペリーはカトレアと同い年と知った。
お店の場所を尋ねると、大通りのわりといいところに店を構えていた。そこなら自警団も目が届くところだろう。
ひとりでお店を任されるなんて凄いねと素直な感想を述べれば
「それより、あんなにちっちゃかったミニーが、こんな成長していて、それにビリーと付き合っていることに驚くばかりよ」
ペリーが目を見張って言う。
ビリーとミニーが付き合っていることは知っているんだと、ちょっとほっとする。
「そりゃ6年も経ったもの、あたしだって成長するわ」
「どの辺がだ?」
頭に手を置かれ、ミニーの頬がぷぅっと膨れる。
『大丈夫だ、リディアも大きくなったぞ、多少は。大丈夫だ』
もふさま、大丈夫ってなんなの? わたしだってしっかり成長したってば。わたしの頬も膨れたかもしれない。
「ちゃんと大きくなってるもん!」
ムキになるミニー。
それに便乗するペリー。
「あの頃、かわいかったな。よちよち歩いてて。サロの後を追っかけてきてさ」
ミニーの頬が赤くなる。
ミニーはビリーと年が離れていることを気にしている。自分が幼くてビリーと釣り合わないとされることを怖がっている。そこに焦点を当てたような話向きになり、わたしは慌てた。
けれど、ビリーが一言。
「お前は、あの頃も今も、かわいいところは変わらない」
おおっ。
ミニーが真っ赤になる。トマトンみたい。
なんだ、ビリーってば、わかってるじゃないか。
そういえばあの頃。マールがビリーを好きで、ビリーはペリーが好きだったって話を聞いていたから、それ以上に思ったことはないんだけど。思い返せば、ビリーはミニーを構っていたな。サロの妹だからってこともあるんだろうけど。サロがいなくなった時、ウチに助けを求めようとしたミニーに付き合ってきたのは、ビリーとカールだった。春祭りの時や、いろんなシーンでミニーを気遣う発言をしていたビリーを思い出す。面倒見がいいからかと、特に気にしなかったけど、ひょっとして、あの頃からビリーはミニーを憎からず思っていて……。
ふたりを視界に収める。……どうだったかはわからないけど。
でも、そっか。ペリーがまだビリーを思っていたとしても。
ミニーが不安に思っても。
ビリーがしっかりしていれば、揺らぐことはないってことだね。
こりゃ一本取られた感じだ。こちらに関してはわたしがでしゃばる必要はなさそうだ。
赤くなったミニーの鼻の頭を、ビリーが指で弾いている。
ペリーを見ると、ちょっと切なそうな顔をしていた。
見ているわたしに気づいて、急いで笑みを浮かべている。
「ペリーさんはお仕事を始めてから、どれくらい経つんですか?」
「商人見習いは3年目です。今勤めているところに、半年ほど前に声をかけてもらいました」
やっぱりそんな短期間で店を任されるってのは、並大抵のことではない。シュタイン領出身ってところで目をつけられたのだとしても、仕事自体ができなければそこまで任せられたりしない。彼女は〝できる人〟なんだ。
「お店の名前はなんと言うのですか?」
素知らぬ顔で尋ねる。
「……ペネロペ商会です」
「! まぁ」
「ど、どうしたの、お嬢さま?」
ミニーを本当に驚かしてしまった。
「ペリーさんはご存知ですか? 実はウチとペネロペ商会でイザコザがありましたの」
ペリーの表情が引き締まる。
「イザコザ、ですか?」
「ええ。聞いてます?」
「初耳です」
初耳なら、災難だね。
「あの、どういったことがあったのか、お聞かせ願えますか?」
「馬車を襲撃されて、命を落とすところでした」
ビリーとミニーが息を飲む。
「ぺ、ペネロペ商会が、ですか?」
本気で驚いているように見える。
もふさまがわたしと彼女の顔を交互に見る。
「ええ」
「……そんな話は聞いたことがありません。……それが事実なら、ペネロペ商会の者が捕まったりするはずですよね? それも聞いたことがありません。それに、襲撃されるような心当たりがあったのですか? ただの商会が貴族を襲撃するなんて考えられません」
理性的な反応だ。
「もしかして、私はリディアお嬢さまに嫌われているのでしょうか? 領地でペネロペ商会が発展することを、よく思われないという宣告でしょうか?」
不安そうなふりをしているけど、彼女は堂々としている。
「今日初めて会った方を、どうして嫌うことができましょう?」
彼女はほっとした顔をした。
「けれど、後半は当たりですわ。その通りです」
彼女が息を飲む。伝わったようだ。
「お、おい」
ビリーに腕をつかまれる。
「幼なじみにこんなこと言ってごめんね。でも、わたしは決して卑怯なことはしない。そこは信じて欲しい」
「それは知ってるよ」
「ありがと。ペリーさん、安心してください。シュタイン領が警戒しているわけではありません。わたしがペネロペに不信感があるだけです」
威嚇しているのはわたしなのだと、印象づけておく。ビリーたちも聞いているから主語は大きくできないよ。広められても悪評がたつのはわたしだけだ。
「リディー」
成り行きを見守っていた兄さまが、痛ましげにわたしを呼ぶ。
「……襲撃されるような何があったんですか?」
「ペネロペはウチの商品に、ただならぬ興味があるようです」
ペリーは少し考えこむ。
「お嬢さまの考えすぎということは?」
「……時間がかかっても、事実を詳かにいたしますわ」
「ペリー、お前、その商会に入ったばかりなんだろ? そんな怪しい商会なら考えた方がいいぞ。お嬢さまは嘘をついたり、確信のないことを口にしたりしない。それに言ったことは絶対実行する」
「ビリーは……たった6年で、この領で何があったか忘れちゃったのね。懐柔されて、盲目的に信じているのね」
ペリーが目を細めた。
「……ああ、この6年、この領で暮らした者にしか、この領のことをあれこれ言われたくないね」
『ほぉー』
もふさまから感心した声があがる。
ペリーとビリーの視線が衝突した。すぐにペリーは顔を背けたけど、そこには切ない感情があった。
「お嬢さま、満足ですか? 領地にきた気に食わない商会を、仲違いから締め出すやり方ですか?」
『この娘も必死だな』
もふさまの呟きに心が傷んだ。でも、最初に伝えておこうと思った。わたしだってペリーを傷つけたくないし、傷ついて欲しくない。だけど、わたしの店や領地に害をなすなら、皆の幼なじみだろうが、前領主の悪政の被害にあったんだろうが、わたしは許すことができない。
だから、わたしと敵対しないように最初に忠告する。
「気に食わない商会を追い出すだけなら、仲違いなんて面倒な方法を取らなくても、やりようはいくらでもありますわ。けれどわたし、卑怯なことはしたくありませんの。ですから問題がない限り、わたしは何もしません。商人ギルドがペネロペ商会を領地で開くことを許可したのです。それに異も唱えません。けれど、わたしの商会や領地に害をなすのなら、わたしは許しません」
「……ペネロペ商会から、私は仕事を任されています。ここでも成果を上げるのが仕事です。ひとつだけ注意されたのは、この領地の要はたった12歳のお嬢さまだと。まさか、そんなことと思いましたけど、情報は本当だったようですね」
ペリーは微笑む。
「私は真っ当な商売しかしません」
「そうあることを、望みます」
水色の目は一歩も引かなかった。
62
お気に入りに追加
1,227
あなたにおすすめの小説
記憶を失くして転生しました…転生先は悪役令嬢?
ねこママ
恋愛
「いいかげんにしないかっ!」
バシッ!!
わたくしは咄嗟に、フリード様の腕に抱き付くメリンダ様を引き離さなければと手を伸ばしてしまい…頬を叩かれてバランスを崩し倒れこみ、壁に頭を強く打ち付け意識を失いました。
目が覚めると知らない部屋、豪華な寝台に…近付いてくるのはメイド? 何故髪が緑なの?
最後の記憶は私に向かって来る車のライト…交通事故?
ここは何処? 家族? 友人? 誰も思い出せない……
前世を思い出したセレンディアだが、事故の衝撃で記憶を失くしていた……
前世の自分を含む人物の記憶だけが消えているようです。
転生した先の記憶すら全く無く、頭に浮かぶものと違い過ぎる世界観に戸惑っていると……?
【完結】婚約破棄されたので、引き継ぎをいたしましょうか?
碧桜 汐香
恋愛
第一王子に婚約破棄された公爵令嬢は、事前に引き継ぎの準備を進めていた。
まっすぐ領地に帰るために、その場で引き継ぎを始めることに。
様々な調査結果を暴露され、婚約破棄に関わった人たちは阿鼻叫喚へ。
第二王子?いりませんわ。
第一王子?もっといりませんわ。
第一王子を慕っていたのに婚約破棄された少女を演じる、彼女の本音は?
彼女の存在意義とは?
別サイト様にも掲載しております
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
ハイエルフの幼女に転生しました。
レイ♪♪
ファンタジー
ネグレクトで、死んでしまったレイカは
神様に転生させてもらって新しい世界で
たくさんの人や植物や精霊や獣に愛されていく
死んで、ハイエルフに転生した幼女の話し。
ゆっくり書いて行きます。
感想も待っています。
はげみになります。
転生しても山あり谷あり!
tukisirokou
ファンタジー
「転生前も山あり谷ありの人生だったのに転生しても山あり谷ありの人生なんて!!」
兎にも角にも今世は
“おばあちゃんになったら縁側で日向ぼっこしながら猫とたわむる!”
を最終目標に主人公が行く先々の困難を負けずに頑張る物語・・・?
魔力値1の私が大賢者(仮)を目指すまで
ひーにゃん
ファンタジー
誰もが魔力をもち魔法が使える世界で、アンナリーナはその力を持たず皆に厭われていた。
運命の【ギフト授与式】がやってきて、これでまともな暮らしが出来るかと思ったのだが……
与えられたギフトは【ギフト】というよくわからないもの。
だが、そのとき思い出した前世の記憶で【ギフト】の使い方を閃いて。
これは少し歪んだ考え方の持ち主、アンナリーナの一風変わった仲間たちとの日常のお話。
冒険を始めるに至って、第1章はアンナリーナのこれからを書くのに外せません。
よろしくお願いします。
この作品は小説家になろう様にも掲載しています。
目覚めたら公爵夫人でしたが夫に冷遇されているようです
MIRICO
恋愛
フィオナは没落寸前のブルイエ家の長女。体調が悪く早めに眠ったら、目が覚めた時、夫のいる公爵夫人セレスティーヌになっていた。
しかし、夫のクラウディオは、妻に冷たく視線を合わせようともしない。
フィオナはセレスティーヌの体を乗っ取ったことをクラウディオに気付かれまいと会う回数を減らし、セレスティーヌの体に入ってしまった原因を探そうとするが、原因が分からぬままセレスティーヌの姉の子がやってきて世話をすることに。
クラウディオはいつもと違う様子のセレスティーヌが気になり始めて……。
ざまあ系ではありません。恋愛中心でもないです。事件中心軽く恋愛くらいです。
番外編は暗い話がありますので、苦手な方はお気を付けください。
ご感想ありがとうございます!!
誤字脱字等もお知らせくださりありがとうございます。順次修正させていただきます。
小説家になろう様に掲載済みです。
【完結・短編】婚約破棄された悪役令嬢は、隣国でもふもふの息子と旦那様を手に入れる
未知香
恋愛
フィリーナは、婚約者の護衛に突き飛ばされここが前世の乙女ゲームの世界であることに気が付いた。
……そして、今まさに断罪されている悪役令嬢だった。
婚約者は憎しみを込めた目でフィリーナを見て、婚約破棄を告げた。
ヒロインであろう彼女は、おびえるように婚約者の腕に顔をくっつけて、勝ち誇ったように唇をゆがめた。
……ああ、はめられた。
断罪された悪役令嬢が、婚約破棄され嫁がされた獣人の国で、可愛い息子に気に入られ、素敵な旦那様と家族みなで幸せになる話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる