476 / 799
12章 人間模様、恋模様
第476話 収穫祭⑥驚きのプレゼント
しおりを挟む
皆さまが贈り物を手にしているようには見えなかった。お付きの荷物もちさんも見かけなかったし。宿においてもらってるのかな? でも従業員さんは、お茶の用意を整えた後、みんな出て行ったし。それで父さまは余計に反応していたんだと思う。
誕生日であるエリンとノエルだけならまだしも、全員とはよくしてもらい過ぎだと、こうして会えて、祝ってもらえて十分なんだと、父さまは言い募った。
父さまと皆さまの押し問答になったけれど、〝今まで何もしてやれなかったから、その分今回だけは贈りたいんだ〟という言葉で父さまが落ちた。
「子供たちだけではなく、ジュレミーお前たちも、私たちをもっと頼っておくれ。少しばかりの地位と、ジュレミーより長く生きた分だけ経験してきたことがある」
父さまは顔を下に向けた。次に頭をあげた時は、決意した表情だった。
「では、後ほど。早速になりますが、相談にのっていただきたいことがあります。ご助力いただけますでしょうか?」
皆さまは、なぜか満足そうに頷く。
「よし、承った。さて、その話は後にして、子供たちに贈り物を渡そう」
皆さまはわたしたちを見て、頬を緩ませる。物欲しそうにしてはいけない場面だとわかっていたけれど、贈り物と聞いてわたしたちはみんな胸を弾ませていたから。喜びが溢れ出ていたんだろう。
「まずはエリンだ」
公爵様が指を鳴らした。
景色が揺れて……。
転移だ。
わたしたちは見晴らしのいい丘の上の、かわいい一軒家の前にいた。
「わぁ! かわいいお家!」
目の前には、とんがり帽子のかわいい家。
「エリンはダンジョンが好きだと言っていただろう? 少し西に行ったところに中級者向けのダンジョンがある。ここは観光地でもあるから、治安もしっかりしているし、街にいけば〝お洒落〟なものが揃っておる」
そう言って、銀色の小さな鍵をエリンに渡した。
まさか。
エリンとノエル以外、わたしたち家族は息を飲んだ。
もしかして、プレゼントって家だったりしちゃうの?
……それに全員にプレゼントって言ったよね?
エリンはタタっと駆けて、ドアの鍵穴に小さな鍵を入れた。
「うわーーーーーーーー」
エリンの興奮した声が響いて、ノエルも駆け寄る。
わたしも我慢できなくなって、後ろについて行った。
かわいらしい家具で揃えられた、素敵なお家だった。
「どうだ、エリンの別荘だ。気に入ったか?」
別荘! なんてセレブだ。
別荘をポンと親戚の子供にプレゼントしちゃうの? それもウチ6人もいるんだけど……。
「うん! すっごい素敵! おじいちゃん、おばあちゃんたち、ありがとう! 大好き!」
エリンがピッカピカの笑顔でお礼を言う。
父さまと母さまは、どうしましょうと言う顔だ。だよね。
エリンに鍵をかけさせる。
次に指を鳴らすと、クラシカルな佇まいの家の前にいた。
「ノエルの別荘だ。ここは閑静だが、少し行くとドメイの街がある」
「ドメイ? ドメイって、あの王都に劣らない商品が集まってくる、あのドメイの街?」
「そうだ。ノエルは新しいものや、かわいらしいものに目がないと聞いた。お菓子も好きらしいな。王都には家があるから、王都にも影響を及ぼすというドメイの街の近くに選んだ」
渡された鍵をノエルが差し込む。
シックにまとめられているが、どれも格調高い。
「おじいさまたち、おばあさまたち。本当にいいの? 僕、すっごく嬉しい!」
ノエルは感動してプルプル手が震えていた。
「必要と思うものを最低限準備しておいたが、好きなように変えていいからな。暮らすには手狭かもしれんが、別荘だからな」
いや、十分暮らせるでしょ。
指を鳴らすと、明るい日差しが柔らかく木漏れてくる場所だった。
「ここはアラン。近くに職人街がある」
「ひょっとして、ピレナードですか?」
ウッドひいじいさまが頷く。
「やっぱり知っておったか」
「はい。仕事でお世話になった方たちが、こぞってピレナード出身だったので、興味がありました」
ここは王都の東に位置するらしい。ちなみに、エリンの別荘は王都から見てシュタイン領と同じ北方面。ノエルの別荘は東方面だそうだ。
「あの、すごく嬉しいです。ありがとうございます」
アラ兄が本当に喜んでいる。職人さんたちの仕事に興味があったんだね。
指を鳴らすと、赤土の道路だった。
目の前にはどっしり構えた家があり、でもそれより広い庭や厩舎?やそちらに目が行く。なんとなくフォンタナ家を思い起こさせる。
「ここはロビンの別荘だ。家や家具にはあまり力を入れておらん。広さだけはある」
ロビ兄は遠くの敷地まで目をやる。そして皆さまに向き直り、完璧な礼を尽くした。
「感謝します。おれ、強くなります!」
え? と思ったけど、皆さま満足そうに頷いている。
ここは王都から南に位置するようだ。
次に指を鳴らすと
「ここはフランツの別荘。去年フランツが書いた〝土地の利用活用〟の作文を読んだ。素晴らしかった。フランツは民主制のことも学んでいるようだな。ここはユオブリアではない。ツワイシプ大陸でもない。お隣のエレイブ大陸、タニカ共和国だ」
「タニカ共和国というと、世界に先立って民主制の?」
「そうだ」
兄さまの頬が色づいた。
「あ、ありがとうございます!」
兄さまがしっかりと礼を尽くす。
「私が転移で連れても来られるし、一度きたから、これからはノエルもできることが増えていくだろう」
何も唱えないところをみると、ノエルのスキルを皆さまご存知のようだ。
「さて、最後はリディアだ」
指を鳴らす。
寂しげに見えたのは、目の前の湖に日があったっていないからなのかもしれない。
「ここは王都から西に位置する西の都、カムパスの外れとなる場所だ」
おじいさまが遠くを見た。
「西の都カムパスから、放射状に主要道路が伸びて、西の街はどこにでも行ける。有名どころだとシロネスクなんかもある」
どきんと胸が鳴った。視界に母さまの眉が心配げに八の字になるのが映った。
おじいさまたちはどこまでご存知なのだろう……。
ただの偶然?
「景色も素敵です! 西の都、楽しみです。ありがとうございます」
わたしは深く感謝する。心から感謝した。
だって、これって、母さまを欺くことなく、西にも来られるってこと。
恐らくビックスやシロネスクの近くに、呪術の隠れ里はあるだろうから。
呪術のことを現地でも探れる算段がついた。
もう一度指が鳴らされると、カトレアの宿の一室に戻っていた。食後のお茶もそのままだ。
「あの、お、贈り物とは、子供たちみんなに本当に別荘を?」
父さまが青い顔で尋ねる。
「案ずるな。ジュレミーにやったわけではない、子供たちに贈ったんだ」
6個も別荘を贈るって、皆さまどれだけ太っ腹なの。しかも一つは外国だ。
大体どこの国も移住権を持っていないと土地を買えないはずだから、共和国だったんだろうけど。
それに、みんなに適したというか、興味あることを調べて入念な計らいだ。
「なんてお礼を申し上げればいいのか……」
「喜んでくれれば、それが一番私たちは嬉しいよ」
クジャクおじいさまの声に、皆さま深く頷いた。
誕生日であるエリンとノエルだけならまだしも、全員とはよくしてもらい過ぎだと、こうして会えて、祝ってもらえて十分なんだと、父さまは言い募った。
父さまと皆さまの押し問答になったけれど、〝今まで何もしてやれなかったから、その分今回だけは贈りたいんだ〟という言葉で父さまが落ちた。
「子供たちだけではなく、ジュレミーお前たちも、私たちをもっと頼っておくれ。少しばかりの地位と、ジュレミーより長く生きた分だけ経験してきたことがある」
父さまは顔を下に向けた。次に頭をあげた時は、決意した表情だった。
「では、後ほど。早速になりますが、相談にのっていただきたいことがあります。ご助力いただけますでしょうか?」
皆さまは、なぜか満足そうに頷く。
「よし、承った。さて、その話は後にして、子供たちに贈り物を渡そう」
皆さまはわたしたちを見て、頬を緩ませる。物欲しそうにしてはいけない場面だとわかっていたけれど、贈り物と聞いてわたしたちはみんな胸を弾ませていたから。喜びが溢れ出ていたんだろう。
「まずはエリンだ」
公爵様が指を鳴らした。
景色が揺れて……。
転移だ。
わたしたちは見晴らしのいい丘の上の、かわいい一軒家の前にいた。
「わぁ! かわいいお家!」
目の前には、とんがり帽子のかわいい家。
「エリンはダンジョンが好きだと言っていただろう? 少し西に行ったところに中級者向けのダンジョンがある。ここは観光地でもあるから、治安もしっかりしているし、街にいけば〝お洒落〟なものが揃っておる」
そう言って、銀色の小さな鍵をエリンに渡した。
まさか。
エリンとノエル以外、わたしたち家族は息を飲んだ。
もしかして、プレゼントって家だったりしちゃうの?
……それに全員にプレゼントって言ったよね?
エリンはタタっと駆けて、ドアの鍵穴に小さな鍵を入れた。
「うわーーーーーーーー」
エリンの興奮した声が響いて、ノエルも駆け寄る。
わたしも我慢できなくなって、後ろについて行った。
かわいらしい家具で揃えられた、素敵なお家だった。
「どうだ、エリンの別荘だ。気に入ったか?」
別荘! なんてセレブだ。
別荘をポンと親戚の子供にプレゼントしちゃうの? それもウチ6人もいるんだけど……。
「うん! すっごい素敵! おじいちゃん、おばあちゃんたち、ありがとう! 大好き!」
エリンがピッカピカの笑顔でお礼を言う。
父さまと母さまは、どうしましょうと言う顔だ。だよね。
エリンに鍵をかけさせる。
次に指を鳴らすと、クラシカルな佇まいの家の前にいた。
「ノエルの別荘だ。ここは閑静だが、少し行くとドメイの街がある」
「ドメイ? ドメイって、あの王都に劣らない商品が集まってくる、あのドメイの街?」
「そうだ。ノエルは新しいものや、かわいらしいものに目がないと聞いた。お菓子も好きらしいな。王都には家があるから、王都にも影響を及ぼすというドメイの街の近くに選んだ」
渡された鍵をノエルが差し込む。
シックにまとめられているが、どれも格調高い。
「おじいさまたち、おばあさまたち。本当にいいの? 僕、すっごく嬉しい!」
ノエルは感動してプルプル手が震えていた。
「必要と思うものを最低限準備しておいたが、好きなように変えていいからな。暮らすには手狭かもしれんが、別荘だからな」
いや、十分暮らせるでしょ。
指を鳴らすと、明るい日差しが柔らかく木漏れてくる場所だった。
「ここはアラン。近くに職人街がある」
「ひょっとして、ピレナードですか?」
ウッドひいじいさまが頷く。
「やっぱり知っておったか」
「はい。仕事でお世話になった方たちが、こぞってピレナード出身だったので、興味がありました」
ここは王都の東に位置するらしい。ちなみに、エリンの別荘は王都から見てシュタイン領と同じ北方面。ノエルの別荘は東方面だそうだ。
「あの、すごく嬉しいです。ありがとうございます」
アラ兄が本当に喜んでいる。職人さんたちの仕事に興味があったんだね。
指を鳴らすと、赤土の道路だった。
目の前にはどっしり構えた家があり、でもそれより広い庭や厩舎?やそちらに目が行く。なんとなくフォンタナ家を思い起こさせる。
「ここはロビンの別荘だ。家や家具にはあまり力を入れておらん。広さだけはある」
ロビ兄は遠くの敷地まで目をやる。そして皆さまに向き直り、完璧な礼を尽くした。
「感謝します。おれ、強くなります!」
え? と思ったけど、皆さま満足そうに頷いている。
ここは王都から南に位置するようだ。
次に指を鳴らすと
「ここはフランツの別荘。去年フランツが書いた〝土地の利用活用〟の作文を読んだ。素晴らしかった。フランツは民主制のことも学んでいるようだな。ここはユオブリアではない。ツワイシプ大陸でもない。お隣のエレイブ大陸、タニカ共和国だ」
「タニカ共和国というと、世界に先立って民主制の?」
「そうだ」
兄さまの頬が色づいた。
「あ、ありがとうございます!」
兄さまがしっかりと礼を尽くす。
「私が転移で連れても来られるし、一度きたから、これからはノエルもできることが増えていくだろう」
何も唱えないところをみると、ノエルのスキルを皆さまご存知のようだ。
「さて、最後はリディアだ」
指を鳴らす。
寂しげに見えたのは、目の前の湖に日があったっていないからなのかもしれない。
「ここは王都から西に位置する西の都、カムパスの外れとなる場所だ」
おじいさまが遠くを見た。
「西の都カムパスから、放射状に主要道路が伸びて、西の街はどこにでも行ける。有名どころだとシロネスクなんかもある」
どきんと胸が鳴った。視界に母さまの眉が心配げに八の字になるのが映った。
おじいさまたちはどこまでご存知なのだろう……。
ただの偶然?
「景色も素敵です! 西の都、楽しみです。ありがとうございます」
わたしは深く感謝する。心から感謝した。
だって、これって、母さまを欺くことなく、西にも来られるってこと。
恐らくビックスやシロネスクの近くに、呪術の隠れ里はあるだろうから。
呪術のことを現地でも探れる算段がついた。
もう一度指が鳴らされると、カトレアの宿の一室に戻っていた。食後のお茶もそのままだ。
「あの、お、贈り物とは、子供たちみんなに本当に別荘を?」
父さまが青い顔で尋ねる。
「案ずるな。ジュレミーにやったわけではない、子供たちに贈ったんだ」
6個も別荘を贈るって、皆さまどれだけ太っ腹なの。しかも一つは外国だ。
大体どこの国も移住権を持っていないと土地を買えないはずだから、共和国だったんだろうけど。
それに、みんなに適したというか、興味あることを調べて入念な計らいだ。
「なんてお礼を申し上げればいいのか……」
「喜んでくれれば、それが一番私たちは嬉しいよ」
クジャクおじいさまの声に、皆さま深く頷いた。
72
お気に入りに追加
1,227
あなたにおすすめの小説
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
記憶を失くして転生しました…転生先は悪役令嬢?
ねこママ
恋愛
「いいかげんにしないかっ!」
バシッ!!
わたくしは咄嗟に、フリード様の腕に抱き付くメリンダ様を引き離さなければと手を伸ばしてしまい…頬を叩かれてバランスを崩し倒れこみ、壁に頭を強く打ち付け意識を失いました。
目が覚めると知らない部屋、豪華な寝台に…近付いてくるのはメイド? 何故髪が緑なの?
最後の記憶は私に向かって来る車のライト…交通事故?
ここは何処? 家族? 友人? 誰も思い出せない……
前世を思い出したセレンディアだが、事故の衝撃で記憶を失くしていた……
前世の自分を含む人物の記憶だけが消えているようです。
転生した先の記憶すら全く無く、頭に浮かぶものと違い過ぎる世界観に戸惑っていると……?
【完結・短編】婚約破棄された悪役令嬢は、隣国でもふもふの息子と旦那様を手に入れる
未知香
恋愛
フィリーナは、婚約者の護衛に突き飛ばされここが前世の乙女ゲームの世界であることに気が付いた。
……そして、今まさに断罪されている悪役令嬢だった。
婚約者は憎しみを込めた目でフィリーナを見て、婚約破棄を告げた。
ヒロインであろう彼女は、おびえるように婚約者の腕に顔をくっつけて、勝ち誇ったように唇をゆがめた。
……ああ、はめられた。
断罪された悪役令嬢が、婚約破棄され嫁がされた獣人の国で、可愛い息子に気に入られ、素敵な旦那様と家族みなで幸せになる話です。
ハイエルフの幼女に転生しました。
レイ♪♪
ファンタジー
ネグレクトで、死んでしまったレイカは
神様に転生させてもらって新しい世界で
たくさんの人や植物や精霊や獣に愛されていく
死んで、ハイエルフに転生した幼女の話し。
ゆっくり書いて行きます。
感想も待っています。
はげみになります。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から「破壊神」と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
【完結】婚約破棄されたので、引き継ぎをいたしましょうか?
碧桜 汐香
恋愛
第一王子に婚約破棄された公爵令嬢は、事前に引き継ぎの準備を進めていた。
まっすぐ領地に帰るために、その場で引き継ぎを始めることに。
様々な調査結果を暴露され、婚約破棄に関わった人たちは阿鼻叫喚へ。
第二王子?いりませんわ。
第一王子?もっといりませんわ。
第一王子を慕っていたのに婚約破棄された少女を演じる、彼女の本音は?
彼女の存在意義とは?
別サイト様にも掲載しております
ぬいぐるみばかり作っていたら実家を追い出された件〜だけど作ったぬいぐるみが意志を持ったので何も不自由してません〜
望月かれん
ファンタジー
中流貴族シーラ・カロンは、ある日勘当された。理由はぬいぐるみ作りしかしないから。
戸惑いながらも少量の荷物と作りかけのぬいぐるみ1つを持って家を出たシーラは1番近い町を目指すが、その日のうちに辿り着けず野宿をすることに。
暇だったので、ぬいぐるみを完成させようと意気込み、ついに夜更けに完成させる。
疲れから眠りこけていると聞き慣れない低い声。
なんと、ぬいぐるみが喋っていた。
しかもぬいぐるみには帰りたい場所があるようで……。
天真爛漫娘✕ワケアリぬいぐるみのドタバタ冒険ファンタジー。
※この作品は小説家になろう・ノベルアップ+にも掲載しています。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる