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12章 人間模様、恋模様
第468話 火種⑦何をしたのか
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夕食の席でみんなが食べ終える頃、ローマンおばあちゃんから報告があった。
ガネット先輩が体調を崩して、数日、医院で過ごすことになったと。
専門家から見て〝入院〟させるぐらい、ガネット先輩病んでたんだ……。
そのガネット先輩が今朝、食堂でリズ先輩とトラブっていたことはみんなが見ている。
一斉にみんながリズ先輩を見たので、先輩は顔を赤くして立ち上がった。
「何よ、私のせいって言いたいの?」
上級生たちは、リズ先輩から視線を外したり、唇を噛み締めたりした。
「当たり前じゃないですか。全てではないにしても、原因のひとつではあるに決まってるでしょう。叩いたんだから!」
テーブルに手をつき、ダンッと立ち上がり、言い募ったのはアイデラだ。
誰にでも言いたいことを言う。彼女はブレない。
「なんですって?」
「叩いておいて、自分のせいじゃないって思うのは、おかしいって言ってるんです」
リズ先輩がアイデラに向かって歩き出したので、わたしはアイデラを背に隠すようにした。
「ガネット先輩はリズ先輩は悪くなくて、自分が悪いと言ってました。それから、寮のみんなに自分が叩かれるべきだとも」
「あのねー、そういうことじゃないわ。あんたもわかってるんでしょ? 例えガネット先輩が悪いことをして、リズ先輩が怒るのが当然だとしても。リズ先輩に悪いところがひとつもなかったとしても、叩いただけで、それが傷になるのは当たり前だって話をしてるの、私は!」
「それもわかるけど、正しいことでも、言い方で、傷つけることもあるよ?」
背中のアイデラに言うと、彼女は理解したみたいで、後ろでテンションダウンしていくのがわかる。
「ガネット先輩は、許されないことをしたっていってました。その思いが先輩を辛くさせているんだと思います」
怒りを爆発させていたリズ先輩の表情が歪む。
知ってるんだ、と思った。
「それがなんだか、リズ先輩は知っているんですね?」
「私だけじゃないわ、みんなとっくに知ってるの! でもあの娘はそのことは言えずに、みんなに尽くしてたの! 心配事が減ってきて、考えるようになっちゃったんでしょうね。みんなに言うって言うから、やめなって言ったの!」
リズ先輩のテーブルに置いた手に涙が落ちた。
ローマンおばあちゃんが、そっと先輩に寄り添って肩に手を置く。
「大丈夫よ。あなたはガネットのことが、とても心配だったのね……」
リズ先輩はローマンおばあちゃんを見上げ、そして声をあげて泣き出した。
おばあちゃんは先輩を胸に抱いて、優しく背中を叩く。
「ガネットは、良くなるために医院へ行ってるの。体が元気になれば、気持ちも前向きになるわ。戻ってきたときに、ガネットにみんなが何をできるかを、考えるといいのじゃないかしら?」
ローマンおばあちゃんの言葉はみんなに響いた。
わたしたちはガネット先輩に、何ができるんだろう?
「ガネット先輩は何をしたんですか?」
マリンが尋ねた。
先輩たち同士、視線が交錯している。
「みんな知ってるんでしょ?」
「それはガネットが話すことで、ガネット以外からは、話していけないことだと思うわ」
マイナ先輩がはっきりと言った。先輩たちが微かに頷いている。
「寮長にも? 私たちみんなにはいいけど、リディアには……」
「マリン、ありがと。でも、わたしはガネット先輩が、わたしに話したくなった時に聞くからいいよ」
マリンに言って、先輩たちを見る。
「わたしはガネット先輩が何をしたのかは知りませんが……。
あの……ガネット先輩の謝罪を聞いてあげてください。それで怒ってください」
「だから! ガネットがそうしたのも、わかるの。そう追い詰めたのは私たちも一緒だし。だから、怒るようなことじゃないのよ」
くしゃくしゃに歪んだルチアさまの顔が浮かんだ。
「あなたに謝ることも、許しを乞うことも、……あなたの手だけは一生取れないんだわ」
そう言ったルチアさま。
わたしは頷いた。
「それなら、聞いてから、そう伝えてください。もしくは怒ってから、許して、怒るようなことじゃないって言ってあげてください。謝れないのは辛いから……」
わたしは許したかったし、許されたかった。でも、わたしが謝るのはいっそう彼女を追い詰めると思って口にはできなかった。
わたしが謝りたいと思うのは、おかしなことだとわかっている。ルチアさまの父親であるガルッアロ伯は悪いことをした。だから訴えたのも法の裁きを受けたのも道理だと思う。でも彼女の父親の死期を早めたのは、間違いなく強制労働で。訴えたのは、そう追い込んだことなのだと、心の中で声がする。その罪悪感が辛いのと、わたしはルチアさまに「わたしのせいで父親が死んだ」と言われたくなくて、先に謝りたくなったのかもしれない。そう、余計なことを取り除けば、わたしはただルチアさまに嫌われたくないから、何かに対して謝りたかったのだと思う。
けれど、それは〝おかしい〟とはわかっていたし、あの時わたしは今後、ルチアさまとわたしの道が交じりあうことは、あり得ないのだろうと思った。だから何も言えなくなってしまった。
でも時が経ち、許しあいたいと言えていたら、その時は無理でも、いつか何かが変わったのではないかと、この頃考える。
食堂がシーンとした。
「さ、皆さん、お風呂に入らないと。時間になりますよ」
ローマンおばあちゃんがパンパンと手を打った。
時計を見て、慌てて食堂から出て行く。
レニータが隣に来た。
「リディアは予想がついているの?」
「あんたもついてるんでしょ?」
ジョセフィンがレニータに言う。
レニータは目を伏せる。
「違ってたらいいけど、当たってたら……辛いだろうな」
「3人ともわかってるの? キャシーは?」
キャシーは首を横に振る。ダリアは安堵の息を吐いた。
1年生でも、予想できている子はいると思う。
あのガネット先輩が病むようなことだから、よほどのことだというのは、みんな思っていることだろう。
それが知られたら、みんながガネット先輩を叩きたくなっても仕方のないことで。
知らせるのはやめろと、リズ先輩と言い合いになり、リズ先輩が叩いてでも辞めさせたかったこと。
知らせるのを辞めさせたのに、元々、みんなはそのことを知っていると言う。
〝今〟それが表面に出てきたということは、寄付代が集まったことが要因ではないかと思える。だとしたら、去年アベックス寮というか、ヤーガンさまに引きずり込まれた、一連の出来事、あれに付随した何かということは確かだ。
ガネット先輩はずっとみんなに謝りたかったんだと思う。
一瞬、恋愛系から発展したことがバレて?とか思ったけど、やっぱり違うかと思うし。ヤーガンさまは関係ないみたいだ。ガネット先輩自らしたことみたいだ。それは知られたらみんなが怒るようなことで。叩かれても仕方のないことで。
だとしたら……去年、先輩たちに起こった出来事を考えると、……ガネット先輩のあの憔悴ぶりから考えて、……かな?と思うことがある。
そしてそれは、謝れなくても、謝ったとしてもとても辛いことだろうと思う。
推測するまでもなく、〝してしまったこと〟は取り返しがつかず、辛いだろう。その思いを今までひとりで抱えこんでいたのかと思うと、胸が痛くなる。
ガネット先輩が体調を崩して、数日、医院で過ごすことになったと。
専門家から見て〝入院〟させるぐらい、ガネット先輩病んでたんだ……。
そのガネット先輩が今朝、食堂でリズ先輩とトラブっていたことはみんなが見ている。
一斉にみんながリズ先輩を見たので、先輩は顔を赤くして立ち上がった。
「何よ、私のせいって言いたいの?」
上級生たちは、リズ先輩から視線を外したり、唇を噛み締めたりした。
「当たり前じゃないですか。全てではないにしても、原因のひとつではあるに決まってるでしょう。叩いたんだから!」
テーブルに手をつき、ダンッと立ち上がり、言い募ったのはアイデラだ。
誰にでも言いたいことを言う。彼女はブレない。
「なんですって?」
「叩いておいて、自分のせいじゃないって思うのは、おかしいって言ってるんです」
リズ先輩がアイデラに向かって歩き出したので、わたしはアイデラを背に隠すようにした。
「ガネット先輩はリズ先輩は悪くなくて、自分が悪いと言ってました。それから、寮のみんなに自分が叩かれるべきだとも」
「あのねー、そういうことじゃないわ。あんたもわかってるんでしょ? 例えガネット先輩が悪いことをして、リズ先輩が怒るのが当然だとしても。リズ先輩に悪いところがひとつもなかったとしても、叩いただけで、それが傷になるのは当たり前だって話をしてるの、私は!」
「それもわかるけど、正しいことでも、言い方で、傷つけることもあるよ?」
背中のアイデラに言うと、彼女は理解したみたいで、後ろでテンションダウンしていくのがわかる。
「ガネット先輩は、許されないことをしたっていってました。その思いが先輩を辛くさせているんだと思います」
怒りを爆発させていたリズ先輩の表情が歪む。
知ってるんだ、と思った。
「それがなんだか、リズ先輩は知っているんですね?」
「私だけじゃないわ、みんなとっくに知ってるの! でもあの娘はそのことは言えずに、みんなに尽くしてたの! 心配事が減ってきて、考えるようになっちゃったんでしょうね。みんなに言うって言うから、やめなって言ったの!」
リズ先輩のテーブルに置いた手に涙が落ちた。
ローマンおばあちゃんが、そっと先輩に寄り添って肩に手を置く。
「大丈夫よ。あなたはガネットのことが、とても心配だったのね……」
リズ先輩はローマンおばあちゃんを見上げ、そして声をあげて泣き出した。
おばあちゃんは先輩を胸に抱いて、優しく背中を叩く。
「ガネットは、良くなるために医院へ行ってるの。体が元気になれば、気持ちも前向きになるわ。戻ってきたときに、ガネットにみんなが何をできるかを、考えるといいのじゃないかしら?」
ローマンおばあちゃんの言葉はみんなに響いた。
わたしたちはガネット先輩に、何ができるんだろう?
「ガネット先輩は何をしたんですか?」
マリンが尋ねた。
先輩たち同士、視線が交錯している。
「みんな知ってるんでしょ?」
「それはガネットが話すことで、ガネット以外からは、話していけないことだと思うわ」
マイナ先輩がはっきりと言った。先輩たちが微かに頷いている。
「寮長にも? 私たちみんなにはいいけど、リディアには……」
「マリン、ありがと。でも、わたしはガネット先輩が、わたしに話したくなった時に聞くからいいよ」
マリンに言って、先輩たちを見る。
「わたしはガネット先輩が何をしたのかは知りませんが……。
あの……ガネット先輩の謝罪を聞いてあげてください。それで怒ってください」
「だから! ガネットがそうしたのも、わかるの。そう追い詰めたのは私たちも一緒だし。だから、怒るようなことじゃないのよ」
くしゃくしゃに歪んだルチアさまの顔が浮かんだ。
「あなたに謝ることも、許しを乞うことも、……あなたの手だけは一生取れないんだわ」
そう言ったルチアさま。
わたしは頷いた。
「それなら、聞いてから、そう伝えてください。もしくは怒ってから、許して、怒るようなことじゃないって言ってあげてください。謝れないのは辛いから……」
わたしは許したかったし、許されたかった。でも、わたしが謝るのはいっそう彼女を追い詰めると思って口にはできなかった。
わたしが謝りたいと思うのは、おかしなことだとわかっている。ルチアさまの父親であるガルッアロ伯は悪いことをした。だから訴えたのも法の裁きを受けたのも道理だと思う。でも彼女の父親の死期を早めたのは、間違いなく強制労働で。訴えたのは、そう追い込んだことなのだと、心の中で声がする。その罪悪感が辛いのと、わたしはルチアさまに「わたしのせいで父親が死んだ」と言われたくなくて、先に謝りたくなったのかもしれない。そう、余計なことを取り除けば、わたしはただルチアさまに嫌われたくないから、何かに対して謝りたかったのだと思う。
けれど、それは〝おかしい〟とはわかっていたし、あの時わたしは今後、ルチアさまとわたしの道が交じりあうことは、あり得ないのだろうと思った。だから何も言えなくなってしまった。
でも時が経ち、許しあいたいと言えていたら、その時は無理でも、いつか何かが変わったのではないかと、この頃考える。
食堂がシーンとした。
「さ、皆さん、お風呂に入らないと。時間になりますよ」
ローマンおばあちゃんがパンパンと手を打った。
時計を見て、慌てて食堂から出て行く。
レニータが隣に来た。
「リディアは予想がついているの?」
「あんたもついてるんでしょ?」
ジョセフィンがレニータに言う。
レニータは目を伏せる。
「違ってたらいいけど、当たってたら……辛いだろうな」
「3人ともわかってるの? キャシーは?」
キャシーは首を横に振る。ダリアは安堵の息を吐いた。
1年生でも、予想できている子はいると思う。
あのガネット先輩が病むようなことだから、よほどのことだというのは、みんな思っていることだろう。
それが知られたら、みんながガネット先輩を叩きたくなっても仕方のないことで。
知らせるのはやめろと、リズ先輩と言い合いになり、リズ先輩が叩いてでも辞めさせたかったこと。
知らせるのを辞めさせたのに、元々、みんなはそのことを知っていると言う。
〝今〟それが表面に出てきたということは、寄付代が集まったことが要因ではないかと思える。だとしたら、去年アベックス寮というか、ヤーガンさまに引きずり込まれた、一連の出来事、あれに付随した何かということは確かだ。
ガネット先輩はずっとみんなに謝りたかったんだと思う。
一瞬、恋愛系から発展したことがバレて?とか思ったけど、やっぱり違うかと思うし。ヤーガンさまは関係ないみたいだ。ガネット先輩自らしたことみたいだ。それは知られたらみんなが怒るようなことで。叩かれても仕方のないことで。
だとしたら……去年、先輩たちに起こった出来事を考えると、……ガネット先輩のあの憔悴ぶりから考えて、……かな?と思うことがある。
そしてそれは、謝れなくても、謝ったとしてもとても辛いことだろうと思う。
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