365 / 887
9章 夏休みとシアター
第365話 子供だけでお出かけ⑨囮
しおりを挟む
おろしてもらい、もふさまも小さくなってもらって一緒に歩き出す。
カンパインを覆う壁を見上げるようになった頃、後ろからケインにふたり乗りをした双子がやってきた。兄さまの目の合図でそのまま止まらず門に向かって走っていく。
兄さまはランディラカ伯弟の貴族の身分証明でも、学園の生徒だという証書でもなく、冒険者ギルドの登録カードでカンパインに入った。わたしは〝連れ〟だ。
門のチェックが雑だったことに納得してしまう。治安悪そう。道のあちらこちらに2、3人で人が固まっている。獲物を物色するように。
「兄さま、妹さんをどうやって探す?」
「クレソン商会と繋がりがあるはずだ。でも人売りだとわかってしまったら商会も道連れになってしまうから距離は置いているだろうし」
「ジュドーっていう人知らない? って聞いて回る?」
「私たちが包囲されてしまうよ」
「それでいこう!」
向こうにみつけてもらえば、ジュドーのところに連れて行かれるだろう。
「ま、町中で何するつもりなのかな?」
兄さまが慌てたようにわたしの手を引っ張った。
「兄さま、わたしを売って」
兄さまは口を開けたまま固まった。
「な、何を言うんだ」
「手っ取り早いよ」
「それはダメだ」
そう言うと思ったけど。だからわたしは大きな声で言った。
「わたしを売ってお金にするしか道はないじゃない!」
兄さまに口を塞がれる。
道歩く人たちはギョッとして見たが、炉端でたむろっている人はニヤニヤしながらこちらを見てる。
兄さまがわたしを守るようにして歩き出す。
兄さまはそのまま細い路地に入り、わたしを壁に押し付けた。
「君は危険な目にあっているのに、少しも学習してないんだね」
兄さまの瞳が冷たく輝く。
「馬車への攻撃だって見誤っていたって言ったのに、どんなに危険なことになるかわからないってさっきも話したばかりなのに、どうしてリディーは危険に飛び込んでいこうとするの?」
それは怒りではなく哀しみだった。感情で訴えられ、気持ちが行き場所を失う。
『まぁ、待ってください。リディアが売られ役にならなくても、妹さんの居場所がわかればいいのですよね?』
「わかるの?」
これまでひたすらリュックの中で黙っていたベアが言葉を発した。
思わず、もふさまのリュックの方を見て、聞いてしまう。
「べ、ベアがリディアが売られ役にならなくても、妹さんの居場所がわかればいいんでちよね?って言ってるでち」
アオが兄さまに通訳した。
『わたくしはわかりませんが、アオはわかるのではありませんか?』
「ベアは自分ではわからないけど、アオならわかるのでは?って言ってるでち。え? な、なんでおいらならわかると思うでち?」
『アオは空の眷族でもあるのでは?』
『アオは森の眷族であり、海の眷族でもあるが、空ではないぞ?』
もふさまがベアに言った。
『そうだったんですか? 羽があるので、てっきり空の眷族だと思ってました』
「兄さま、ベアはおいらが空の眷族と誤解してたでち。でも、おいら森と海の混ざりものでち。だから空ではないんでち」
「……空の眷族なら、ポポ族の居場所がわかるの?」
そうだ! レオは飛ぶ。空の眷族?
「レオ、レオはポポ族の居場所わかる?」
『寝てるよ』
『護衛いるからずっとぬいぐるみって言われて、ふてくされて寝た』
ああ、静かだったわけがわかった。まったく口を挟んでこないなーとは思っていたんだけど、おしゃべりなレオがぬいぐるみになったまま眠っていたのね。
「わたし、火魔法で起こす!」
リュックに近づこうとすると兄さまに止められる。
「リディーは今日魔力を使いすぎているからもう使わないで。私が火魔法でレオを起こせばいいんだね?」
途中から通訳してないけど、わたしの言葉で推測したのだろう。
兄さまがレオを取り出して、もう片方の手で小さな炎を出すと、レオが飛び起きた。
『な、なんだ?』
「ごめんね、レオ。お願いしたくて起こしたの」
『お願い?』
レオは兄さまの掌の上で首を傾げた。
「ポポ族の妹さんの居場所を知りたいの。同じ空の眷族でポポ族の居場所わからないかな?」
『? 私は空の眷族ではないぞ。海の眷族だ』
あ、飛ぶけど、レオはシードラゴンだった。
『空にも森にも属しているようなものだけどね。ぬいぐるみの状態だと遮断されてよほど苦手なものじゃないとわからないけど、本来の姿になればわかると思うぞ。私はドラゴン族の中でも感知能力が高いのだ!』
「シードラゴンの姿……。大きさはどれくらいまで?」
町中で本来の大きさになったら、人にみつかってしまう。
『町ぐらいの範囲なら、主人さまぐらいの大きさになればわかるだろう。もっと遠かったら、もっと大きくなればわかる』
わたしは兄さまに伝える。
そして頷き合う。
「じゃあ、少しだけ姿を戻して、場所を探ってくれる?」
『いいぞ!』
レオは快く引き受けてくれて、ポンと音をたて、子犬サイズのツルツルシードラゴンになった。
兄さまの手から飛び降りてポンポン弾む。
上を見るようにして鼻を動かす。
『2つ。こっちとあっちだ!』
あ、そっか。リポロさんと妹さん。でもふたりともまだ町の中にいるってことだ。
「坊ちゃんに、嬢ちゃん?」
ん? あ、たむろしていた悪いことをするのが似合いそうなお兄さんたちだ。
「ド、ドラゴンだ!」
ひとりが大声をあげた。なんてタインミングの悪い。
「子供のドラゴンだ!」
3人のうち2人は逃げたが、ひとりがレオに向かう。
「何してんだ、オメーら。おい、坊主、それ捕まえろ。そしたら嬢ちゃんを売らなくても金が手に入るぞ。子供ドラゴンでも倒せば一生遊んで暮らせるぜ。生捕にできればどんだけ金になるかわからねー」
はい? 何言ってんの?
レオがまん丸の目でわたしたちを見た。口の端が上がったように見えた。
え?
威力もない水鉄砲をわたしたちにかけてきて、ゴロツキにはかなり本気の水鉄砲をお見舞いした。
ゴロツキが倒れるとレオが走ったのでわたしたちも追いかけた。
「レオ、ぬいぐるみになってリュックに」
小さい声で言うと、レオは首を振った。
『私を捕まえたことにするといい。そしたら、悪い奴のところに運んでくれるだろう。奴からは空の眷族の匂いが微かにしたからな』
アオが兄さまに通訳している、その横でわたしは言った。
「ダメだよ、何が起こるかわからないもの。ぬいぐるみに戻って!」
レオは兄さまの腕に自分から飛び込んで目を瞑った。チビドラゴンのままで。
「つ、捕まえたのか! すごいじゃねーか」
逃げていたふたりも後ろからやってくる。
「死んでんのか?」
「……いえ、眠っているようです」
兄さまが答えた。
カンパインを覆う壁を見上げるようになった頃、後ろからケインにふたり乗りをした双子がやってきた。兄さまの目の合図でそのまま止まらず門に向かって走っていく。
兄さまはランディラカ伯弟の貴族の身分証明でも、学園の生徒だという証書でもなく、冒険者ギルドの登録カードでカンパインに入った。わたしは〝連れ〟だ。
門のチェックが雑だったことに納得してしまう。治安悪そう。道のあちらこちらに2、3人で人が固まっている。獲物を物色するように。
「兄さま、妹さんをどうやって探す?」
「クレソン商会と繋がりがあるはずだ。でも人売りだとわかってしまったら商会も道連れになってしまうから距離は置いているだろうし」
「ジュドーっていう人知らない? って聞いて回る?」
「私たちが包囲されてしまうよ」
「それでいこう!」
向こうにみつけてもらえば、ジュドーのところに連れて行かれるだろう。
「ま、町中で何するつもりなのかな?」
兄さまが慌てたようにわたしの手を引っ張った。
「兄さま、わたしを売って」
兄さまは口を開けたまま固まった。
「な、何を言うんだ」
「手っ取り早いよ」
「それはダメだ」
そう言うと思ったけど。だからわたしは大きな声で言った。
「わたしを売ってお金にするしか道はないじゃない!」
兄さまに口を塞がれる。
道歩く人たちはギョッとして見たが、炉端でたむろっている人はニヤニヤしながらこちらを見てる。
兄さまがわたしを守るようにして歩き出す。
兄さまはそのまま細い路地に入り、わたしを壁に押し付けた。
「君は危険な目にあっているのに、少しも学習してないんだね」
兄さまの瞳が冷たく輝く。
「馬車への攻撃だって見誤っていたって言ったのに、どんなに危険なことになるかわからないってさっきも話したばかりなのに、どうしてリディーは危険に飛び込んでいこうとするの?」
それは怒りではなく哀しみだった。感情で訴えられ、気持ちが行き場所を失う。
『まぁ、待ってください。リディアが売られ役にならなくても、妹さんの居場所がわかればいいのですよね?』
「わかるの?」
これまでひたすらリュックの中で黙っていたベアが言葉を発した。
思わず、もふさまのリュックの方を見て、聞いてしまう。
「べ、ベアがリディアが売られ役にならなくても、妹さんの居場所がわかればいいんでちよね?って言ってるでち」
アオが兄さまに通訳した。
『わたくしはわかりませんが、アオはわかるのではありませんか?』
「ベアは自分ではわからないけど、アオならわかるのでは?って言ってるでち。え? な、なんでおいらならわかると思うでち?」
『アオは空の眷族でもあるのでは?』
『アオは森の眷族であり、海の眷族でもあるが、空ではないぞ?』
もふさまがベアに言った。
『そうだったんですか? 羽があるので、てっきり空の眷族だと思ってました』
「兄さま、ベアはおいらが空の眷族と誤解してたでち。でも、おいら森と海の混ざりものでち。だから空ではないんでち」
「……空の眷族なら、ポポ族の居場所がわかるの?」
そうだ! レオは飛ぶ。空の眷族?
「レオ、レオはポポ族の居場所わかる?」
『寝てるよ』
『護衛いるからずっとぬいぐるみって言われて、ふてくされて寝た』
ああ、静かだったわけがわかった。まったく口を挟んでこないなーとは思っていたんだけど、おしゃべりなレオがぬいぐるみになったまま眠っていたのね。
「わたし、火魔法で起こす!」
リュックに近づこうとすると兄さまに止められる。
「リディーは今日魔力を使いすぎているからもう使わないで。私が火魔法でレオを起こせばいいんだね?」
途中から通訳してないけど、わたしの言葉で推測したのだろう。
兄さまがレオを取り出して、もう片方の手で小さな炎を出すと、レオが飛び起きた。
『な、なんだ?』
「ごめんね、レオ。お願いしたくて起こしたの」
『お願い?』
レオは兄さまの掌の上で首を傾げた。
「ポポ族の妹さんの居場所を知りたいの。同じ空の眷族でポポ族の居場所わからないかな?」
『? 私は空の眷族ではないぞ。海の眷族だ』
あ、飛ぶけど、レオはシードラゴンだった。
『空にも森にも属しているようなものだけどね。ぬいぐるみの状態だと遮断されてよほど苦手なものじゃないとわからないけど、本来の姿になればわかると思うぞ。私はドラゴン族の中でも感知能力が高いのだ!』
「シードラゴンの姿……。大きさはどれくらいまで?」
町中で本来の大きさになったら、人にみつかってしまう。
『町ぐらいの範囲なら、主人さまぐらいの大きさになればわかるだろう。もっと遠かったら、もっと大きくなればわかる』
わたしは兄さまに伝える。
そして頷き合う。
「じゃあ、少しだけ姿を戻して、場所を探ってくれる?」
『いいぞ!』
レオは快く引き受けてくれて、ポンと音をたて、子犬サイズのツルツルシードラゴンになった。
兄さまの手から飛び降りてポンポン弾む。
上を見るようにして鼻を動かす。
『2つ。こっちとあっちだ!』
あ、そっか。リポロさんと妹さん。でもふたりともまだ町の中にいるってことだ。
「坊ちゃんに、嬢ちゃん?」
ん? あ、たむろしていた悪いことをするのが似合いそうなお兄さんたちだ。
「ド、ドラゴンだ!」
ひとりが大声をあげた。なんてタインミングの悪い。
「子供のドラゴンだ!」
3人のうち2人は逃げたが、ひとりがレオに向かう。
「何してんだ、オメーら。おい、坊主、それ捕まえろ。そしたら嬢ちゃんを売らなくても金が手に入るぞ。子供ドラゴンでも倒せば一生遊んで暮らせるぜ。生捕にできればどんだけ金になるかわからねー」
はい? 何言ってんの?
レオがまん丸の目でわたしたちを見た。口の端が上がったように見えた。
え?
威力もない水鉄砲をわたしたちにかけてきて、ゴロツキにはかなり本気の水鉄砲をお見舞いした。
ゴロツキが倒れるとレオが走ったのでわたしたちも追いかけた。
「レオ、ぬいぐるみになってリュックに」
小さい声で言うと、レオは首を振った。
『私を捕まえたことにするといい。そしたら、悪い奴のところに運んでくれるだろう。奴からは空の眷族の匂いが微かにしたからな』
アオが兄さまに通訳している、その横でわたしは言った。
「ダメだよ、何が起こるかわからないもの。ぬいぐるみに戻って!」
レオは兄さまの腕に自分から飛び込んで目を瞑った。チビドラゴンのままで。
「つ、捕まえたのか! すごいじゃねーか」
逃げていたふたりも後ろからやってくる。
「死んでんのか?」
「……いえ、眠っているようです」
兄さまが答えた。
105
お気に入りに追加
1,301
あなたにおすすめの小説

誰も残らなかった物語
悠十
恋愛
アリシアはこの国の王太子の婚約者である。
しかし、彼との間には愛は無く、将来この国を共に治める同士であった。
そんなある日、王太子は愛する人を見付けた。
アリシアはそれを支援するために奔走するが、上手くいかず、とうとう冤罪を掛けられた。
「嗚呼、可哀そうに……」
彼女の最後の呟きは、誰に向けてのものだったのか。
その呟きは、誰に聞かれる事も無く、断頭台の露へと消えた。

転生した愛し子は幸せを知る
ひつ
ファンタジー
【連載再開】
長らくお待たせしました!休載状態でしたが今月より復帰できそうです(手術後でまだリハビリ中のため不定期になります)。これからもどうぞ宜しくお願いします(^^)
♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢
宮月 華(みやつき はな) は死んだ。華は死に間際に「誰でもいいから私を愛して欲しかったな…」と願った。
次の瞬間、華は白い空間に!!すると、目の前に男の人(?)が現れ、「新たな世界で愛される幸せを知って欲しい!」と新たな名を貰い、過保護な神(パパ)にスキルやアイテムを貰って旅立つことに!
転生した女の子が周りから愛され、幸せになるお話です。
結構ご都合主義です。作者は語彙力ないです。
第13回ファンタジー大賞 176位
第14回ファンタジー大賞 76位
第15回ファンタジー大賞 70位
ありがとうございます(●´ω`●)
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。

溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。


オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。

冤罪から逃れるために全てを捨てた。
四折 柊
恋愛
王太子の婚約者だったオリビアは冤罪をかけられ捕縛されそうになり全てを捨てて家族と逃げた。そして以前留学していた国の恩師を頼り、新しい名前と身分を手に入れ幸せに過ごす。1年が過ぎ今が幸せだからこそ思い出してしまう。捨ててきた国や自分を陥れた人達が今どうしているのかを。(視点が何度も変わります)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる