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9章 夏休みとシアター
第363話 子供だけでお出かけ⑦お返し
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「そうですか。……恩人のお名前を教えてください。恩人にはたっぷりお礼をしませんと。両親にも伝えないといけませんから」
アニキ分の濁声の主はニヤッと笑った。獲物がかかったことを喜ぶように。
敵は9人だと記憶しているが、目の前にいるのは5人だ。
とマップに目を走らせ、少し離れたところに黄色の点と紺色の点が2つあり、寄ってきた赤い点が紺色に変わるのを見た。
黄色は知っている人。
あ、ニアが敵を減らしているんだ。
兄さまたちもボードに目を走らせたから、わかっただろう。
今まで思い切り攻撃魔法をぶっ放したのは魔物にだけだ。人に対してしたことはない。試合をしたことはあるけれど、あれには制限はあるし、もちろん本気の攻撃魔法は使わない。
でも、今なら人に対してでも思い切り攻撃したい気持ちになっている。
『気が昂っているようだ』
もふさまは何でもわかっちゃうんだから。
そうだね、抑えないと。誰に頼まれたのか口を割らせないといけないから、意識は残さないとね。
彼らは統制がとれてない。襲撃する目的で一応チームなんだろうけど、個々に動いている。石を転がして横転させたのも、アニキがそう命令したわけじゃなさそうだ。そんなずさんな人たちが、ポポ族のお兄さんにぬいぐるみを取らせてくるなんて思いつくかな?
そんなまどろっこしいことを考えたりしないと思う。だからバックに誰かいる。そっちを捕まえないと、また同じようなことが起こるかもしれない。それは絶対に嫌だ。
「恩人なんて思わなくていいから、教えて欲しいことがある」
アニキが一歩踏み出す。
もふさまが襲い掛かろうとするのをわたしは止めた。
アニキはわたしの目の前にお腹を切られたぬいぐるみを突き出した。
「この中のふわふわしたのはどこで手に入れた?」
「……それは昨日出会ったお兄さんに差しあげた物ですわ。どうしてあなたが持っていらっしゃいますの?」
「なぜって、あの野郎に取りにいかせたのが俺らだからだよ。妹を人質にとってこれを盗ってこいとよ。んなめんどーなことしなくても良さそうなもんだが。で、結局、わからず仕舞いでこの中のこれはどこで手に入れているのか、聞くしかないんだからな」
ふぅん。予想通りだね。この人たちも間に入っているだけだ。
「やっぱり渡せねーとか言って逆らわなきゃ、無事にかえしてやるつもりだったのによー。ボコボコにしてやって、妹は売ってやった。お前らも逆らうんじゃねーぜ? 大人しく答えれば、悪いようにはしねーからよ」
冷静になれ。自分に言い聞かせる。
ボコボコにしたとか売ったとか、そんな言葉を並べればわたしたちが怖がると思ったのだろう。
「お兄さんはどこにいるの? 妹はどこに売ったの?」
「そんなこと聞いてどーすんだ?」
「なぜ、子供の私たちが、仕入れ先を知っていると思うんです?」
兄さまが尋ねた。
「シュタイン領ではちっこいうちから事業に関わらせているって聞くぜ。それからお前たちを子供だって思わないようにもな」
これはわたしたちが知っているって確信してるね。
「ギブアンドテイクならいいですよ」
「ぎぶ? なんだって?」
わたしはため息を落とす。
「お互いに与え合うという意味です。仕入れ先を聞いてこいと誰に頼まれたのか教えてくれたら、仕入れ先、教えてもいいですよ」
一番知りたいのはポポ族の人がどこにいるかと、妹を誰に売ったかをだが、それを知りたいと教えてしまって、何かの取引材料にされたら厄介だ。
男は考え込んでいる。
顔をあげてニヤリと歪んだ笑みを浮かべた。
「シュタイン家の子供たちを襲撃して、ぬいぐるみの中の何とかの住処の仕入れ先を俺たちに依頼したのは、港町ゲルンを根白にしてるクレソン商会だ。ま、あいつらはペネロペの下請けだけどな」
ご丁寧に黒幕たちを教えてくれた。
「こっちは〝与えて〟やったぜ。仕入れ先を教えろ」
冷静になるんだ。自分を戒める。
知りたいことがわかったら、すぐにわたしたちを捕まえるつもりだ。アイコンタクトや、すぐに短剣を握り直したりしてバレバレだ。
ふ・ざ・け・る・な!
風が起こった。髪が自分の風で巻き上がっているのを感じる。
兄さまが振り返ってわたしを見る。
「リディー」
「リー」
「リー」
わかってる。思い切りなんかやらない。だけど。
「おっと、坊ちゃんたちは取引に口を挟まないでくれ。嬢ちゃん、約束は守ってくれよ」
兄さまたちが止めようとしているのは、仕入れ先を告げることだと思ったようだ。
「もちろん、約束は守りますわ。仕入れ先はダ・ン・ジョ・ンよ」
一瞬惚けた顔をしている。
感謝してほしい。わたしは事実を述べたのだから。約束を守るような価値のない人に。雪くらげの住処はダンジョン産だ。ミラーダンジョンの海エリアに生息する雪くらげ。その住処を集めて使っているんだもん。
「馬車を襲撃しておいて、助けてやったなんて、よく言うわ。みんなが受けた痛み、返すわね」
わたしは魔力を解放した。巻き起こった風は悪党たちに向かった。男たちは残らず風の渦に翻弄される。山側の木がワサワサと恐ろしいほどにしなり、枝がバキバキ折れる音がした。その音で我に返る。
意思のままに風がピタリと止まる。竜巻に巻かれていた人たちがボタボタと地面に落ちてバウンドする。あ、腕の角度が変。あっちは血が出てる。
……わたしは〝人〟を攻撃した。
兄さまがひどい有様になった男たちの山から目が離せないでいるわたしの目を手で覆った。
わたしはその手を解いた。わたしが自分の意思で、わたしがやったことだから。ちゃんと向き合う。
兄さまに強く引かれて、胸におさまる。
山側からゴロゴロと転がってきたものが、気を失った倒れた男たちにぶつかって止まった。転がってきたのは、気を失ってる〝人〟だった。わたしが竜巻で巻き上げた人たちと同じぐらい傷ついている。
最後にニアが飛んで降りてきた。
そして口笛を吹く。
「大人5人を倒したか。みんな本当に強いんだな」
アラ兄とロビ兄が鞄から縄を取り出して、男たちを縛っていく。
9人を縛り上げひとところにまとめ、顔に水をかけて起こした。
目を覚ました男たちは傷いっぱいの自分の姿に愕然とし、痛いのだろう、うめき声をあげた。そして縛りあげられていることに驚いている。
「だ、騙したな!」
お前が言うか。アニキ分は傷だらけだけど元気そうだ。
小さく息をつく。
「騙してなんかいませんわ。仕入れ先も本当のことを言ってますし、保護して差しあげているのに、心外ですわねぇ」
アニキ分の濁声の主はニヤッと笑った。獲物がかかったことを喜ぶように。
敵は9人だと記憶しているが、目の前にいるのは5人だ。
とマップに目を走らせ、少し離れたところに黄色の点と紺色の点が2つあり、寄ってきた赤い点が紺色に変わるのを見た。
黄色は知っている人。
あ、ニアが敵を減らしているんだ。
兄さまたちもボードに目を走らせたから、わかっただろう。
今まで思い切り攻撃魔法をぶっ放したのは魔物にだけだ。人に対してしたことはない。試合をしたことはあるけれど、あれには制限はあるし、もちろん本気の攻撃魔法は使わない。
でも、今なら人に対してでも思い切り攻撃したい気持ちになっている。
『気が昂っているようだ』
もふさまは何でもわかっちゃうんだから。
そうだね、抑えないと。誰に頼まれたのか口を割らせないといけないから、意識は残さないとね。
彼らは統制がとれてない。襲撃する目的で一応チームなんだろうけど、個々に動いている。石を転がして横転させたのも、アニキがそう命令したわけじゃなさそうだ。そんなずさんな人たちが、ポポ族のお兄さんにぬいぐるみを取らせてくるなんて思いつくかな?
そんなまどろっこしいことを考えたりしないと思う。だからバックに誰かいる。そっちを捕まえないと、また同じようなことが起こるかもしれない。それは絶対に嫌だ。
「恩人なんて思わなくていいから、教えて欲しいことがある」
アニキが一歩踏み出す。
もふさまが襲い掛かろうとするのをわたしは止めた。
アニキはわたしの目の前にお腹を切られたぬいぐるみを突き出した。
「この中のふわふわしたのはどこで手に入れた?」
「……それは昨日出会ったお兄さんに差しあげた物ですわ。どうしてあなたが持っていらっしゃいますの?」
「なぜって、あの野郎に取りにいかせたのが俺らだからだよ。妹を人質にとってこれを盗ってこいとよ。んなめんどーなことしなくても良さそうなもんだが。で、結局、わからず仕舞いでこの中のこれはどこで手に入れているのか、聞くしかないんだからな」
ふぅん。予想通りだね。この人たちも間に入っているだけだ。
「やっぱり渡せねーとか言って逆らわなきゃ、無事にかえしてやるつもりだったのによー。ボコボコにしてやって、妹は売ってやった。お前らも逆らうんじゃねーぜ? 大人しく答えれば、悪いようにはしねーからよ」
冷静になれ。自分に言い聞かせる。
ボコボコにしたとか売ったとか、そんな言葉を並べればわたしたちが怖がると思ったのだろう。
「お兄さんはどこにいるの? 妹はどこに売ったの?」
「そんなこと聞いてどーすんだ?」
「なぜ、子供の私たちが、仕入れ先を知っていると思うんです?」
兄さまが尋ねた。
「シュタイン領ではちっこいうちから事業に関わらせているって聞くぜ。それからお前たちを子供だって思わないようにもな」
これはわたしたちが知っているって確信してるね。
「ギブアンドテイクならいいですよ」
「ぎぶ? なんだって?」
わたしはため息を落とす。
「お互いに与え合うという意味です。仕入れ先を聞いてこいと誰に頼まれたのか教えてくれたら、仕入れ先、教えてもいいですよ」
一番知りたいのはポポ族の人がどこにいるかと、妹を誰に売ったかをだが、それを知りたいと教えてしまって、何かの取引材料にされたら厄介だ。
男は考え込んでいる。
顔をあげてニヤリと歪んだ笑みを浮かべた。
「シュタイン家の子供たちを襲撃して、ぬいぐるみの中の何とかの住処の仕入れ先を俺たちに依頼したのは、港町ゲルンを根白にしてるクレソン商会だ。ま、あいつらはペネロペの下請けだけどな」
ご丁寧に黒幕たちを教えてくれた。
「こっちは〝与えて〟やったぜ。仕入れ先を教えろ」
冷静になるんだ。自分を戒める。
知りたいことがわかったら、すぐにわたしたちを捕まえるつもりだ。アイコンタクトや、すぐに短剣を握り直したりしてバレバレだ。
ふ・ざ・け・る・な!
風が起こった。髪が自分の風で巻き上がっているのを感じる。
兄さまが振り返ってわたしを見る。
「リディー」
「リー」
「リー」
わかってる。思い切りなんかやらない。だけど。
「おっと、坊ちゃんたちは取引に口を挟まないでくれ。嬢ちゃん、約束は守ってくれよ」
兄さまたちが止めようとしているのは、仕入れ先を告げることだと思ったようだ。
「もちろん、約束は守りますわ。仕入れ先はダ・ン・ジョ・ンよ」
一瞬惚けた顔をしている。
感謝してほしい。わたしは事実を述べたのだから。約束を守るような価値のない人に。雪くらげの住処はダンジョン産だ。ミラーダンジョンの海エリアに生息する雪くらげ。その住処を集めて使っているんだもん。
「馬車を襲撃しておいて、助けてやったなんて、よく言うわ。みんなが受けた痛み、返すわね」
わたしは魔力を解放した。巻き起こった風は悪党たちに向かった。男たちは残らず風の渦に翻弄される。山側の木がワサワサと恐ろしいほどにしなり、枝がバキバキ折れる音がした。その音で我に返る。
意思のままに風がピタリと止まる。竜巻に巻かれていた人たちがボタボタと地面に落ちてバウンドする。あ、腕の角度が変。あっちは血が出てる。
……わたしは〝人〟を攻撃した。
兄さまがひどい有様になった男たちの山から目が離せないでいるわたしの目を手で覆った。
わたしはその手を解いた。わたしが自分の意思で、わたしがやったことだから。ちゃんと向き合う。
兄さまに強く引かれて、胸におさまる。
山側からゴロゴロと転がってきたものが、気を失った倒れた男たちにぶつかって止まった。転がってきたのは、気を失ってる〝人〟だった。わたしが竜巻で巻き上げた人たちと同じぐらい傷ついている。
最後にニアが飛んで降りてきた。
そして口笛を吹く。
「大人5人を倒したか。みんな本当に強いんだな」
アラ兄とロビ兄が鞄から縄を取り出して、男たちを縛っていく。
9人を縛り上げひとところにまとめ、顔に水をかけて起こした。
目を覚ました男たちは傷いっぱいの自分の姿に愕然とし、痛いのだろう、うめき声をあげた。そして縛りあげられていることに驚いている。
「だ、騙したな!」
お前が言うか。アニキ分は傷だらけだけど元気そうだ。
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