351 / 823
8章 そうしてわたしは恋を知る
第351話 告白
しおりを挟む
本当だ。もふさまたちもいない。に、兄さまと完全にふたりきりだ。
「リディー、川原に行こうか」
兄さまに言われて頷く。手を引かれて、道から外れ川原の方へと入っていく。
今日は曇っているし、そんなに暑くない。
兄さまが石の上にハンカチを敷いて、わたしに座るように促した。わたしは自分が制服姿だったことを思い出した。
「泣いたみたいだね」
わたしは顔を押さえる。
「うん、いっぱい泣いた」
「私は今、不安がある反面とても期待しているんだ」
「期待?」
「リディーがひとりで帰ってしまったと聞いて、伝達魔法を入れたら、父さまからリディーがミニーの家でわんわん泣いているって連絡が来たんだ」
父さま、全部言っちゃたのね。顔を覆いたい衝動に駆られる。
「そのあと少ししてから、私たちは明日、馬車で出発し帰ってくるように指示があり、私だけ先にまずリディーと話をするように言われたんだ。父さまがリディーを迎えに行ってくるから、エリンたちには気づかれないようメインルーム経由でこちらに来て川原で待機するようにとね」
メインルームから川原の近くに飛ばしてもらったのか。わたしはお遣いさまで帰ってきたことにできるから、そう辻褄を合わせるつもりなんだ。
父さまには兄さまとのことでわたしがぐちゃぐちゃになってしまったのが、最初からわかっていたんだね。なんかすごく恥ずかしい。
「リディーはどうして、ひとりでここまで帰ってきたの?」
「ミニーとカトレアにどうしても会いたくなったの。すぐに。それでもふさまに乗ったり、ルーム経由で領地まで来ちゃったみたい」
父さまが迎えに来てくれた時にやっと、自分がなりふり構わずここに来たことに気づいたんだと告げる。
「……それは私が護衛を引き受けたことに関係している?」
川の流れる音だけが時を刻んでいく。
「……ロサから聞いた。王室からの要請で断れなかったって」
「ロサ殿下から?」
兄さまの顔が強張っていた。
「カトレアに素直に言うべきって言われて、その時はそうだって思ったけど、今迷ってる。兄さまは優しくて、わたしに恩を感じているし、……情もあるだろうし。兄さまの未来を狭める気がするから。……そうなんだけど。気づいちゃったから、わかっちゃったから、ああ、何言ってるんだろ」
わたし、また逃げようとしてる?
わたしの気持ちが大事だと言ってくれたカトレアとミニー。
指の先を強く押して自分に喝をいれる。
わたしは立ち上がり、そして兄さまを見た。
「……兄さま。兄さまとメロディー嬢がとてもお似合いに見えてびっくりしちゃったの。それでね、わかった。わたし、兄さまに好きな人ができたら婚約を破棄しようって言ってきた。兄さまの恋を応援するって思ってた。でも、嘘だった。わたしは兄さまと婚約破棄したくないの。兄さまとずっと一緒にいたい。誰よりも近くに」
兄さまのアイスブルーの瞳。初めてみた時もすごい〝青〟もあるもんだなーと思ってこんなふうにみつめたことを思い出す。
「わたしは、兄さまが、……家族としてだけじゃなくて、特別に好きだから」
言った。言っちゃった。言っちゃった!
もう後戻りはできない。
兄さまも立ち上がり一歩、また一歩と近づいてきて、わたしを胸に抱きしめた。
「嬉しいよ、リディー。とても。……私の話を聞いてくれる?」
胸の中で頷けば、兄さまが静かに話し出す。
「メロディー嬢の護衛は……護衛といっても助けを求める魔具を発信させるためのただそれだけの要員だけどね、これは王室から学園への依頼で。私は武術で本当に学園の3位らしく、引き受けるしかなかったんだ。そしてやるからには……本気で守るつもりでいる」
兄さまはわたしの肩を持って自分から引き離し、手を取る。そしてわたしを石の上に座らせる。
「そのことで、リディーをまた泣かせるようなことがあるんじゃないかと、今、自分に問いかけている。彼女を守るけれど、私が1番に護りたいのはリディーだと、それは覚えていて欲しい」
兄さまはわたしの手に重ねた手を優しくトントンとした。
「私はリディーと会った時から、リディーしか見てこなかった。リディーの明るい翠色の瞳を見た時に、その瞳に私が映った時からリディーだけが特別だった。……だけど、言われたんだ。それは本当に好きなのか?って。妹を思うような気持ちとは違うのかと。リディーが私のものだって威嚇したり、縛りつけているように見えるって。リディーは気持ちを大切にする娘だから、その想いが〝恋〟ではなかったらお互い辛い思いをするんじゃないかって」
兄さまはそこまで言って、わたしを見てニコッと笑った。
「リディーが一番大切だ。リディーにはいつも笑っていてほしい。何より大切だけど、それを恋と呼ぶのかは私にはわからなかった。だから私の気持ちがどういった種類のものなのか見極めようと思ったんだ」
胸の奥が鈍く痛む。
兄さまの話を最後まで聞かなくちゃと思いながら、わたしにとって辛い話なのを予感している。
涙よ、出るなよ。せめて兄さまの前では泣きたくない。わたしは自分の手をギュッと握りしめた。
兄さまがわたしの髪を触る。ここに〝在る〟ことを確かめるように。
そして、愛おしいといいたげに撫でた。
わたしは兄さまの言葉を待った。
「リディー、川原に行こうか」
兄さまに言われて頷く。手を引かれて、道から外れ川原の方へと入っていく。
今日は曇っているし、そんなに暑くない。
兄さまが石の上にハンカチを敷いて、わたしに座るように促した。わたしは自分が制服姿だったことを思い出した。
「泣いたみたいだね」
わたしは顔を押さえる。
「うん、いっぱい泣いた」
「私は今、不安がある反面とても期待しているんだ」
「期待?」
「リディーがひとりで帰ってしまったと聞いて、伝達魔法を入れたら、父さまからリディーがミニーの家でわんわん泣いているって連絡が来たんだ」
父さま、全部言っちゃたのね。顔を覆いたい衝動に駆られる。
「そのあと少ししてから、私たちは明日、馬車で出発し帰ってくるように指示があり、私だけ先にまずリディーと話をするように言われたんだ。父さまがリディーを迎えに行ってくるから、エリンたちには気づかれないようメインルーム経由でこちらに来て川原で待機するようにとね」
メインルームから川原の近くに飛ばしてもらったのか。わたしはお遣いさまで帰ってきたことにできるから、そう辻褄を合わせるつもりなんだ。
父さまには兄さまとのことでわたしがぐちゃぐちゃになってしまったのが、最初からわかっていたんだね。なんかすごく恥ずかしい。
「リディーはどうして、ひとりでここまで帰ってきたの?」
「ミニーとカトレアにどうしても会いたくなったの。すぐに。それでもふさまに乗ったり、ルーム経由で領地まで来ちゃったみたい」
父さまが迎えに来てくれた時にやっと、自分がなりふり構わずここに来たことに気づいたんだと告げる。
「……それは私が護衛を引き受けたことに関係している?」
川の流れる音だけが時を刻んでいく。
「……ロサから聞いた。王室からの要請で断れなかったって」
「ロサ殿下から?」
兄さまの顔が強張っていた。
「カトレアに素直に言うべきって言われて、その時はそうだって思ったけど、今迷ってる。兄さまは優しくて、わたしに恩を感じているし、……情もあるだろうし。兄さまの未来を狭める気がするから。……そうなんだけど。気づいちゃったから、わかっちゃったから、ああ、何言ってるんだろ」
わたし、また逃げようとしてる?
わたしの気持ちが大事だと言ってくれたカトレアとミニー。
指の先を強く押して自分に喝をいれる。
わたしは立ち上がり、そして兄さまを見た。
「……兄さま。兄さまとメロディー嬢がとてもお似合いに見えてびっくりしちゃったの。それでね、わかった。わたし、兄さまに好きな人ができたら婚約を破棄しようって言ってきた。兄さまの恋を応援するって思ってた。でも、嘘だった。わたしは兄さまと婚約破棄したくないの。兄さまとずっと一緒にいたい。誰よりも近くに」
兄さまのアイスブルーの瞳。初めてみた時もすごい〝青〟もあるもんだなーと思ってこんなふうにみつめたことを思い出す。
「わたしは、兄さまが、……家族としてだけじゃなくて、特別に好きだから」
言った。言っちゃった。言っちゃった!
もう後戻りはできない。
兄さまも立ち上がり一歩、また一歩と近づいてきて、わたしを胸に抱きしめた。
「嬉しいよ、リディー。とても。……私の話を聞いてくれる?」
胸の中で頷けば、兄さまが静かに話し出す。
「メロディー嬢の護衛は……護衛といっても助けを求める魔具を発信させるためのただそれだけの要員だけどね、これは王室から学園への依頼で。私は武術で本当に学園の3位らしく、引き受けるしかなかったんだ。そしてやるからには……本気で守るつもりでいる」
兄さまはわたしの肩を持って自分から引き離し、手を取る。そしてわたしを石の上に座らせる。
「そのことで、リディーをまた泣かせるようなことがあるんじゃないかと、今、自分に問いかけている。彼女を守るけれど、私が1番に護りたいのはリディーだと、それは覚えていて欲しい」
兄さまはわたしの手に重ねた手を優しくトントンとした。
「私はリディーと会った時から、リディーしか見てこなかった。リディーの明るい翠色の瞳を見た時に、その瞳に私が映った時からリディーだけが特別だった。……だけど、言われたんだ。それは本当に好きなのか?って。妹を思うような気持ちとは違うのかと。リディーが私のものだって威嚇したり、縛りつけているように見えるって。リディーは気持ちを大切にする娘だから、その想いが〝恋〟ではなかったらお互い辛い思いをするんじゃないかって」
兄さまはそこまで言って、わたしを見てニコッと笑った。
「リディーが一番大切だ。リディーにはいつも笑っていてほしい。何より大切だけど、それを恋と呼ぶのかは私にはわからなかった。だから私の気持ちがどういった種類のものなのか見極めようと思ったんだ」
胸の奥が鈍く痛む。
兄さまの話を最後まで聞かなくちゃと思いながら、わたしにとって辛い話なのを予感している。
涙よ、出るなよ。せめて兄さまの前では泣きたくない。わたしは自分の手をギュッと握りしめた。
兄さまがわたしの髪を触る。ここに〝在る〟ことを確かめるように。
そして、愛おしいといいたげに撫でた。
わたしは兄さまの言葉を待った。
115
お気に入りに追加
1,239
あなたにおすすめの小説
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
転生したら、伯爵家の嫡子で勝ち組!だけど脳内に神様ぽいのが囁いて、色々依頼する。これって異世界ブラック企業?それとも社畜?誰か助けて
ゆうた
ファンタジー
森の国編 ヴェルトゥール王国戦記
大学2年生の誠一は、大学生活をまったりと過ごしていた。
それが何の因果か、異世界に突然、転生してしまった。
生まれも育ちも恵まれた環境の伯爵家の嫡男に転生したから、
まったりのんびりライフを楽しもうとしていた。
しかし、なぜか脳に直接、神様ぽいのから、四六時中、依頼がくる。
無視すると、身体中がキリキリと痛むし、うるさいしで、依頼をこなす。
これって異世界ブラック企業?神様の社畜的な感じ?
依頼をこなしてると、いつの間か英雄扱いで、
いろんな所から依頼がひっきりなし舞い込む。
誰かこの悪循環、何とかして!
まったりどころか、ヘロヘロな毎日!誰か助けて
転生したけど平民でした!もふもふ達と楽しく暮らす予定です。
まゆら
ファンタジー
回収が出来ていないフラグがある中、一応完結しているというツッコミどころ満載な初めて書いたファンタジー小説です。
温かい気持ちでお読み頂けたら幸い至極であります。
異世界に転生したのはいいけど悪役令嬢とかヒロインとかになれなかった私。平民でチートもないらしい‥どうやったら楽しく異世界で暮らせますか?
魔力があるかはわかりませんが何故か神様から守護獣が遣わされたようです。
平民なんですがもしかして私って聖女候補?
脳筋美女と愛猫が繰り広げる行きあたりばったりファンタジー!なのか?
常に何処かで大食いバトルが開催中!
登場人物ほぼ甘党!
ファンタジー要素薄め!?かもしれない?
母ミレディアが実は隣国出身の聖女だとわかったので、私も聖女にならないか?とお誘いがくるとか、こないとか‥
◇◇◇◇
現在、ジュビア王国とアーライ神国のお話を見やすくなるよう改稿しております。
しばらくは、桜庵のお話が中心となりますが影の薄いヒロインを忘れないで下さい!
転生もふもふのスピンオフ!
アーライ神国のお話は、国外に追放された聖女は隣国で…
母ミレディアの娘時代のお話は、婚約破棄され国外追放になった姫は最強冒険者になり転生者の嫁になり溺愛される
こちらもよろしくお願いします。
前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に二週目の人生を頑張ります
京衛武百十
ファンタジー
俺の名前は阿久津安斗仁王(あくつあんとにお)。いわゆるキラキラした名前のおかげで散々苦労もしたが、それでも人並みに幸せな家庭を築こうと仕事に精を出して精を出して精を出して頑張ってまあそんなに経済的に困るようなことはなかったはずだった。なのに、女房も娘も俺のことなんかちっとも敬ってくれなくて、俺が出張中に娘は結婚式を上げるわ、定年を迎えたら離婚を切り出されれるわで、一人寂しく老後を過ごし、2086年4月、俺は施設で職員だけに看取られながら人生を終えた。本当に空しい人生だった。
なのに俺は、気付いたら五歳の子供になっていた。いや、正確に言うと、五歳の時に危うく死に掛けて、その弾みで思い出したんだ。<前世の記憶>ってやつを。
今世の名前も<アントニオ>だったものの、幸い、そこは中世ヨーロッパ風の世界だったこともあって、アントニオという名もそんなに突拍子もないものじゃなかったことで、俺は今度こそ<普通の幸せ>を掴もうと心に決めたんだ。
しかし、二週目の人生も取り敢えず平穏無事に二十歳になるまで過ごせたものの、何の因果か俺の暮らしていた村が戦争に巻き込まれて家族とは離れ離れ。俺は難民として流浪の身に。しかも、俺と同じ難民として戦火を逃れてきた八歳の女の子<リーネ>と行動を共にすることに。
今世では結婚はまだだったものの、一応、前世では結婚もして子供もいたから何とかなるかと思ったら、俺は育児を女房に任せっきりでほとんど何も知らなかったことに愕然とする。
とは言え、前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に、何とかしようと思ったのだった。
善人ぶった姉に奪われ続けてきましたが、逃げた先で溺愛されて私のスキルで領地は豊作です
しろこねこ
ファンタジー
「あなたのためを思って」という一見優しい伯爵家の姉ジュリナに虐げられている妹セリナ。醜いセリナの言うことを家族は誰も聞いてくれない。そんな中、唯一差別しない家庭教師に貴族子女にははしたないとされる魔法を教わるが、親切ぶってセリナを孤立させる姉。植物魔法に目覚めたセリナはペット?のヴィリオをともに家を出て南の辺境を目指す。
今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。
柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。
詰んでる。
そう悟った主人公10歳。
主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど…
何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど…
なろうにも掲載しております。
【完結】婚姻無効になったので新しい人生始めます~前世の記憶を思い出して家を出たら、愛も仕事も手に入れて幸せになりました~
Na20
恋愛
セレーナは嫁いで三年が経ってもいまだに旦那様と使用人達に受け入れられないでいた。
そんな時頭をぶつけたことで前世の記憶を思い出し、家を出ていくことを決意する。
「…そうだ、この結婚はなかったことにしよう」
※ご都合主義、ふんわり設定です
※小説家になろう様にも掲載しています
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる