280 / 799
7章 闘います、勝ち取るまでは
第280話 教養より必要なこと(中編)
しおりを挟む
「男子寮に寄付話ってきてないよな?」
「切り詰めた様子はなかったけど……」
小声で男子たちが確かめあっている。
「再戦はなんのためなんだい?」
偽アダムがニヤニヤしながら言った。そんな嫌味ったらしさ満載であっても品があるので余計にむかつく。
「……負けた感がつきまとっているのを払拭したいのと、勝って鼻を明かしてやりたいからです」
「それだと、君のただの主張だよね? 悔しいからやり返したい。それが通らないからって寮長を下ろしたの?」
「違うわ! それは寮長が」
「ダリア!」
わたしを擁護してくれようとしたダリアをレニータが止める。
「ふーーん、前寮長を下ろしたのは、寮長と決めたことみたいだね」
偽アダムが決めつけると、レニータたち以外の女子がざわざわした。
「どういうこと?」
声を荒げたマリンに偽アダムが口を出す。
「前寮長は負け戦をしたんだ。同じ轍を踏まないよう頭をすげ替えたんだろう」
「じゃあ、そう言えばいいじゃない。なんであなたたちだけでこそこそしてるの?」
マリンが怒りの声をあげる。
「それは少し考えればわかるじゃないか」
また偽アダムが発言した。
「何がわかるのよ?」
マリンは気が強いようだ。
「先ほど、シュタイン嬢は、再戦が決まるまで話せないことがあると言っただろ」
みんながわたしに一瞬目を走らせた。
「なぜ話せないか……、シュタイン嬢は再戦が叶うのが目的なんだから、そう考えれば話すと再戦ができなくなる可能性があるからと導き出される。寮長と結託しているなら、そう例えば、前寮長が再戦を望んでいると知られると再戦の可能性が低くなる、とかね。それを女子寮で共有しないのは、そうだね、手の内を告げられると困るから。ドーン女子寮の中に状況をアベックス寮に告げる人がいるかもしれない、とか」
こいつは……。
「そうなの?」
「秘密を知るのは少ない人数の方がいい。どこから話が漏れるかわからないからね。だから全員には言わなかったんじゃないかな? 黙ってるのが、答えだろう」
嫌なやつ!
「ごめん、約束をしていることがあるから、話せないけど。このクラスの人を疑っていることはないし、決まったら話す。でも、今は言えないから、総会であったことがそのまま事実」
「シュタイン嬢は被虐されるのが好きなの?」
「はい?」
「全部ひとりでひっかぶるから、好きなのかと思って」
「ひとりで被っているつもりはありませんけど?」
「本当にそう思ってるなら重傷だよ。わかってる? 君の評判は最悪で、今なら君に危害を加えても許されるんじゃないかと思う者まで出てきている」
あちこちで息を飲む気配がした。
「何かあったの?」
「あれ、トモダチに言ってないの? 上級生男子に追いかけ回されたこと」
「ゴッ、……エンター、なぜお前が知っている?」
口を挟んだのはヒンデルマン先生だ。
「なぜって、その時匿ったからですよ、私が」
6年前だっけ? あの頃のアダムはここまでひねくれた感じじゃなかったのに。
「そうなのか、シュタイン」
「……はい、助けていただきました」
助けてもらってありがたかったのに、なぜ屈辱的に感じているのだろう?
「あんた、バカなんじゃないの? あ、貴族でD組なんだもん、そりゃバカよね。だったら余計にひっかぶってるんじゃないわよ。それに辛いなら辛いっていいなさいよ!」
「あの、マリンはひとりで辛くならないでって言ってるのよ」
アンナがマリン語を通訳した。
「そ、そんなこと言ってないでしょ!」
逆上したマリンをアンナがハイハイ、と宥める。
「シュタイン嬢は、頼るのが苦手みたいだね」
ニコラスに言われる。
「先生がご存知ってことは浅はかな上級生の問題はカタがついたんですか?」
少し丁寧な口調でアダムが尋ねる。
先生は咳払いをした。
「シュタインが寮長をおろしたのは横暴だと思う者が多く、そんなシュタインに罰を与えてやるという考えを持つ、残念な生徒が出たのは確かだ」
聖女候補うんぬん話は、出さなかった。
「リディア!」
レニータに泣きそうな顔で見られた。
「大丈夫、お遣いさまがとっちめてくれたから」
「何で再戦したいんだよ? A組と勝負なんて結果は見えてるだろ?」
わたしの発言に被せて、イシュメルが尖った声を出す。
イシュメルは皮肉げというより、もうちょっと切羽詰まった表情に見えた。
だからか、それに反応してしまったのか感情的に告げていた。
「そんなことない、今度は絶対勝つ!」
「その根拠はなんだよ? アベックス寮との戦いっていっても、アベックスの寮長が言ってることなんだろ? 寮長は確か公爵だろ? そんなのに目つけられたら学園でだけじゃなくてその先も潰されるだけだ。貴族のお前だってそうなんだぞ?」
後から考えればイシュメルは心配して言ってくれたんだとわかる。でもなぜかこのとき、頭が回っていなかった。
「そんなことしたら笑ってやるだけだわ。負けを認めたのと同じじゃない」
「は? お前、ただそれは感情論だろ? そんなの通じるわけないだろ!」
大きな声で高圧的に言われて、わたしは唇をかみしめた。正論なのは認めるところだからだ。
その緊迫した空気の中のんびり声があがる。
「シュタイン嬢は勝算があるんだろう」
ちろりとわたしを横目で見て、頬杖ついたまま偽アダムは微笑む。
「そうなの?」
レニータたちに希望溢れる声音で言われる。
いや、確かな勝算があるわけではない。ただガムシャラにやるだけだ。
「そうだ! リディアは年末の総合点以外に、魔法戦の結果を入れるって!」
わたしが黙ったままだからだろう、キャシーが策はあるといいたげに言い切った。
「シュタイン、魔法戦の点数の付け方知ってるか?」
イシュメルに尋ねられる。
「個人点と、クラス対抗で試合をするって聞いてる」
「そう、クラス対抗だ」
イシュメルがクラスに力を込めていう。
一拍置いて、盛大なため息をつく。それがいかにもわかってねーな感を醸しだしていた。
「クラスってことはD組全員、男子も含まれるんだ」
え?
「授業は男女別じゃん!」
「やっぱりわかってなかったか。男女で体力の差があるから基本は男女別にやるんだ。夏を過ぎれば男女混合になる」
ということは……。
「魔法戦を組み込むなら、男子寮も当事者になるってことだ」
え、そんなぁ。スタートが同じである魔法戦は訓練次第で勝てる確率が上がると思ったけれど、男子も巻き込むのは想定外だ。
……どうしよう。爪をかじりそうになって、すんでのところで気がつきやめた。
「まぁまぁ。そもそもさ、勝負をして何を賭けようっていうんだい?」
偽アダムの瞳は青いのに、角度で別の色にも見えた。
「……賭けるのは誇り。相手側の要求はわからないけど、こっちが勝ったら最低でもひと月分は食費と人件費を削って寄付金を捻出して、わたしたちと同じ生活をしてもらう」
笑い声をあげたのは偽アダムだ。
「どんな難題を持ち込むかと思ったら、はは、それは愉快だね。いいよ、私はのっても」
「待てよ、なんなんだよ、お前! 何者だ?」
イシュメルが偽アダムにビシッと指を突きつけた。
「切り詰めた様子はなかったけど……」
小声で男子たちが確かめあっている。
「再戦はなんのためなんだい?」
偽アダムがニヤニヤしながら言った。そんな嫌味ったらしさ満載であっても品があるので余計にむかつく。
「……負けた感がつきまとっているのを払拭したいのと、勝って鼻を明かしてやりたいからです」
「それだと、君のただの主張だよね? 悔しいからやり返したい。それが通らないからって寮長を下ろしたの?」
「違うわ! それは寮長が」
「ダリア!」
わたしを擁護してくれようとしたダリアをレニータが止める。
「ふーーん、前寮長を下ろしたのは、寮長と決めたことみたいだね」
偽アダムが決めつけると、レニータたち以外の女子がざわざわした。
「どういうこと?」
声を荒げたマリンに偽アダムが口を出す。
「前寮長は負け戦をしたんだ。同じ轍を踏まないよう頭をすげ替えたんだろう」
「じゃあ、そう言えばいいじゃない。なんであなたたちだけでこそこそしてるの?」
マリンが怒りの声をあげる。
「それは少し考えればわかるじゃないか」
また偽アダムが発言した。
「何がわかるのよ?」
マリンは気が強いようだ。
「先ほど、シュタイン嬢は、再戦が決まるまで話せないことがあると言っただろ」
みんながわたしに一瞬目を走らせた。
「なぜ話せないか……、シュタイン嬢は再戦が叶うのが目的なんだから、そう考えれば話すと再戦ができなくなる可能性があるからと導き出される。寮長と結託しているなら、そう例えば、前寮長が再戦を望んでいると知られると再戦の可能性が低くなる、とかね。それを女子寮で共有しないのは、そうだね、手の内を告げられると困るから。ドーン女子寮の中に状況をアベックス寮に告げる人がいるかもしれない、とか」
こいつは……。
「そうなの?」
「秘密を知るのは少ない人数の方がいい。どこから話が漏れるかわからないからね。だから全員には言わなかったんじゃないかな? 黙ってるのが、答えだろう」
嫌なやつ!
「ごめん、約束をしていることがあるから、話せないけど。このクラスの人を疑っていることはないし、決まったら話す。でも、今は言えないから、総会であったことがそのまま事実」
「シュタイン嬢は被虐されるのが好きなの?」
「はい?」
「全部ひとりでひっかぶるから、好きなのかと思って」
「ひとりで被っているつもりはありませんけど?」
「本当にそう思ってるなら重傷だよ。わかってる? 君の評判は最悪で、今なら君に危害を加えても許されるんじゃないかと思う者まで出てきている」
あちこちで息を飲む気配がした。
「何かあったの?」
「あれ、トモダチに言ってないの? 上級生男子に追いかけ回されたこと」
「ゴッ、……エンター、なぜお前が知っている?」
口を挟んだのはヒンデルマン先生だ。
「なぜって、その時匿ったからですよ、私が」
6年前だっけ? あの頃のアダムはここまでひねくれた感じじゃなかったのに。
「そうなのか、シュタイン」
「……はい、助けていただきました」
助けてもらってありがたかったのに、なぜ屈辱的に感じているのだろう?
「あんた、バカなんじゃないの? あ、貴族でD組なんだもん、そりゃバカよね。だったら余計にひっかぶってるんじゃないわよ。それに辛いなら辛いっていいなさいよ!」
「あの、マリンはひとりで辛くならないでって言ってるのよ」
アンナがマリン語を通訳した。
「そ、そんなこと言ってないでしょ!」
逆上したマリンをアンナがハイハイ、と宥める。
「シュタイン嬢は、頼るのが苦手みたいだね」
ニコラスに言われる。
「先生がご存知ってことは浅はかな上級生の問題はカタがついたんですか?」
少し丁寧な口調でアダムが尋ねる。
先生は咳払いをした。
「シュタインが寮長をおろしたのは横暴だと思う者が多く、そんなシュタインに罰を与えてやるという考えを持つ、残念な生徒が出たのは確かだ」
聖女候補うんぬん話は、出さなかった。
「リディア!」
レニータに泣きそうな顔で見られた。
「大丈夫、お遣いさまがとっちめてくれたから」
「何で再戦したいんだよ? A組と勝負なんて結果は見えてるだろ?」
わたしの発言に被せて、イシュメルが尖った声を出す。
イシュメルは皮肉げというより、もうちょっと切羽詰まった表情に見えた。
だからか、それに反応してしまったのか感情的に告げていた。
「そんなことない、今度は絶対勝つ!」
「その根拠はなんだよ? アベックス寮との戦いっていっても、アベックスの寮長が言ってることなんだろ? 寮長は確か公爵だろ? そんなのに目つけられたら学園でだけじゃなくてその先も潰されるだけだ。貴族のお前だってそうなんだぞ?」
後から考えればイシュメルは心配して言ってくれたんだとわかる。でもなぜかこのとき、頭が回っていなかった。
「そんなことしたら笑ってやるだけだわ。負けを認めたのと同じじゃない」
「は? お前、ただそれは感情論だろ? そんなの通じるわけないだろ!」
大きな声で高圧的に言われて、わたしは唇をかみしめた。正論なのは認めるところだからだ。
その緊迫した空気の中のんびり声があがる。
「シュタイン嬢は勝算があるんだろう」
ちろりとわたしを横目で見て、頬杖ついたまま偽アダムは微笑む。
「そうなの?」
レニータたちに希望溢れる声音で言われる。
いや、確かな勝算があるわけではない。ただガムシャラにやるだけだ。
「そうだ! リディアは年末の総合点以外に、魔法戦の結果を入れるって!」
わたしが黙ったままだからだろう、キャシーが策はあるといいたげに言い切った。
「シュタイン、魔法戦の点数の付け方知ってるか?」
イシュメルに尋ねられる。
「個人点と、クラス対抗で試合をするって聞いてる」
「そう、クラス対抗だ」
イシュメルがクラスに力を込めていう。
一拍置いて、盛大なため息をつく。それがいかにもわかってねーな感を醸しだしていた。
「クラスってことはD組全員、男子も含まれるんだ」
え?
「授業は男女別じゃん!」
「やっぱりわかってなかったか。男女で体力の差があるから基本は男女別にやるんだ。夏を過ぎれば男女混合になる」
ということは……。
「魔法戦を組み込むなら、男子寮も当事者になるってことだ」
え、そんなぁ。スタートが同じである魔法戦は訓練次第で勝てる確率が上がると思ったけれど、男子も巻き込むのは想定外だ。
……どうしよう。爪をかじりそうになって、すんでのところで気がつきやめた。
「まぁまぁ。そもそもさ、勝負をして何を賭けようっていうんだい?」
偽アダムの瞳は青いのに、角度で別の色にも見えた。
「……賭けるのは誇り。相手側の要求はわからないけど、こっちが勝ったら最低でもひと月分は食費と人件費を削って寄付金を捻出して、わたしたちと同じ生活をしてもらう」
笑い声をあげたのは偽アダムだ。
「どんな難題を持ち込むかと思ったら、はは、それは愉快だね。いいよ、私はのっても」
「待てよ、なんなんだよ、お前! 何者だ?」
イシュメルが偽アダムにビシッと指を突きつけた。
92
お気に入りに追加
1,228
あなたにおすすめの小説
私が死んだあとの世界で
もちもち太郎
恋愛
婚約破棄をされ断罪された公爵令嬢のマリーが死んだ。
初めはみんな喜んでいたが、時が経つにつれマリーの重要さに気づいて後悔する。
だが、もう遅い。なんてったって、私を断罪したのはあなた達なのですから。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
【完結】婚約破棄されたので、引き継ぎをいたしましょうか?
碧桜 汐香
恋愛
第一王子に婚約破棄された公爵令嬢は、事前に引き継ぎの準備を進めていた。
まっすぐ領地に帰るために、その場で引き継ぎを始めることに。
様々な調査結果を暴露され、婚約破棄に関わった人たちは阿鼻叫喚へ。
第二王子?いりませんわ。
第一王子?もっといりませんわ。
第一王子を慕っていたのに婚約破棄された少女を演じる、彼女の本音は?
彼女の存在意義とは?
別サイト様にも掲載しております
【完結】復讐は計画的に~不貞の子を身籠った彼女と殿下の子を身籠った私
紅位碧子 kurenaiaoko
恋愛
公爵令嬢であるミリアは、スイッチ国王太子であるウィリアムズ殿下と婚約していた。
10年に及ぶ王太子妃教育も終え、学園卒業と同時に結婚予定であったが、卒業パーティーで婚約破棄を言い渡されてしまう。
婚約者の彼の隣にいたのは、同じ公爵令嬢であるマーガレット様。
その場で、マーガレット様との婚約と、マーガレット様が懐妊したことが公表される。
それだけでも驚くミリアだったが、追い討ちをかけるように不貞の疑いまでかけられてしまいーーーー?
【作者よりみなさまへ】
*誤字脱字多数あるかと思います。
*初心者につき表現稚拙ですので温かく見守ってくださいませ
*ゆるふわ設定です
愛想を尽かした女と尽かされた男
火野村志紀
恋愛
※全16話となります。
「そうですか。今まであなたに尽くしていた私は側妃扱いで、急に湧いて出てきた彼女が正妃だと? どうぞ、お好きになさって。その代わり私も好きにしますので」
どーでもいいからさっさと勘当して
水
恋愛
とある侯爵貴族、三兄妹の真ん中長女のヒルディア。優秀な兄、可憐な妹に囲まれた彼女の人生はある日をきっかけに転機を迎える。
妹に婚約者?あたしの婚約者だった人?
姉だから妹の幸せを祈って身を引け?普通逆じゃないっけ。
うん、まあどーでもいいし、それならこっちも好き勝手にするわ。
※ザマアに期待しないでください
私は既にフラれましたので。
椎茸
恋愛
子爵令嬢ルフェルニア・シラーは、国一番の美貌を持つ幼馴染の公爵令息ユリウス・ミネルウァへの想いを断ち切るため、告白をする。ルフェルニアは、予想どおりフラれると、元来の深く悩まない性格ゆえか、気持ちを切り替えて、仕事と婚活に邁進しようとする。一方、仕事一筋で自身の感情にも恋愛事情にも疎かったユリウスは、ずっと一緒に居てくれたルフェルニアに距離を置かれたことで、感情の蓋が外れてルフェルニアの言動に一喜一憂するように…?
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる