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6章 楽しい学園生活のハズ
第245話 ココアとマシュマロ
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「心配かけて、ごめんね」
そう伝えれば、兄さまが席を立ち上がる。そしてわたしの前まできて、座ったままのわたしを抱きしめる。
「とても心配だ、リディー。今まで絶対にもふさまたちと一緒だから心配はなかった。学園内は殿下も通われていることから護りもしっかりしているし、危険はないと思った。でも内部に悪意を持つものがいるかもしれない。園内は安全な場所ではない……」
「それはみんな同じだよ?」
顔を上げて言えば、兄さまは頷いた。
「でもリディーはもともと持つ瘴気が少ないから、影響を受けやすいって言われただろう?」
地下の主人さまのいうことには、人は魔力と瘴気を携えて生まれてくるらしい。瘴気は持って生まれた一定数から増えずに循環させているのが普通だが、たまに周りにある瘴気を取り込み、魔力スペースまで侵食し魔力が少なくなる者もいるそうだ。
魔力は空気のように漂う魔力の素の〝魔素〟を取り入れて増えていくのが普通だが、瘴気のスペースにより変わってくる人もいる。わたしは元々魔力が多く、瘴気が少なかったのだろうと推測されている。その多い魔力が魔素を取り入れるので魔力が多くなりすぎて体の外へと、いつも排出しているらしい。瘴気スペースにも魔力が侵食している状態だ。塞いでしまうと体が魔力に耐えられないだろうと、少し垂れ流させている。わたしが垂れ流したり、使う魔力は、瘴気の少ない〝魔〟なので純度が高く魔を持つ者に〝心地いい〟ものらしい。
念とは深い想いが熟され、瘴気を活性化させる力を持ったものだという。普通に瘴気を持っていれば多少活性化されても別に何ともない念だけれど、瘴気量が少ないわたしの場合、活性化されただけでダメージを受けがちらしい。瘴気が少ないので、瘴気への耐性も少ないそうだ。
よくわからないけれど〝世界の理〟というのは人は知ってはいけないことだそうで。瘴気や魔力について詳しく語るのは〝世界の理〟が関係してくるのでNGなようだ。瘴気とは何なのかということは教えてはもらえなかった。ただ、多くあると人は生きていけないとされている。
「兄さま、わたしは念にも瘴気にも負けないから」
手をとって言えば、兄さまは心配そうにわたしを見る。
鼓動が早い。ドドッ、ドドッっと胸を打つ。兄さまに反対されたり否定されることはほぼない。だから余計にどうしていいかわからなくなってしまう。
「……ごめんね、不安にさせたかったわけじゃないんだ。心配だっただけ」
もちろんそれはわかっている。
「あ、旦那さまたちが戻られたようです」
ハッとして立ち上がる。
もふさま以外は小さくなってそれぞれ防御をかけたようだ。テーブルの上でコロンと転がる。
アルノルトは耳ざとい。そのアルノルトが恐らく馬車が止まった音を聞き分け、それから1分も立たないうちにドアがバンと開いて、双子が団子となりわたしに体当たりしてきた。
「姉さま!」
「姉さま、もう大丈夫なの?」
鳩尾が痛い。
「心配をかけてごめんね。もう大丈夫」
アラ兄とダインが追いついて入ってくる。
お帰りなさいと労って、ダインと二言三言話した。
「姉さま、みんなにご飯をあげたの?」
テーブルの上には小さくなったアオたちがいて、その前には汚れた器がある。
ピドリナが回収にかかった。お残しは厳禁だが、もう食べられそうになかったので、そっとわたしの器もトレーに乗せた。
えっ。クイが防御を解いて、温泉卵をペロリと食べた。わたしと目が合うとコロンと防御して転がる。
双子が何も言わないのでほっとする。見られなかったみたいだ。……クイは卵好きだから……。
「……姉さまはぬいぐるみを生き物のように扱うよね」
そう言って、エリンはアリをむんずと掴み上へ放り投げた。
「アリ!」
わたしが叫ぶと、もふさまが優しくアリをキャッチしてわたしに渡してくれた。ごめんとアリを撫でてガウンのポケットにしまいこむ。他のみんなも、もふさまと兄さまが回収してくれた。
「エリン、大切に扱ってっていつも言ってるでしょ?」
「はーい、ごめんなさい。姉さま、学園の話、聞かせて!」
もう、全然聞いてないね。
「姉さまは体調が悪いんだ、明日にしなさい」
部屋に父さまたちも入ってきた。2日ぶりになる父さまに抱きつく。
「父さま」
「大丈夫か?」
「うん、ピドリナが作ってくれたお粥も食べたよ」
心配そうにしている母さまに抱きつく。
「もう大丈夫だから、学園の話をするよ。明日は町に行かなくちゃ。エリンやノエルの好きそうなお店をリサーチしておいたんだから」
「姉さま、リサーチってなあに?」
いけね。
「調べておいたって言いたかったの」
「……本当に大丈夫か? 無理してないか?」
父さまに頷く。
居間に移動する。暖炉に火を入れてもらって。お鍋を吊るしてミルクを温める。
お約束のマシュマロとココアも用意した。
「あたしも同じようにやるんだけれど、姉さまのココアが一番おいしいの!」
と嬉しいことを言ってくれる。
エリンとノエルには食事前だから半分の量だけどね。もふさま以外には後で部屋であげることにする。
コップにココアの粉を入れて、温めたミルクをちょびっと入れる。練るようにしてよく溶かす。ここが要だ。
ココアを作りながら学園のことを話す。
1秒毎に針が動いている大きな花時計。噴水、花壇。広い通りを抜けると校舎がある。本校舎の入り口はいくつもあるけれど、時々場所が動く。
アルネイラの水色の花びらが舞う並木道。
迷路のような階段と校舎。
これは双子の冒険心に火をつけたみたいだ。
場所が変わってしまうのにどうするの?と問われたので、それにはポイントで地図と交換してもらう必要があるというと食いつきがいい。
これから双子にいうことを聞かせるのにポイント制にするのがいいかもしれないとこそっと思った。
あったまったミルクを少しずつ注ぎ入れ、よくかき混ぜる。あぶったマシュマロを上に浮かべて出来上がりだ。みんなにココアを配っていく。
もふさまのお皿にもマシュマロを浮かべた。
3階まで吹き抜けでぎっしり本が詰まっていた図書室。
これにはノエルが目を輝かせた。
今日はクラブ活動のガイダンスがあり、先輩たちがどんなクラブなのか発表して教えてくれたんだよと話せば、身を乗り出す。
「兄さまは生徒会執行部。2年生からしか入れなくて、知らなかったんだけど、これには試験があるんだって。それで認められた人しか生徒会に入れないんだって」
「おじさま、スゴイ!」
「おじさま、かっこいい!」
兄さまは双子に優しく微笑む。
「アラ兄は魔道具を製作するクラブで、いろんな魔具をもう作っていたよ」
父さまがそれに注釈を入れた。
「アランが入ってすぐに完成し登録した魔具もある。それは学園のクラブの制作したものとして、売上金は王都の孤児院に寄付されているんだ」
へー、知らなかったけど、そうだったんだ。すごい!
「ロビ兄は魔導騎士クラブで、大きな鳥に乗って現われたの。手には剣と盾を持って、こんなふうに手綱を取りながらね。すっごいかっこよかったよ」
「えー、大きい鳥って何?」
「ロビン兄さま、見たい!」
「わかったわかった。小型のだし、ちょっとだけだぞ」
ロビ兄はそう言って、思わせぶりに人差し指を振った。
その先から青い炎があがり、青い炎を纏ったままの鳥が現れる。
「鳥だ!」
エミューに似た鳥だ。首は短くもっと太いし、足ももっとがっしりしているけれど。
「エンミュか?」
尋ねた父さまに頷いて、ロビ兄は鳥を消した。
双子からブーイングが。
「馬に乗った騎乗騎士みたいに、大きな鳥に乗った人たちが揃って剣と盾を使って踊るみたいにしたの」
「剣を使って踊るのを剣舞という。騎乗隊といって馬や魔物に乗って戦う部隊が王都にもいる。騎乗隊も凱旋の時に、騎乗したまま舞って見せたりするんだ」
父さまが教えてくれた。ああ、そういうのを真似したパフォーマンスだったんだ。
「リー、本当にかっこ良かった?」
「うん、とっても」
「オレは?」
「アラ兄も、もちろんかっこよかったよ。それに寄付しているの知らなかった。すごいね」
褒めると二人は嬉しそうにした。本当にかっこ良くて、そんなふたりが兄なことが、わたしの自慢だ。
そう伝えれば、兄さまが席を立ち上がる。そしてわたしの前まできて、座ったままのわたしを抱きしめる。
「とても心配だ、リディー。今まで絶対にもふさまたちと一緒だから心配はなかった。学園内は殿下も通われていることから護りもしっかりしているし、危険はないと思った。でも内部に悪意を持つものがいるかもしれない。園内は安全な場所ではない……」
「それはみんな同じだよ?」
顔を上げて言えば、兄さまは頷いた。
「でもリディーはもともと持つ瘴気が少ないから、影響を受けやすいって言われただろう?」
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魔力は空気のように漂う魔力の素の〝魔素〟を取り入れて増えていくのが普通だが、瘴気のスペースにより変わってくる人もいる。わたしは元々魔力が多く、瘴気が少なかったのだろうと推測されている。その多い魔力が魔素を取り入れるので魔力が多くなりすぎて体の外へと、いつも排出しているらしい。瘴気スペースにも魔力が侵食している状態だ。塞いでしまうと体が魔力に耐えられないだろうと、少し垂れ流させている。わたしが垂れ流したり、使う魔力は、瘴気の少ない〝魔〟なので純度が高く魔を持つ者に〝心地いい〟ものらしい。
念とは深い想いが熟され、瘴気を活性化させる力を持ったものだという。普通に瘴気を持っていれば多少活性化されても別に何ともない念だけれど、瘴気量が少ないわたしの場合、活性化されただけでダメージを受けがちらしい。瘴気が少ないので、瘴気への耐性も少ないそうだ。
よくわからないけれど〝世界の理〟というのは人は知ってはいけないことだそうで。瘴気や魔力について詳しく語るのは〝世界の理〟が関係してくるのでNGなようだ。瘴気とは何なのかということは教えてはもらえなかった。ただ、多くあると人は生きていけないとされている。
「兄さま、わたしは念にも瘴気にも負けないから」
手をとって言えば、兄さまは心配そうにわたしを見る。
鼓動が早い。ドドッ、ドドッっと胸を打つ。兄さまに反対されたり否定されることはほぼない。だから余計にどうしていいかわからなくなってしまう。
「……ごめんね、不安にさせたかったわけじゃないんだ。心配だっただけ」
もちろんそれはわかっている。
「あ、旦那さまたちが戻られたようです」
ハッとして立ち上がる。
もふさま以外は小さくなってそれぞれ防御をかけたようだ。テーブルの上でコロンと転がる。
アルノルトは耳ざとい。そのアルノルトが恐らく馬車が止まった音を聞き分け、それから1分も立たないうちにドアがバンと開いて、双子が団子となりわたしに体当たりしてきた。
「姉さま!」
「姉さま、もう大丈夫なの?」
鳩尾が痛い。
「心配をかけてごめんね。もう大丈夫」
アラ兄とダインが追いついて入ってくる。
お帰りなさいと労って、ダインと二言三言話した。
「姉さま、みんなにご飯をあげたの?」
テーブルの上には小さくなったアオたちがいて、その前には汚れた器がある。
ピドリナが回収にかかった。お残しは厳禁だが、もう食べられそうになかったので、そっとわたしの器もトレーに乗せた。
えっ。クイが防御を解いて、温泉卵をペロリと食べた。わたしと目が合うとコロンと防御して転がる。
双子が何も言わないのでほっとする。見られなかったみたいだ。……クイは卵好きだから……。
「……姉さまはぬいぐるみを生き物のように扱うよね」
そう言って、エリンはアリをむんずと掴み上へ放り投げた。
「アリ!」
わたしが叫ぶと、もふさまが優しくアリをキャッチしてわたしに渡してくれた。ごめんとアリを撫でてガウンのポケットにしまいこむ。他のみんなも、もふさまと兄さまが回収してくれた。
「エリン、大切に扱ってっていつも言ってるでしょ?」
「はーい、ごめんなさい。姉さま、学園の話、聞かせて!」
もう、全然聞いてないね。
「姉さまは体調が悪いんだ、明日にしなさい」
部屋に父さまたちも入ってきた。2日ぶりになる父さまに抱きつく。
「父さま」
「大丈夫か?」
「うん、ピドリナが作ってくれたお粥も食べたよ」
心配そうにしている母さまに抱きつく。
「もう大丈夫だから、学園の話をするよ。明日は町に行かなくちゃ。エリンやノエルの好きそうなお店をリサーチしておいたんだから」
「姉さま、リサーチってなあに?」
いけね。
「調べておいたって言いたかったの」
「……本当に大丈夫か? 無理してないか?」
父さまに頷く。
居間に移動する。暖炉に火を入れてもらって。お鍋を吊るしてミルクを温める。
お約束のマシュマロとココアも用意した。
「あたしも同じようにやるんだけれど、姉さまのココアが一番おいしいの!」
と嬉しいことを言ってくれる。
エリンとノエルには食事前だから半分の量だけどね。もふさま以外には後で部屋であげることにする。
コップにココアの粉を入れて、温めたミルクをちょびっと入れる。練るようにしてよく溶かす。ここが要だ。
ココアを作りながら学園のことを話す。
1秒毎に針が動いている大きな花時計。噴水、花壇。広い通りを抜けると校舎がある。本校舎の入り口はいくつもあるけれど、時々場所が動く。
アルネイラの水色の花びらが舞う並木道。
迷路のような階段と校舎。
これは双子の冒険心に火をつけたみたいだ。
場所が変わってしまうのにどうするの?と問われたので、それにはポイントで地図と交換してもらう必要があるというと食いつきがいい。
これから双子にいうことを聞かせるのにポイント制にするのがいいかもしれないとこそっと思った。
あったまったミルクを少しずつ注ぎ入れ、よくかき混ぜる。あぶったマシュマロを上に浮かべて出来上がりだ。みんなにココアを配っていく。
もふさまのお皿にもマシュマロを浮かべた。
3階まで吹き抜けでぎっしり本が詰まっていた図書室。
これにはノエルが目を輝かせた。
今日はクラブ活動のガイダンスがあり、先輩たちがどんなクラブなのか発表して教えてくれたんだよと話せば、身を乗り出す。
「兄さまは生徒会執行部。2年生からしか入れなくて、知らなかったんだけど、これには試験があるんだって。それで認められた人しか生徒会に入れないんだって」
「おじさま、スゴイ!」
「おじさま、かっこいい!」
兄さまは双子に優しく微笑む。
「アラ兄は魔道具を製作するクラブで、いろんな魔具をもう作っていたよ」
父さまがそれに注釈を入れた。
「アランが入ってすぐに完成し登録した魔具もある。それは学園のクラブの制作したものとして、売上金は王都の孤児院に寄付されているんだ」
へー、知らなかったけど、そうだったんだ。すごい!
「ロビ兄は魔導騎士クラブで、大きな鳥に乗って現われたの。手には剣と盾を持って、こんなふうに手綱を取りながらね。すっごいかっこよかったよ」
「えー、大きい鳥って何?」
「ロビン兄さま、見たい!」
「わかったわかった。小型のだし、ちょっとだけだぞ」
ロビ兄はそう言って、思わせぶりに人差し指を振った。
その先から青い炎があがり、青い炎を纏ったままの鳥が現れる。
「鳥だ!」
エミューに似た鳥だ。首は短くもっと太いし、足ももっとがっしりしているけれど。
「エンミュか?」
尋ねた父さまに頷いて、ロビ兄は鳥を消した。
双子からブーイングが。
「馬に乗った騎乗騎士みたいに、大きな鳥に乗った人たちが揃って剣と盾を使って踊るみたいにしたの」
「剣を使って踊るのを剣舞という。騎乗隊といって馬や魔物に乗って戦う部隊が王都にもいる。騎乗隊も凱旋の時に、騎乗したまま舞って見せたりするんだ」
父さまが教えてくれた。ああ、そういうのを真似したパフォーマンスだったんだ。
「リー、本当にかっこ良かった?」
「うん、とっても」
「オレは?」
「アラ兄も、もちろんかっこよかったよ。それに寄付しているの知らなかった。すごいね」
褒めると二人は嬉しそうにした。本当にかっこ良くて、そんなふたりが兄なことが、わたしの自慢だ。
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