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3章 弱さと強さと冬ごもり
第119話 アオとの約束
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食事の後片付けを終え、ご飯の終わった時点で部屋に戻ったひよこちゃんの様子を見に部屋に戻ると、すでに夢の中だった。
毛布にしようとデュカートの毛皮をベッドの上に置いておいたら、ひよこちゃんたちが毛皮に埋もれるようにして寝ていた。毛皮ごと魔法で持ち上げて、かごに移動させた。毛皮を取られたけど、ということは、わたしはまた、もふさまと眠れる!
居間に戻るとお茶が用意されていた。わたしたち子供はホットミルクにしてもらった。ダンジョンで手にいれた砂糖を使う。あんっまい! 幸せ!
アオも気に入ったみたい。
「あの」
モジモジしながらアオがわたしをみつめる。
何、告白?
「話って何でちか?」
ああ、どきどきしちゃったじゃんか。
「ご飯、食べて欲しかった」
「?」
「〝ご飯食べ来て〟言っても、来ない気がした。だから、話ある言った」
本当はひとりにしちゃいけない気がしたからだけど。なんかね、淋しげに見えてほうっておけなかったのだ。
「あ、話あった」
思い出したようにいうと、アオは緊張気味にわたしを見上げる。
「いつでも、来たいたいとき、来て。ご飯も、よければ一緒、食べる。わたしたち、呼ぶかどうか、気にしなくて、いい」
ふわーとあくびが出た。今日はアクティブだったからな。
「アオ、今日はおれと眠ろうぜ」
「なんだよ、オレが先に言ったのに」
アラ兄が抗議すると、ロビ兄はチェっと言った。
「じゃあ、明日はおれとな」
「明後日は、私とだな」
どうやらお風呂でアラ兄と一緒に眠る約束をしたみたいだ。
もふさまとわたしが一緒に眠るのを、みんな羨ましがっていたからね。
ひよこちゃんとはサイズ的に、寝ている間に何かしそうで怖いもんね。
アオぐらい大きくなれば、大暴れしなければ大丈夫だろう。
アオは兄さまたちとも馴染んできているようだ。目まぐるしく起こる出来事に淋しさが紛れているように見える。
おやすみなさいの挨拶をしてそれぞれの部屋に戻る。
1日ぶりだけど、もふさまをしっかり堪能しながら眠った。
もふさまはやっぱり、暖かいし、手触りも何もかも最高だ!
朝ごはんはフレンチトーストにしてもらった。甘い卵液に、飲み物のホットミルクにも砂糖を。いっぱいあるから贅沢に使える。
これにリンゴンを煮詰めたやつをのっけたら絶対おいしいと思ってピドリナさんに頼んでいると、母さまがそれは朝ではなくおやつにしましょうと言った。
そうだよなと思ったのに、悲しくて仕方なくなって、わたしはポロポロと涙をこぼしていた。わたしも自分で驚いたが、家族の方がもっと驚いて、兄さまがわたしの顔を手で触り「熱がある」と言った。ベッドに逆戻りになった。
でも熱があってよかった。朝ごはんにりんごのコンポートがないって泣くなんて、どんだけわがままになったのかと思ったよ。
母さまの光魔法は不調みたいだ。ロビ兄に、自分で光魔法をかけちゃえばと悪魔のささやきをされたが、なんとか気持ちを抑えた。いざというときに使えないと困ると思いながらも、今はまだ自分を制御できないところがあるので、使い慣れていると考える前に使ってしまいそうと思って。できる限り封印しておくつもりだ。自分の感情を制することができるようになったら、密かに使っていくつもりだ。
ひよこちゃんも休息日としたのか、カゴの中でデュカートの毛皮に包まれてぬくぬくしている。わたしはもふさまを道連れにしてベッドに入った。
部屋に兄さまたちとアオがお見舞いに来てくれた。双子が砂糖を植えたくてしかたなさそうだったので、収納ポケットからだしてお願いすることにした。
「フレンチトースト、食べた?」
尋ねるとアオは頷いた。
「おいしいでしょ?」
うんと頷く。
「牧場行けたら、生クリーム欲しい」
「生……クリームでちか?」
「真っ白でクリーミー、おいしいんだ。ケーキと一緒、食べる。フレンチトースト、添えるも。いろいろおいしくなる」
「リー、明日、牧場に行こう」
「ダメだよ、外に出たらぶりかえしちゃうよ。すっかり良くなってからじゃないと」
双子が言い合っている。
「地下7階、生クリームドロップするでち」
みんなの視線がアオにロックオンだ。
「アオ、決めた?」
「ロビン、アオが言い出す前に聞くなって、父さまに言われただろ?」
「だって、〝生クリーム〟だぞ。リーがおいしいっていうんだ、絶対においしいぞ。アオ、行っちゃダメでも、7階だけ行かせて!」
アオに両手を合わせてお願いポーズだ。
ロビ兄、行っちゃダメな意味をわかってない。
「決めるって何をでちか?」
アオはかわいく首をかしげた。
「え、だからおれたちがサブルームや、ハウス、それからダンジョンに」
アオは驚いた。
「本当においらが決めるんでちか?」
わたしたちは揃って頷く。もふさまが大きなあくびをした。今はライオンサイズだ。大きく口を開けるとひよこちゃん3羽は収まってしまいそうだ。
「デュカートも認めてるでち。ダンジョン来ていいでち」
「アオは、どうなんだよ?」
ロビ兄が強い調子で聞く。
「……いいでち。ダンジョンもサブも来ていいでち」
やったーとみんなでハイタッチ。ベッドで横になるわたしを抜かして。
「じゃあ、ずっと一緒にいられるな」
「ずっと、一緒?」
「アオも家族だ。一緒に楽しいことしようぜ」
「じゃあ、砂糖を植えに行こう。リディーは眠るといい。目がトロンとしてるよ。もふさま、お願いしますね」
兄さまが話をまとめて部屋を出ていった。
ひよこちゃんもだし、アオもだし。家族が増えた。
やりたいこともいっぱいあるのに、できることはちょっとだ。歯痒いなー。
『リディア、目をつむれ』
「……うん」
もふさまの柔らかい毛に顔を寄せて、目を閉じる。
上掛けの上に窓から差し込む陽の光が暖かく、重みを感じる。
スーッと寝入って、わたしは夕方までぐっすりと眠った。
目が覚めると、隣でアオも横になっていた。
体を起こすと、もふさまも、アオも目を開けた。
『スッキリしたようだな?』
「うん。お腹空いた」
キュルルーとお腹が音をたてる。
もふさまが立ち上がって子犬サイズに縮む。見越したタイミングでひよこちゃんたちがひよひよ言いながら、カゴから板を渡したスロープをくだって降りてきた。
「リディア」
「うん?」
「お願いあるでち」
「なあに?」
「リディアがいなくなる時、おいらも2度と目覚めないようにしてほしいでち」
投げ出した足にひよこちゃんが飛びついてきて、早くご飯を食べに行こうと促されている気がする。
「やり方、わからない」
まず伝えると、アオが八の字眉になる。
ああ、アオはマスターとの別れが傷になったままなんだね。ハウスさんも聞いているだろうなと思いながらアオに話す。
「どうしたいか、これから一緒、考えよう。考え、変わるのも、いい。もっと大切、できたら、大切したいものと一緒いる、いい。アオ、自由、いい。一緒、考えて、アオが望むよう、協力する。今は、それでいい?」
アオが真っ黒の目でわたしをじっとみつめた。
「ありがとうでち」
アオはぴょんとベッドから飛び降りる。
わたしも真似して投げ出しても足のつかない床へと飛び降りたが、勢いが止まらずおでこを床に打ちつけるすんでのところで、もふさまに服を引っ張られた。足元に群がっていたひよこちゃんは素早くアオのそばに避難していた。
「だ、大丈夫でちか?」
「だいじょぶ」
まだ飛び降りはできないか。ちっ。
もふさまにお礼を言って居間に行くと、すかさず母さまにセーターを着せられる。おお、あったか。
「お腹空いた」
母さまは時計を見たけれど、朝から食べてないことを思い出したのか、暖炉の前の椅子に座らせてくれた。
みんなのうちは暖炉に火を入れられないんだよな。大量の毛皮、どうにかできないかな。
ギュルルーとさっきより激しくお腹が抗議してきた。
毛布にしようとデュカートの毛皮をベッドの上に置いておいたら、ひよこちゃんたちが毛皮に埋もれるようにして寝ていた。毛皮ごと魔法で持ち上げて、かごに移動させた。毛皮を取られたけど、ということは、わたしはまた、もふさまと眠れる!
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「あの」
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「?」
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「あ、話あった」
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「なんだよ、オレが先に言ったのに」
アラ兄が抗議すると、ロビ兄はチェっと言った。
「じゃあ、明日はおれとな」
「明後日は、私とだな」
どうやらお風呂でアラ兄と一緒に眠る約束をしたみたいだ。
もふさまとわたしが一緒に眠るのを、みんな羨ましがっていたからね。
ひよこちゃんとはサイズ的に、寝ている間に何かしそうで怖いもんね。
アオぐらい大きくなれば、大暴れしなければ大丈夫だろう。
アオは兄さまたちとも馴染んできているようだ。目まぐるしく起こる出来事に淋しさが紛れているように見える。
おやすみなさいの挨拶をしてそれぞれの部屋に戻る。
1日ぶりだけど、もふさまをしっかり堪能しながら眠った。
もふさまはやっぱり、暖かいし、手触りも何もかも最高だ!
朝ごはんはフレンチトーストにしてもらった。甘い卵液に、飲み物のホットミルクにも砂糖を。いっぱいあるから贅沢に使える。
これにリンゴンを煮詰めたやつをのっけたら絶対おいしいと思ってピドリナさんに頼んでいると、母さまがそれは朝ではなくおやつにしましょうと言った。
そうだよなと思ったのに、悲しくて仕方なくなって、わたしはポロポロと涙をこぼしていた。わたしも自分で驚いたが、家族の方がもっと驚いて、兄さまがわたしの顔を手で触り「熱がある」と言った。ベッドに逆戻りになった。
でも熱があってよかった。朝ごはんにりんごのコンポートがないって泣くなんて、どんだけわがままになったのかと思ったよ。
母さまの光魔法は不調みたいだ。ロビ兄に、自分で光魔法をかけちゃえばと悪魔のささやきをされたが、なんとか気持ちを抑えた。いざというときに使えないと困ると思いながらも、今はまだ自分を制御できないところがあるので、使い慣れていると考える前に使ってしまいそうと思って。できる限り封印しておくつもりだ。自分の感情を制することができるようになったら、密かに使っていくつもりだ。
ひよこちゃんも休息日としたのか、カゴの中でデュカートの毛皮に包まれてぬくぬくしている。わたしはもふさまを道連れにしてベッドに入った。
部屋に兄さまたちとアオがお見舞いに来てくれた。双子が砂糖を植えたくてしかたなさそうだったので、収納ポケットからだしてお願いすることにした。
「フレンチトースト、食べた?」
尋ねるとアオは頷いた。
「おいしいでしょ?」
うんと頷く。
「牧場行けたら、生クリーム欲しい」
「生……クリームでちか?」
「真っ白でクリーミー、おいしいんだ。ケーキと一緒、食べる。フレンチトースト、添えるも。いろいろおいしくなる」
「リー、明日、牧場に行こう」
「ダメだよ、外に出たらぶりかえしちゃうよ。すっかり良くなってからじゃないと」
双子が言い合っている。
「地下7階、生クリームドロップするでち」
みんなの視線がアオにロックオンだ。
「アオ、決めた?」
「ロビン、アオが言い出す前に聞くなって、父さまに言われただろ?」
「だって、〝生クリーム〟だぞ。リーがおいしいっていうんだ、絶対においしいぞ。アオ、行っちゃダメでも、7階だけ行かせて!」
アオに両手を合わせてお願いポーズだ。
ロビ兄、行っちゃダメな意味をわかってない。
「決めるって何をでちか?」
アオはかわいく首をかしげた。
「え、だからおれたちがサブルームや、ハウス、それからダンジョンに」
アオは驚いた。
「本当においらが決めるんでちか?」
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「デュカートも認めてるでち。ダンジョン来ていいでち」
「アオは、どうなんだよ?」
ロビ兄が強い調子で聞く。
「……いいでち。ダンジョンもサブも来ていいでち」
やったーとみんなでハイタッチ。ベッドで横になるわたしを抜かして。
「じゃあ、ずっと一緒にいられるな」
「ずっと、一緒?」
「アオも家族だ。一緒に楽しいことしようぜ」
「じゃあ、砂糖を植えに行こう。リディーは眠るといい。目がトロンとしてるよ。もふさま、お願いしますね」
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ひよこちゃんもだし、アオもだし。家族が増えた。
やりたいこともいっぱいあるのに、できることはちょっとだ。歯痒いなー。
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「……うん」
もふさまの柔らかい毛に顔を寄せて、目を閉じる。
上掛けの上に窓から差し込む陽の光が暖かく、重みを感じる。
スーッと寝入って、わたしは夕方までぐっすりと眠った。
目が覚めると、隣でアオも横になっていた。
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「だ、大丈夫でちか?」
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「お腹空いた」
母さまは時計を見たけれど、朝から食べてないことを思い出したのか、暖炉の前の椅子に座らせてくれた。
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