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3章 弱さと強さと冬ごもり
第96話 ファーストコンタクト⑦義務
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ドアを開ける。
わたしに視線を合わせた母さまの表情がすっと引き締まった。
「顔が赤いわ。熱でもあるのかしら」
そう言って、わたしの顔を両手で包んだ。
そういえば、なんだか顔が熱いしふわふわしている気がする。
『リディア、大丈夫か? 魔力の揺れがすごいぞ』
魔力の揺れ? うーーん、よくわからない。
けど、そういえば魔力が通ったときの魔力酔いに似ている。
そこからは覚えていないが、起きたのは次の日の昼過ぎだった。熱がでていたようだ。
魔力酔いっぽいなと思ってステータスを見ると、魔力が100以上増えていた。なんで急に増えたんだろう?
もふさまはハウスのマスターになったからじゃないかと言った。やはりわたしからダダ漏れしていた魔力をハウスさんの端末が残らず吸い取って活用していたみたいだ。今までは放出するばかりだったけれど、マスターになったことで、ハウスさんや端末が稼働したり成長している分はわたしに還元されるのではないかとの見通しだ。
う、その度に魔力酔いを起こすのだろうか。しんどいんだけど。
本当だったら今日は一人、部屋で反省しなくちゃいけなかったのに、熱がでたために父さまと母さまの部屋のベッドで寝ていて、ご飯も運んでもらえる。おかゆをフーフー冷ましてもらいながら食べさせてもらう。えへへ。
兄さまたちも部屋にお見舞いに来てくれた。家族だけ、お見舞いは解禁だ。
さっき母さまはトロットマン伯に、子供が熱を出しているんだから光魔法で治してやったらどうだと言われたらしい。いらんことを言う人だ。
もちろんやってくれていて、でも魔力酔いだから下がらないとはいえず、「子供はよく熱を出しますでしょう? 魔法でなんでもかんでも治すのではなく、身体の治癒機能を使うことも大切なんですのよ?」と言ってやったらしい!
そんな事情があるからイラッとくるが、子供が辛いなら魔法で治してやればどうだと思うあたり、悪い人ではないのだろう。配慮が足りない人だけど。
父さまに今、話せるかと聞かれて、大丈夫だと答えた。わたしが寝ている間に、もふさまが例の魔具を使ってメインハウスのことを父さまに伝えてくれたそうだ。そのことでいくつか尋ねられ、答えると父さまは頷く。
わたしはハウスさんは3日後になったら、家族はみんなメインルームに入れると言ったから、2日後には入れることを伝えた。見てもらうと言うか会ってもらうが、一番、理解できると思うんだ。
兄さまたちを呼んできてもらい、わたしがぐずっていたときに、第二王子から物盗りが入った時のことを聞かれ話したのかを尋ねた。
確認だ。兄さまと双子は顔を合わせ、聞かれて話したと言った。母さまのギフトと、自分たちの魔法で、一人ずつ倒していったと、自警団の人たちに話したのと同じ話をしたそうだ。それにはもちろん、わたしのギフトや魔法、ステータスボード、マップ探索などのことは話していない。わたしは大怪我をし母さまの光魔法で治してもらった。とても怖いのと痛い思いをしたから、どうかわたしに思い出させないでやって欲しいと言ってくれたみたいだ。
「でも、なんでリーは知っているの?」
父さまを見る。父さまはわたしが熱を出した経緯、秘密の部屋をみつけマスターになった話をした。興奮する双子と兄さま。わかる、確かに秘密部屋とか心躍るよね。
「メインルーム、兄さまたち映った。聞いたら、端末、うーーん。ハウスさん、この家のこと全部わかる。例えばこの壁叩いても、叩かれた、大元に情報集まる。その末端、こと。わたし、王子、何考えてるか知りたい、もふさまと話してた。そしたら、ハウスさん、王子呼ばれている人が話していたこと、端末覚えている映像、出してくれた」
これは監視もできちゃうことだから、やめてもらうよう話さないとだけど。ん、逆か。メインハウスだもん全部知っているのは当然のことだ。ハウスさんは情報があるだけ。それを活用しようとするのはいつだって人間だ。わたしたち側で規制すればいい話だ。これは相談事項だな。思考を戻す。
その映像で、王子が兄さまたちに物盗りを捕らえた時のことを聞いているのと、王子たちが部屋に集まって話しているところをちょろっと見たのだと話した。
宰相さんとトロットマン伯と王子で話していて。やはりわたしの力を鑑定していたようで、でも魔力が15だからどんなギフトを持っていたとしても、とても役には立たないだろうと話していた。トロットマン伯はわたしが候補になるのは反対。ただ第二王子は何かが気にかかっていて、欺かれているような気がすると言っていた。
欺くって……7歳が使う言葉じゃないよな。それだけ早くに成長する必要があったのだと思うと、少し気の毒だとは思う。
そんなふうに1日が潰れ、夜にはまた熱がでた。魔力酔いは良くなったはずだが、今度は疲労からのようだ。別に悪いところがあるわけではないので、光魔法が効かず、母さまが落ち込んでしまった。
トロットマン伯の声が大きいから聞こえたのだが、こうして寝込むわたしを体が弱いと思ったらしく、貴族らしくない上に病弱でいいところがないだの、ひどい言われようだった。
普通なら頭にくるところだが、状況的に〝しめしめ〟なので、トロットマン伯はそのまま我が道をいき、とにかく王子と一緒に家と領地から出て行って欲しい。切実に。
わたしはトロットマン伯はどんな立場の人なのかを父さまに聞いた。王子の狩りに宰相がついてくるのはどうかと思うが、第二王子の婚約者候補に関することで〝鑑定〟して光魔法があるかどうかと魔力量を知りたかったのだと思えば納得がいく。
ではあのトロットマン伯はなんなのだろう? いらんこと言う人で、わたしをよく思っていないのはわかっているが。
父さまから驚くべきことを聞いた。なんと経済系の見通しをたてる第一人者だとかで、学園での教鞭をとったり、外国からも仕事を頼まれたりする人らしい。経営コンサルタントみたいなものだろう。大きなお世話だが、口が災いしそうに見える。でも今までそれでやってきたんだから、それは問題にならないぐらいに仕事ができるんだろう。信じがたいが。
へー、経営コンサルタントがなぜ王子に同行を……。婚約者が決まればそれなりに大金が動くから? 見通すことが必要だから? ウチは貧乏貴族だ。わざわざ来なくても利益がこれっぽちもないことはどこにいたってわかるだろう。不思議な同行人だった。
一応他の若いふたりについても聞いてみた。ひとりは魔法省に勤める人で、もう一人は文官だという。狩りに向いていなさそうだね、どちらも。目的が狩りではないのは明白だ。でも経営コンサルタント、魔法省幹部や文官が婚約者選定に必要だろうか?
次の日は熱が下がったので、お昼ご飯から合流した。
王子と宰相さんからは、お見舞いの言葉をもらった。
王子からふたりで話したいと言われ、トロットマン伯と兄さまと双子は、スゴイ目でわたしたちを見ていた。
庭にふたりで出た。
わたしには青々した草地に見えているけれど、他の人にはどう見えているんだろう? そんなことを考えると話しかけられた。
「シュタイン伯は、あまり裕福でないようだな?」
なかなか失礼なことを言われたが、事実なので頷く。
「それでも、リディア嬢、あなたはとても恵まれた環境にいる。それはわかっているだろうか?」
なんの話の前置きなんだか。
「望んだことでなくても、この国は貴族社会だから、貴族に生まれついたというだけで優遇される。だからその優遇されている分、社会に還元していく義務がある」
そこで、一息いれる。
「だから、たとえ望まなくても、貴族に生まれついたのだから、その義務を果たさなければならない」
7歳が言うことじゃないよな。意味はわかるが、真意が見えてこなくて気持ち悪い。
「難しい。わかるよう、言って」
5歳児は言葉に隠された本意なんてわからないからさ。
「貴族の一員として、あなたのするべきことがわかったら、リディア嬢は望んでなくてもそれを頑張らなければならないんだ」
憐むようにわたしを見た。わたしは首を傾げる。
「わからない?」
「うん」
なんでわたしを憐むのかがわからない。十中八九、王子が言いたいのは王子の婚約者になれと言われたら望んでなくても貴族の義務で承諾するしかないと言っているのだろう。自分の婚約者になるのを憐む? 7歳の子が?
「わかっているのに、わからないフリをしているのではなく?」
うん、本当にわからない。自分の婚約者候補を憐む理由が。
「ロサ、わからないことばかり言う。つまらない」
わたしは身を翻し、ズンズン歩いた。
わたしに対して、自分なりに筋を通し、助言したのはわかる。
けど、憐む? どうして? 自分の婚約者になるのは不幸だから?
なぜ不幸だと思うの? 普通に考えても王子の婚約者といったら国を担う一端となるのだから、大変だし辛いことも多いだろう。けど、そこは一般的な考えとして一緒に頑張るとかそういう発想が出てくるところじゃないの? たとえ政略婚でもさ。
……王子は諦めているんだ。婚約者は不幸になるとわかっている。なぜなら自分が幸せにする気がないから。憐むのも自分もそれを望んでいるわけではないから。
話は通るけど、自分が一番でなくちゃ嫌だとか、そうでないなら壊すとかぬかすような熱いタイプが、諦めるか? いや、そんなわけない。
ああ、そうか。もっと先に目的があるんだ。婚約者のことはどうでもいいんだ。政略婚だから。
どうでもいいけど、だからよけいに憐れで、言わずにはいられなかったんだ。良心の呵責で。
笑わせてくれる。そんな茶番に巻き込まれる方はたまらない。わたしがそんなコマになると思わないでいただきたい!
わたしに視線を合わせた母さまの表情がすっと引き締まった。
「顔が赤いわ。熱でもあるのかしら」
そう言って、わたしの顔を両手で包んだ。
そういえば、なんだか顔が熱いしふわふわしている気がする。
『リディア、大丈夫か? 魔力の揺れがすごいぞ』
魔力の揺れ? うーーん、よくわからない。
けど、そういえば魔力が通ったときの魔力酔いに似ている。
そこからは覚えていないが、起きたのは次の日の昼過ぎだった。熱がでていたようだ。
魔力酔いっぽいなと思ってステータスを見ると、魔力が100以上増えていた。なんで急に増えたんだろう?
もふさまはハウスのマスターになったからじゃないかと言った。やはりわたしからダダ漏れしていた魔力をハウスさんの端末が残らず吸い取って活用していたみたいだ。今までは放出するばかりだったけれど、マスターになったことで、ハウスさんや端末が稼働したり成長している分はわたしに還元されるのではないかとの見通しだ。
う、その度に魔力酔いを起こすのだろうか。しんどいんだけど。
本当だったら今日は一人、部屋で反省しなくちゃいけなかったのに、熱がでたために父さまと母さまの部屋のベッドで寝ていて、ご飯も運んでもらえる。おかゆをフーフー冷ましてもらいながら食べさせてもらう。えへへ。
兄さまたちも部屋にお見舞いに来てくれた。家族だけ、お見舞いは解禁だ。
さっき母さまはトロットマン伯に、子供が熱を出しているんだから光魔法で治してやったらどうだと言われたらしい。いらんことを言う人だ。
もちろんやってくれていて、でも魔力酔いだから下がらないとはいえず、「子供はよく熱を出しますでしょう? 魔法でなんでもかんでも治すのではなく、身体の治癒機能を使うことも大切なんですのよ?」と言ってやったらしい!
そんな事情があるからイラッとくるが、子供が辛いなら魔法で治してやればどうだと思うあたり、悪い人ではないのだろう。配慮が足りない人だけど。
父さまに今、話せるかと聞かれて、大丈夫だと答えた。わたしが寝ている間に、もふさまが例の魔具を使ってメインハウスのことを父さまに伝えてくれたそうだ。そのことでいくつか尋ねられ、答えると父さまは頷く。
わたしはハウスさんは3日後になったら、家族はみんなメインルームに入れると言ったから、2日後には入れることを伝えた。見てもらうと言うか会ってもらうが、一番、理解できると思うんだ。
兄さまたちを呼んできてもらい、わたしがぐずっていたときに、第二王子から物盗りが入った時のことを聞かれ話したのかを尋ねた。
確認だ。兄さまと双子は顔を合わせ、聞かれて話したと言った。母さまのギフトと、自分たちの魔法で、一人ずつ倒していったと、自警団の人たちに話したのと同じ話をしたそうだ。それにはもちろん、わたしのギフトや魔法、ステータスボード、マップ探索などのことは話していない。わたしは大怪我をし母さまの光魔法で治してもらった。とても怖いのと痛い思いをしたから、どうかわたしに思い出させないでやって欲しいと言ってくれたみたいだ。
「でも、なんでリーは知っているの?」
父さまを見る。父さまはわたしが熱を出した経緯、秘密の部屋をみつけマスターになった話をした。興奮する双子と兄さま。わかる、確かに秘密部屋とか心躍るよね。
「メインルーム、兄さまたち映った。聞いたら、端末、うーーん。ハウスさん、この家のこと全部わかる。例えばこの壁叩いても、叩かれた、大元に情報集まる。その末端、こと。わたし、王子、何考えてるか知りたい、もふさまと話してた。そしたら、ハウスさん、王子呼ばれている人が話していたこと、端末覚えている映像、出してくれた」
これは監視もできちゃうことだから、やめてもらうよう話さないとだけど。ん、逆か。メインハウスだもん全部知っているのは当然のことだ。ハウスさんは情報があるだけ。それを活用しようとするのはいつだって人間だ。わたしたち側で規制すればいい話だ。これは相談事項だな。思考を戻す。
その映像で、王子が兄さまたちに物盗りを捕らえた時のことを聞いているのと、王子たちが部屋に集まって話しているところをちょろっと見たのだと話した。
宰相さんとトロットマン伯と王子で話していて。やはりわたしの力を鑑定していたようで、でも魔力が15だからどんなギフトを持っていたとしても、とても役には立たないだろうと話していた。トロットマン伯はわたしが候補になるのは反対。ただ第二王子は何かが気にかかっていて、欺かれているような気がすると言っていた。
欺くって……7歳が使う言葉じゃないよな。それだけ早くに成長する必要があったのだと思うと、少し気の毒だとは思う。
そんなふうに1日が潰れ、夜にはまた熱がでた。魔力酔いは良くなったはずだが、今度は疲労からのようだ。別に悪いところがあるわけではないので、光魔法が効かず、母さまが落ち込んでしまった。
トロットマン伯の声が大きいから聞こえたのだが、こうして寝込むわたしを体が弱いと思ったらしく、貴族らしくない上に病弱でいいところがないだの、ひどい言われようだった。
普通なら頭にくるところだが、状況的に〝しめしめ〟なので、トロットマン伯はそのまま我が道をいき、とにかく王子と一緒に家と領地から出て行って欲しい。切実に。
わたしはトロットマン伯はどんな立場の人なのかを父さまに聞いた。王子の狩りに宰相がついてくるのはどうかと思うが、第二王子の婚約者候補に関することで〝鑑定〟して光魔法があるかどうかと魔力量を知りたかったのだと思えば納得がいく。
ではあのトロットマン伯はなんなのだろう? いらんこと言う人で、わたしをよく思っていないのはわかっているが。
父さまから驚くべきことを聞いた。なんと経済系の見通しをたてる第一人者だとかで、学園での教鞭をとったり、外国からも仕事を頼まれたりする人らしい。経営コンサルタントみたいなものだろう。大きなお世話だが、口が災いしそうに見える。でも今までそれでやってきたんだから、それは問題にならないぐらいに仕事ができるんだろう。信じがたいが。
へー、経営コンサルタントがなぜ王子に同行を……。婚約者が決まればそれなりに大金が動くから? 見通すことが必要だから? ウチは貧乏貴族だ。わざわざ来なくても利益がこれっぽちもないことはどこにいたってわかるだろう。不思議な同行人だった。
一応他の若いふたりについても聞いてみた。ひとりは魔法省に勤める人で、もう一人は文官だという。狩りに向いていなさそうだね、どちらも。目的が狩りではないのは明白だ。でも経営コンサルタント、魔法省幹部や文官が婚約者選定に必要だろうか?
次の日は熱が下がったので、お昼ご飯から合流した。
王子と宰相さんからは、お見舞いの言葉をもらった。
王子からふたりで話したいと言われ、トロットマン伯と兄さまと双子は、スゴイ目でわたしたちを見ていた。
庭にふたりで出た。
わたしには青々した草地に見えているけれど、他の人にはどう見えているんだろう? そんなことを考えると話しかけられた。
「シュタイン伯は、あまり裕福でないようだな?」
なかなか失礼なことを言われたが、事実なので頷く。
「それでも、リディア嬢、あなたはとても恵まれた環境にいる。それはわかっているだろうか?」
なんの話の前置きなんだか。
「望んだことでなくても、この国は貴族社会だから、貴族に生まれついたというだけで優遇される。だからその優遇されている分、社会に還元していく義務がある」
そこで、一息いれる。
「だから、たとえ望まなくても、貴族に生まれついたのだから、その義務を果たさなければならない」
7歳が言うことじゃないよな。意味はわかるが、真意が見えてこなくて気持ち悪い。
「難しい。わかるよう、言って」
5歳児は言葉に隠された本意なんてわからないからさ。
「貴族の一員として、あなたのするべきことがわかったら、リディア嬢は望んでなくてもそれを頑張らなければならないんだ」
憐むようにわたしを見た。わたしは首を傾げる。
「わからない?」
「うん」
なんでわたしを憐むのかがわからない。十中八九、王子が言いたいのは王子の婚約者になれと言われたら望んでなくても貴族の義務で承諾するしかないと言っているのだろう。自分の婚約者になるのを憐む? 7歳の子が?
「わかっているのに、わからないフリをしているのではなく?」
うん、本当にわからない。自分の婚約者候補を憐む理由が。
「ロサ、わからないことばかり言う。つまらない」
わたしは身を翻し、ズンズン歩いた。
わたしに対して、自分なりに筋を通し、助言したのはわかる。
けど、憐む? どうして? 自分の婚約者になるのは不幸だから?
なぜ不幸だと思うの? 普通に考えても王子の婚約者といったら国を担う一端となるのだから、大変だし辛いことも多いだろう。けど、そこは一般的な考えとして一緒に頑張るとかそういう発想が出てくるところじゃないの? たとえ政略婚でもさ。
……王子は諦めているんだ。婚約者は不幸になるとわかっている。なぜなら自分が幸せにする気がないから。憐むのも自分もそれを望んでいるわけではないから。
話は通るけど、自分が一番でなくちゃ嫌だとか、そうでないなら壊すとかぬかすような熱いタイプが、諦めるか? いや、そんなわけない。
ああ、そうか。もっと先に目的があるんだ。婚約者のことはどうでもいいんだ。政略婚だから。
どうでもいいけど、だからよけいに憐れで、言わずにはいられなかったんだ。良心の呵責で。
笑わせてくれる。そんな茶番に巻き込まれる方はたまらない。わたしがそんなコマになると思わないでいただきたい!
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