18 / 890
1章 ここがわたしの生きる場所
第18話 保存食②
しおりを挟む
男の子たちは解体作業だ。女の子たちで果物を煮た。きれいに洗って火にかけるだけだ。砂糖はないから果物自体の糖度が重要だ。ま、甘くないとしても、それならそれで肉や野菜と一緒に料理することにしてソースにしたりすればいいだけだしね。生だと足が早いから、保存しておけるようにしておくのが重要になってくる。でも砂糖が入っているわけじゃないから、そう保存もきかないか。砂糖でも蜜でも、いっぱい手に入ればなー。
サロがわたしの隣にきてしゃがみ込む。
「瓶のこと聞いてきたけど、フランツに話す? それともリディアに?」
「わたし、教えて」
「瓶は1個15ギル。50個以上買うなら10ギルまでマケるって。あ、マケるってのは」
「わかる」
「お金のことわかる? 大丈夫?」
「だいじょぶ」
わたしは頷いてサロを安心させた。いや、なんか不安げな顔してるけど。
「瓶、50個、一度運ぶ、重たい」
「? 見たことない? 初めは〝瓶の元〟だから大丈夫だよ」
「瓶の元?」
「10ギル硬貨を3枚重ねたぐらいの大きさなんだ。水につけると瓶になるよ」
ええっ? なんだそりゃ! 理を無視し、まかり通すとは、さすがファンタジーの世界!
瓶の大きさはポーションを入れるような細長い瓶、大きいコップサイズの瓶、そしてもっとどでかいのがあり、とば口の広いものもコルク栓みたいなのがついているらしい。
水につける前のサイズなら50個買っても持ち運べそうだね。瓶は大きさを混ぜていいと言うので、細長いのを20個、コップサイズを20個、大きいのを10個、買いたいと思う旨を伝えた。って、父さまたちに相談しないとなんだけど。さっき、柑橘系のみかんのようなものをみつけたんだよね。アラ兄にこれ以上は無理だと目配せされてあきらめたけど。もふさまも食べられると言ったし、鳥が啄んでいたから、あれをジャムにしたい。買ってくれる人もいると思う。砂糖が高いなら、あの甘味は500ギル以上になると思うんだ。
「リディア、肉だぞ」
解体したノシシのお肉をビリーが持ってきてくれた。まだ作業している部分もあるし、けっこう量がありそうだね。
「これはおやつに焼こう」
女の子たちに持ってきてくれた半分の肉を厚切りにしていってもらう。
もう半分は手の空いた子に塩をすり込んでもらう。
燻製、煙でいぶすのやりたいんだけど、囲うものがないんだ。でも待てよ、段ボールはないけれど、煙が逃げにくければいいんだから、石でカマクラ作って、土魔法で隙間をちょっと埋めてもらって、そしてその中に入れておけばいけるんじゃない? 木はさっきもふさまが果物の木だって言ってたのを兄さまに切ってもらって、風で乾かして乾燥まではしてもらったんだよね。
ものは試し!
わたしは皆が作業しているところから少し離れたところで石を積み始めた。
皆、わたしが飽きて石遊びをしていると思ったようで、そんな会話が聞こえてくる。
違うよ、わたし遊んでないよ。
『石を積んでどうするのだ?』
「カマクラ作る。燃やした木とお肉一緒に入れて煙で燻すの。ちょっと日保ちするし、おいしい」
『煙で? 人は面白いことを考えるのだな』
本当だよね。食べることへの追求を前のめりでしてくれた先祖たちには感謝を捧げるよ。
『で、かまくらとはなんだ?』
「うんと、山の形で、って言うか、中に入れればいいって言うか、横に入り口をつけるの」
説明しようとしているうちに、何が言いたいんだかよくわからなくなってきた。
今のじゃわからなかったと思うんだけど、もふさまも石を積むのを手伝ってくれた。口で石を加えて、転げ落ちないよう上に置いていく。器用だな。けれど天井部分が困った。大きな石で塞ぐには重たくて持ち上げられないし。そんな幅のある石があるわけでもないし。って言うか、ここまで作り上げるまで、それに気づかないわたし、やばくない?
わたしが考え込んでいると、ビリーが話しかけてきた。
「うんうん唸って、どうしたんだ? 石遊びがうまくいかないのか?」
「遊び、違う!」
わたしは煙で肉を燻したくて、煙を逃さない囲いが欲しくて、石でその囲いを作ろうとしたんだと言った。
「それ、石じゃないとダメなのか?」
カールくらい背の高い子が言った。
「ううん、煙をなるべく閉じ込められればいい」
少年はあたりを見回した。
「あの段差、使えるな。あそこに木を立てて、囲えばいいんじゃねーか?」
「ヤスの親父さんは大工の棟梁だ」
おお! 逸材が!
「詳しく、教えて」
教えてもらったが、わたしじゃ手伝いに入ることもできなくて、ヤスを中心に手の空いた子たちに作ってもらった。ちっちゃい秘密基地みたいのができあがった。釘がなくても、紐で結んだり、ナイフで器用に削って組み込ませるようにして、ずいぶん立派なものができた。
天井部分に横に木の枝を通したので、そこに紐をいくつもぶら下げた。
隙間は枯れた植物を置いて密封性を高くする。
兄さまを呼んで塩をすり込んだお肉を切り分けて軽く乾かしてもらう。塩も軽くすりこんだだけだし、漬けこんだわけでもないので塩抜きはしない。それから果物の木をチップ状に刻んでもらった。こちらも風魔法で。おがくずが作れて、片栗粉みたいなノリの代わりにできるものがあったら、スモークウッドが作れるな。それがあれば、直接火をつけられるから楽チンだろう。今日はチップタイプだ。
お肉は天井部分の紐にぶら下げて、下に石の竈門を作り、古い取手のとれた鍋に木のチップを入れる。
ロビ兄に火をつけてもらった。焚き火が燃えだすと、チップが鍋の上でみじろぎする。煙がでてきた。細い火加減で消えないようにするのと、チップがなくならないように気をつけ、こっちは放置。
新しく捌いてくれたのも塩漬けにし、ベアシャケが流れてきたというか川をのぼってきたそうで兄様がとってくれていた。こちらも血抜きし内臓をとって、塩漬けにしていく。そのうち半分は開いて乾かし、そのさらに半分は燻し基地に入れ込んでみた。
じゃあ、そろそろ、おやつを焼きますか。
お鍋にオイルを垂らして、ノシシのお肉を塩とニンニクで一緒に焼いていく。匂いで子供たちが集まってきた。焼けたのをどんどんみんなに配ってもらう。もちろんわたしは指示だけだ。
みんなうまいってかぶりついているけど、結構クセが強い。力強い味がする。
さっき味見してあまり甘くなかったプラムみたいなジャムをひとスプーン掬ってかけて食べたら絶品だった! みんなも真似する。
スッゲーうまかったとみんな大絶賛だ。全種類みんなに配るほどはないので、近い人たちどうしで何かひとつという感じに、欲しいものを分けていく。果物煮は女の子に大人気だ。お皿やお鍋は今度返してもらうことにした。容器は重たいからあまり持ってこられなかったのだ。
両手にこんもりぐらいのチップを4回は足したから、2時間以上は燻したと思う。みんなでワクワクしながら基地の中のものを取り出す。
見た感じ、とってもいい状態なのではないでしょうか!
すぐ食べたいぐらいだけど、やはりこれで火を通さないのはちょっと怖いね。シャケをざく切りにしたことで数ができたので、みんなに肉か魚どちらかをお土産に。軽く火を通して食べるように注意をしておく。これで食べられるようだったら、本格的な保存食のひとつになるもんね。
もふさまは燻製肉をそのまま食べるのが、気にいったみたいだ。もっと食べたいというので、またお肉が手に入ったら燻製を作る約束をした。庭に父さまに土でカマクラを作ってもらおう。……父さまも疲れてるからそれはダメか。3日たてば、わたしも魔法を使えるようになるし!
あまったベアシャケはベアさんに贈ろうと思う。干物は全然生乾きだったので、兄さまに乾かしてもらった。これも少しベアさんにあげよう。
サロがわたしの隣にきてしゃがみ込む。
「瓶のこと聞いてきたけど、フランツに話す? それともリディアに?」
「わたし、教えて」
「瓶は1個15ギル。50個以上買うなら10ギルまでマケるって。あ、マケるってのは」
「わかる」
「お金のことわかる? 大丈夫?」
「だいじょぶ」
わたしは頷いてサロを安心させた。いや、なんか不安げな顔してるけど。
「瓶、50個、一度運ぶ、重たい」
「? 見たことない? 初めは〝瓶の元〟だから大丈夫だよ」
「瓶の元?」
「10ギル硬貨を3枚重ねたぐらいの大きさなんだ。水につけると瓶になるよ」
ええっ? なんだそりゃ! 理を無視し、まかり通すとは、さすがファンタジーの世界!
瓶の大きさはポーションを入れるような細長い瓶、大きいコップサイズの瓶、そしてもっとどでかいのがあり、とば口の広いものもコルク栓みたいなのがついているらしい。
水につける前のサイズなら50個買っても持ち運べそうだね。瓶は大きさを混ぜていいと言うので、細長いのを20個、コップサイズを20個、大きいのを10個、買いたいと思う旨を伝えた。って、父さまたちに相談しないとなんだけど。さっき、柑橘系のみかんのようなものをみつけたんだよね。アラ兄にこれ以上は無理だと目配せされてあきらめたけど。もふさまも食べられると言ったし、鳥が啄んでいたから、あれをジャムにしたい。買ってくれる人もいると思う。砂糖が高いなら、あの甘味は500ギル以上になると思うんだ。
「リディア、肉だぞ」
解体したノシシのお肉をビリーが持ってきてくれた。まだ作業している部分もあるし、けっこう量がありそうだね。
「これはおやつに焼こう」
女の子たちに持ってきてくれた半分の肉を厚切りにしていってもらう。
もう半分は手の空いた子に塩をすり込んでもらう。
燻製、煙でいぶすのやりたいんだけど、囲うものがないんだ。でも待てよ、段ボールはないけれど、煙が逃げにくければいいんだから、石でカマクラ作って、土魔法で隙間をちょっと埋めてもらって、そしてその中に入れておけばいけるんじゃない? 木はさっきもふさまが果物の木だって言ってたのを兄さまに切ってもらって、風で乾かして乾燥まではしてもらったんだよね。
ものは試し!
わたしは皆が作業しているところから少し離れたところで石を積み始めた。
皆、わたしが飽きて石遊びをしていると思ったようで、そんな会話が聞こえてくる。
違うよ、わたし遊んでないよ。
『石を積んでどうするのだ?』
「カマクラ作る。燃やした木とお肉一緒に入れて煙で燻すの。ちょっと日保ちするし、おいしい」
『煙で? 人は面白いことを考えるのだな』
本当だよね。食べることへの追求を前のめりでしてくれた先祖たちには感謝を捧げるよ。
『で、かまくらとはなんだ?』
「うんと、山の形で、って言うか、中に入れればいいって言うか、横に入り口をつけるの」
説明しようとしているうちに、何が言いたいんだかよくわからなくなってきた。
今のじゃわからなかったと思うんだけど、もふさまも石を積むのを手伝ってくれた。口で石を加えて、転げ落ちないよう上に置いていく。器用だな。けれど天井部分が困った。大きな石で塞ぐには重たくて持ち上げられないし。そんな幅のある石があるわけでもないし。って言うか、ここまで作り上げるまで、それに気づかないわたし、やばくない?
わたしが考え込んでいると、ビリーが話しかけてきた。
「うんうん唸って、どうしたんだ? 石遊びがうまくいかないのか?」
「遊び、違う!」
わたしは煙で肉を燻したくて、煙を逃さない囲いが欲しくて、石でその囲いを作ろうとしたんだと言った。
「それ、石じゃないとダメなのか?」
カールくらい背の高い子が言った。
「ううん、煙をなるべく閉じ込められればいい」
少年はあたりを見回した。
「あの段差、使えるな。あそこに木を立てて、囲えばいいんじゃねーか?」
「ヤスの親父さんは大工の棟梁だ」
おお! 逸材が!
「詳しく、教えて」
教えてもらったが、わたしじゃ手伝いに入ることもできなくて、ヤスを中心に手の空いた子たちに作ってもらった。ちっちゃい秘密基地みたいのができあがった。釘がなくても、紐で結んだり、ナイフで器用に削って組み込ませるようにして、ずいぶん立派なものができた。
天井部分に横に木の枝を通したので、そこに紐をいくつもぶら下げた。
隙間は枯れた植物を置いて密封性を高くする。
兄さまを呼んで塩をすり込んだお肉を切り分けて軽く乾かしてもらう。塩も軽くすりこんだだけだし、漬けこんだわけでもないので塩抜きはしない。それから果物の木をチップ状に刻んでもらった。こちらも風魔法で。おがくずが作れて、片栗粉みたいなノリの代わりにできるものがあったら、スモークウッドが作れるな。それがあれば、直接火をつけられるから楽チンだろう。今日はチップタイプだ。
お肉は天井部分の紐にぶら下げて、下に石の竈門を作り、古い取手のとれた鍋に木のチップを入れる。
ロビ兄に火をつけてもらった。焚き火が燃えだすと、チップが鍋の上でみじろぎする。煙がでてきた。細い火加減で消えないようにするのと、チップがなくならないように気をつけ、こっちは放置。
新しく捌いてくれたのも塩漬けにし、ベアシャケが流れてきたというか川をのぼってきたそうで兄様がとってくれていた。こちらも血抜きし内臓をとって、塩漬けにしていく。そのうち半分は開いて乾かし、そのさらに半分は燻し基地に入れ込んでみた。
じゃあ、そろそろ、おやつを焼きますか。
お鍋にオイルを垂らして、ノシシのお肉を塩とニンニクで一緒に焼いていく。匂いで子供たちが集まってきた。焼けたのをどんどんみんなに配ってもらう。もちろんわたしは指示だけだ。
みんなうまいってかぶりついているけど、結構クセが強い。力強い味がする。
さっき味見してあまり甘くなかったプラムみたいなジャムをひとスプーン掬ってかけて食べたら絶品だった! みんなも真似する。
スッゲーうまかったとみんな大絶賛だ。全種類みんなに配るほどはないので、近い人たちどうしで何かひとつという感じに、欲しいものを分けていく。果物煮は女の子に大人気だ。お皿やお鍋は今度返してもらうことにした。容器は重たいからあまり持ってこられなかったのだ。
両手にこんもりぐらいのチップを4回は足したから、2時間以上は燻したと思う。みんなでワクワクしながら基地の中のものを取り出す。
見た感じ、とってもいい状態なのではないでしょうか!
すぐ食べたいぐらいだけど、やはりこれで火を通さないのはちょっと怖いね。シャケをざく切りにしたことで数ができたので、みんなに肉か魚どちらかをお土産に。軽く火を通して食べるように注意をしておく。これで食べられるようだったら、本格的な保存食のひとつになるもんね。
もふさまは燻製肉をそのまま食べるのが、気にいったみたいだ。もっと食べたいというので、またお肉が手に入ったら燻製を作る約束をした。庭に父さまに土でカマクラを作ってもらおう。……父さまも疲れてるからそれはダメか。3日たてば、わたしも魔法を使えるようになるし!
あまったベアシャケはベアさんに贈ろうと思う。干物は全然生乾きだったので、兄さまに乾かしてもらった。これも少しベアさんにあげよう。
202
お気に入りに追加
1,306
あなたにおすすめの小説

竜王の花嫁は番じゃない。
豆狸
恋愛
「……だから申し上げましたのに。私は貴方の番(つがい)などではないと。私はなんの衝動も感じていないと。私には……愛する婚約者がいるのだと……」
シンシアの瞳に涙はない。もう涸れ果ててしまっているのだ。
──番じゃないと叫んでも聞いてもらえなかった花嫁の話です。

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。

辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
雪月夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】

婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでのこと。
……やっぱり、ダメだったんだ。
周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間でもあった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、第一王子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表する。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放。そして、国外へと運ばれている途中に魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※毎週土曜日の18時+気ままに投稿中
※プロットなしで書いているので辻褄合わせの為に後から修正することがあります。

公爵夫人アリアの華麗なるダブルワーク〜秘密の隠し部屋からお届けいたします〜
白猫
恋愛
主人公アリアとディカルト公爵家の当主であるルドルフは、政略結婚により結ばれた典型的な貴族の夫婦だった。 がしかし、5年ぶりに戦地から戻ったルドルフは敗戦国である隣国の平民イザベラを連れ帰る。城に戻ったルドルフからは目すら合わせてもらえないまま、本邸と別邸にわかれた別居生活が始まる。愛人なのかすら教えてもらえない女性の存在、そのイザベラから無駄に意識されるうちに、アリアは面倒臭さに頭を抱えるようになる。ある日、侍女から語られたイザベラに関する「推測」をきっかけに物語は大きく動き出す。 暗闇しかないトンネルのような現状から抜け出すには、ルドルフと離婚し公爵令嬢に戻るしかないと思っていたアリアだが、その「推測」にひと握りの可能性を見出したのだ。そして公爵邸にいながら自分を磨き、リスキリングに挑戦する。とにかく今あるものを使って、できるだけ抵抗しよう!そんなアリアを待っていたのは、思わぬ新しい人生と想像を上回る幸福であった。公爵夫人の反撃と挑戦の狼煙、いまここに高く打ち上げます!
➡️登場人物、国、背景など全て架空の100%フィクションです。
公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
恋愛
公爵家の末娘として生まれた幼いティアナ。
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。
ただ、愛されたいと願った。
そんな中、夢の中の本を読むと自分の正体が明らかに。

異世界母さん〜母は最強(つよし)!肝っ玉母さんの異世界で世直し無双する〜
トンコツマンビックボディ
ファンタジー
馬場香澄49歳 専業主婦
ある日、香澄は買い物をしようと町まで出向いたんだが
突然現れた暴走トラック(高齢者ドライバー)から子供を助けようとして
子供の身代わりに車にはねられてしまう
私の家族はハイスペックです! 落ちこぼれ転生末姫ですが溺愛されつつ世界救っちゃいます!
りーさん
ファンタジー
ある日、突然生まれ変わっていた。理由はわからないけど、私は末っ子のお姫さまになったらしい。
でも、このお姫さま、なんか放置気味!?と思っていたら、お兄さんやお姉さん、お父さんやお母さんのスペックが高すぎるのが原因みたい。
こうなったら、こうなったでがんばる!放置されてるんなら、なにしてもいいよね!
のんびりマイペースをモットーに、私は好きに生きようと思ったんだけど、実は私は、重要な使命で転生していて、それを遂行するために神器までもらってしまいました!でも、私は私で楽しく暮らしたいと思います!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる