53 / 64
<後編>
第53話 反撃2 パトリック様のケジメ
しおりを挟む
この夜会では、休憩室で何かがあっただろうとだけ伝わっているわたしとパトリック様が、大したことではないよ、ほら普通でしょ?と人に見せることを目的としている。つじつま合わせは仕込んだが信じるのはその何割か。事実に関わらず誰もが同じように何もなかったと体裁をとるのが普通のことだから意味がないとも感じられる。だが、この体裁をとらないと、貶めて広められていくのが貴族社会だそうだ。
パトリック様はそのために普通を装っているが、かなりダメージを受けている。
「……あなたに合わせる顔がありません」
にこやかな表情を崩さずに出てくる言葉は、裏腹に謝罪とひたすら懺悔の言葉だ。最初にものすごく謝ってもらったしね。
「秘密を守ってくれたから、チャラにします」
「チャラ?」
あれ、これも前世の言葉か。
「ええと、まっさら、貸し借りなしってことで!」
パトリック様が立ち止まる。わたしに向き合って、慈しみ深い笑みを浮かべる。そしてわたしの前で膝をついた。
「ど、どうされました?」
小声で尋ねる。
彼はわたしの手の甲に唇を寄せた。
な、なぜ、今、そんなパフォーマンスを!?
「ぱ、パトリック様……」
パトリック様は立ち上がると、わたしの腰に手を回し、耳元でささやく。
「私にあなたはもったいない。だけど今夜だけ、エスコートさせてください。初恋を今日で終わらせますから」
え?
パトリック様のエスコートは完璧だった。わたしの嫌なものは一切寄せ付けず、話巧みに笑わせてくれる。疲れる前のタイミングで椅子を勧めてくれるから、疲れも感じなかった。
「最後に一曲だけ、踊っていただけませんか?」
病弱だと嘘をついて断るのは違う気がした。
「……わたし人前で踊ったことがないんです。ダンスも下手だし」
「あなたのファーストをいただけるのなら、それほど嬉しいことはありません」
そこまで言われたら。
わたしは手を差し出した。パトリック様がその手をとって、会場の中央に向かって歩き出す。
向かい合いお互いに礼をして手をとった。相手が上手で、踊れた感じになるとダンスというのは楽しいものだということがわかった。次のステップの前に絶妙なリードをしてくれるので、全然疲れない。あっという間に一曲が終わった。お互いにお礼を込めて挨拶した。
「私はここであなたの争奪戦から離脱しますが、あなたがいつも幸せであるよう、祈っています」
そう言って、フレディ様にわたしを預け、そして背を向けた。
「フィッシャー様はお帰りになられたんですか?」
「……はい」
パトリック様は悪い人じゃなかった。最初の印象は最悪だったけれど。もしあんな出会いではなくて、……先に知り合っていたら、惚れていたかもしれないと思う。今日のパトリック様は素敵だった。
! ぶつかってきたフレディ様に支えられる。
「すみません、大丈夫ですか?」
誰かがフレディ様にぶつかったようで、そのフレディ様にぶつかられたのだ。
「大丈夫です」
「も、申し訳ございません!」
わたしたちに思い切り頭を下げたのは、同い年ぐらいのレモンイエローのドレスをきた娘だった。30分後、フレディ様とモノ伯爵令嬢は意気投合していた。
ふたりとも置いてけぼりになっているわたしに気づいては話しかけてと会話が進んでいくので、なんかものすごく邪魔している感が。わたしとよりいい感じだわ。
スッとそばから離れると、水色のフリル満載のドレスの少女がわたしに近寄ってきた。
可愛いをこれでもかってほど詰めこんだドレスに負けないってどれだけ可愛いんだ。
「ごきげんよう」
「ごきげんよう」
これはわたしが一人になるのを待っていたなと思う。彼女も取り巻きを連れていなくてひとりだった。
「少し話しませんか?」
わたしが誘うと、彼女はまん丸の瞳を少し大きくする。
「嬉しいですわ。私、クリスタラーお嬢様とお話したかったんです。先日はお茶会で逃げられてしまったから、嫌われたかと思いました」
「失礼しました。あの時は慌てていて冷静さに欠いていたので」
わたしたちは壁寄りに置かれた椅子に腰を下ろした。
「私、噂を聞きました。お嬢様は7人の方から交際を申し込まれているとか」
扇で口元を隠しながら、好奇心は隠し切れてない。でもそんな姿もやはり可愛いのだ。
「ええ、そうなんです。わたしもお嬢様の噂を耳にしました。お嬢様は婚約者は決まりましたの?」
一瞬目を細めそうになったのをわたしは見逃さなかった。一瞬覗かせたのは良くないと自分でわかっているところを突かれた表情。そんな子供でもなかったようだ。
「どんな結婚も家のためになるならと思いますが、やはり恋愛結婚に憧れますよね?」
わたしはそんな令嬢の様子には気づかない愚鈍さで、なるべく無邪気に聞こえるように令嬢に話しかけた。
令嬢はわたしの言葉に驚いたようだ。
「恋愛に興味がありますの?」
「もちろんですわ」
頷けば一気に砕けて、令嬢が読んだという恋愛物語を教えてくれた。わたしもその中で2冊メリッサから借りて読んだことがある。確か両方とも身分差の恋愛物語だった。
「素敵でしたわ。特にヒロインが救い出されて抱きしめられるところとか。ドキドキが止まりませんでした!」
主人公ではなくヒロイン、か。わたしは微笑めているだろうか。
……きっと彼女は転生者だ。もしくは転生者が近くにいる。しかも同胞だ。
なんだろう、断定するには弱いのに、わたしは〝やっぱり〟と思うのだ。けれど仲間かも!と浮かれることはなかった。
「お嬢様は、もうどなたか心に決めていらっしゃいますの?」
わたしはふうーと息をついた。
「家のことを考えると、どんな身分の方が……」
「ダメですわ」
?
眉を寄せている。
「家から申し込まれたなら仕方ありませんが、お嬢様はそれぞれ交際を申し込まれたと聞きましたわ。それも複数から。そして今まででずいぶん皆様とお話されたのでしょう? でしたら気になる方ができたのではありませんか? どんなことがありましたの?」
賭けの敵と認識したからか雑談じゃなくて探りだよなーと思う。長期戦になるな、と感じた。扇で口元を隠す。ヴェールであまり見えてないだろうけどね。
「どなたも、本当に素敵なのです」
心持ち熱を入れて話す。クジネ男爵令嬢にはどなたとのラブストーリーが一番響くかしら?
皆様に心の中で謝っておく。これから皆様との会話をねじ曲げてくっつけて、すこーしばかり盛らせていただきますね。これはクジネ令嬢から情報を引き出すためで、他の目的はございませんので、あしからず。
「殿下はベンチに座ろうとしたら、紋章の刺繍がはいった白いハンカチをサッと敷いてくださいましたの。躊躇していると優しく座らせてくれて……」
お、令嬢たちが寄ってきている。
「わたしが恋をしたことがないと申し上げましたら、恋への憧れがあるのなら、それに応えたくなりますねとおっしゃいましたの」
わたしは頬を押さえて舞い上がっているフリをした。
「まぁ。殿下もそんなことをおっしゃいますのね?」
多分、令嬢は殿下と賭けの交渉をしているから、怖いモードの殿下としか接してないだろう。
驚いている感じだ。
「タデウス様は、お仕事に全てを捧げられているのかと思いましたが、仕事はどこででもできて、その時に隣に誰がいるかが大切だっておっしゃいましたわ」
もっと令嬢たちが寄ってきた。耳をそばだてて、奇声をあげては「しーっ」と言い合っている。
「失礼ですけど、意外、ですわね」
交渉人、ふたり目だろうからね。厳しい彼しか知らないはずだ。
「ラモン様は、甘えん坊なところがありますわね」
「甘えん坊?」
マジで驚いている。周りからもいちいち奇声が上がる。
膝枕に頭撫でる、甘えん坊でしょう。でもそれを暴露するのは悪いかなーと思うから。
「はい、とても甘えん坊です。かわいらしいのです」
衝撃を受けている。わたしがこうして赤裸々に語っているからかもしれないけれど。
そして色恋ごとに酔っているわたしと、冷静に相槌をうつ令嬢との温度さがすごい。それに気づかないフリをするのもなかなか胸にくる。
「テオドール様は、とてもセクシーで。いちいち格好いいのです……」
最初は向こうも警戒していたみたいだけれど、わたしが完全に舞い上がっているのを感じて余裕が出てきたようだ。作られた恋路の上で踊らされている愚か者を嬉しそうに見ている。
でも、それより反響が大きいのが周りの令嬢たちで。最初は聞き耳を立てるぐらいだったのに、途中から完全にわたしたちを取り囲み、それからどうなりましたの?など突っ込まれ、望まれるままに話していると、いつの間にか恋愛相談みたいになってきた。
パトリック様はそのために普通を装っているが、かなりダメージを受けている。
「……あなたに合わせる顔がありません」
にこやかな表情を崩さずに出てくる言葉は、裏腹に謝罪とひたすら懺悔の言葉だ。最初にものすごく謝ってもらったしね。
「秘密を守ってくれたから、チャラにします」
「チャラ?」
あれ、これも前世の言葉か。
「ええと、まっさら、貸し借りなしってことで!」
パトリック様が立ち止まる。わたしに向き合って、慈しみ深い笑みを浮かべる。そしてわたしの前で膝をついた。
「ど、どうされました?」
小声で尋ねる。
彼はわたしの手の甲に唇を寄せた。
な、なぜ、今、そんなパフォーマンスを!?
「ぱ、パトリック様……」
パトリック様は立ち上がると、わたしの腰に手を回し、耳元でささやく。
「私にあなたはもったいない。だけど今夜だけ、エスコートさせてください。初恋を今日で終わらせますから」
え?
パトリック様のエスコートは完璧だった。わたしの嫌なものは一切寄せ付けず、話巧みに笑わせてくれる。疲れる前のタイミングで椅子を勧めてくれるから、疲れも感じなかった。
「最後に一曲だけ、踊っていただけませんか?」
病弱だと嘘をついて断るのは違う気がした。
「……わたし人前で踊ったことがないんです。ダンスも下手だし」
「あなたのファーストをいただけるのなら、それほど嬉しいことはありません」
そこまで言われたら。
わたしは手を差し出した。パトリック様がその手をとって、会場の中央に向かって歩き出す。
向かい合いお互いに礼をして手をとった。相手が上手で、踊れた感じになるとダンスというのは楽しいものだということがわかった。次のステップの前に絶妙なリードをしてくれるので、全然疲れない。あっという間に一曲が終わった。お互いにお礼を込めて挨拶した。
「私はここであなたの争奪戦から離脱しますが、あなたがいつも幸せであるよう、祈っています」
そう言って、フレディ様にわたしを預け、そして背を向けた。
「フィッシャー様はお帰りになられたんですか?」
「……はい」
パトリック様は悪い人じゃなかった。最初の印象は最悪だったけれど。もしあんな出会いではなくて、……先に知り合っていたら、惚れていたかもしれないと思う。今日のパトリック様は素敵だった。
! ぶつかってきたフレディ様に支えられる。
「すみません、大丈夫ですか?」
誰かがフレディ様にぶつかったようで、そのフレディ様にぶつかられたのだ。
「大丈夫です」
「も、申し訳ございません!」
わたしたちに思い切り頭を下げたのは、同い年ぐらいのレモンイエローのドレスをきた娘だった。30分後、フレディ様とモノ伯爵令嬢は意気投合していた。
ふたりとも置いてけぼりになっているわたしに気づいては話しかけてと会話が進んでいくので、なんかものすごく邪魔している感が。わたしとよりいい感じだわ。
スッとそばから離れると、水色のフリル満載のドレスの少女がわたしに近寄ってきた。
可愛いをこれでもかってほど詰めこんだドレスに負けないってどれだけ可愛いんだ。
「ごきげんよう」
「ごきげんよう」
これはわたしが一人になるのを待っていたなと思う。彼女も取り巻きを連れていなくてひとりだった。
「少し話しませんか?」
わたしが誘うと、彼女はまん丸の瞳を少し大きくする。
「嬉しいですわ。私、クリスタラーお嬢様とお話したかったんです。先日はお茶会で逃げられてしまったから、嫌われたかと思いました」
「失礼しました。あの時は慌てていて冷静さに欠いていたので」
わたしたちは壁寄りに置かれた椅子に腰を下ろした。
「私、噂を聞きました。お嬢様は7人の方から交際を申し込まれているとか」
扇で口元を隠しながら、好奇心は隠し切れてない。でもそんな姿もやはり可愛いのだ。
「ええ、そうなんです。わたしもお嬢様の噂を耳にしました。お嬢様は婚約者は決まりましたの?」
一瞬目を細めそうになったのをわたしは見逃さなかった。一瞬覗かせたのは良くないと自分でわかっているところを突かれた表情。そんな子供でもなかったようだ。
「どんな結婚も家のためになるならと思いますが、やはり恋愛結婚に憧れますよね?」
わたしはそんな令嬢の様子には気づかない愚鈍さで、なるべく無邪気に聞こえるように令嬢に話しかけた。
令嬢はわたしの言葉に驚いたようだ。
「恋愛に興味がありますの?」
「もちろんですわ」
頷けば一気に砕けて、令嬢が読んだという恋愛物語を教えてくれた。わたしもその中で2冊メリッサから借りて読んだことがある。確か両方とも身分差の恋愛物語だった。
「素敵でしたわ。特にヒロインが救い出されて抱きしめられるところとか。ドキドキが止まりませんでした!」
主人公ではなくヒロイン、か。わたしは微笑めているだろうか。
……きっと彼女は転生者だ。もしくは転生者が近くにいる。しかも同胞だ。
なんだろう、断定するには弱いのに、わたしは〝やっぱり〟と思うのだ。けれど仲間かも!と浮かれることはなかった。
「お嬢様は、もうどなたか心に決めていらっしゃいますの?」
わたしはふうーと息をついた。
「家のことを考えると、どんな身分の方が……」
「ダメですわ」
?
眉を寄せている。
「家から申し込まれたなら仕方ありませんが、お嬢様はそれぞれ交際を申し込まれたと聞きましたわ。それも複数から。そして今まででずいぶん皆様とお話されたのでしょう? でしたら気になる方ができたのではありませんか? どんなことがありましたの?」
賭けの敵と認識したからか雑談じゃなくて探りだよなーと思う。長期戦になるな、と感じた。扇で口元を隠す。ヴェールであまり見えてないだろうけどね。
「どなたも、本当に素敵なのです」
心持ち熱を入れて話す。クジネ男爵令嬢にはどなたとのラブストーリーが一番響くかしら?
皆様に心の中で謝っておく。これから皆様との会話をねじ曲げてくっつけて、すこーしばかり盛らせていただきますね。これはクジネ令嬢から情報を引き出すためで、他の目的はございませんので、あしからず。
「殿下はベンチに座ろうとしたら、紋章の刺繍がはいった白いハンカチをサッと敷いてくださいましたの。躊躇していると優しく座らせてくれて……」
お、令嬢たちが寄ってきている。
「わたしが恋をしたことがないと申し上げましたら、恋への憧れがあるのなら、それに応えたくなりますねとおっしゃいましたの」
わたしは頬を押さえて舞い上がっているフリをした。
「まぁ。殿下もそんなことをおっしゃいますのね?」
多分、令嬢は殿下と賭けの交渉をしているから、怖いモードの殿下としか接してないだろう。
驚いている感じだ。
「タデウス様は、お仕事に全てを捧げられているのかと思いましたが、仕事はどこででもできて、その時に隣に誰がいるかが大切だっておっしゃいましたわ」
もっと令嬢たちが寄ってきた。耳をそばだてて、奇声をあげては「しーっ」と言い合っている。
「失礼ですけど、意外、ですわね」
交渉人、ふたり目だろうからね。厳しい彼しか知らないはずだ。
「ラモン様は、甘えん坊なところがありますわね」
「甘えん坊?」
マジで驚いている。周りからもいちいち奇声が上がる。
膝枕に頭撫でる、甘えん坊でしょう。でもそれを暴露するのは悪いかなーと思うから。
「はい、とても甘えん坊です。かわいらしいのです」
衝撃を受けている。わたしがこうして赤裸々に語っているからかもしれないけれど。
そして色恋ごとに酔っているわたしと、冷静に相槌をうつ令嬢との温度さがすごい。それに気づかないフリをするのもなかなか胸にくる。
「テオドール様は、とてもセクシーで。いちいち格好いいのです……」
最初は向こうも警戒していたみたいだけれど、わたしが完全に舞い上がっているのを感じて余裕が出てきたようだ。作られた恋路の上で踊らされている愚か者を嬉しそうに見ている。
でも、それより反響が大きいのが周りの令嬢たちで。最初は聞き耳を立てるぐらいだったのに、途中から完全にわたしたちを取り囲み、それからどうなりましたの?など突っ込まれ、望まれるままに話していると、いつの間にか恋愛相談みたいになってきた。
18
お気に入りに追加
1,306
あなたにおすすめの小説
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。

いくら政略結婚だからって、そこまで嫌わなくてもいいんじゃないですか?いい加減、腹が立ってきたんですけど!
夢呼
恋愛
伯爵令嬢のローゼは大好きな婚約者アーサー・レイモンド侯爵令息との結婚式を今か今かと待ち望んでいた。
しかし、結婚式の僅か10日前、その大好きなアーサーから「私から愛されたいという思いがあったら捨ててくれ。それに応えることは出来ない」と告げられる。
ローゼはその言葉にショックを受け、熱を出し寝込んでしまう。数日間うなされ続け、やっと目を覚ました。前世の記憶と共に・・・。
愛されることは無いと分かっていても、覆すことが出来ないのが貴族間の政略結婚。日本で生きたアラサー女子の「私」が八割心を占めているローゼが、この政略結婚に臨むことになる。
いくら政略結婚といえども、親に孫を見せてあげて親孝行をしたいという願いを持つローゼは、何とかアーサーに振り向いてもらおうと頑張るが、鉄壁のアーサーには敵わず。それどころか益々嫌われる始末。
一体私の何が気に入らないんだか。そこまで嫌わなくてもいいんじゃないんですかね!いい加減腹立つわっ!
世界観はゆるいです!
カクヨム様にも投稿しております。
※10万文字を超えたので長編に変更しました。

最初から勘違いだった~愛人管理か離縁のはずが、なぜか公爵に溺愛されまして~
猪本夜
恋愛
前世で兄のストーカーに殺されてしまったアリス。
現世でも兄のいいように扱われ、兄の指示で愛人がいるという公爵に嫁ぐことに。
現世で死にかけたことで、前世の記憶を思い出したアリスは、
嫁ぎ先の公爵家で、美味しいものを食し、モフモフを愛で、
足技を磨きながら、意外と幸せな日々を楽しむ。
愛人のいる公爵とは、いずれは愛人管理、もしくは離縁が待っている。
できれば離縁は免れたいために、公爵とは友達夫婦を目指していたのだが、
ある日から愛人がいるはずの公爵がなぜか甘くなっていき――。
この公爵の溺愛は止まりません。
最初から勘違いばかりだった、こじれた夫婦が、本当の夫婦になるまで。

まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
牢で死ぬはずだった公爵令嬢
鈴元 香奈
恋愛
婚約していた王子に裏切られ無実の罪で牢に入れられてしまった公爵令嬢リーゼは、牢番に助け出されて見知らぬ男に託された。
表紙女性イラストはしろ様(SKIMA)、背景はくらうど職人様(イラストAC)、馬上の人物はシルエットACさんよりお借りしています。
小説家になろうさんにも投稿しています。
毒を盛られて生死を彷徨い前世の記憶を取り戻しました。小説の悪役令嬢などやってられません。
克全
ファンタジー
公爵令嬢エマは、アバコーン王国の王太子チャーリーの婚約者だった。だがステュワート教団の孤児院で性技を仕込まれたイザベラに籠絡されていた。王太子達に無実の罪をなすりつけられエマは、修道院に送られた。王太子達は執拗で、本来なら侯爵一族とは認められない妾腹の叔父を操り、父親と母嫌を殺させ公爵家を乗っ取ってしまった。母の父親であるブラウン侯爵が最後まで護ろうとしてくれるも、王国とステュワート教団が協力し、イザベラが直接新種の空気感染する毒薬まで使った事で、毒殺されそうになった。だがこれをきっかけに、異世界で暴漢に腹を刺された女性、美咲の魂が憑依同居する事になった。その女性の話しでは、自分の住んでいる世界の話が、異世界では小説になって多くの人が知っているという。エマと美咲は協力して王国と教団に復讐する事にした。
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる