8 / 64
<前編>
第8話 本日のお仕事2 二軍と一軍
しおりを挟む
馬車が止まった。わたしは坊ちゃんに捕まらせてもらったお礼を言った。
馬車の中にいるか尋ねられて、ついていくことを選ぶ。もう、座っているのに疲れてしまった。
外はちょっと肌寒かった。何気なく腕をさすると、坊ちゃんがハンスさんに何かをいい、ハンスさんが薄手のコートを渡してくれた。パストゥール家の使用人に配られるコートだそうだ。
薄手のスプリングコートで見目も優しい生成色だ。それに触り心地がいい。伯爵家は使用人も大切にしていることが窺える。
その広い敷地には演習場が2か所あった。そのひとつの方に坊ちゃんは入っていく。
ハンスさんに尋ねると説明してくれた。
ここは騎士になる試験を受ける仮の騎士見習いが3ヶ月の間通うところで、試験前のその3ヶ月のことも合否の査定に入るそうだ。後半に入ると主に2チームに分かれて競い合うことになるらしい。ハンスさんは言葉を濁していたが、一軍が貴族で成り立っていて、二軍は平民が多い。坊ちゃんは貴族だけど自分から二軍に入ったそうだ。坊ちゃんを敵対視している伯爵家の次男と折り合いが悪いので面倒だと二軍に逃げたらしい。
わたしが坊ちゃん付きだと、まさかとは思うが嫌がらせを受けるかもしれないと思い、気を付けろという意味で教えてくれたみたいだ。
本当だ。坊ちゃんが入っていかなかった方の演習場にはメイドや侍従たちがわらわらといた。
対してこちらはわたしとハンスさん、それと小さな子供が何人かいるだけだ。
寮っぽい建物から着替えて出てきた男の子たちが、柔軟体操をして体をほぐしている。坊ちゃんも出てきた。
騎士の制服を着た人がやってくると坊ちゃんが号令をかけてみんなを集めた。騎士が先生というわけか。先生は坊ちゃんたちを走らせて、足に重りをつけて走らせて、障害物競争みたいなことをして、やっぱり走って……。いや、そりゃ基礎体力づくりは必要だろうけど長すぎない? 隣は剣を模したもので打ち合いとか始めているけど。
ただ思い返してみると、同じ走らせるでも微妙な違いがあり、鍛えるというか、その動きで効果を狙うのは違う箇所なんだろうと思えた。飽きが来ないようにか短いクールで回すという工夫もされている。……そうか、彼らはまだ……。
今度は2人1組にして、一方が手を出したらその手を握れるかどうかの手合いを始めた。手を出す方は捕まれないようにし、片方はその手を捕らえようとして、反射力を磨いているみたいだ。
終わりの時間が近づいたのか、ハンスさんが馬車から飲み物などを取ってくると言った。わたしも一緒に行こうとしたら、ここにいるように言われた。なんか、わたしが来た意味あんまりないんですけど。
ひとりで鍛錬の様子を見ていると、チラチラとこちらを見ていた子供が話しかけてきた。
「お姉ちゃんはマテュー様のメイドさん?」
「そうだよ」
茶色い髪をみつあみにした子と、その女の子よりもっと小さな男の子だ。
「お兄さんが中にいるの?」
うん、とふたりは頷いた。にこっと笑うととても可愛い。
「マテュー様と組んでいるのがお兄ちゃん!」
ああ、少し小柄な茶色い髪の彼が、この子たちのお兄さんってわけか。
「毎日、見にきているの?」
「うん。家にいるとおばさんの邪魔になるから」
女の子は淋しそうに言った。
「わたしリリアンっていうの。あなたのお名前は?」
明るい声で尋ねてみる。
「ケイトよ。弟はルトっていうの」
「ケイトにルトね、よろしくね」
ふたりと話していると大人が構ってくれるのがいいと思ったのか他の子も近寄ってきた。
お兄さんたちは走らされてばかりで、隣では剣を模したもので打ち合っているので、納得できないようだ。少し大きな子が言う。
「きっと、平民だから走らせてばっかりなんだ」
「うーん、それは違うと思うけどな」
「違うってどこがだよ?」
「平民だからって理由じゃないと思うよ」
ハンスさんがバスケットを持ってやってきた。わたしはそのひとつを今更だが持たせてもらう。
ちょうど号令がかかり、皆が先生の騎士に向かって頭を下げた。
坊ちゃんにとりあえず手拭いを渡し、先生騎士にお茶を出すべきか尋ねたところ、お願いしますと言われたので、紅茶を持っていく。制服を着た先生騎士は面食らったように見えたけれど、お礼を言って受け取り紅茶を一気に飲んだ。熱くないのかしら。
「ご馳走さまでした。ありがとうございます」
濃いブルーの髪の騎士さんは、サッと礼をして演習場から出て行った。
坊ちゃんに熱いお茶か冷たい飲み物にするか尋ねると冷たいものをご所望なので、レモン水はどうかと尋ねる。それをと言うので、コップに注ぐ。
坊ちゃんはバスケットにかけた布巾をつまみ中をのぞき込み、コップもいくつもあるのをみると
「給仕を頼む」
とわたしに告げ
「飲み物あるぞ」
とみんなに声をかけた。
わらわら男の子たちが寄ってきて、わたしは飲みたいものを尋ねて、給仕をしていく。ハンスさんも手伝ってくれた。ハンスさんが蜂蜜レモンに気づいて尋ねられたので、疲労回復にいいんですよと答えると、坊ちゃんが食べたいと言う。
どうぞと出せば輪切りのレモンを口に入れ、表情を変えることなく食べ切った。大したもんだ。蜂蜜で甘くしたと言っても酸っぱいと思うんだけどな。
男の子たちも食べたいと言ってきて、坊ちゃんが配っている。みんなすっぱい顔をしながらも食べている。
坊ちゃんのお腹がなった。料理長さんが用意してくれたお菓子を見せると、それもみんなで分け合って食べ出した。子供たちも一緒だ。マテュー坊ちゃんはやはり優しい。
「それにしてもあの騎士ひでーな。毎日走り込みばかりで」
「平民だからバカにしてるんだ」
騎士見習いの男の子たちが拗ねている。
「そうじゃないって、あのねーちゃんが言ってたよ」
あ。しまった。子供だから油断していた。メイドが考えを言うべきではないのに。
「どういうことです?」
詰め寄られ焦る。
「いえ、すみません素人考えでそう思っただけですのでご容赦ください」
「リリアン、言ってみろ」
坊ちゃんに促される。
「……たんに皆様の体が出来上がってないからだと思います」
「ど、どういうことだよ」
ひぃーーーーーっ。同年代の男の子、それに騎士になりたいだけあり体も大きくて、詰め寄られるとかなり怖い。これがおばさまやらおじさまからのお叱りだったら耐性があるのだが、同年代は絡むことがないのでからっきしなのだ。
坊ちゃんがわたしの前に手を出す。
「騎士になりたいなら女性への態度も身につけろ。女性は壊れ物だと思え」
みんなに凝視される。なんだかいたたまれない。
「大きい声を出して悪かった。それであんたが、いや、あなたが思った、おれたちの体が出来上がってないとはどういう意味なのか、教えていただけませんか?」
坊ちゃんが手を下ろす。
「……はい。貴族の騎士見習いの方はこれまでもきっと体を鍛えてきたのだと思います。だから次の段階の打ち合いに入れたのではないでしょうか? それに、やはり働き出してからも職場では身分の壁はあります。移動するにしても馬の数が人数分あるわけではありません。その時下の者が悠々歩いていられると思います? わたしはそうではないと思います。それだけではありません。荷物も貴族様より持つことになるだろうし、武器も防具もいいものを授かれるかわかりません。そんな時自分を守れるのは何なのか?ということではないでしょうか」
「あの走り込みはおれたちのため?」
あの騎士は戦いに行っても、過酷さに負けず帰ってこられるようにするには、身体がとにかく資本なんだと彼らに教えているのだと思う。短時間のローテーションで飽きさせずに取り組めるよう、工夫された優しさ付きだ。未来の部下になるかもしれない子たちのことを、見て、考えてくれていると思う。
「そっか。騎士になるってそういうことだもんな」
遠くを見る表情になる。
何かを守るということは生半可な気持ちではできない。できることではない。自分のことだけだって大変なのにそれ以上のことを請け負うことなのだから。
わたしはいつも自分のことだけで精一杯だ。だから余力がある人や、誰かのためになろうとする人を心から尊敬する。志すことがすでに凄いと思っている。恵まれた家の出でなくても、こんなに多くの人が誰かのためになりたいと思っていると知ることができて、それだけでも今日はここに来られてよかったと思った。
馬車の中にいるか尋ねられて、ついていくことを選ぶ。もう、座っているのに疲れてしまった。
外はちょっと肌寒かった。何気なく腕をさすると、坊ちゃんがハンスさんに何かをいい、ハンスさんが薄手のコートを渡してくれた。パストゥール家の使用人に配られるコートだそうだ。
薄手のスプリングコートで見目も優しい生成色だ。それに触り心地がいい。伯爵家は使用人も大切にしていることが窺える。
その広い敷地には演習場が2か所あった。そのひとつの方に坊ちゃんは入っていく。
ハンスさんに尋ねると説明してくれた。
ここは騎士になる試験を受ける仮の騎士見習いが3ヶ月の間通うところで、試験前のその3ヶ月のことも合否の査定に入るそうだ。後半に入ると主に2チームに分かれて競い合うことになるらしい。ハンスさんは言葉を濁していたが、一軍が貴族で成り立っていて、二軍は平民が多い。坊ちゃんは貴族だけど自分から二軍に入ったそうだ。坊ちゃんを敵対視している伯爵家の次男と折り合いが悪いので面倒だと二軍に逃げたらしい。
わたしが坊ちゃん付きだと、まさかとは思うが嫌がらせを受けるかもしれないと思い、気を付けろという意味で教えてくれたみたいだ。
本当だ。坊ちゃんが入っていかなかった方の演習場にはメイドや侍従たちがわらわらといた。
対してこちらはわたしとハンスさん、それと小さな子供が何人かいるだけだ。
寮っぽい建物から着替えて出てきた男の子たちが、柔軟体操をして体をほぐしている。坊ちゃんも出てきた。
騎士の制服を着た人がやってくると坊ちゃんが号令をかけてみんなを集めた。騎士が先生というわけか。先生は坊ちゃんたちを走らせて、足に重りをつけて走らせて、障害物競争みたいなことをして、やっぱり走って……。いや、そりゃ基礎体力づくりは必要だろうけど長すぎない? 隣は剣を模したもので打ち合いとか始めているけど。
ただ思い返してみると、同じ走らせるでも微妙な違いがあり、鍛えるというか、その動きで効果を狙うのは違う箇所なんだろうと思えた。飽きが来ないようにか短いクールで回すという工夫もされている。……そうか、彼らはまだ……。
今度は2人1組にして、一方が手を出したらその手を握れるかどうかの手合いを始めた。手を出す方は捕まれないようにし、片方はその手を捕らえようとして、反射力を磨いているみたいだ。
終わりの時間が近づいたのか、ハンスさんが馬車から飲み物などを取ってくると言った。わたしも一緒に行こうとしたら、ここにいるように言われた。なんか、わたしが来た意味あんまりないんですけど。
ひとりで鍛錬の様子を見ていると、チラチラとこちらを見ていた子供が話しかけてきた。
「お姉ちゃんはマテュー様のメイドさん?」
「そうだよ」
茶色い髪をみつあみにした子と、その女の子よりもっと小さな男の子だ。
「お兄さんが中にいるの?」
うん、とふたりは頷いた。にこっと笑うととても可愛い。
「マテュー様と組んでいるのがお兄ちゃん!」
ああ、少し小柄な茶色い髪の彼が、この子たちのお兄さんってわけか。
「毎日、見にきているの?」
「うん。家にいるとおばさんの邪魔になるから」
女の子は淋しそうに言った。
「わたしリリアンっていうの。あなたのお名前は?」
明るい声で尋ねてみる。
「ケイトよ。弟はルトっていうの」
「ケイトにルトね、よろしくね」
ふたりと話していると大人が構ってくれるのがいいと思ったのか他の子も近寄ってきた。
お兄さんたちは走らされてばかりで、隣では剣を模したもので打ち合っているので、納得できないようだ。少し大きな子が言う。
「きっと、平民だから走らせてばっかりなんだ」
「うーん、それは違うと思うけどな」
「違うってどこがだよ?」
「平民だからって理由じゃないと思うよ」
ハンスさんがバスケットを持ってやってきた。わたしはそのひとつを今更だが持たせてもらう。
ちょうど号令がかかり、皆が先生の騎士に向かって頭を下げた。
坊ちゃんにとりあえず手拭いを渡し、先生騎士にお茶を出すべきか尋ねたところ、お願いしますと言われたので、紅茶を持っていく。制服を着た先生騎士は面食らったように見えたけれど、お礼を言って受け取り紅茶を一気に飲んだ。熱くないのかしら。
「ご馳走さまでした。ありがとうございます」
濃いブルーの髪の騎士さんは、サッと礼をして演習場から出て行った。
坊ちゃんに熱いお茶か冷たい飲み物にするか尋ねると冷たいものをご所望なので、レモン水はどうかと尋ねる。それをと言うので、コップに注ぐ。
坊ちゃんはバスケットにかけた布巾をつまみ中をのぞき込み、コップもいくつもあるのをみると
「給仕を頼む」
とわたしに告げ
「飲み物あるぞ」
とみんなに声をかけた。
わらわら男の子たちが寄ってきて、わたしは飲みたいものを尋ねて、給仕をしていく。ハンスさんも手伝ってくれた。ハンスさんが蜂蜜レモンに気づいて尋ねられたので、疲労回復にいいんですよと答えると、坊ちゃんが食べたいと言う。
どうぞと出せば輪切りのレモンを口に入れ、表情を変えることなく食べ切った。大したもんだ。蜂蜜で甘くしたと言っても酸っぱいと思うんだけどな。
男の子たちも食べたいと言ってきて、坊ちゃんが配っている。みんなすっぱい顔をしながらも食べている。
坊ちゃんのお腹がなった。料理長さんが用意してくれたお菓子を見せると、それもみんなで分け合って食べ出した。子供たちも一緒だ。マテュー坊ちゃんはやはり優しい。
「それにしてもあの騎士ひでーな。毎日走り込みばかりで」
「平民だからバカにしてるんだ」
騎士見習いの男の子たちが拗ねている。
「そうじゃないって、あのねーちゃんが言ってたよ」
あ。しまった。子供だから油断していた。メイドが考えを言うべきではないのに。
「どういうことです?」
詰め寄られ焦る。
「いえ、すみません素人考えでそう思っただけですのでご容赦ください」
「リリアン、言ってみろ」
坊ちゃんに促される。
「……たんに皆様の体が出来上がってないからだと思います」
「ど、どういうことだよ」
ひぃーーーーーっ。同年代の男の子、それに騎士になりたいだけあり体も大きくて、詰め寄られるとかなり怖い。これがおばさまやらおじさまからのお叱りだったら耐性があるのだが、同年代は絡むことがないのでからっきしなのだ。
坊ちゃんがわたしの前に手を出す。
「騎士になりたいなら女性への態度も身につけろ。女性は壊れ物だと思え」
みんなに凝視される。なんだかいたたまれない。
「大きい声を出して悪かった。それであんたが、いや、あなたが思った、おれたちの体が出来上がってないとはどういう意味なのか、教えていただけませんか?」
坊ちゃんが手を下ろす。
「……はい。貴族の騎士見習いの方はこれまでもきっと体を鍛えてきたのだと思います。だから次の段階の打ち合いに入れたのではないでしょうか? それに、やはり働き出してからも職場では身分の壁はあります。移動するにしても馬の数が人数分あるわけではありません。その時下の者が悠々歩いていられると思います? わたしはそうではないと思います。それだけではありません。荷物も貴族様より持つことになるだろうし、武器も防具もいいものを授かれるかわかりません。そんな時自分を守れるのは何なのか?ということではないでしょうか」
「あの走り込みはおれたちのため?」
あの騎士は戦いに行っても、過酷さに負けず帰ってこられるようにするには、身体がとにかく資本なんだと彼らに教えているのだと思う。短時間のローテーションで飽きさせずに取り組めるよう、工夫された優しさ付きだ。未来の部下になるかもしれない子たちのことを、見て、考えてくれていると思う。
「そっか。騎士になるってそういうことだもんな」
遠くを見る表情になる。
何かを守るということは生半可な気持ちではできない。できることではない。自分のことだけだって大変なのにそれ以上のことを請け負うことなのだから。
わたしはいつも自分のことだけで精一杯だ。だから余力がある人や、誰かのためになろうとする人を心から尊敬する。志すことがすでに凄いと思っている。恵まれた家の出でなくても、こんなに多くの人が誰かのためになりたいと思っていると知ることができて、それだけでも今日はここに来られてよかったと思った。
20
お気に入りに追加
1,306
あなたにおすすめの小説
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。

いくら政略結婚だからって、そこまで嫌わなくてもいいんじゃないですか?いい加減、腹が立ってきたんですけど!
夢呼
恋愛
伯爵令嬢のローゼは大好きな婚約者アーサー・レイモンド侯爵令息との結婚式を今か今かと待ち望んでいた。
しかし、結婚式の僅か10日前、その大好きなアーサーから「私から愛されたいという思いがあったら捨ててくれ。それに応えることは出来ない」と告げられる。
ローゼはその言葉にショックを受け、熱を出し寝込んでしまう。数日間うなされ続け、やっと目を覚ました。前世の記憶と共に・・・。
愛されることは無いと分かっていても、覆すことが出来ないのが貴族間の政略結婚。日本で生きたアラサー女子の「私」が八割心を占めているローゼが、この政略結婚に臨むことになる。
いくら政略結婚といえども、親に孫を見せてあげて親孝行をしたいという願いを持つローゼは、何とかアーサーに振り向いてもらおうと頑張るが、鉄壁のアーサーには敵わず。それどころか益々嫌われる始末。
一体私の何が気に入らないんだか。そこまで嫌わなくてもいいんじゃないんですかね!いい加減腹立つわっ!
世界観はゆるいです!
カクヨム様にも投稿しております。
※10万文字を超えたので長編に変更しました。

最初から勘違いだった~愛人管理か離縁のはずが、なぜか公爵に溺愛されまして~
猪本夜
恋愛
前世で兄のストーカーに殺されてしまったアリス。
現世でも兄のいいように扱われ、兄の指示で愛人がいるという公爵に嫁ぐことに。
現世で死にかけたことで、前世の記憶を思い出したアリスは、
嫁ぎ先の公爵家で、美味しいものを食し、モフモフを愛で、
足技を磨きながら、意外と幸せな日々を楽しむ。
愛人のいる公爵とは、いずれは愛人管理、もしくは離縁が待っている。
できれば離縁は免れたいために、公爵とは友達夫婦を目指していたのだが、
ある日から愛人がいるはずの公爵がなぜか甘くなっていき――。
この公爵の溺愛は止まりません。
最初から勘違いばかりだった、こじれた夫婦が、本当の夫婦になるまで。

まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
牢で死ぬはずだった公爵令嬢
鈴元 香奈
恋愛
婚約していた王子に裏切られ無実の罪で牢に入れられてしまった公爵令嬢リーゼは、牢番に助け出されて見知らぬ男に託された。
表紙女性イラストはしろ様(SKIMA)、背景はくらうど職人様(イラストAC)、馬上の人物はシルエットACさんよりお借りしています。
小説家になろうさんにも投稿しています。
毒を盛られて生死を彷徨い前世の記憶を取り戻しました。小説の悪役令嬢などやってられません。
克全
ファンタジー
公爵令嬢エマは、アバコーン王国の王太子チャーリーの婚約者だった。だがステュワート教団の孤児院で性技を仕込まれたイザベラに籠絡されていた。王太子達に無実の罪をなすりつけられエマは、修道院に送られた。王太子達は執拗で、本来なら侯爵一族とは認められない妾腹の叔父を操り、父親と母嫌を殺させ公爵家を乗っ取ってしまった。母の父親であるブラウン侯爵が最後まで護ろうとしてくれるも、王国とステュワート教団が協力し、イザベラが直接新種の空気感染する毒薬まで使った事で、毒殺されそうになった。だがこれをきっかけに、異世界で暴漢に腹を刺された女性、美咲の魂が憑依同居する事になった。その女性の話しでは、自分の住んでいる世界の話が、異世界では小説になって多くの人が知っているという。エマと美咲は協力して王国と教団に復讐する事にした。
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる