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第二章
42. 独白
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もうセリーヌは止まらない。
どうしてもフローラを認められなかった。
「フローラ様の昔の姿は、私も存じております」
そういったのはエリザベスだ。
エリザベスが続ける。
「しかしそれは恥ずかしいことではなく、むしろ誇るべき過去だと思います。フローラ様は昔の自分を変えたく、努力を重ね、今の美しい姿と慈悲深い心を得たのです。それは素晴らしいことだと思いませんか?」
取り巻きたちが頷く。
エマもエリザベスの言葉に同意した。
もちろん、フローラは自分を変えようと思ったわけではなく。
前世の記憶が蘇り、勝手に性格が変わっただけだ。
努力をしたとは思っていもいない。
フローラはぽかーっんとなりながら、エリザベスの話を聞いていた。
セリーヌはエリザベスの言葉に苛立ちを覚える。
「努力? 笑わせないでよね。私だって努力したわ。なのになぜ! フローラだけが目立つのよ!」
「呆れたこと。目立ちたいためにフローラ様を汚したのね。くだらない理由だわ」
エリザベスがそう言ったことで、フローラはハッと気づいた。
――もしかして、インクをぶっかけてきた犯人ってセリーヌなのか?
正確には裏で手を引いていた人物がセリーヌだが、フローラの認識は大体合っている。
ようやく真実に気づいたフローラは驚愕する。
――え? そうなの? まじかよ。それなら謝る必要なんてなかったじゃねーか。謝り損だぜ。オレの謝りストックが一個減っちまったよ。
謝りストックとはなんだろうか?
フローラの心の狭さが垣間見える。
と、まあ……それは置いといて。
フローラは自分が悪くないと知るやいなや、急に態度が大きくなった。
「セリーヌ様。私はあなたを許しませんわ」
とフローラは言ったのだ。
なんて心が狭い女なのだろうか!
フローラとは元来、チキンで怠惰で狭量な人間なのだ!
「許さないね。それで、私にどうしようというの?」
「その前に、このハンカチをお返ししますね」
フローラは汚れたハンカチをセリーヌに渡そうとする。
――ふんっ! 頑張って作ったハンカチを真っ黒にされて返される。セリーヌからしたら屈辱だろーな!
これはフローラの嫌がらせであった。
心が狭く……小さい女だ。
その上でフローラの嫌がらせは続く。
「これの代わりに、もっと良いハンカチを作ってください。そしてそれを私にください」
セリーヌの刺繍の腕前は抜群だ。
フローラはそこに目を付けた。
将来、高く売れるかもしれない。
フローラの目が金色に輝いた。
セリーヌ作のハンカチが無料で手に入り、それを売ったら大儲けができる。
……なんてことをフローラは考えていた。
――汚れたハンカチを返された上に、新しいハンカチを作らせる。どうだ! 屈辱だろ?
フローラからしたら、これが精一杯の嫌がらせだった。
嫌がらせの規模まで小さい女、それがフローラ・メイ・フォーブズ!
「私のハンカチ? そんなもの貰っても仕方ないでしょ」
「いえ、そんなことありません。セリーヌ様。あなたは気づいておられないようですが、セリーヌ様の腕は誰もが認めるものです」
フローラの言葉にエリザベスが頷く。
セリーヌは勘違いしているようだが、エリザベスがセリーヌを取り巻きにしたのは、セリーヌのおべっかが上手だったからではない。
エリザベスはセリーヌの刺繍の腕を見込んだのだ。
そもそもエリザベスは美しいものなら、なんでも好きだ。
刺繍であろうとドレスであろう外見であろう内面であろうと、それが美しいものであれば賞賛する。
エリザベスはセリーヌの刺繍を美しいと思い、取り巻きにしたのだ。
フローラは続けて言う。
「セリーヌ様の腕は誰かを悲しませるものではなく、喜ばせるためのものです」
――オレの懐を満たし、オレを喜ばせるものだ。
フローラは頭は金まみれだった。
「私はインクをかけておりませんわ。やったのは従者よ」
フローラは「それは……」と言いよどむ。
そして、すぐに頭を回転させた。
きっとセリーヌの指示で従者が動いたのだ。
そうに違いない。
珍しくフローラの頭が正解を導き出した!
「そういうことを言いたいのではありません。指示したのはセリーヌ様でしょう? 私を傷つけて楽しかったですか?」
「ええ、楽しかったわよ。せいせいしたわ!」
セリーヌが小馬鹿にするようにフローラを見た。
「それは刺繍をあしらうことよりもですか?」
セリーヌが言葉を止めた。
フローラは言葉を続ける。
「私は思うのです。快楽には様々な形があるものの、本当に人を満足させる快楽は相手を喜ばせたときだ、と」
――だからオレを喜ばせてくれ。オレに金を恵んでくれ!
フローラは自分本位の考えを持っていた!
これのどこが聖女だろうか?
金の亡者の間違いではないだろうか?
「説教を垂れるつもり?」
「いいえ、私の反省です。かつての私は満腹になるまで暴食し、豚のように太っておりました。豚令嬢と呼ばれたのも私の怠惰が原因です。私は食べるのは好きです。今でもスキあらば、たくさん食べてしまいます。ですが、感情にまかせて暴飲暴食を続けた結果、あとに残ったのは罪悪感です。ああ今日も食べてしまった。また太ってしまった。そんな罪悪感に蝕まれます」
「それとこれと、どういう関係があるのよ」
フローラは慌てる。
――オレは何の話をしているのだろうか?
しかし、彼女の口は止まらない。
「もう一つ、反省があります。昔の私は傲慢であったと自覚しております。自分のためなら他人が傷ついても構わないと考える愚か者でした。しかし、そんな私のもとからは当然、人は離れていくものです。他人を馬鹿にし、優越感に浸ったときの快楽は虚しいものです」
フローラは内心で困惑していた。
――オレは何を言っているんだ?
フローラの意志とは関係なく、フローラが言葉を紡ぐ。
フローラはゆっくりと息を吸ってエマを見た。
「私はエマに聞いたことがあります。なぜ、このような私のために尽くしてくれるのか、と。彼女はこう答えました。『フローラ様に仕え、フローラ様が喜んでくださるときが、私にとって一番の幸福です』。昔の私には理解できない言葉でした」
みながフローラの話に耳を傾けていた。
エリザベスはフローラの顔を凝視しながら。
エマは一字一句聞き逃すまいと集中しながら。
セリーヌは自分の愚かな行動と照らし合わせながら。
それぞれがそれぞれの感情をもって、フローラの話を聞いていた。
そして、フローラ自身も自分の言葉に耳を傾けていた。
どうしてもフローラを認められなかった。
「フローラ様の昔の姿は、私も存じております」
そういったのはエリザベスだ。
エリザベスが続ける。
「しかしそれは恥ずかしいことではなく、むしろ誇るべき過去だと思います。フローラ様は昔の自分を変えたく、努力を重ね、今の美しい姿と慈悲深い心を得たのです。それは素晴らしいことだと思いませんか?」
取り巻きたちが頷く。
エマもエリザベスの言葉に同意した。
もちろん、フローラは自分を変えようと思ったわけではなく。
前世の記憶が蘇り、勝手に性格が変わっただけだ。
努力をしたとは思っていもいない。
フローラはぽかーっんとなりながら、エリザベスの話を聞いていた。
セリーヌはエリザベスの言葉に苛立ちを覚える。
「努力? 笑わせないでよね。私だって努力したわ。なのになぜ! フローラだけが目立つのよ!」
「呆れたこと。目立ちたいためにフローラ様を汚したのね。くだらない理由だわ」
エリザベスがそう言ったことで、フローラはハッと気づいた。
――もしかして、インクをぶっかけてきた犯人ってセリーヌなのか?
正確には裏で手を引いていた人物がセリーヌだが、フローラの認識は大体合っている。
ようやく真実に気づいたフローラは驚愕する。
――え? そうなの? まじかよ。それなら謝る必要なんてなかったじゃねーか。謝り損だぜ。オレの謝りストックが一個減っちまったよ。
謝りストックとはなんだろうか?
フローラの心の狭さが垣間見える。
と、まあ……それは置いといて。
フローラは自分が悪くないと知るやいなや、急に態度が大きくなった。
「セリーヌ様。私はあなたを許しませんわ」
とフローラは言ったのだ。
なんて心が狭い女なのだろうか!
フローラとは元来、チキンで怠惰で狭量な人間なのだ!
「許さないね。それで、私にどうしようというの?」
「その前に、このハンカチをお返ししますね」
フローラは汚れたハンカチをセリーヌに渡そうとする。
――ふんっ! 頑張って作ったハンカチを真っ黒にされて返される。セリーヌからしたら屈辱だろーな!
これはフローラの嫌がらせであった。
心が狭く……小さい女だ。
その上でフローラの嫌がらせは続く。
「これの代わりに、もっと良いハンカチを作ってください。そしてそれを私にください」
セリーヌの刺繍の腕前は抜群だ。
フローラはそこに目を付けた。
将来、高く売れるかもしれない。
フローラの目が金色に輝いた。
セリーヌ作のハンカチが無料で手に入り、それを売ったら大儲けができる。
……なんてことをフローラは考えていた。
――汚れたハンカチを返された上に、新しいハンカチを作らせる。どうだ! 屈辱だろ?
フローラからしたら、これが精一杯の嫌がらせだった。
嫌がらせの規模まで小さい女、それがフローラ・メイ・フォーブズ!
「私のハンカチ? そんなもの貰っても仕方ないでしょ」
「いえ、そんなことありません。セリーヌ様。あなたは気づいておられないようですが、セリーヌ様の腕は誰もが認めるものです」
フローラの言葉にエリザベスが頷く。
セリーヌは勘違いしているようだが、エリザベスがセリーヌを取り巻きにしたのは、セリーヌのおべっかが上手だったからではない。
エリザベスはセリーヌの刺繍の腕を見込んだのだ。
そもそもエリザベスは美しいものなら、なんでも好きだ。
刺繍であろうとドレスであろう外見であろう内面であろうと、それが美しいものであれば賞賛する。
エリザベスはセリーヌの刺繍を美しいと思い、取り巻きにしたのだ。
フローラは続けて言う。
「セリーヌ様の腕は誰かを悲しませるものではなく、喜ばせるためのものです」
――オレの懐を満たし、オレを喜ばせるものだ。
フローラは頭は金まみれだった。
「私はインクをかけておりませんわ。やったのは従者よ」
フローラは「それは……」と言いよどむ。
そして、すぐに頭を回転させた。
きっとセリーヌの指示で従者が動いたのだ。
そうに違いない。
珍しくフローラの頭が正解を導き出した!
「そういうことを言いたいのではありません。指示したのはセリーヌ様でしょう? 私を傷つけて楽しかったですか?」
「ええ、楽しかったわよ。せいせいしたわ!」
セリーヌが小馬鹿にするようにフローラを見た。
「それは刺繍をあしらうことよりもですか?」
セリーヌが言葉を止めた。
フローラは言葉を続ける。
「私は思うのです。快楽には様々な形があるものの、本当に人を満足させる快楽は相手を喜ばせたときだ、と」
――だからオレを喜ばせてくれ。オレに金を恵んでくれ!
フローラは自分本位の考えを持っていた!
これのどこが聖女だろうか?
金の亡者の間違いではないだろうか?
「説教を垂れるつもり?」
「いいえ、私の反省です。かつての私は満腹になるまで暴食し、豚のように太っておりました。豚令嬢と呼ばれたのも私の怠惰が原因です。私は食べるのは好きです。今でもスキあらば、たくさん食べてしまいます。ですが、感情にまかせて暴飲暴食を続けた結果、あとに残ったのは罪悪感です。ああ今日も食べてしまった。また太ってしまった。そんな罪悪感に蝕まれます」
「それとこれと、どういう関係があるのよ」
フローラは慌てる。
――オレは何の話をしているのだろうか?
しかし、彼女の口は止まらない。
「もう一つ、反省があります。昔の私は傲慢であったと自覚しております。自分のためなら他人が傷ついても構わないと考える愚か者でした。しかし、そんな私のもとからは当然、人は離れていくものです。他人を馬鹿にし、優越感に浸ったときの快楽は虚しいものです」
フローラは内心で困惑していた。
――オレは何を言っているんだ?
フローラの意志とは関係なく、フローラが言葉を紡ぐ。
フローラはゆっくりと息を吸ってエマを見た。
「私はエマに聞いたことがあります。なぜ、このような私のために尽くしてくれるのか、と。彼女はこう答えました。『フローラ様に仕え、フローラ様が喜んでくださるときが、私にとって一番の幸福です』。昔の私には理解できない言葉でした」
みながフローラの話に耳を傾けていた。
エリザベスはフローラの顔を凝視しながら。
エマは一字一句聞き逃すまいと集中しながら。
セリーヌは自分の愚かな行動と照らし合わせながら。
それぞれがそれぞれの感情をもって、フローラの話を聞いていた。
そして、フローラ自身も自分の言葉に耳を傾けていた。
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