異世界ハーレム漫遊記

第七章 魔大陸編

奥さんズ

「うーん。タクヤ、また会えたね。ここは天国？きっと会えるって思ってた。」

「おほん。」

「えっ？あなたは誰ですか？ここは、どこ？」

「彩、久しぶりだね。一万年ぐらいぶりみたいだよ。」

「えーっ、あれ？私が死んだのはカミラの後だったから、あれ？みんな死んでるの？」

「あっ、こっちは彩も見たことない？3年の特待生の濱田さん。俺の寮で同室の先輩。」

「あっ、知ってます。2年の宮部彩じゃなかった、高梨彩です。」

「どうも、拓哉の同室の濱田です。」

「で、先輩もこの世界に俺達の一万年ぐらい後に召喚されてきて、古代遺跡の塔の新しい所有者になったんだって。ちなみにクラスは「A」で種族は神だって。彩も先輩の情報見れないだろう？俺よりはるか上位者だからね。それで俺達を見つけて最初に俺を生き返らせてくれたって訳。全員生き返らせてやるって言われたけど、先に彩だけ生き返らせて貰って、どうしたらいいか相談しようと思って。」

「えっ、私達また生きられるの？不老の魔法は出来なかったんじゃないの？」

「多分先輩、神だから何でもできるんじゃないのかな。」

「もしかして元の世界に戻るとかも？」

「ん？あーできるぞ。多分。やったことないけど。元の世界の時空間の所有権を奪わないんだったら行き来するのは問題ないぞ。元の世界は、自分の時空間の物をこんなに簡単に何度も召喚されてるぐらいだからな、多分だけど元の世界にはちゃんとした所有権を持った神がいないんじゃねえか。今、俺がこの惑星の所有権を持ったけど、それはここを作ったやつが放置していた時空間だったみたいだしな。なんだ元の世界に帰りたいのか？」

「いや、俺は別に帰りたくないけど、彩帰りたかったのか？」

「うーうん。ただ元の世界ってどうなったんだろうって思っただけ。死んで一万年も経ってるのに元の世界とか考えても仕方ないけど。」

「で、どうしたい？他の皆を生き返らせてまた皆で暮らしたい？」

「子供達は？」

「皆元気にしてるみたい。クローン継承はうまく作動してるみたいだよ。」

「今生きてるのは永遠の命なの？」

「別にどうとでも設定できるぞ。年限切ってもいいし、不死にもできる。」

「私はタクヤと一緒に入れるならまた生きたい。死んだら天国で一緒に慣れるって思ったのに一緒になれなかったし。」

「だよなー。誰だよ天国があるって言ったの。」

「何だ、拓哉は神様信じてるのか？」

「いや、この世界を作った神は嫌いですけどね。そいつがゲスだからって言って全ての神がゲスって訳じゃないですし。」

「まあそうだな。同じ人間の中にもいい奴もいれば、悪い奴もいる。一人の人間の中にもいい心と悪い心があるからな。要はそれを判断するやつの捉え方だしな。どっちが正義とか悪とかはないな。」

「何か、先輩、神になって丸くなりました？マトタではもっと尖ってたじゃないですか。」

「まあ、俺もいろいろ成長してるってことだ。俺の中にもいろいろいるってことだよ。ともかくだ、ちっこいのもお前の妻なのか？成長しなかったのか？」

「これは本人がこの姿を希望して、この姿に巻き戻して固定したんです。成長しても美人だったんですけどね。」

「そうか、ともかく5人だけ起こして先に相談でもするか？なんならしばらく席をはずすか？あっ。今元の世界の時間も止めてるんだった。拓哉、自分の亜空間使って羽伸ばして来い。自慢の亜空間があるって言ってたじゃないか。そっちは所有権移してないから自由に使えるぞ。もう一つの自慢のお風呂は時間止めてるから使えないけどな。ほら、そのまま運んでやれ、あっちのベッドで目覚めた方がいろいろ都合がいいだろう？」

拓哉達を送り出して1秒後にすっきりした顔をして戻ってきた。

「で決めたか？」

「「「「「「よろしくお願いします。全員生き返らせて下さい。」」」」」」

「ほいっと、これでOK。この領域の時間を進めるぞ。ほら、皆を誘導して、さっさとさっきの御自慢の空間へ連れて行ってやれ。」

その後、コントロールルームに戻っていると、拓哉が戻ってきた。

「先輩ありがとうございました。それでこの後どうするんですか？」

「俺もこの世界で、異種族混合の街みたいなのを作っててな、魔物出身の種族とかもいるし、いろいろ考えてやらないとって思ってたところなんだよ。お前が分離した、西大陸の方には大きな勢力があるけど、まあ脅威にはならない。東の方も一万年経てば大きな勢力が出来てるみたいでな、そいつらと友好関係でも築こうかと思ってわざわざ東大陸まで出張ったところで、この塔からお誘いがあったって感じだ。」

「あークラスの検知システムが稼働したんですね。俺の死後、この施設が停止しない用に新たな使用管理者クラスが現れたら、ここに誘導するように指示してたんですよ。」

「いきなり日本語で念話が来たときはビビったけどな。」

「すみません。やはりこの世界で条件を満たすクラスが出るとしたら魔族しかないと思ったので、召喚者が来ることを期待してそのようにしてました。」

「まあ結果的にはよかったんじゃねえか。拓哉がいたのにはびっくりだけどな。」

「それで、この山脈の結界は？」

「設定は何も変えてねえぞ。ただ、施設自体の所有権と、この惑星の所有権は自動的に俺になっちゃったんで、そのままになるけどな。あと、おれに所有権が移ったことで、この施設のナビゲーションシステムも俺の中に入った。」

「そうですか。それはよかった。あいつには俺も世話になったんで。いつもこの場所にしかいなかったんで、ちょっと気にしてたんですよ。先輩と一緒に動けるならよかったです。」

「そんな訳で、拓哉には引き続きこの山脈で龍神やっててくれ。ただし、一万年も経ってるからな、お前達のスキル随分と古いっているか、変な感じになってるからな。そっちも頑張って整えた方がいいと思うぞ。訓練のついでに、魔大陸で悪さしている魔王の勢力がいくつかあるから、そいつら討伐してくれてもいいけど。拓哉なら何とかいけるけど、娘さん達とか、5人以外の奥さんズだとちょっと厳しいかな。」

「解りました。こっちでいろいろ落ち着いたら、先輩の所にも顔を出します。」

「おう、西大陸の森の真ん中だから分かる思うぞ。でっかい、魔力還流の柱が5本立ってるし。じゃあ、俺は一旦帰るわ。」