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わたし、魔法少女になりました そのに(誰に何を言われても、わたしの意志は変わらず同じです)
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わたしと、同じ?
彼女が、わたしと?
どこらへんが、どんなふうに?
「確かに彼女は何も言わなかった。何も反論も反対もしなかった。でもそれは彼女が弱かったからじゃない。その場では何を言っても無駄だと解っていたからだ。避けられない決定なら真正面から立ち向かう、それが彼女のやり方だったから。そして彼女は聡く鋭く何より強かだった。自分以外に味方はいない、自分以外の全てが敵となった状況で、彼女はひとりで戦いを挑んだ。交渉という戦いを。彼女は提案を受け容れる際に、ひとつ条件を出した」
「条件? それってどんな?」
「彼女は言った。『あなた方の世界の方々が、私の世界を訪れたいというなら自由になさって構いません。私の世界に来てくださった方々をただでお帰しするわけには参りません。ならば私はその方々を、私たちの流儀で全力をもっておもてなし致しましょう』、と。そしてこの条件はその場の全員に承諾され、世界律にも承認された」
何かまた新しい単語が聞こえた気がしたぞ。
でも、いまはそれより。
「それって、そのおもてなしって、もしかしてわたしたち?」
「まさにその通りだよ。そしてそれがキミたちでなくてはいけない理由のひとつだよ。異世界の訪問者を、キミがあいつらと呼ぶ連中を存分にもてなすために、彼女が用意した最高にして至高の花。うら若き乙女が可憐な衣装をその身に纏い、緋色の舞台で舞い散るように踊り咲く。それがこの世界の流儀であり、それをあいつら自身に心逝くまでとっくりと味あわせてやるのが、キミたち魔法少女の仕事であり、その在り方の全てだ」
うんうん、なるほど。
「わかった。要は、そっちがひとの世界で自由にやるなら、こっちもこの世界のやり方で好き勝手にしてやろうってことでいいんだよね?」
「こういうことに関しては本当に理解が早いね。うん、それであってるよ」
よしよし、ということは。
「わたしの好き勝手に、やってもいいんたよね?」
だってそれは。
「仕事さえ果たせば問題ないよ」
その言葉の意味は。
「わたしの気持ちのままに、やってもいいんだよね?」
彼女のホントに言いたいことは。
「やることさえやれば構わないよ」
あいつらを全員、この世界から生かして帰すなってことだから。
「そういうことなら、本気でやる気がでてきたよ」
ヘンな気がかりもなくなってサッパリしたしね。
もともとあんまり気にもしてなかったけど。
これで心置きなく気兼ねなく、魔法少女の仕事がやれる。
でも気になることがまたできちゃった。
「けど、それだとなんで魔法少女はあいつらを殺せるの? そんなちからを持った子たちをつくるのを、他のやつらがいいって言ったの?」
それはさすがに見過ごさないと思うけど。
「そこが彼女の強かさだよ。他の維持管理者たちは彼女の真意に朧気ながら勘づいてはいた。しかしこの世界にそんな力はないと高をくくってもいた。なにせ彼らがこの世界に押し付けようとしてたのは、もう彼らの世界では手に余り、手を焼かせ、手に負えななくなった存在ばかりだからね。あとは今日キミが相手にしたような、自分の世界から逃げ出したような、自分の世界から見捨てられたような連中も含まれるけど、どちらにせよこの世界が対処できるとは全く考えていなかった。その隙と驕りを、彼女は見逃さなかった。彼女は身の程知らずの道化を演じ、彼らから見下されることで最大の好機を掴んだ。ひとを見下すものには、見下されたものがどんな顔をしているか見えはしない。何をしているかも分からない。そうして彼女は道化の仮面の裏に隠した思惑の全てを彼らに承諾させたそして世界律に承認されるとき彼女はある毒を仕込んだ。もともと彼女に魔法少女を創る力はなかった。しかし彼女の考案したプランには彼女の権限と権能を拡大して解釈できる余地があった。その隙間に毒を仕込んだまま、彼女のプランは世界律に承認された。そうして彼女は手に入れたんだ。魔法少女の生産システムを創り出す、権限と権能を。そしてそれによって産み出される猛毒。この世界を卑しむ全ての連中を駆逐する、魔法少女という儚く愛狂しい猛毒を」
ひとを危険物みたいに言わないほしいんだけど。
それならあんたも彼女も持ってるっていうの。
わたしたちを取り扱うための免許と資格。
「そんな勝手にドクロマークをはっつけたりしないでよ」
「いいや、そんなことないよ。キミたちにこそ、その印を背負うに相応しい。目にしたものへ否応なしに死を想起させ、その通りに問答無用の死をもたらす。キミたち魔法少女こそ、まさに死そのものだ」
それじゃあわたしたちの背中には、知らないうちにそんなけったいなマークが貼りついてるのか。
少なくとも、わたしはそんな魔法少女みたことない。
「花って言ったり毒って言ったり、しまいには死だなんだと好き勝手に言ってくれちゃって。結局わたしたちってなんなの?」
あんたたちにとって、いったいなんなの?
まあ、答えはわかってるけどさ。
あんたの口から言わせたい。
あんたの言葉で答えを聞きたい。
自分でわかってることを訊くことが、善くないことだったとしても。
「可憐な花には毒があり、それを目にするには生命を対価に支払わねばならない、って言うでしょ」
「いや、言わないよ」
いまどきそんなこと言うひといないよ。
それにもし言ったとしても、それは男のひとでも女のひとでも、格好いいひとが言うから様になるセリフでしょ。
全部の条件が、あんたのどこにも当てはまってない。
だいたい、あんたはどっちなのさ。
どうせ訊いても「その差に区別をつけることは、キミにとってそこまで重要な問題なのかい?」とか言って逆に訊き返してくるに決まってる。
いや、そうじゃなく。
わたしの聞きたいことはそうじゃなく。
「勿論、キミたちは彼女の創造した生産システムによって、 異世界からの侵食者を排除するために産みだされたモノにすぎない。他人のための願いを叶えた代償と、他人の願いを叶え続けるための代価の支払いを差し引いた、残りの自分自身というリソースの全てを、この世界の安定、そのためだけに費やし続けるのがキミたち魔法少女の正しい在り方だよ。今更言うまでもなく、ね」
でも聞きたかったんだよね。なんて空耳が最後に聞こえてきそう。
そうやって自分がいったい何なのか、かみ砕いてキズにべったり刷りこむように、懇切丁寧に伝えてくれる。
何の装飾も修飾もなく、剥きだしのまま教えてくれる。
まざまざと、ありのままを思い知らせてくれる。
でもだよねー、そうだよねー。そうじゃないと困るよねー。
わたしも、その言葉が聞きたかった。
「それが、魔法少女なんだね」
「そうだよ。これが魔法少女の出自と在り方と仕事だよ。結果と成果が出ていれば、過程と手段について考慮する必要は無いからね」
まったく、なんて話だ。
「ホント、ひどい話だよ」
「キミが言っても説得力の欠片もないけどね。だったキミはどこも傷ついていないし、何の痛みも感じていないんだから」
「それこそひどいなー。そんなこと全然ないんだけどなー」
「またそんな白々しいことを。キミがそんな人並みに頼りないわけないじゃないか。なんと言ってもキミはボクのパートナーなんだから」
それはこの世界であんたにだけは言われたくない。
「でもさー、なんで女の子なの? さっきあんたも、わたしじゃないといけない理由があるとか言ってたけど、それってわたしたちが女子だからだよね? 普通、戦わせるなら男の子にするんじゃない?」
うちのクラスの男子たちなら、むしろ積極的にやりたがりそう。
悪いヤツらからこの世界を守るためとか何とか、適当なこと言えば。
そんな責任転嫁と八つ当たりが混じったようにも聞こえる、けど実際はただの単なる疑問に、緑の目ははっきりと明確な理由を示して答えて返す。
「それはね、本当に大事なことは、真に必要なものは可能性だからだよ。雌性生命体の方が雄性生命体より遥かに多くの可能性を内包しているからだよ。比べるまでも無い程にね。魔法少女はその生産システムによって、存在と可能性を担保として他人の願いを実現させる。実のところただ願いを叶えるだけなら存在だけを支払えば事足りるんだ。これだけなら雄性生命体でも使用できる。でもそれは刹那的なものに過ぎない。願いを本当に叶えるには、その願い現実のものとして実現しなければならない。それは雌性生命体にしか出来ない。何故なら、ただの願いを現実としてこの世界に産み落として実現させることが出来るのは、新たな生命を産み育むことが出来る可能性を有しているのが雌性生命体だけだからだよ。そして可能性とは、雌雄問わず時間の経過ともに劣化し摩耗し減少していく。だからより誕生からの経過時間の少ない個体が望ましい。それが少女と呼ばれる存在、キミたちこそが、魔法少女の素材とするのに最適だからだよ」
彼女が、わたしと?
どこらへんが、どんなふうに?
「確かに彼女は何も言わなかった。何も反論も反対もしなかった。でもそれは彼女が弱かったからじゃない。その場では何を言っても無駄だと解っていたからだ。避けられない決定なら真正面から立ち向かう、それが彼女のやり方だったから。そして彼女は聡く鋭く何より強かだった。自分以外に味方はいない、自分以外の全てが敵となった状況で、彼女はひとりで戦いを挑んだ。交渉という戦いを。彼女は提案を受け容れる際に、ひとつ条件を出した」
「条件? それってどんな?」
「彼女は言った。『あなた方の世界の方々が、私の世界を訪れたいというなら自由になさって構いません。私の世界に来てくださった方々をただでお帰しするわけには参りません。ならば私はその方々を、私たちの流儀で全力をもっておもてなし致しましょう』、と。そしてこの条件はその場の全員に承諾され、世界律にも承認された」
何かまた新しい単語が聞こえた気がしたぞ。
でも、いまはそれより。
「それって、そのおもてなしって、もしかしてわたしたち?」
「まさにその通りだよ。そしてそれがキミたちでなくてはいけない理由のひとつだよ。異世界の訪問者を、キミがあいつらと呼ぶ連中を存分にもてなすために、彼女が用意した最高にして至高の花。うら若き乙女が可憐な衣装をその身に纏い、緋色の舞台で舞い散るように踊り咲く。それがこの世界の流儀であり、それをあいつら自身に心逝くまでとっくりと味あわせてやるのが、キミたち魔法少女の仕事であり、その在り方の全てだ」
うんうん、なるほど。
「わかった。要は、そっちがひとの世界で自由にやるなら、こっちもこの世界のやり方で好き勝手にしてやろうってことでいいんだよね?」
「こういうことに関しては本当に理解が早いね。うん、それであってるよ」
よしよし、ということは。
「わたしの好き勝手に、やってもいいんたよね?」
だってそれは。
「仕事さえ果たせば問題ないよ」
その言葉の意味は。
「わたしの気持ちのままに、やってもいいんだよね?」
彼女のホントに言いたいことは。
「やることさえやれば構わないよ」
あいつらを全員、この世界から生かして帰すなってことだから。
「そういうことなら、本気でやる気がでてきたよ」
ヘンな気がかりもなくなってサッパリしたしね。
もともとあんまり気にもしてなかったけど。
これで心置きなく気兼ねなく、魔法少女の仕事がやれる。
でも気になることがまたできちゃった。
「けど、それだとなんで魔法少女はあいつらを殺せるの? そんなちからを持った子たちをつくるのを、他のやつらがいいって言ったの?」
それはさすがに見過ごさないと思うけど。
「そこが彼女の強かさだよ。他の維持管理者たちは彼女の真意に朧気ながら勘づいてはいた。しかしこの世界にそんな力はないと高をくくってもいた。なにせ彼らがこの世界に押し付けようとしてたのは、もう彼らの世界では手に余り、手を焼かせ、手に負えななくなった存在ばかりだからね。あとは今日キミが相手にしたような、自分の世界から逃げ出したような、自分の世界から見捨てられたような連中も含まれるけど、どちらにせよこの世界が対処できるとは全く考えていなかった。その隙と驕りを、彼女は見逃さなかった。彼女は身の程知らずの道化を演じ、彼らから見下されることで最大の好機を掴んだ。ひとを見下すものには、見下されたものがどんな顔をしているか見えはしない。何をしているかも分からない。そうして彼女は道化の仮面の裏に隠した思惑の全てを彼らに承諾させたそして世界律に承認されるとき彼女はある毒を仕込んだ。もともと彼女に魔法少女を創る力はなかった。しかし彼女の考案したプランには彼女の権限と権能を拡大して解釈できる余地があった。その隙間に毒を仕込んだまま、彼女のプランは世界律に承認された。そうして彼女は手に入れたんだ。魔法少女の生産システムを創り出す、権限と権能を。そしてそれによって産み出される猛毒。この世界を卑しむ全ての連中を駆逐する、魔法少女という儚く愛狂しい猛毒を」
ひとを危険物みたいに言わないほしいんだけど。
それならあんたも彼女も持ってるっていうの。
わたしたちを取り扱うための免許と資格。
「そんな勝手にドクロマークをはっつけたりしないでよ」
「いいや、そんなことないよ。キミたちにこそ、その印を背負うに相応しい。目にしたものへ否応なしに死を想起させ、その通りに問答無用の死をもたらす。キミたち魔法少女こそ、まさに死そのものだ」
それじゃあわたしたちの背中には、知らないうちにそんなけったいなマークが貼りついてるのか。
少なくとも、わたしはそんな魔法少女みたことない。
「花って言ったり毒って言ったり、しまいには死だなんだと好き勝手に言ってくれちゃって。結局わたしたちってなんなの?」
あんたたちにとって、いったいなんなの?
まあ、答えはわかってるけどさ。
あんたの口から言わせたい。
あんたの言葉で答えを聞きたい。
自分でわかってることを訊くことが、善くないことだったとしても。
「可憐な花には毒があり、それを目にするには生命を対価に支払わねばならない、って言うでしょ」
「いや、言わないよ」
いまどきそんなこと言うひといないよ。
それにもし言ったとしても、それは男のひとでも女のひとでも、格好いいひとが言うから様になるセリフでしょ。
全部の条件が、あんたのどこにも当てはまってない。
だいたい、あんたはどっちなのさ。
どうせ訊いても「その差に区別をつけることは、キミにとってそこまで重要な問題なのかい?」とか言って逆に訊き返してくるに決まってる。
いや、そうじゃなく。
わたしの聞きたいことはそうじゃなく。
「勿論、キミたちは彼女の創造した生産システムによって、 異世界からの侵食者を排除するために産みだされたモノにすぎない。他人のための願いを叶えた代償と、他人の願いを叶え続けるための代価の支払いを差し引いた、残りの自分自身というリソースの全てを、この世界の安定、そのためだけに費やし続けるのがキミたち魔法少女の正しい在り方だよ。今更言うまでもなく、ね」
でも聞きたかったんだよね。なんて空耳が最後に聞こえてきそう。
そうやって自分がいったい何なのか、かみ砕いてキズにべったり刷りこむように、懇切丁寧に伝えてくれる。
何の装飾も修飾もなく、剥きだしのまま教えてくれる。
まざまざと、ありのままを思い知らせてくれる。
でもだよねー、そうだよねー。そうじゃないと困るよねー。
わたしも、その言葉が聞きたかった。
「それが、魔法少女なんだね」
「そうだよ。これが魔法少女の出自と在り方と仕事だよ。結果と成果が出ていれば、過程と手段について考慮する必要は無いからね」
まったく、なんて話だ。
「ホント、ひどい話だよ」
「キミが言っても説得力の欠片もないけどね。だったキミはどこも傷ついていないし、何の痛みも感じていないんだから」
「それこそひどいなー。そんなこと全然ないんだけどなー」
「またそんな白々しいことを。キミがそんな人並みに頼りないわけないじゃないか。なんと言ってもキミはボクのパートナーなんだから」
それはこの世界であんたにだけは言われたくない。
「でもさー、なんで女の子なの? さっきあんたも、わたしじゃないといけない理由があるとか言ってたけど、それってわたしたちが女子だからだよね? 普通、戦わせるなら男の子にするんじゃない?」
うちのクラスの男子たちなら、むしろ積極的にやりたがりそう。
悪いヤツらからこの世界を守るためとか何とか、適当なこと言えば。
そんな責任転嫁と八つ当たりが混じったようにも聞こえる、けど実際はただの単なる疑問に、緑の目ははっきりと明確な理由を示して答えて返す。
「それはね、本当に大事なことは、真に必要なものは可能性だからだよ。雌性生命体の方が雄性生命体より遥かに多くの可能性を内包しているからだよ。比べるまでも無い程にね。魔法少女はその生産システムによって、存在と可能性を担保として他人の願いを実現させる。実のところただ願いを叶えるだけなら存在だけを支払えば事足りるんだ。これだけなら雄性生命体でも使用できる。でもそれは刹那的なものに過ぎない。願いを本当に叶えるには、その願い現実のものとして実現しなければならない。それは雌性生命体にしか出来ない。何故なら、ただの願いを現実としてこの世界に産み落として実現させることが出来るのは、新たな生命を産み育むことが出来る可能性を有しているのが雌性生命体だけだからだよ。そして可能性とは、雌雄問わず時間の経過ともに劣化し摩耗し減少していく。だからより誕生からの経過時間の少ない個体が望ましい。それが少女と呼ばれる存在、キミたちこそが、魔法少女の素材とするのに最適だからだよ」
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