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わたし、魔法少女としての誇りをもちたいと思います(それは、きっと大事なもののはずですよね)
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この格好のままで、もとの世界に戻ることになる?
魔法少女になったまま、もとの日常に戻ることになる?
それは困る。
非常に困る。
とりあえず、この子のことは置いといて。
それはわたしに関わることだから。
そんなことになったらとっても、困る。
たしかにわたしは、魔法少女になりたかった。
そしてその願いは叶えられた。
そうして魔法少女になってから、やりたことがわたしにあった。
またその望みははたさされた。
これからも、魔法少女を続けていきたい。
これからさきも、魔法少女であり続けたい。
その思いは変わらない。
だからといって、ずっと魔法少女でいづつけたいわけじゃいない。
普通の女の子に戻りたいときだったある。
いまがまさにその状況。
それに普通の生活をするときは、普通の人間のままでいたい。
そもそもわたしが知っている、わたしが見てきたどの魔法少女も、三百六十五日四六時中、魔法少女のままでいたりはしなかった。
みんな必要なときだけ、必要とされたときだけ、魔法少女になって、その仕事をはたしてた。
もしこのままの姿で、世界がもとに戻ったら。
もとの世界に戻ったら。
わたしは魔法少女のままで、家に帰らなくないとならなくなる。
いつもと同じ日常に、帰らないといけなくなる。
せっかく他のすべてが、いつもどおりに戻っても。
わたしだけが、いつもどおりに戻れない。
いつもの道を、いつもとは違うものになったまま、通っていかなきゃいけなくなる。
そんなことになったら、わたしのいつもどおりが戻ってこない。
ただでさえ、母が死んだことはご近所のみんなが知っている。
母はごくごく普通のひとで、特別表にでるようなことをするひとじゃなかった。
いまどきシングルマザーなんて、珍しくも何ともない。
それでも母は、目立ってた。
人目を惹かずに、いられなかった。
たとえ陽の光が当たらないところに咲いていても、むしろそんな暗く寂しいところで健気に綺麗に咲く花にこそ、ひとは惹きつけられるのかもしれない。
そんな母の娘である、わたしはどうなのかというと。
同じように、目立つことは変わらなかった。
だけど、母とは違ってた。
誰にも、気にされることはなかった。
それがたとえ視界に入っていても。
誰かの目を惹いても目を逸らされ、誰かにあると気づかれてもないことにされた。
ただ用があるときだけ呼ばれ、必要なときに使われるだけだった。
そしてわたしも、それでいいと思ってた。
自分が好きでやった人助けで誰かに勝手に使われるなら、それでいいと思ってた。
それに、わたしはもう根無し草。
根のない草に、花は咲かない。
そんなわたしが、こんな格好で外をうろうろしてたらどう見られるか。
想像しただけで憂鬱になる。
きっとご近所からは、「母親が死んであたまのタガが外れた子」として、認識されることだろう。
哀れみと嘲りが、たっぷり混じって濁った白い目を、向けられながら。
それに、もしわたしがこのままの姿でもとの世界に戻ったら。
その姿を最初に見るのは、いま目の前にいるこの子だ。
守ることもせず、助けることもせず、ただ理由にするために利用したこの子。
わたしにせいで、こんなになに汚くなっちゃったこの子
そして、まだ名前も思い出せずにいるこの子。
そんなわたしの、もとに戻さくちゃいけない大事な友だち。
そんなこの子に、わたしはこの姿でなんて言えばいいんだろう。
「あなたは違う世界からきたバケモノたちに美味しく食べられちゃったけど、そいつらはわたしが全部殺したから安心してね」
なんて、言えばいいんだろうか。
それが間違ってることくらい、いくらなんでも、わたしでもわかる。
言えるものなら、言いたいけど。
でも、それは何とかして避けたかった。
だってわたしはこれからも、生きていかなきゃいけないんだから。
ひとりで生きてるなんて思ったことはないし、ひとりで生きていけるなんて思えない。
誰かの助けがないと、生きていけないのはわかってる。
わたしが、いまこうして呼吸していられることも。
こんなことを、心配をすることができるのも。
帰れる家があることも。
全部、わたし以外のひとが、わたしを助けてくれたからだ。
そのことを忘れたことはないし、心の底から感謝している。
それでも、ひとりでできることは、ひとりでやっていきたいと思ってる。
そのために、余計な問題は起こしたくない。
実にならない、手をだしたくない。
わたしを助けてくれたひとに、迷惑をかけたくなかった。
質素倹約、安全第一、早寝早起。
ひっそり、静かに、穏やかに、何事もなく生きていく。
それがわたしの、生きる目標だった。
その成れの果てが、いまここにあるすべてのものだ。
あいつらはいなくなり、この子はもとに戻り、世界はいつもどおりに修復される。
実際の手段と過程と目的がどうであれ、結果さえだせば、結果さえ良ければ、それは善いことをしたのと同じじゃないのか。
だとしたら、理不尽だ。
魔法少女は、自分が救った現実には、どこにも居場所がないなんて。
あんなに頑張ったのに。
だから、本当の魔法少女は夢のなかにしかいないのかもしれない。
そんなことを、ちょっとの間だけでも思ってしまった。
そんなちょっとの間でも、時間が過ぎてしまったのは変わらない。
だってそれは、この緑の目が。
「早くしないと、本当にその姿のままで戻ることになるよ。もう作業工程の半分くらいは消化したからね。それとも、キミがその姿のままでずっといたいと思っているなら、ボクは止めないよ。」
全然待ってくれなかったから。
ていうか、そんなわけないんだから止めてよ。
いや、その前に。
「どうやって戻ったらいいのか教えてよ」
「えっ、そんなの戻ろうと思えば戻れるでしょ」
なにその「ご飯がないなら泥でも食べれば」みたいな言い方。
そんなことしたら、確実にお腹を壊すんだからね。
少なくとも、わたしは実際そうなった。
それにそういう「やろうと思えばできるでしょ」っていう考え方、わたしはあんまり好きじゃない。
世の中どうにもならないことなんて、いくらでもあるんだから。
嫌になるほど、あるんだから。
自分が常識だと思ってることが、他人にとっても同じ常識だと思ってるのが、この緑の目の悪いところだよね。
この分だと電話帳一冊分くらい簡単に、なにもしなくても悪いところが見つかりそう。
……探す手間がはぶけた、と思うことにしよう。
でもそんなこと、いままで散々好き勝手にやりたいことをやりたいだけやったわたしが、言えたことじゃないけれど。
結局それだけやっても、何も為せなかったわたしには。
それども一応、言われたとおりにやってみる。
でも、いくら戻ろうと思っても、わたしは魔法少女のままだった。
「全然戻らないんだけど」
「それはきっと、キミの心の緊張が解けていないからだよ。心を落ち着けて自分に言い聞かせるんだ。もう終わったんだって。いまは魔法少女の力は必要ないんだって。じゃあまずは深呼吸からやってみようか」
わたしは大きく息を吸って吐いての動作を、三回くらい繰り返す。
そうしていると、たしかに気持ちがだんだん落ち着いてくる。
「じゃあ次は元の姿を思い浮かながら、ゆっくりと戻ろうと念じてみて。強くじゃなく、深く静かにね」
わたしは目を閉じ呼吸を整え、ひと言ことずつ噛んでふくめるように、じっくりと自分に言い聞かせる。
両手は自然に、祈るように組んでいた。
戻れ、戻れ、戻れ、戻れ、戻れ。
「うん、もういいよ。やっぱりキミはやればできる子だね」
その言葉を聞いて、わたしはパチリと目を開ける。
すると、キラキラ輝く小さな光の粒が、わたしの目にいっぱい映る。
それは風のなかに溶けていくように消えていった。
そしてわたしは自分の体を、あちこち見て触って確かめる。
「あ、ホントだ。戻ってる」
「よかったね。慣れれば自転車に乗るよりも簡単に、変身も解除もできるようになるよ」
ふーん、そうなんだ。あとで練習しよう。
「それにしても、そんなに戻りたかったの?」
「それはそうだよ」
「あんなに魔法少女になりたかったのに?」
「それとこれとは話が別だよ」
「あれだけ魔法少女を愉しんでたのに?」
「それは、そうだけど……」
「ああ、勘違いしないでね。キミを責めてるわけじゃないんだ。キミはキミのまま、そのままいていいんだよ。ただね」
「ただ?」
「キミが、母親がいなくなったショックで頭の螺子がグロス単位で外れてしまって奇矯な行動に走った痛々しく可哀相なコスプレ少女として周囲から評価されることが、生きていく上でそんなに支障がでることなのかい? それにキミなら問題無さそうだけど」
問題アリだよ。
大アリだよ。
だからそれが嫌なんだってば。
まわりからどう思われるかじゃなく、それが生活の難易度に直結することが。
わたしの生きてる世界は、そうなってるんだから。
あとわたしなら問題ないってどういうことかな。
そしてなぜひどく言い直す。
今度、ふたりでじっくり話し合う必要があるみたいだね。
当然、誰の邪魔もはいらないところで。
そしてそんな世界では、ちゃんとした正しい世界には、魔法少女はどう映っているんだろう。
そんな世界で、魔法少女はどう生きていけばいいんだろうか。
夢は、叶えるよりみているほうが楽なのかもしれないなんて、そんないけないことを思ってしまった。
それでもわたしは後悔しない。
星へと手を伸ばしたことを。
憧れに向けて足を踏み出したことを。
わたしはそのことを、誇りに思っていきていく。
――魔法少女に誇りなんて必要ないと、何の役にも断たないと、わたしが思い知るそのときまでは。
魔法少女になったまま、もとの日常に戻ることになる?
それは困る。
非常に困る。
とりあえず、この子のことは置いといて。
それはわたしに関わることだから。
そんなことになったらとっても、困る。
たしかにわたしは、魔法少女になりたかった。
そしてその願いは叶えられた。
そうして魔法少女になってから、やりたことがわたしにあった。
またその望みははたさされた。
これからも、魔法少女を続けていきたい。
これからさきも、魔法少女であり続けたい。
その思いは変わらない。
だからといって、ずっと魔法少女でいづつけたいわけじゃいない。
普通の女の子に戻りたいときだったある。
いまがまさにその状況。
それに普通の生活をするときは、普通の人間のままでいたい。
そもそもわたしが知っている、わたしが見てきたどの魔法少女も、三百六十五日四六時中、魔法少女のままでいたりはしなかった。
みんな必要なときだけ、必要とされたときだけ、魔法少女になって、その仕事をはたしてた。
もしこのままの姿で、世界がもとに戻ったら。
もとの世界に戻ったら。
わたしは魔法少女のままで、家に帰らなくないとならなくなる。
いつもと同じ日常に、帰らないといけなくなる。
せっかく他のすべてが、いつもどおりに戻っても。
わたしだけが、いつもどおりに戻れない。
いつもの道を、いつもとは違うものになったまま、通っていかなきゃいけなくなる。
そんなことになったら、わたしのいつもどおりが戻ってこない。
ただでさえ、母が死んだことはご近所のみんなが知っている。
母はごくごく普通のひとで、特別表にでるようなことをするひとじゃなかった。
いまどきシングルマザーなんて、珍しくも何ともない。
それでも母は、目立ってた。
人目を惹かずに、いられなかった。
たとえ陽の光が当たらないところに咲いていても、むしろそんな暗く寂しいところで健気に綺麗に咲く花にこそ、ひとは惹きつけられるのかもしれない。
そんな母の娘である、わたしはどうなのかというと。
同じように、目立つことは変わらなかった。
だけど、母とは違ってた。
誰にも、気にされることはなかった。
それがたとえ視界に入っていても。
誰かの目を惹いても目を逸らされ、誰かにあると気づかれてもないことにされた。
ただ用があるときだけ呼ばれ、必要なときに使われるだけだった。
そしてわたしも、それでいいと思ってた。
自分が好きでやった人助けで誰かに勝手に使われるなら、それでいいと思ってた。
それに、わたしはもう根無し草。
根のない草に、花は咲かない。
そんなわたしが、こんな格好で外をうろうろしてたらどう見られるか。
想像しただけで憂鬱になる。
きっとご近所からは、「母親が死んであたまのタガが外れた子」として、認識されることだろう。
哀れみと嘲りが、たっぷり混じって濁った白い目を、向けられながら。
それに、もしわたしがこのままの姿でもとの世界に戻ったら。
その姿を最初に見るのは、いま目の前にいるこの子だ。
守ることもせず、助けることもせず、ただ理由にするために利用したこの子。
わたしにせいで、こんなになに汚くなっちゃったこの子
そして、まだ名前も思い出せずにいるこの子。
そんなわたしの、もとに戻さくちゃいけない大事な友だち。
そんなこの子に、わたしはこの姿でなんて言えばいいんだろう。
「あなたは違う世界からきたバケモノたちに美味しく食べられちゃったけど、そいつらはわたしが全部殺したから安心してね」
なんて、言えばいいんだろうか。
それが間違ってることくらい、いくらなんでも、わたしでもわかる。
言えるものなら、言いたいけど。
でも、それは何とかして避けたかった。
だってわたしはこれからも、生きていかなきゃいけないんだから。
ひとりで生きてるなんて思ったことはないし、ひとりで生きていけるなんて思えない。
誰かの助けがないと、生きていけないのはわかってる。
わたしが、いまこうして呼吸していられることも。
こんなことを、心配をすることができるのも。
帰れる家があることも。
全部、わたし以外のひとが、わたしを助けてくれたからだ。
そのことを忘れたことはないし、心の底から感謝している。
それでも、ひとりでできることは、ひとりでやっていきたいと思ってる。
そのために、余計な問題は起こしたくない。
実にならない、手をだしたくない。
わたしを助けてくれたひとに、迷惑をかけたくなかった。
質素倹約、安全第一、早寝早起。
ひっそり、静かに、穏やかに、何事もなく生きていく。
それがわたしの、生きる目標だった。
その成れの果てが、いまここにあるすべてのものだ。
あいつらはいなくなり、この子はもとに戻り、世界はいつもどおりに修復される。
実際の手段と過程と目的がどうであれ、結果さえだせば、結果さえ良ければ、それは善いことをしたのと同じじゃないのか。
だとしたら、理不尽だ。
魔法少女は、自分が救った現実には、どこにも居場所がないなんて。
あんなに頑張ったのに。
だから、本当の魔法少女は夢のなかにしかいないのかもしれない。
そんなことを、ちょっとの間だけでも思ってしまった。
そんなちょっとの間でも、時間が過ぎてしまったのは変わらない。
だってそれは、この緑の目が。
「早くしないと、本当にその姿のままで戻ることになるよ。もう作業工程の半分くらいは消化したからね。それとも、キミがその姿のままでずっといたいと思っているなら、ボクは止めないよ。」
全然待ってくれなかったから。
ていうか、そんなわけないんだから止めてよ。
いや、その前に。
「どうやって戻ったらいいのか教えてよ」
「えっ、そんなの戻ろうと思えば戻れるでしょ」
なにその「ご飯がないなら泥でも食べれば」みたいな言い方。
そんなことしたら、確実にお腹を壊すんだからね。
少なくとも、わたしは実際そうなった。
それにそういう「やろうと思えばできるでしょ」っていう考え方、わたしはあんまり好きじゃない。
世の中どうにもならないことなんて、いくらでもあるんだから。
嫌になるほど、あるんだから。
自分が常識だと思ってることが、他人にとっても同じ常識だと思ってるのが、この緑の目の悪いところだよね。
この分だと電話帳一冊分くらい簡単に、なにもしなくても悪いところが見つかりそう。
……探す手間がはぶけた、と思うことにしよう。
でもそんなこと、いままで散々好き勝手にやりたいことをやりたいだけやったわたしが、言えたことじゃないけれど。
結局それだけやっても、何も為せなかったわたしには。
それども一応、言われたとおりにやってみる。
でも、いくら戻ろうと思っても、わたしは魔法少女のままだった。
「全然戻らないんだけど」
「それはきっと、キミの心の緊張が解けていないからだよ。心を落ち着けて自分に言い聞かせるんだ。もう終わったんだって。いまは魔法少女の力は必要ないんだって。じゃあまずは深呼吸からやってみようか」
わたしは大きく息を吸って吐いての動作を、三回くらい繰り返す。
そうしていると、たしかに気持ちがだんだん落ち着いてくる。
「じゃあ次は元の姿を思い浮かながら、ゆっくりと戻ろうと念じてみて。強くじゃなく、深く静かにね」
わたしは目を閉じ呼吸を整え、ひと言ことずつ噛んでふくめるように、じっくりと自分に言い聞かせる。
両手は自然に、祈るように組んでいた。
戻れ、戻れ、戻れ、戻れ、戻れ。
「うん、もういいよ。やっぱりキミはやればできる子だね」
その言葉を聞いて、わたしはパチリと目を開ける。
すると、キラキラ輝く小さな光の粒が、わたしの目にいっぱい映る。
それは風のなかに溶けていくように消えていった。
そしてわたしは自分の体を、あちこち見て触って確かめる。
「あ、ホントだ。戻ってる」
「よかったね。慣れれば自転車に乗るよりも簡単に、変身も解除もできるようになるよ」
ふーん、そうなんだ。あとで練習しよう。
「それにしても、そんなに戻りたかったの?」
「それはそうだよ」
「あんなに魔法少女になりたかったのに?」
「それとこれとは話が別だよ」
「あれだけ魔法少女を愉しんでたのに?」
「それは、そうだけど……」
「ああ、勘違いしないでね。キミを責めてるわけじゃないんだ。キミはキミのまま、そのままいていいんだよ。ただね」
「ただ?」
「キミが、母親がいなくなったショックで頭の螺子がグロス単位で外れてしまって奇矯な行動に走った痛々しく可哀相なコスプレ少女として周囲から評価されることが、生きていく上でそんなに支障がでることなのかい? それにキミなら問題無さそうだけど」
問題アリだよ。
大アリだよ。
だからそれが嫌なんだってば。
まわりからどう思われるかじゃなく、それが生活の難易度に直結することが。
わたしの生きてる世界は、そうなってるんだから。
あとわたしなら問題ないってどういうことかな。
そしてなぜひどく言い直す。
今度、ふたりでじっくり話し合う必要があるみたいだね。
当然、誰の邪魔もはいらないところで。
そしてそんな世界では、ちゃんとした正しい世界には、魔法少女はどう映っているんだろう。
そんな世界で、魔法少女はどう生きていけばいいんだろうか。
夢は、叶えるよりみているほうが楽なのかもしれないなんて、そんないけないことを思ってしまった。
それでもわたしは後悔しない。
星へと手を伸ばしたことを。
憧れに向けて足を踏み出したことを。
わたしはそのことを、誇りに思っていきていく。
――魔法少女に誇りなんて必要ないと、何の役にも断たないと、わたしが思い知るそのときまでは。
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