5 / 45
わたし、魔法少女になったのでちょっと考えてみたいと思います(大事なことはわかってます)
しおりを挟む
わたしはこころのなかで噛みしめる。
夕陽のなかで噛みしめる。
自分が何をやったのか。確かに感じた、そのときの感覚を。
それは癖になりそうなほど気持ちのいい手応えと、この病みつきになるような血が沸き立つ心地よい胸の高鳴りで、そして何度も、何度でも味わいたくなってしまう、とろけるように脳を焚いた甘く痺れる快感を。
これがそうなんだろうか。
放課後、学校からの帰り道、ただ横目に眺めて通り過ぎただけだった名前もしらないあの子たちや友達のこの子。
その彼女たちが人生だか学生生活だかをかけて打ち込んでいた部活やクラブ活動。
そんな彼女たちが汗と涙を流した先に感じる達成感や満足感とこれは同じものなんだろうか。
もしそうだとしたらちょっと嬉しい。
それならきっと、これがみんなが言うところの青春って呼ぶものだろうから。
だってわたしの人生にその青春なんてものがあるのかどうか確かめてみたかったから。
こんなわたしでもその青春というものをちゃんと感じられかどうか知りたかったから。
できるならわたしもその青春とやらを一度でいいから味わってみたかったから。
そうして念願叶った満足感と一仕事終えた達成感のなか、いまだけは学生らしくちょっとだけ、青春の淡いぬるま湯に首まで浸ってみようかななんて思っていると、やっぱりそうはいかなかった。
予想通りというか思ったとおりと言うか、こっちの事情も心情もお構いなしに横槍を入れてくる。
的確に釘を刺してくる。
この緑の目は。
「色々思うところや感じることがあるのは解るけど、そろそろ戻ってきて来て欲しいな。感動するのも感激するのも全部終わった後でならいくらでもして構わないから。だってまだまだキミのできることは残っているし、やるべきこともそのままなんだから」
そこまでわかってくれるなら、もうちょっと気を遣ってくれてもいいのにと思う。
さっきはおめでとうなんて言ったくせに。
「大丈夫。ちゃんと戻ってきてるよ現実に」
そして直視してるよ、直面してる現実を。
足下には食い散らかされて芋虫みたいになった友達の食べ残し。どうせならもっとキレイに食べてあげればいいのにと思いつつ、きっと元に戻してあげるからと口にはださずに呼びかける。だってもう聞こえないだろうし。
そんなふうにこの子を食べたこいつらは、正直見た目があんまり生理的に受け付けない。
何というかイヌから可愛さとか愛嬌といった愛玩動物の必須条件を根こそぎ取り除いて、生き物本来の気持ち悪さだけを残した、しかもそれを強調したようなもうそうとしか言えないバケモノたちだ。
それがまだ十数匹、群れとなってこちらに向かって思いっきり敵意と殺意のこもった唸り声をあげている。
それも後ろ足を軸に立ち上がり前足を伸ばしたごく自然な二足歩行で威嚇の姿勢をとりながら。
器用だなあ。食べ方はきたないくせに。
でもどうやらこいつらはわたしをデザートにする気はないらしい。
まあそれはそうだろう。
ついいまさっき、こいつらの同類を三匹くらい、思いっきりぶん殴ったばっかりなんだから。
こいつらに仲間意識とかそうものがあるのかどうかなんて知らないけど。
で、わたしにぶん殴られたその三匹はバラバラに千切れながら、腐った卵みたいにドロっとした中身と工場廃液みたいなネバついた汁を撒き散らしながら、盛大に吹っ飛んで転がっていった。
それでもちゃんと色は赤いんだね。
そんなやたらと生臭い、もうモザイク処理なんかじゃおっつかない、もう二度と戻ることのない”嫌になってもお過ごし下さい”状態のこの現状がわたしの現実だった。
暗い黄昏に浮き上がる赤と黒と何だかよくわからないものが、溶け合わずに混ざったマーブル模様がわたしの青春の色だった。
爽やかさなんてどこにも欠片も見当たらない。いったいどのへんが青い春を思わせるのか誰かわたしに説明してほしい。
別にスポーツドリンクのCMみたいな、暑苦しいほど押し付けがましいものを期待していたわけじゃないけれど。
そもそもこんな考え自体、見当違いで思い違いの八つ当たりもいいところなんだけど。
その八つ当たりをする相手が他の誰でもなく自分自身だという点には、目をつぶった上で全力で視界を外す。
見たくなものをわざわざ見る必要はないと母も教えてくれたし。
でも自分のことだけはちゃんと正面から向き合いなさいとも教えてくれたっけ。
どっちにしよう、なんて考えもしなかった。
ごめんなさいお母さん。わたしはやっぱり悪い子です。
自分に都合のいいことだけを選んで勝手に解釈する悪い子です。
でもひとなんてそんなものだよね?
だからこれがそうだというならもうこんなのでもいいや。
きっとこれがわたしにはお似合いで、分相応なんだろう。
そうだと思って受け入れよう。そうだとでも思わないと諦めがつかないから。
もう最初から間違ってても関係ないや。
ごめんなさいお母さん。やっぱりわたしはどうしょうもなく悪い子です。
自分に都合の悪い考えは簡単に投げ捨ててなかったことにする、どうしようもない人間です。
――このとき本当に謝るべきはこんなことじゃなかった。
まだ自分が人間だと思っているその思い上がりこそ本当に恥じることであり詫びるべきことだった。
それがもういない母に対してなのか。
まだ何とかなる友達に対してなのか。
それはいまではもうわからないけれど。
それでもきっとこのときからなんだと思う。
誰に何をしたらいいのかわからくなったのは。
自分が本当は何ができたのか、どうすべきだったのか、そんなことどうでもよくなったのは。
「それは重畳。じゃあそろそろ終わりにしようか。さっきのでやり方はわかったよね?キミの友達も首を長くして待ってるはずだよ」
伸びるどころかいまにももげそうなあの子の状態を見てよくそんな言葉を選んだものだ。
でもその言いように怒りを覚えたりはしないし不快に感じたりもしない。
ひとを何だと思ってるのかとも考えなかった。
それはきっとこの緑の目がひとを何とも思っていないからだと考えていた。
このときはまだ自分がそう考えてるからだと思っていた。
何も疑問に思わずに。
ただ納得できなことだけはこのときあった。
「やり方はわかったけどまた同じようにやるの?」
わたしは懲りずにまだ若干の期待を込めてまた聞いてみる。
「そうだよ。でもそれはどういう意図の質問かな?」
ああ、やっぱり。まあ、そうだよね。
「何ていうか、せっかく魔法少女になったんだからもっとこう魔法的な戦い方はないのかなって。こういう物理的なものだけじゃなく」
そういえばさっきからわたしがこの緑の目にきいてばっかりだけど、緑の目がわたしに訊いてくるのははこれが初めてかもしれない。
「それならもうさっきから使っているよ。キミの魔法を。キミだけが使えるキミだけの魔法を。詳しいことは終わってからちゃんと説明するよ。だからいまは一刻も早くあいつらを倒してしまおう」
そう言うならいまはこれ以上聞かないようことにしよう。
でも。
「でも随分と急かすんだね」
「その理由も説明するよ。さあザント・ツッカーヴァッテ、キミの魔法の一振りが世界を変えるところをみせておくれ」
「何だかよくわからないけど、わかったよ」
そうだ、いまはこれでいい。
確認できただけで十分だ。
わたしにはわたしだけの魔法があるってことを。
どんな魔法かまだよくわからないけど、それを使った結果がこのご覧の有様だというのなら、それは全然構わない。
あのとき憧れたものとは違うけど、立ってる場所も見ているものも違うけど、魔法少女になれたんだから。
マジカルでもメルヘンでもリリカルでもない、デンジャーで、デッドリーで、スプラッターなやり方でも。
いや、このやり方だからこそ。
そしてわたしは気合を入れ直す。
さっきからずっと気になっていた、魔法のステッキにこびりついていた汚れをビュンと一振りして払い落とす。
ベチャっという何か生っぽいものが地面にぶつかる湿った音が鳴ってステッキを見てみると、見事に汚れが落ちてピカピカの新品状態になっていた。
夕陽のなかで噛みしめる。
自分が何をやったのか。確かに感じた、そのときの感覚を。
それは癖になりそうなほど気持ちのいい手応えと、この病みつきになるような血が沸き立つ心地よい胸の高鳴りで、そして何度も、何度でも味わいたくなってしまう、とろけるように脳を焚いた甘く痺れる快感を。
これがそうなんだろうか。
放課後、学校からの帰り道、ただ横目に眺めて通り過ぎただけだった名前もしらないあの子たちや友達のこの子。
その彼女たちが人生だか学生生活だかをかけて打ち込んでいた部活やクラブ活動。
そんな彼女たちが汗と涙を流した先に感じる達成感や満足感とこれは同じものなんだろうか。
もしそうだとしたらちょっと嬉しい。
それならきっと、これがみんなが言うところの青春って呼ぶものだろうから。
だってわたしの人生にその青春なんてものがあるのかどうか確かめてみたかったから。
こんなわたしでもその青春というものをちゃんと感じられかどうか知りたかったから。
できるならわたしもその青春とやらを一度でいいから味わってみたかったから。
そうして念願叶った満足感と一仕事終えた達成感のなか、いまだけは学生らしくちょっとだけ、青春の淡いぬるま湯に首まで浸ってみようかななんて思っていると、やっぱりそうはいかなかった。
予想通りというか思ったとおりと言うか、こっちの事情も心情もお構いなしに横槍を入れてくる。
的確に釘を刺してくる。
この緑の目は。
「色々思うところや感じることがあるのは解るけど、そろそろ戻ってきて来て欲しいな。感動するのも感激するのも全部終わった後でならいくらでもして構わないから。だってまだまだキミのできることは残っているし、やるべきこともそのままなんだから」
そこまでわかってくれるなら、もうちょっと気を遣ってくれてもいいのにと思う。
さっきはおめでとうなんて言ったくせに。
「大丈夫。ちゃんと戻ってきてるよ現実に」
そして直視してるよ、直面してる現実を。
足下には食い散らかされて芋虫みたいになった友達の食べ残し。どうせならもっとキレイに食べてあげればいいのにと思いつつ、きっと元に戻してあげるからと口にはださずに呼びかける。だってもう聞こえないだろうし。
そんなふうにこの子を食べたこいつらは、正直見た目があんまり生理的に受け付けない。
何というかイヌから可愛さとか愛嬌といった愛玩動物の必須条件を根こそぎ取り除いて、生き物本来の気持ち悪さだけを残した、しかもそれを強調したようなもうそうとしか言えないバケモノたちだ。
それがまだ十数匹、群れとなってこちらに向かって思いっきり敵意と殺意のこもった唸り声をあげている。
それも後ろ足を軸に立ち上がり前足を伸ばしたごく自然な二足歩行で威嚇の姿勢をとりながら。
器用だなあ。食べ方はきたないくせに。
でもどうやらこいつらはわたしをデザートにする気はないらしい。
まあそれはそうだろう。
ついいまさっき、こいつらの同類を三匹くらい、思いっきりぶん殴ったばっかりなんだから。
こいつらに仲間意識とかそうものがあるのかどうかなんて知らないけど。
で、わたしにぶん殴られたその三匹はバラバラに千切れながら、腐った卵みたいにドロっとした中身と工場廃液みたいなネバついた汁を撒き散らしながら、盛大に吹っ飛んで転がっていった。
それでもちゃんと色は赤いんだね。
そんなやたらと生臭い、もうモザイク処理なんかじゃおっつかない、もう二度と戻ることのない”嫌になってもお過ごし下さい”状態のこの現状がわたしの現実だった。
暗い黄昏に浮き上がる赤と黒と何だかよくわからないものが、溶け合わずに混ざったマーブル模様がわたしの青春の色だった。
爽やかさなんてどこにも欠片も見当たらない。いったいどのへんが青い春を思わせるのか誰かわたしに説明してほしい。
別にスポーツドリンクのCMみたいな、暑苦しいほど押し付けがましいものを期待していたわけじゃないけれど。
そもそもこんな考え自体、見当違いで思い違いの八つ当たりもいいところなんだけど。
その八つ当たりをする相手が他の誰でもなく自分自身だという点には、目をつぶった上で全力で視界を外す。
見たくなものをわざわざ見る必要はないと母も教えてくれたし。
でも自分のことだけはちゃんと正面から向き合いなさいとも教えてくれたっけ。
どっちにしよう、なんて考えもしなかった。
ごめんなさいお母さん。わたしはやっぱり悪い子です。
自分に都合のいいことだけを選んで勝手に解釈する悪い子です。
でもひとなんてそんなものだよね?
だからこれがそうだというならもうこんなのでもいいや。
きっとこれがわたしにはお似合いで、分相応なんだろう。
そうだと思って受け入れよう。そうだとでも思わないと諦めがつかないから。
もう最初から間違ってても関係ないや。
ごめんなさいお母さん。やっぱりわたしはどうしょうもなく悪い子です。
自分に都合の悪い考えは簡単に投げ捨ててなかったことにする、どうしようもない人間です。
――このとき本当に謝るべきはこんなことじゃなかった。
まだ自分が人間だと思っているその思い上がりこそ本当に恥じることであり詫びるべきことだった。
それがもういない母に対してなのか。
まだ何とかなる友達に対してなのか。
それはいまではもうわからないけれど。
それでもきっとこのときからなんだと思う。
誰に何をしたらいいのかわからくなったのは。
自分が本当は何ができたのか、どうすべきだったのか、そんなことどうでもよくなったのは。
「それは重畳。じゃあそろそろ終わりにしようか。さっきのでやり方はわかったよね?キミの友達も首を長くして待ってるはずだよ」
伸びるどころかいまにももげそうなあの子の状態を見てよくそんな言葉を選んだものだ。
でもその言いように怒りを覚えたりはしないし不快に感じたりもしない。
ひとを何だと思ってるのかとも考えなかった。
それはきっとこの緑の目がひとを何とも思っていないからだと考えていた。
このときはまだ自分がそう考えてるからだと思っていた。
何も疑問に思わずに。
ただ納得できなことだけはこのときあった。
「やり方はわかったけどまた同じようにやるの?」
わたしは懲りずにまだ若干の期待を込めてまた聞いてみる。
「そうだよ。でもそれはどういう意図の質問かな?」
ああ、やっぱり。まあ、そうだよね。
「何ていうか、せっかく魔法少女になったんだからもっとこう魔法的な戦い方はないのかなって。こういう物理的なものだけじゃなく」
そういえばさっきからわたしがこの緑の目にきいてばっかりだけど、緑の目がわたしに訊いてくるのははこれが初めてかもしれない。
「それならもうさっきから使っているよ。キミの魔法を。キミだけが使えるキミだけの魔法を。詳しいことは終わってからちゃんと説明するよ。だからいまは一刻も早くあいつらを倒してしまおう」
そう言うならいまはこれ以上聞かないようことにしよう。
でも。
「でも随分と急かすんだね」
「その理由も説明するよ。さあザント・ツッカーヴァッテ、キミの魔法の一振りが世界を変えるところをみせておくれ」
「何だかよくわからないけど、わかったよ」
そうだ、いまはこれでいい。
確認できただけで十分だ。
わたしにはわたしだけの魔法があるってことを。
どんな魔法かまだよくわからないけど、それを使った結果がこのご覧の有様だというのなら、それは全然構わない。
あのとき憧れたものとは違うけど、立ってる場所も見ているものも違うけど、魔法少女になれたんだから。
マジカルでもメルヘンでもリリカルでもない、デンジャーで、デッドリーで、スプラッターなやり方でも。
いや、このやり方だからこそ。
そしてわたしは気合を入れ直す。
さっきからずっと気になっていた、魔法のステッキにこびりついていた汚れをビュンと一振りして払い落とす。
ベチャっという何か生っぽいものが地面にぶつかる湿った音が鳴ってステッキを見てみると、見事に汚れが落ちてピカピカの新品状態になっていた。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
余りモノ異世界人の自由生活~勇者じゃないので勝手にやらせてもらいます~
藤森フクロウ
ファンタジー
相良真一(サガラシンイチ)は社畜ブラックの企業戦士だった。
悪夢のような連勤を乗り越え、漸く帰れるとバスに乗り込んだらまさかの異世界転移。
そこには土下座する幼女女神がいた。
『ごめんなさあああい!!!』
最初っからギャン泣きクライマックス。
社畜が呼び出した国からサクッと逃げ出し、自由を求めて旅立ちます。
真一からシンに名前を改め、別の国に移り住みスローライフ……と思ったら馬鹿王子の世話をする羽目になったり、狩りや採取に精を出したり、馬鹿王子に暴言を吐いたり、冒険者ランクを上げたり、女神の愚痴を聞いたり、馬鹿王子を躾けたり、社会貢献したり……
そんなまったり異世界生活がはじまる――かも?
ブックマーク30000件突破ありがとうございます!!
第13回ファンタジー小説大賞にて、特別賞を頂き書籍化しております。
♦お知らせ♦
余りモノ異世界人の自由生活、コミックス1~4巻が発売中!
漫画は村松麻由先生が担当してくださっています。
よかったらお手に取っていただければ幸いです。
書籍1~7巻発売中。イラストは万冬しま先生が担当してくださっています。
第8巻は12月16日に発売予定です! 今回は天狼祭編です!
コミカライズの連載は毎月第二水曜に更新となります。
漫画は村松麻由先生が担当してくださいます。
※基本予約投稿が多いです。
たまに失敗してトチ狂ったことになっています。
原稿作業中は、不規則になったり更新が遅れる可能性があります。
現在原稿作業と、私生活のいろいろで感想にはお返事しておりません。
婚約破棄された悪役令嬢。そして国は滅んだ❗私のせい?知らんがな
朋 美緒(とも みお)
ファンタジー
婚約破棄されて国外追放の公爵令嬢、しかし地獄に落ちたのは彼女ではなかった。
!逆転チートな婚約破棄劇場!
!王宮、そして誰も居なくなった!
!国が滅んだ?私のせい?しらんがな!
18話で完結
森の中で偶然魔剣を拾いました。
EAT
ファンタジー
小さい頃から騎士になることを夢見る少年レイルは東の最果てにある辺境の小さな村に住み、平和に過ごしていた。
15歳になると成人の儀というものでその人の一生を決める、天職というものを授かることになるのだがレイルが授かった天職は農民というごくごく普通のものだった。
農民として渋々生きていくことになったレイルはある日森である物を拾うのだが……。
※初めての投稿です。
誤字脱字など教えていただければ幸いです。
のんびりと投稿していければ良いなと思っています。
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
はぁ?とりあえず寝てていい?
夕凪
ファンタジー
嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。
※第二章は全体的に説明回が多いです。
<<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
お母さん冒険者、ログインボーナスでスキル【主婦】に目覚めました。週一貰えるチラシで冒険者生活頑張ります!
林優子
ファンタジー
二人の子持ち27歳のカチュア(主婦)は家計を助けるためダンジョンの荷物運びの仕事(パート)をしている。危険が少なく手軽なため、迷宮都市ロアでは若者や主婦には人気の仕事だ。
夢は100万ゴールドの貯金。それだけあれば三人揃って国境警備の任務についているパパに会いに行けるのだ。
そんなカチュアがダンジョン内の女神像から百回ログインボーナスで貰ったのは、オシャレながま口とポイントカード、そして一枚のチラシ?
「モンスターポイント三倍デーって何?」
「4の付く日は薬草デー?」
「お肉の日とお魚の日があるのねー」
神様からスキル【主婦/主夫】を授かった最弱の冒険者ママ、カチュアさんがワンオペ育児と冒険者生活頑張る話。
※他サイトにも投稿してます
政略結婚の約束すら守ってもらえませんでした。
克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
「すまない、やっぱり君の事は抱けない」初夜のベットの中で、恋焦がれた初恋の人にそう言われてしまいました。私の心は砕け散ってしまいました。初恋の人が妹を愛していると知った時、妹が死んでしまって、政略結婚でいいから結婚して欲しいと言われた時、そして今。三度もの痛手に私の心は耐えられませんでした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる