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邂逅、そして会敵の朝✗11
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「よし、これで我が隊は全員揃ったな。では各自、手近な者と二人一組となり、互いの装備の最終確認をしろ」
『了解』
隊長であるヴァルカの号令に従い、私たちは各々でペアを作り装備に異常や過誤がないかを点検していく。
「それじゃあキルッチ、あたしのを視てもらってもいいかな」
「ああ、いいとも」
ここに来て私に話しかけた時点で全ての準備は完了していたのか、アーサに焦る様子はみられない。
こういうところで、アーサにはそつがない。
そんなアーサは足を肩幅に広げて立ち、さあどこからでも視てくれと言わんばかりに両手を広げる。
その姿に、私は目を毎回目を奪われる。
いや、本当は恥ずかしく目を逸らしたい。
だが、アーサの肉体が持つ健康的な美とエロスが、私の意識を吸引し目を釘付けにして離さない。
私以外のアーサを含めた仲間の五人の全員が、いまこの瞬間、ほぼ裸に等しい容態をしているのだ。
とは言っても、特段に露出の高い装備や衣服を着用している訳ではない。
FPスーツと呼ばれる、「オルタ・ユニット」のパーツの一部。
そこには、私達自身も含まれる。
私達の持つ異能の力を、増幅、制御、循環させ、「オルタ・ユニット」へと伝える重要な部品。
「オルタ・ユニット」を扱う上で必要不可欠な、いわゆるインナースーツにその身を包んでいるのだ。
しかし、これが、その、何というか、刺激が強すぎて目に痛いほど目の毒だ。
露出という点においては、水着や下着のほうが遥かに肌面積の比率が大きい。
先にも述べたが、それらに比べてこのFPスーツで肌が露出している部分は殆どない。
装着者の全身を手の先から足の先まですっぽりと覆い尽くし、空気に触れているのは首から上の頭部だけだ。
しかしそのFPスーツを装着した姿こそが、私にとっては大問題だった。
何故なら、確かにこのスーツは手の先から足の先まで体をすっぽりと覆い隠している。
けれど、それでいながらまったくの隙間なく、素肌にピッタリと密着しているのだ。
無論、このスーツの下には何も着用していない。
薄く伸縮性の高いスーツが、体の線をあますところなくはっきりと浮かびあがらせている。
その、どことは言わないが、ふたつの突起や小さな溝までくっきりと。
つまり、このスーツを着用するということは、肌を見せていないだけで全裸を晒しているのと変わらないのだ。
私達の任務に必要なものであり、それを十全に遂行するために不可欠な工程とはいえ、いつも目のやり場に困ってしまう。
「どしたの、キルッチ? 早くしてよ」
「あ、ああ、すまない。いま始める」
アーサの言葉で我に返った私は他の仲間達の様子も気にしつつ、自分の作業に取り掛かった。
『了解』
隊長であるヴァルカの号令に従い、私たちは各々でペアを作り装備に異常や過誤がないかを点検していく。
「それじゃあキルッチ、あたしのを視てもらってもいいかな」
「ああ、いいとも」
ここに来て私に話しかけた時点で全ての準備は完了していたのか、アーサに焦る様子はみられない。
こういうところで、アーサにはそつがない。
そんなアーサは足を肩幅に広げて立ち、さあどこからでも視てくれと言わんばかりに両手を広げる。
その姿に、私は目を毎回目を奪われる。
いや、本当は恥ずかしく目を逸らしたい。
だが、アーサの肉体が持つ健康的な美とエロスが、私の意識を吸引し目を釘付けにして離さない。
私以外のアーサを含めた仲間の五人の全員が、いまこの瞬間、ほぼ裸に等しい容態をしているのだ。
とは言っても、特段に露出の高い装備や衣服を着用している訳ではない。
FPスーツと呼ばれる、「オルタ・ユニット」のパーツの一部。
そこには、私達自身も含まれる。
私達の持つ異能の力を、増幅、制御、循環させ、「オルタ・ユニット」へと伝える重要な部品。
「オルタ・ユニット」を扱う上で必要不可欠な、いわゆるインナースーツにその身を包んでいるのだ。
しかし、これが、その、何というか、刺激が強すぎて目に痛いほど目の毒だ。
露出という点においては、水着や下着のほうが遥かに肌面積の比率が大きい。
先にも述べたが、それらに比べてこのFPスーツで肌が露出している部分は殆どない。
装着者の全身を手の先から足の先まですっぽりと覆い尽くし、空気に触れているのは首から上の頭部だけだ。
しかしそのFPスーツを装着した姿こそが、私にとっては大問題だった。
何故なら、確かにこのスーツは手の先から足の先まで体をすっぽりと覆い隠している。
けれど、それでいながらまったくの隙間なく、素肌にピッタリと密着しているのだ。
無論、このスーツの下には何も着用していない。
薄く伸縮性の高いスーツが、体の線をあますところなくはっきりと浮かびあがらせている。
その、どことは言わないが、ふたつの突起や小さな溝までくっきりと。
つまり、このスーツを着用するということは、肌を見せていないだけで全裸を晒しているのと変わらないのだ。
私達の任務に必要なものであり、それを十全に遂行するために不可欠な工程とはいえ、いつも目のやり場に困ってしまう。
「どしたの、キルッチ? 早くしてよ」
「あ、ああ、すまない。いま始める」
アーサの言葉で我に返った私は他の仲間達の様子も気にしつつ、自分の作業に取り掛かった。
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