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背中へ送るラブコール/愛とは呼ばない心のかたち

好きなあたなに届けない+あなたを好きにするために=それは恋といえないエゴイズム

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|瞳を閉じればいつでもそこにあなたがいる。
 心に刻んだあなただけを、わたしは好きなだけ愛しているから。
 この胸に焼き付くあなたの輝きが、瞼の裏に映るから。
 何時でも、あなたの姿を見ることができる。
 そこにあなたがいなくても。
 何処でも、あなただけを見ていられる。
 あなたの他になにがあっても。
 初めてあなたを見た日から。
 わたしの世界は全てが変わった。
 わたしの全てをあなたが変えた。
 世界の全てが色褪せて、灰色になってしまった心のなかで。
 あなただけが色鮮やかに、わたしのなかで煌めいていた。
 それからずっと、あなたはわたしの心のなかにいる。
 どんな時も、どんな時でも、あなたがわたしの心の中心。
 あなたはわたしのなかに灯った眩しい光。
 それはわたしの思いを焦がし、想いを燃やす赤い熱。
 その真っ赤な熱に焚かれる限り、わたしがあなたを忘れることはない。
 このまま消えることのない熱が、あなたを忘れさせることはない。
 たとえわたしが灰になっても。
 燃え尽きることはありえない。
 だからわたしは忘れない。
 あの日のわたしを忘れない。
 あなたと初めて出逢ったあの日を全て、わたしは永遠に忘れない。
 あのときわたしの胸に響いた鼓動の高鳴り。
 わたしの心に罅を入れた、その心臓の脈動を。
 あのときわたしの頭を溶かした穏やかな衝撃。
 わたしの脳を蕩けさす、その砂糖よりも甘い痺れを。
 運命を確信したあの瞬間、その全てがわたしだけのもの。
 あなたと出逢えた運命が、尊く大事なわたしの宝物。
 、わたしの全て。
 、あなたの全て。
 あなたと初めて出逢ったときこそが、最も価値在る瞬間だった。
 わたしの、最高の一瞬だった。
 だからわたしは思い出す。
 何度でも、同じ姿を思い出す。
 同じ姿で輝き続ける、あなたのことを思い出す。
 出逢ったままのあなたのことだけ、何度も何度も思い出す。
 だってもう、それはわたしのなかにしか存在しないものだから。
 
 それはあなただって同じこと。
 あなたはもう、別のもの。
 あなたは、あなたじゃない。
 、変わってしまった違うもの。
 でも大丈夫。心配しないで。
 、あのときのままだから。
 わたしのあなたは何も変わることなく、在り続けるから。
 そのために、わたしはあなたの後ろに居続ける。
 三歩下がって後ろを歩く。
 あなたは一緒に歩こうと言うけれど。
 わたしは絶対に拒否をする。
 今のあなたを拒絶する。
 今のあなたをわたしは知らない。
 今のあなたがわたしには解らない。
 だけど、わたしはそれでいい。
 だからこそ、それがいい。
 わたしのなかのあなたを守るために。
 わたしだけのあなたでいてもらうために。
 あなたの背中に、あのときのあなたを見続けるために。
 あなたを嫌いになりたくないから。
 あなたを好きでいたいから。
 わたしのためのあなただけを、ずっと愛していたいから。
 お願いだから、決してわたしを振り向かないで。
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