魔物になった四人の臣下を人間に戻すため王様は抱かれて魔王になる

くろなが

文字の大きさ
上 下
120 / 125
【五章】仙人と魔物

二十二話*

しおりを挟む


 四人と触れ合いたくない、なんて時がある訳がない。


「そんなわけないだろう」
「じゃ、じゃあ、今からでもしてくれる……?」


 上目遣いで見上げてくるリヴァロは幼い子供のようだ。良い男に育ったと思ったが、ルービンの前ではまだまだ甘えたいのかもしれない。
 俺は座り直してリヴァロの頬に手を添え、口付けた。


「んっ」
「……ふふ、もちろん。俺達は伴侶なんだ。遠慮はいらんさ」


 そう微笑めば、今度はリヴァロが俺にキスをする。啄むように何度も触れてから、舌を差し込んできた。


「ぁ……ん……ふっ……」
「はぁ……あ……ルービン、さま……」


 リヴァロが体重を掛けてきたので、俺はそれに抗わずに後ろに倒れた。口付けを続けながらもリヴァロは俺の胸を両手で揉み始める。
 いつもなら乳首をすぐに責めてくるが、今は全体の膨らみを楽しむように手のひらで包み込んで大きく動かす。
 リヴァロがおっぱいに熱中している間に、俺はカシュに中の準備をしてもらった。カシュとは共に過ごす時間が長いため、以心伝心度では誰にも負けない気がする。
 口付けに満足したのか、唇を解放したリヴァロは下移動し、俺の乳首を咥えて舌で転がし始めた。


「アッ……ん、く……っ」
「ルービン様の体でも、乳首がイイんですね……」
「ひっ、うぅ……ッ!」


 絶妙な力加減でリヴァロは歯を立て、先端を舌でくすぐった。そうされると気持ち良いことを脳に刻み込まれている俺は大きく反応した。


「や……あ……りヴぁろ……」
「あはっ、ルービン様もすげー敏感なんだ……可愛いなぁ」


 この姿でも可愛いと言われるとかなり恥ずかしかった。恥ずかしいが、ルーシャンの時と変わらずそう思ってもらえる嬉しさが上回る。
 リヴァロはひとしきり俺の反応を楽しんでから、手を移動させた。


「こっちも?」


 リヴァロが俺の尻に手を伸ばし、狭間を撫でた。それだけで俺は期待に震えてしまう。


「んぅっ……」
「……柔らかい……もう準備万端じゃん、ルービン様」


 少し指先に力をこめたリヴァロがニヤリと笑う。中にそのまま指が侵入し、グニグニと内側を刺激される。気持ち良い場所を熟知しているリヴァロは、あっさりとルービンの好い場所を見付けてしまった。


「あうっ……はぁ、アッ!」
「ココかぁ、そんなに気持ち良い? 自分からどんどん脚開いてるね」


 覚えてしまった快楽には抗えない。もっと欲しくて身体が勝手に動いてしまうのだ。物足りなさを埋めてほしくて、口すらも勝手に動き出す。


「ッ……リヴァロので……もっと……気持ち良くなりたい……」


 恥ずかしさでどうにかなってしまいそうだ。無意識に両手で顔を覆ったが、最後までハッキリと言いきってしまった。
 やべぇとかエロいとかなんでもいいからリヴァロの発言を待っていたが、何もない。呼吸音すらも聞こえなくて不安になる。俺がそっと指の隙間から覗こうとした瞬間、衝撃が走った。


「あ゛ッ──!?」


 リヴァロが俺の中に一気に押し入ってきたのだと気付く前に、俺の性器からは精液がほとばしっていた。じわじわと快感が追い付き、身体が火照り、鼓動が激しくなる。


「ぁ……あ……り、ヴぁろ……」
「王の命令でも、愛する人のお願いでもなんでもいいや……めちゃくちゃ気持ち良くしてあげますから」


 そう言ったリヴァロの目は今までになく鋭かった。蛇に睨まれた蛙とはこういうことなのだろうか。そう思うくらい迫力に気圧され、自らの唇を舐めて俺を見下ろすリヴァロを眺めるしかできなかった。
 リヴァロはギリギリまで性器を引き抜き、思い切り中へ突き入れ、それからゆっくりと俺のイイ部分を雁で当てて刺激を繰り返す。その度に背筋に大きな快感が走り、俺は呼吸すらままならなかった。


「ヒッぅあっ、アッ、またイク……そこばっか、だめ……ッ」
「ヤダ……ルービン様が女の子になるところ、いっぱい見たいもん」


 どうやら俺は眠れる獅子を起こしたらしい。
 エダムが時間だと呼びに来なければ失神させられていたと思うくらい、中で何度もイかされてしまった。

しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

別れようと彼氏に言ったら泣いて懇願された挙げ句めっちゃ尽くされた

翡翠飾
BL
「い、いやだ、いや……。捨てないでっ、お願いぃ……。な、何でも!何でもするっ!金なら出すしっ、えっと、あ、ぱ、パシリになるから!」 そう言って涙を流しながら足元にすがり付くαである彼氏、霜月慧弥。ノリで告白されノリで了承したこの付き合いに、βである榊原伊織は頃合いかと別れを切り出したが、慧弥は何故か未練があるらしい。 チャライケメンα(尽くし体質)×物静かβ(尽くされ体質)の話。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は無い ・悲しい過去🐜 ・話の流れが遅い ・作者が話の進行悩み過ぎてる

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜

飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。 でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。 しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。 秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。 美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。 秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

転生悪役令息、雌落ち回避で溺愛地獄!?義兄がラスボスです!

めがねあざらし
BL
人気BLゲーム『ノエル』の悪役令息リアムに転生した俺。 ゲームの中では「雌落ちエンド」しか用意されていない絶望的な未来が待っている。 兄の過剰な溺愛をかわしながらフラグを回避しようと奮闘する俺だが、いつしか兄の目に奇妙な影が──。 義兄の溺愛が執着へと変わり、ついには「ラスボス化」!? このままじゃゲームオーバー確定!?俺は義兄を救い、ハッピーエンドを迎えられるのか……。 ※タイトル変更(2024/11/27)

処理中です...