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【三章】人魔の王
七話*
しおりを挟む視線で犯されているような気分になって、中で動かずに留まっているウルダの性器を締め付けてしまう。
「んっ……ルーシャン、そんな、締めたら、動きたく、なる……っ」
「いいよ……動いて……ウルダの望むように……」
むしろ俺の身体はそれを期待している。俺の言葉に、ウルダは力強く頷いた。
「……しんどかったら、言って」
なんだかんだウルダも俺を気遣ってくれている。リヴァロの言葉がちゃんと届いている証拠だ。
リヴァロとウルダは、子犬と子猫がじゃれ合って経験を積んでいくような関係なのかもしれない。
ウルダはゆっくりと腰を引き、再び奥まで押し込んだ。それを繰り返し、少しずつ動作が速くなっていく。穿たれる度に俺の快感が引き出されていくのを感じた。
「あっ、はぁ、あ……んッ!」
「ふふ……いい声」
内壁がウルダに擦られる度に背中が仰け反るような激しい快感が走る。
この良さを知ってしまうと、知らなかった時の自分に戻る事はできない。甘ったるい自分の喘ぎ声がまるで他人事のように遠くで聞こえる。
気持ち良い、きもちいい、もっと、もっと欲しい。
「ひんッ、アッ、う……あぁ、はぁッ……うるだぁ」
「久し振り、だから、嬉しい?」
「ん……うれしぃ……きもち、いいっ……おいしい……ずっと、待ってた……ッ」
脳を通す事なく勝手に言葉が口から出ている。魔物化の影響は色濃く残っているのだ。
それでも全く思っていない事を言う訳ではない。ただ欲望に忠実なだけで害はないのだから良しとしよう。
「ルーシャン、もっと気持ち良くなれるだろ?」
「ぇ……リヴァロ……?」
リヴァロは俺の胸に顔を寄せ、乳首を甘噛みした。そのまま舌先で先端をくすぐられる。
「んひっ、やぁッ……りヴぁろ、あっ、だめ、そんな……ッ」
こんな小さな胸の先に触れられるだけで、挿入の刺激と連動した強い快感が襲って激しく腰が浮いた。あっけなく俺の性器からは精液が溢れ出してしまう。
性器に触れない射精はもう何度も経験しているが、ある程度理性が残る今の自分だと顔から火が出る思いだ。それなのに四人に作り替えられていく肉体を実感できて喜びすらもある。
乳首を弄るリヴァロの動きに俺の中はどんどん快感を拾って頭がおかしくなりそうだ。
「ッぁ……あぁ……ッ……なんで……?」
「乳首と後ろって繋がってるらしいぜ。まあ、ルーシャンは深く考えなくていいよ」
俺が眠っている間に勉強したのだろうか。リヴァロの胸への愛撫に迷いがない。魔術師なんて研究者の集まりだから性技を学びだすと恐ろしい事になりそうだ。
リヴァロが俺の胸から口を離し、今度は両手で左右の乳頭を力強くも丁寧に刺激する。
「ひゃあっ……ア、あっ、ぅうッ……ん、んあっ!」
中と乳首が繋がっているというリヴァロの言葉を実感するくらい、リヴァロの指の動きに合わせて、奥の快感が何倍にも膨れ上がる。気持ち良さを感じているのは俺だけではないようで、ウルダが切羽詰まった声を出した。
「はぁっ……すご、く、締まる、のに……ヌルヌル……もう、出る……ルーシャン、イくね……?」
「あぁ、んッ……だして、だして! いっぱい、ウルダの……ほし……ッ」
「ん……ぁ……ルーシャン……ッ好き……だいすき……っ──んん……ぅ!」
「はっ、あ、んッ……おれも、好き、すきだ……あぁ、アッ……!!」
好きだとハッキリと言葉にするだけで心も身体も満たされた。快感の強さだけでなく幸福感が凄かった。
「ぁ……すご……ウルダの、きてる……熱い……」
ドクドクと俺の魔核がウルダの魔力を直接受け取っているのがわかる。
ずっと感じていた空腹感が満たされていく。魔力が減るとお腹が空くというのは人間では起きない。だから魔力の配分には気を使うものなのだが、人魔の俺は空腹感のお陰で魔力の枯渇状況がわかりやすくて良いかもしれない。
ウルダが俺の唇に軽く口付け、性器を抜いた。随分あっさりしているなと思ったら、リヴァロも俺と同様の感想を持ったらしい。
「ウルダ、もういいのか? もっとしたがるかと思ってたけど」
「え? リヴァロがした後、またするし。交代した方が休憩できて、いっぱいできるでしょ? クワルク、回数、しても無駄じゃないって言ってたし」
そう言ったウルダは、子供のように純粋な笑顔をしていた。
いや、さすがにヤり過ぎはどうかと思うよ。それにこっちは二人としてる訳で二倍なんだぞ。
こんな時こそリヴァロが助け舟を出してくれるのかと思いきや『なるほど』の一言で終わってしまい、俺はどうなってしまうのかと不安になった。
しかし案の定とでもいうか、俺の身体は素直なもので若い二人の性器を求めるようにアナルが蠢くのを感じた。
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