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【一章】ルーシャン
三話* ウルダ+リヴァロ×ルーシャン
しおりを挟む実際問題、穢れも直接体内に注がれるし、接触面も増えるから願ったり叶ったりでは。アミュレットが無くなった今、穢れの吸収にセックスは最高効率だ。アリだな。
「この人間……本当に状況わかってるのかな」
「笑ってる……」
傍観しているクワルクとエダムがちょっと引いた声で言ってる。どうやら俺は『アリだな』の所でニヤけた顔をしていたらしく怖がられたみたい。二人には敬意の眼差しでしか見られた事がないからちょっとだけショックだ。というか状況なんて俺が誰よりわかってるわ。俺はクワルクとエダムに助けを求めた。
「できれば回数こなしたいから洗浄と潤滑をしっかりして欲しいんだけど。お前ら高名な魔術師なんだからそれくらいすぐできるだろ」
「ヤる気満々」
「ヤる気満々だな……」
悠長な事言ってないで本気で助けてくれ。ウルダが我を忘れたみたいに俺のケツの穴に性器をグリグリ押し当ててんの。痛い痛い。無理にねじ込まれたら大変なことになるから早く対処を。
すると背後からガブガブと俺の肩を噛んでいたリヴァロが、ウルダの額を指でつついた。
「ウルダ、待てって。壊すな」
「ぅ……? 壊れたら……治せば……?」
「……血まみれでガバガバになった穴に突っ込みたくねーからそこ代われ」
「ムゥ……じゃあ……これで、どう……?」
ウルダが渋々といった様子で俺のアナルに指先で触れた。あ、完璧。お腹もスッキリしたし、なんかぬるっとした液体が伝ってる感触がある。さすが我が優秀な臣下だ。俺はウルダに微笑み許可を出した。
「ウルダ、偉いぞ。これなら問題ないだろう。もう好きにしていいからな」
「ほんとう? ルーシャン……もうココに……入っていい……?」
「ああ。数百年ぶりの欲だろう。好きなだけ吐き出すがいい」
俺がそう言うと赤子が笑うみたいにウルダは破顔した。こんなに表情筋が動く奴だったんだな。ウルダは嬉しそうに再び性器を俺に押し当て、遠慮なく貫いた。
「……いっ……あ、ぐ……う、うッんんっ」
「ん……ルーシャン……ッ」
荒々しく、獣のような行為だ。一気にウルダのそれは奥にまで入ってきた。さすがに最低限の処置だけだからキツイ。切れたかな。いや、大丈夫そう。体が真っ二つに裂けてしまいそうな衝撃だが、継続的な痛みはないようだ。なんとかなった、はず。
「あっ、う……はぁ、ルー、シャン……きもちい……きもちぃ……よ……」
「くっ……う……う、ん……ッ」
内臓をかき回されているみたいで正直辛さしかないが、自分の要望を伝えたりするのが苦手だったウルダが求める事は何でもしてやりたい。こいつに性欲ってあったんだな、という感動すら覚えた。
気持ち良さそうに腰を振るウルダにあてられたのか、リヴァロは襲い来る性欲に耐える様に俺の肩に歯を立てた。さっきからそこ滅茶苦茶痛いんですけど。絶対血出てるだろ。せっかく二人にヤる気があるならもっと効率的にいこう。
「リ、ヴァロは……ッ……こっち……を、使え」
「は……?」
俺は顔を横に向け、口を開けて挑発するように舌を出して見せた。口を使えと言っている事が理解できただろう。息がかかる程近い距離にいるリヴァロがゴクリと唾を飲むのがわかった。もう一押しだろうか。
「せっかく、使える穴が……ッ……上にもあるんだ……使わないと……アッ……勿体無い、だろ?」
少し迷っていたようだが、リヴァロが俺の腕の拘束を解いた。そうだそれでいい。リヴァロが腰に纏った布を取り払えば、興奮で限界まで張り詰めた性器が姿を現した。俺は二人の性器が人間のままで良かったなんてどうでもいい事を考えていた。いや、どうでも良くはないな。おかしな形だったりデカ過ぎたら死活問題だ。
リヴァロは暴走しようとする欲と無意識下の自制心が戦っているのか動けずにいる。魔物になってまで我慢しなくていいのに。本当に俺の臣下は真面目過ぎる。
「ホラ……リヴァロも……我慢、してないで……さっさと使え」
俺がそう言って口を開くと、リヴァロは複雑な表情をしながらもゆっくりと昂ぶりを口内に押し込んだ。一瞬何かを恐れたように引き抜こうとしたが、快楽に抗えなかったのかまた奥に進み、そのまま腰を前後するのを止める事はなかった。
「んっ……ん、ん……ぐ……ぅ……ッ」
「あー……くそ、めちゃくちゃ気持ちいいじゃん……」
「んぐっ……ん゛ッんっ……!」
快楽に溺れたように俺の髪を掴んで喉の奥にまで性器を出し入れするリヴァロ。喉を突かれる度に苦しくて涙目になるが、お前達への償いになるのならこれくらい喜んで受け入れる。
「はは……ははは……サイコー……もっと締めてよ、それくらいできるっしょ?」
「ふ……ぅぐ……ん、ん、んぅ……」
「んっ……アハッ……いいね、その調子……ふふ……これは使えるなぁ……」
恍惚の混ざるリヴァロの声が楽しそうで何よりだ。もし俺の事を思い出したら『我が王になんてことを』とか言って自害しそうで怖いからずっと忘れてて欲しいな。
「ルーシャン……ルーシャンっ……出る……出して、いい……?」
下を穿っているウルダの動きが激しくなった。俺の腰を掴む力が強くなり、絶頂が近いと伝わってくる。俺は口にも性器が詰まっていて返事ができない。返事代わりに下腹部に力を入れて締めるくらいの意思表示が精一杯だ。それでもウルダには伝わったようで、無邪気に笑う声が聞こえた。
「アハッ……ふふ……ルーシャン……ルー……ふあ、ア、あッ……はぁ、イく……ッん──!」
「んっ、ふ、は……むぐっ……ん゛……んぅ……ッ」
たっぷり俺の中に精子を出し切ったウルダは満足気に息を吐いた。睡眠欲も戻っているのか、目がトロンとして眠そうにしているのがまた赤子のようで可愛かった。
ウルダの行為が終わったと同時にズルリと俺の口からリヴァロの性器が抜かれた。
「ウルダ、退け。俺もそっち使うし」
「……わかった」
名残惜しそうにウルダは俺の中から出ていった。間髪入れず脚を開かされて既に限界間近だったリヴァロの欲望が埋め込まれる。
「んんぅ……ふっ……う、んッ」
「はっ……あ……キッツ……もっと力抜いてよ」
難しい事を言う。むしろ処女のキツさをもっと喜ぶべきだと思うぞ。できる限り頑張ってみるけどさぁ。苦しさで浅くなりがちな呼吸をなるべく深くして力を抜くように努力すると、リヴァロがゆるゆると中を行き来し始めた。
「ふふ、くはっ……才能ありそうだねぇ」
「あっ……あ゛、ぁ、はぁっ……あ……」
すぐにガツガツと乱暴に腰を叩きつけ、俺の体が激しく揺さぶられる。後頭部を床にぶつけたくないという理由もあるが、なるべく接触面を増やしたくてリヴァロの背に腕を回そうとした。しかし、突然俺の両腕は誰かによって頭上に纏められて床に押さえつけられてしまう。俺の視界には赤い髪が見えた。
「……ッエダム……?」
「なんでかなぁ……なんか、良くない気がするんだよねぇ」
そういえばエダムは昔から勘が鋭かった。勘に加えてエダムの冷静な判断力によって何度助けられた事か。だが、俺は手で何か術を使っている訳ではない。残念だったな。お前が俺の手首を掴んでいるだけでも穢れを吸収できるんだ。エダムの穢れ、ゲットだぜ。お前の性欲も目覚めさせてやるから覚悟しろよ。
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