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【番外編】本編小話
二話 ユタカとリズ様ラブホテルで盛り上がる*
しおりを挟む「…………ッ……ぅ、ん……ゆた、かぁ……」
「リズ様……リズ様……ッ」
はい。駄目でした。
ラブホの一室に入った時点で俺の理性は弾け飛び、部屋を見てまわる余裕など無く即ベッドインしてしまった。
普段と違う服のリズ様というだけで興奮してしまったのだから仕方ない。
◇◆◇
自室での着替えから戻ったリズ様は、白のシャツに黒のジャケットとパンツを合わせたシンプルな服装になった。
体のラインが出ると普段以上に男性的で格好良い。
髪は緩く縛っていて、ラフな印象になっている。
特別な装飾が無いからこそリズ様自身の美しさが際立っていて眩しい。
よくよく考えてみれば、異世界の存在が地球の服装をするだけで十分コスプレと言える。
ファンタジー風なローブを着ている事が多いリズ様が洋服になっただけで特別感がある。
結婚式でのタキシード姿も興奮したもんな。
特殊な物を用意しなくても良かったのだ。
そんな言い訳を心の中でしつつ、密室になった瞬間にリズ様を抱き上げてベッドに運んでいた。
自宅ではなくて『そういう事をするための空間』というのは普段よりも人を大胆にさせる効果があるみたいだ。
大義名分の大切さが身に沁みた。
「ユタカ……?」
無言で覆いかぶさってくる俺にリズ様が声を掛ける。
しかしその表情は既に行為を期待した熱を帯びていた。
俺は呼吸を奪うくらい激しく唇を貪る。
「ンッ……ん…………ふ……ん、ぅ!」
舌を絡め合いながら、俺はリズ様のシャツの下に手を滑り込ませる。
乳首を摘まんで少し力を籠めるだけでリズ様はビクリと小さく身体を跳ねさせた。
どんどん敏感になっていく肉体が俺だけのものだと思うと精神も満たされる。
「リズ様、胸触ってるだけでもう腰が動いてますね」
「……ッ、あ……」
留め具を外してパンツをずり下げると、下着のビキニから興奮の証が大きくはみ出している。
俺は先端を咥え、溢れるカウパーを吸い取りながら細身のパンツをリズ様の脚から抜き取った。
「えっ」
そのまま下着に手を掛けたのだが、後ろに布がなくて紐のようなパーツしか無い事に気付いて俺は顔を上げた。
前を見ただけではわからなかったが、リズ様の膝を開けば尻が丸見えだ。
これがジョックストラップだと直ぐに思い至った。
色々なスポーツを試していた俺も何度か着た事はある。あるからこそ、こんなに性的な物だったかと混乱した。
「ふふ……驚いたようだな」
「めっちゃ驚きました」
俺の反応にリズ様が嬉しそうに笑った。
「来る前からしたいと思っていたのだ。早くユタカを受け入れられる準備をしておくに越した事はない」
着替えの時点からすぐにできる下着を選んでいたという事実に鼻血が出そうだ。
リズ様は妖艶な笑みを浮かべて俺の股間をいやらしく撫でた。
ガチガチになっている形を指で確かめられた刺激で一気に俺の全身に熱がともる。
「リズ様……!」
俺はリズ様の脚を大きく開き、濡れそぼった後ろに指を差し込んだ。
「はっ……ぁ……」
「もうぐちょぐちょですね……そんなに欲しかった?」
「ん……ッ」
リズ様は熱い息を吐きながら弱々しく頷いた。
中を指で掻き回して拡げながら、俺は性器を取り出す。
当然ながら俺に余裕なんか無くて、指を抜いてすぐに亀頭を濡れたリズ様の中心に押し当てる。
先端が触れるだけでリズ様のそこが吸い付いてくるのがわかる。
「こっちでもキスしてるみたいですね」
「……ッ、ぁ…………」
わざと挿入せずにぬちぬちと入口を刺激すると、リズ様の長い脚が俺の背中に絡みついた。
だいしゅきホールドってやつだ。結構重くて驚いてしまう。
「うわっ」
「私は……待てなどできぬぞ」
「いてて」
拗ねたように俺の首に甘く噛み付いてくるリズ様が可愛い。
こんなにも求められて何もしないのは男が廃るというものだ。
「はは……俺も、もう限界です。すみませんでした」
焦らした事を謝りながら、リズ様の顔中にキスをする。
それからゆっくりと腰を進めると、熱い肉壁が俺の性器にギュッと絡みついて来た。
「はぁっ…………ん……ぅ……」
眉間に皺を寄せて苦しそうな表情をするリズ様だが、捲れたシャツから見えるヘソの下の淫紋に光が灯る。
中で感じているのをもっと見たくて、奥を数度深く突いた。
「────ッぅ……!!」
「気持ち良い……?」
フワフワと点滅を見せる淫紋でもわかっているけど、リズ様に直接聞いてしまう。
リズ様は潤んだ目をしながら俺の耳元に口を寄せた。
「……もっと……激しく」
「仰せのままに」
もう俺もリズ様の中で出したい。
リズ様の手を取って恋人繋ぎさせてもらうと、ギュッと握り返してくれる。
ああもう。リズ様が好きだという気持ちが抑えきれない。
深くキスを交わしてから、俺は遠慮なくリズ様の最奥に欲望を突き立てた。
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