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二章 レベル50までの道のり
16 2度目のお花見
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そして、お花見の前日。
お花見の準備はいいのだが、寮の庭でどんちゃん騒ぎはいかがなものか…。去年より人数が増えているし、なんやかんやで、人気者の集まりなので、寮というより学園全体のイベントというレベルで人が集まっていた。明日なのに、すごいな。
俺は急いで強くなりたくて、ドワじぃの元へ出かけていたのだが、中に混ざりにくく、ひとまず部屋に行こうと寮に入る。
「やはり今年もするのですね…」
すると、寮の庭なので、寮を総合的に任されているタナートさんがあまりの人数にげんなりしていた。
「あははは…すみません」
「いえ、いいのですよ。賑やかで何よりです」
「タナートもきたら?」
「いいえ、遠慮しておきます。楽しんでらしてください」
明日と言うことで興奮しているシュヴァにまで、タナートさんは笑顔で返していた。
気を使って笑ってくれてるけど、やっぱり迷惑なんだろうなぁ…。笑顔引きつってるし、本当に申し訳ない。
部屋に入ると、双子もちょうどいた。タナートさんも困ってたし、クレーム入れとくか…。
「レオ兄様、シオ兄様…人数考えて計画してくれ。あふれてる」
きっと主催である双子に抗議する。なんだか、巻き込まれるのも面倒なので、明日は俺、部屋にこもろうかとすら思う。
「僕らが呼んだのはリディアとシュヴァだけだよ!」
シオ兄様が不満そうな顔をする。嘘つけ。後、いくら貸し切りの最上階だからってリディア呼びするのはそろそろ控えてほしい。
「じゃぁなんだよこの人数」
「それがね。今年もやりたいねって話しを教室でしてたら…なんか大きくなってて…」
あちゃ…。有名人って辛いんですね。
「リディアを呼んだから、勝手にルイ達は来るかなって、去年と同じ数の椅子を朝から準備したんだけど…」
部屋の窓から庭辺りを見渡すと、中心に去年同様に椅子と机があった。きっとあれが双子が用意したものだろう。そして、それらから少し離れたところに、所狭しとギチギチに椅子や机が並んでいる。しかし、それでも足りなかったのか、何人かは立ったまま中心を眺めている。
「もしかしなくても、あれ?」
俺が窓から中心を指すと双子は頷く。確かに、ツバキにもルイにも声をかけたし、ツバキがマリとフィラに声をかけると言っていたので、去年と同じ感じにはなると思っていたが…。
「僕らもびっくりしているんだよ」
双子が弱気なのは珍しい。どうかしたのだろうか?
「これって…僕達主催?」
「うん。間違いなく」
嫌そうな顔をされても…。ここでコンコンっとノックが聞こえる。
「はーい」
俺が返事をすると、ガチャっと音を立ててツバキが入ってきた。
「どうかした?」
「明日マローネも招待した事をお伝えし忘れたのですが…明日ですよね?」
ツバキも外の様子を見たのだろう不思議そうにしている。
「そのはずなんだけど…」
カクカクシカジカ…。
「なるほど、外の騒ぎはそれで…。外の方々は明日だと知っていますの?」
そんなの当たり前だろう。
「「あっ」」
「え?」
「いゃぁ…教室では今週ぐらいとしか言ってないはずなんだよね」
「外の準備で勘違いしてるかも?」
うわぁ…。でも、約束してないし…。うん。
「…レオ兄様。ちょっと話ししてきて」
「わかったよ!」
指名された事は嬉しかったのか、ルンルンで外に出ていった。
「なんで僕じゃないのさー」
シオ兄様は…ほら…あれだから。ね。
「あら、皆様どこかに行くようですわね」
レオ兄様が下にいつた後、窓辺を見ると、散り散りに人がいなくなっていった。何を言ったんだろう。
「ただいま」
「おかえり。何言ったの?」
「別に。皆さんお花見ですか?って聞いただけ」
「それだけ?」
「あ、後は僕も明日家族だけでする予定ですよって言っといたから僕達とは無関係になったはずだし、明日は静かになりそうだよね」
嬉しそうなレオ兄様に窓の外を見るようにすすめる。
「えっ…。これってもしかして…」
「うん」
確実に明日も騒がしくなりそうだった。
もちろん時間は伝えてないため、朝からすごい人だった。そこまでお花見シーンが見たいのだろうか?
「僕とマリとルイでお菓子とかお茶とか用意しとくから」
双子は昨日で開き直ったのか、そう言って、レオ兄様は朝早くから出ていってしまった。昨日の通り外はすごい人である。ある意味ちょっとしたお祭りだな。
「まだ?」
シュヴァは早く行きたいようで、せかしてくる。
「だって行きたくないじゃん」
「お菓子! 肉!」
「食べることだけかよ。はいはい。」
とりあえずラフな格好に着替えて、外に出ると、モーゼの気分だった。席まで道を開けてくれるのである。もちろんシュヴァにだろうが、気持ちいい。
「一緒に出てきて良かった」
「何が?」
「いや、何でもない」
俺達が席の前まで来ると、すでにフゥリールが座っていた。
「ヴァイス先輩!」
本当に来たのか。それにしても日付とか教えてないのだが…。
「よくわかったな」
「そこはまぁ、天才ですから?」
絶対違うだろ。シュヴァは不機嫌になっている。
「呼んでない」
「ヴァイス先輩に会いに来たので貴方に言われたくありません」
いや、集まりの一員だから言っても良いと思うのだが…きっと帰らないのだろう。椅子足りるかな…?
そこにツバキとマローネ様も来た。
「やぁ! 今日は呼んでくれてありがとう」
「お越しいただき、ありがとうございますが、呼んだのは姉様ですので」
「年々僕に対してだけ酷くない?」
きっと気のせいだろう。とりあえず席に座る。俺の隣はフゥリールとヴァイスが占拠し、バチバチやっている。
「あーずるい! ヴァイスの隣は僕達の予定だったのに」
「どいてくれてもいいのですよ?」
双子とフィラとマリが料理を運んできてくれた。
「あれ? ルイは?」
「今からお茶持ってくるよ」
大丈夫かな? と入り口を見ると、学園での有名所がそばにいないのでモーゼができないのにルイはスイスイ進んでいる。やっと開けたところに出て、こちらを見た。すると足が止まる。そんなルイを見て、意外にもマローネ様が席を立った。
そう言えば、ルイはマローネ様の屋敷に行きたがらなくて、マローネ様と会うのは初めてだな。
「兄様…。」
マローネ様の口から出た言葉だった。
『えっ?』
その席にいた全員が驚愕する。言われた本人のルイはスタスタとこちらに歩いてくると、ニコッと笑顔を向けた。
「なんのことでしょうか?」
「兄様…僕です。マローネです」
そう言えば最初会った時に兄がいるって言ってたな。それが…ルイ?
「人違いでしょう。僕の弟はここにいるマリとフィラだけですので」
ルイのきっぱりとした拒絶にマローネ様は泣きそうになっていた。実はあの後マローネ様の兄が気になり調べた。しかし、マローネ様に兄はいなかった。つまり無かった事にされたのだろう。ルイが本当に兄弟だったとしても認める事は無いだろう。そんなルイの雰囲気や、周りの目に気づいたのだろうか。
「すみません。兄の様にしたっていた人に似ていたもので」
と、謝っていた。周りは王に子供が2人とは聞いたことないぞっとざわざわしめいたがマローネ様のこの言葉に、何だ本当の兄弟じゃなくて他人か。さらにその人とも別人かと落ち着いている。
しかし、俺達だけは余韻を残していた。
まって、ルイが王の息子?
…俺の前世の妹の好みは金髪のザ・王子だった。つまり…。
「お茶が冷めてしまいます」
そうして、納得していないマローネ様と、困惑した俺達。俺に至っては疑惑のお花見会が始まった。
お花見の準備はいいのだが、寮の庭でどんちゃん騒ぎはいかがなものか…。去年より人数が増えているし、なんやかんやで、人気者の集まりなので、寮というより学園全体のイベントというレベルで人が集まっていた。明日なのに、すごいな。
俺は急いで強くなりたくて、ドワじぃの元へ出かけていたのだが、中に混ざりにくく、ひとまず部屋に行こうと寮に入る。
「やはり今年もするのですね…」
すると、寮の庭なので、寮を総合的に任されているタナートさんがあまりの人数にげんなりしていた。
「あははは…すみません」
「いえ、いいのですよ。賑やかで何よりです」
「タナートもきたら?」
「いいえ、遠慮しておきます。楽しんでらしてください」
明日と言うことで興奮しているシュヴァにまで、タナートさんは笑顔で返していた。
気を使って笑ってくれてるけど、やっぱり迷惑なんだろうなぁ…。笑顔引きつってるし、本当に申し訳ない。
部屋に入ると、双子もちょうどいた。タナートさんも困ってたし、クレーム入れとくか…。
「レオ兄様、シオ兄様…人数考えて計画してくれ。あふれてる」
きっと主催である双子に抗議する。なんだか、巻き込まれるのも面倒なので、明日は俺、部屋にこもろうかとすら思う。
「僕らが呼んだのはリディアとシュヴァだけだよ!」
シオ兄様が不満そうな顔をする。嘘つけ。後、いくら貸し切りの最上階だからってリディア呼びするのはそろそろ控えてほしい。
「じゃぁなんだよこの人数」
「それがね。今年もやりたいねって話しを教室でしてたら…なんか大きくなってて…」
あちゃ…。有名人って辛いんですね。
「リディアを呼んだから、勝手にルイ達は来るかなって、去年と同じ数の椅子を朝から準備したんだけど…」
部屋の窓から庭辺りを見渡すと、中心に去年同様に椅子と机があった。きっとあれが双子が用意したものだろう。そして、それらから少し離れたところに、所狭しとギチギチに椅子や机が並んでいる。しかし、それでも足りなかったのか、何人かは立ったまま中心を眺めている。
「もしかしなくても、あれ?」
俺が窓から中心を指すと双子は頷く。確かに、ツバキにもルイにも声をかけたし、ツバキがマリとフィラに声をかけると言っていたので、去年と同じ感じにはなると思っていたが…。
「僕らもびっくりしているんだよ」
双子が弱気なのは珍しい。どうかしたのだろうか?
「これって…僕達主催?」
「うん。間違いなく」
嫌そうな顔をされても…。ここでコンコンっとノックが聞こえる。
「はーい」
俺が返事をすると、ガチャっと音を立ててツバキが入ってきた。
「どうかした?」
「明日マローネも招待した事をお伝えし忘れたのですが…明日ですよね?」
ツバキも外の様子を見たのだろう不思議そうにしている。
「そのはずなんだけど…」
カクカクシカジカ…。
「なるほど、外の騒ぎはそれで…。外の方々は明日だと知っていますの?」
そんなの当たり前だろう。
「「あっ」」
「え?」
「いゃぁ…教室では今週ぐらいとしか言ってないはずなんだよね」
「外の準備で勘違いしてるかも?」
うわぁ…。でも、約束してないし…。うん。
「…レオ兄様。ちょっと話ししてきて」
「わかったよ!」
指名された事は嬉しかったのか、ルンルンで外に出ていった。
「なんで僕じゃないのさー」
シオ兄様は…ほら…あれだから。ね。
「あら、皆様どこかに行くようですわね」
レオ兄様が下にいつた後、窓辺を見ると、散り散りに人がいなくなっていった。何を言ったんだろう。
「ただいま」
「おかえり。何言ったの?」
「別に。皆さんお花見ですか?って聞いただけ」
「それだけ?」
「あ、後は僕も明日家族だけでする予定ですよって言っといたから僕達とは無関係になったはずだし、明日は静かになりそうだよね」
嬉しそうなレオ兄様に窓の外を見るようにすすめる。
「えっ…。これってもしかして…」
「うん」
確実に明日も騒がしくなりそうだった。
もちろん時間は伝えてないため、朝からすごい人だった。そこまでお花見シーンが見たいのだろうか?
「僕とマリとルイでお菓子とかお茶とか用意しとくから」
双子は昨日で開き直ったのか、そう言って、レオ兄様は朝早くから出ていってしまった。昨日の通り外はすごい人である。ある意味ちょっとしたお祭りだな。
「まだ?」
シュヴァは早く行きたいようで、せかしてくる。
「だって行きたくないじゃん」
「お菓子! 肉!」
「食べることだけかよ。はいはい。」
とりあえずラフな格好に着替えて、外に出ると、モーゼの気分だった。席まで道を開けてくれるのである。もちろんシュヴァにだろうが、気持ちいい。
「一緒に出てきて良かった」
「何が?」
「いや、何でもない」
俺達が席の前まで来ると、すでにフゥリールが座っていた。
「ヴァイス先輩!」
本当に来たのか。それにしても日付とか教えてないのだが…。
「よくわかったな」
「そこはまぁ、天才ですから?」
絶対違うだろ。シュヴァは不機嫌になっている。
「呼んでない」
「ヴァイス先輩に会いに来たので貴方に言われたくありません」
いや、集まりの一員だから言っても良いと思うのだが…きっと帰らないのだろう。椅子足りるかな…?
そこにツバキとマローネ様も来た。
「やぁ! 今日は呼んでくれてありがとう」
「お越しいただき、ありがとうございますが、呼んだのは姉様ですので」
「年々僕に対してだけ酷くない?」
きっと気のせいだろう。とりあえず席に座る。俺の隣はフゥリールとヴァイスが占拠し、バチバチやっている。
「あーずるい! ヴァイスの隣は僕達の予定だったのに」
「どいてくれてもいいのですよ?」
双子とフィラとマリが料理を運んできてくれた。
「あれ? ルイは?」
「今からお茶持ってくるよ」
大丈夫かな? と入り口を見ると、学園での有名所がそばにいないのでモーゼができないのにルイはスイスイ進んでいる。やっと開けたところに出て、こちらを見た。すると足が止まる。そんなルイを見て、意外にもマローネ様が席を立った。
そう言えば、ルイはマローネ様の屋敷に行きたがらなくて、マローネ様と会うのは初めてだな。
「兄様…。」
マローネ様の口から出た言葉だった。
『えっ?』
その席にいた全員が驚愕する。言われた本人のルイはスタスタとこちらに歩いてくると、ニコッと笑顔を向けた。
「なんのことでしょうか?」
「兄様…僕です。マローネです」
そう言えば最初会った時に兄がいるって言ってたな。それが…ルイ?
「人違いでしょう。僕の弟はここにいるマリとフィラだけですので」
ルイのきっぱりとした拒絶にマローネ様は泣きそうになっていた。実はあの後マローネ様の兄が気になり調べた。しかし、マローネ様に兄はいなかった。つまり無かった事にされたのだろう。ルイが本当に兄弟だったとしても認める事は無いだろう。そんなルイの雰囲気や、周りの目に気づいたのだろうか。
「すみません。兄の様にしたっていた人に似ていたもので」
と、謝っていた。周りは王に子供が2人とは聞いたことないぞっとざわざわしめいたがマローネ様のこの言葉に、何だ本当の兄弟じゃなくて他人か。さらにその人とも別人かと落ち着いている。
しかし、俺達だけは余韻を残していた。
まって、ルイが王の息子?
…俺の前世の妹の好みは金髪のザ・王子だった。つまり…。
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