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1.5章 それぞれの思いと3年の月日
シュヴァ編 2年
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「お前、またでかくなってないか?」
俺の相棒から言われたひと言だった。
「あ?普通だろ」
「いやいや、最近馬よりデカイって噂になってるぞ」
確かに、昔はヴァイスの膝に乗れるサイズだったのだが、今では逆転していて、ヴァイスが俺に乗ってくるようになっていた。
乗るのはいいのだが、ダイブからの顔面擦りつけてスーハースーハーしてくる謎な行為は辞めてほしい。俺はヴァイスの事が誰よりも好きだが、あの行為だけは嫌いだ。
「だいたいなぁ…くどくど」
始まってしまった。お説教タイムである。俺は水や、火などの魔法より闇魔法が得意なので、影に潜ったり影を使って分身したりできるのだが、欠点があり、自分より小さいものには入れない。その為、昔と違いヴァイスの影に入れなくなってしまった。そこで、街中を堂々と歩くようになった。
しかも、魔力が年々増え、人型の調整が難しくなったせいで、獣型で堂々としているのである。当然、街は大騒ぎになった。それ以来時々お説教タイムが入る。
聞きたくないので耳を下向きにし、外の方に向ける。
「てめっ聞いてないだろ」
「ガウガウ~」
僕は獣です人間の言葉わかんなーいとアピールしてみると、すごく怒った顔をされた。
「あ~であった当初。3年前は可愛かったのに、なんでこう育ったかなぁー? しかも、最近俺置いていくし」
俺達は3年前、初めてあった時、俺の母から魔法を受け、離れると死ぬ、ヴァイスが怪我をすると俺に来ると言う理不尽な環境にあった。
それが解けたのが今から1年と半年前。つまり、俺達が出会ってから1年とちょっとしたときである。
「み、見つけた」
ヴァイスが母を見つけたときである。ちなみに母はヴァイスの事が好きすぎて、屋敷のメイドに潜伏していた。俺は、母がベット直しの時とかにこっそりヴァイスの髪の毛採取とかをしていたのに気づいていたが、母と会えるのが嬉しくて黙っていた。
しかし、とうとうバレたようである。
「ダリア! お前クビ」
「嫌ですわ~」
秒で断る母を清々しいとさえ思った。
「絶対、嫌ですわ~何度だって潜入してやるんだから~ それに、私いい仕事したと思いますのよ?」
母はちらっとヴァイスの弓に目をやる。
「そ、れ、無償だったでしょう? 知ってますのよ。嬉しくて一緒に寝てることも、鍛冶屋のドワーフに言われて毎日別の食材狩ってることも私知ってますのよ?」
その時、母にすべてげろっていたのは俺である。今思えば本当に申し訳ない。
「ちっ 仕方ねぇな。1つ条件がある」
「なんですの?」
「これ解け」
そうやって、ヴァイスは母のマークであるダリアの花が描かれている首を差し出した。それで、こうして今もヴァイスの隣でお茶を母が入れているのだ。
あの時、俺は魔法が消えたとき、寂しく思った。例え俺にとって悪い魔法でもなんだか繋がれている気がして嬉しかったのだとその時気づいた。相棒だって言われたのが消える気がしたのだ。
まぁ、そのせいで次の日勝手に契約の魔法をかけたのだけど。1つは同じ、ヴァイスの傷を請け負う魔法。
あとは…お互い離れても戻ってこれるような魔法。
そして、補い合う魔法。お互いが、足りないものをお互いが補う魔法だ。
まさかコレのせいで、俺の魔力がゴリゴリに強化されるとは思って無かったが、ヴァイスが魔力0な事で、俺が魔法面を頑張ることになったのだ。なんなら、ヴァイスは俺の魔力を勝手に使えると思うのだが、多分まだ気づいていないだろう。
俺はボンッと人型になり、自分の手を確認する。そこには半分のハートがある。その事に安心し、今日も平和だなぁと眠ることにした。横でヴァイスが「なんだよ急に」やら「ねるなー」やら叫んでいたが、聞こえないふりをする。
最近は1人で、人型で長くいるための、他の魔法を使う修行しつつモンスター狩りをしているので疲れているのである。もちろん、未だにりんごやらみかんやらを狩ってるヴァイスには口が避けても言えないけど。
「ふふふっすごいだろ~」
俺は夢の中でヴァイスに修行の成果を見せ褒めてもらっていた。なぜだか、リアルに撫でられているようで気持ちいい。
「たくっ、仕方ねぇなぁ」
本当は現実でも、ヴァイスがなでてくれていたのだが、寝ていた俺は知らないことである。
俺の相棒から言われたひと言だった。
「あ?普通だろ」
「いやいや、最近馬よりデカイって噂になってるぞ」
確かに、昔はヴァイスの膝に乗れるサイズだったのだが、今では逆転していて、ヴァイスが俺に乗ってくるようになっていた。
乗るのはいいのだが、ダイブからの顔面擦りつけてスーハースーハーしてくる謎な行為は辞めてほしい。俺はヴァイスの事が誰よりも好きだが、あの行為だけは嫌いだ。
「だいたいなぁ…くどくど」
始まってしまった。お説教タイムである。俺は水や、火などの魔法より闇魔法が得意なので、影に潜ったり影を使って分身したりできるのだが、欠点があり、自分より小さいものには入れない。その為、昔と違いヴァイスの影に入れなくなってしまった。そこで、街中を堂々と歩くようになった。
しかも、魔力が年々増え、人型の調整が難しくなったせいで、獣型で堂々としているのである。当然、街は大騒ぎになった。それ以来時々お説教タイムが入る。
聞きたくないので耳を下向きにし、外の方に向ける。
「てめっ聞いてないだろ」
「ガウガウ~」
僕は獣です人間の言葉わかんなーいとアピールしてみると、すごく怒った顔をされた。
「あ~であった当初。3年前は可愛かったのに、なんでこう育ったかなぁー? しかも、最近俺置いていくし」
俺達は3年前、初めてあった時、俺の母から魔法を受け、離れると死ぬ、ヴァイスが怪我をすると俺に来ると言う理不尽な環境にあった。
それが解けたのが今から1年と半年前。つまり、俺達が出会ってから1年とちょっとしたときである。
「み、見つけた」
ヴァイスが母を見つけたときである。ちなみに母はヴァイスの事が好きすぎて、屋敷のメイドに潜伏していた。俺は、母がベット直しの時とかにこっそりヴァイスの髪の毛採取とかをしていたのに気づいていたが、母と会えるのが嬉しくて黙っていた。
しかし、とうとうバレたようである。
「ダリア! お前クビ」
「嫌ですわ~」
秒で断る母を清々しいとさえ思った。
「絶対、嫌ですわ~何度だって潜入してやるんだから~ それに、私いい仕事したと思いますのよ?」
母はちらっとヴァイスの弓に目をやる。
「そ、れ、無償だったでしょう? 知ってますのよ。嬉しくて一緒に寝てることも、鍛冶屋のドワーフに言われて毎日別の食材狩ってることも私知ってますのよ?」
その時、母にすべてげろっていたのは俺である。今思えば本当に申し訳ない。
「ちっ 仕方ねぇな。1つ条件がある」
「なんですの?」
「これ解け」
そうやって、ヴァイスは母のマークであるダリアの花が描かれている首を差し出した。それで、こうして今もヴァイスの隣でお茶を母が入れているのだ。
あの時、俺は魔法が消えたとき、寂しく思った。例え俺にとって悪い魔法でもなんだか繋がれている気がして嬉しかったのだとその時気づいた。相棒だって言われたのが消える気がしたのだ。
まぁ、そのせいで次の日勝手に契約の魔法をかけたのだけど。1つは同じ、ヴァイスの傷を請け負う魔法。
あとは…お互い離れても戻ってこれるような魔法。
そして、補い合う魔法。お互いが、足りないものをお互いが補う魔法だ。
まさかコレのせいで、俺の魔力がゴリゴリに強化されるとは思って無かったが、ヴァイスが魔力0な事で、俺が魔法面を頑張ることになったのだ。なんなら、ヴァイスは俺の魔力を勝手に使えると思うのだが、多分まだ気づいていないだろう。
俺はボンッと人型になり、自分の手を確認する。そこには半分のハートがある。その事に安心し、今日も平和だなぁと眠ることにした。横でヴァイスが「なんだよ急に」やら「ねるなー」やら叫んでいたが、聞こえないふりをする。
最近は1人で、人型で長くいるための、他の魔法を使う修行しつつモンスター狩りをしているので疲れているのである。もちろん、未だにりんごやらみかんやらを狩ってるヴァイスには口が避けても言えないけど。
「ふふふっすごいだろ~」
俺は夢の中でヴァイスに修行の成果を見せ褒めてもらっていた。なぜだか、リアルに撫でられているようで気持ちいい。
「たくっ、仕方ねぇなぁ」
本当は現実でも、ヴァイスがなでてくれていたのだが、寝ていた俺は知らないことである。
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