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魔人討伐隊へ入隊
大切な話がある
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30年前日本に人食いの魔人が現れたと、世が大混乱に見舞われたらしい
その時俺はまだうまれていなかったから聞いた話だけど
でもまぁ、その混乱は今も収まることを知らない
それも当然だろう日に日に増え続ける被害者の数
人口激減だ
決して裕福とは言えないがとても大切に育ててもらえたし、大きな怪我もなくこの12年間を過ごしてきた
なのに、目の前の父が何やらおかしいことを言っている
お前しかこの世界は救えないとか
特別な力がお前には受け継がれてるとか
どこのファンタジー小説だよ
そんな力俺にあったら今頃日本の救世主だから俺
「だから爽悟お前には、『魔討隊』に入隊してもらう」
「はぁ?!話が飛躍しすぎだよ!だからってなんだよ!魔討隊って何か知ってて言ってるの?俺に死ねと?!」
「違う爽悟は死なない。死なせない。ずっと黙っていたが、俺は魔討隊に入っていた」
「えっ?父さん魔討隊員だったの?!なんで黙ってたんだよ!リストラ?父さん今無職だよね?というか、父さん魔討隊入ってんのになんでこんなにも俺の家は貧乏なんだよ!」
「競馬....当たったことないけど...」
もしかするといや、本当にうちの父さんは馬鹿だ大馬鹿者だ
魔討隊ってかなりの給料出るんだよ
命かけて戦うし、一般市民の為に頑張るからね
なのに、そのお金を競馬に使うって...意味分からないんだけど?!
一家の大黒柱だったし、父さんいなかったらご飯食べられてないのも事実だけどさ
「なんで父さんが魔討隊入ってるからって俺も入らなきゃならないの?」
「魔討隊は、どうやって魔人を倒すか知ってるか?」
「知らない」
「特別な素材でできた刀と銃で倒すんだよ。脳を完全に破壊するまで何度でも魔人は再生する。だから強力な技を出す必要がある。勿論なくても倒せるし、技を習得できない者もいるけど、あった方が勝率も上がるし怪我も少なくなる。そして、技は大まかに分けて10種類あってだな...」
「ちょっと!ちょっと!意味わからないんだけど?!」
言っている意味が全く持って理解できない!!
俺には無理だァ!!
それなのに父さんは何故わからないのか分からないという顔をしている
「まぁ、父さんはその10種類のうち『瀧水』という技を覚えたわけだ。その瀧水の中でも何個が種類があってだな、父さんは全て習得したわけだ!そこでそれをお前には受け継いでもらいたい。が、今のお前は筋肉のきの字もねぇひょろひょろだ。お前来月から中学生だよな?」
「うん」
「ので、お前には中高一貫校の花都里学園中等部に行ってもらう」
「花都里学園中等部??!ごめん何言ってんの?」
「お前もよく知ってる進学校だ。けどそこの教師の方はな現役の魔討隊員だ。直々に剣術や銃術を教えてもらえるぞ。もう話は通してある!だが、多分父さんはお前に直接瀧水を教えることは出来ない。だから、時期が来たら家の鍵付きの棚をこれで開けろ。」
分かったな?と念押ししてきた
分かった
どうやら俺に選択権は無いらしい
ツッコミどころは満載なんだが、どうせ言っても聞きたい答えは答えてくれないだろうな
家の鍵付きの棚
というのは、誰も開けたことないとかそう言う噂があると聞いたことがある
でもさっきの話を聞く限り、父さんはきっとここを開けたのだろう
瀧水についての何かが入ってるんだろうな....ハッ!
俺ったら何やる気出してんだよ!
別になんかすげぇー漫画的展開キター!とかそういうのじゃないからな!
というか、なんで父さんが直接教えてくれないんだよ
時期ってなんなんだよ....
因みにこの時の俺はかなり気持ちが高揚していた
ほんとになにかの主人公になれたようで嬉しかったのだ
しかし、そんな気持ちの俺と裏腹に父さんの気持ちは晴れずどこか暗い
それに俺は気づくことができなかったのだ
俺にこの話をした一週間後
父さんが山の中で変死体となって見つかった
その時俺はまだうまれていなかったから聞いた話だけど
でもまぁ、その混乱は今も収まることを知らない
それも当然だろう日に日に増え続ける被害者の数
人口激減だ
決して裕福とは言えないがとても大切に育ててもらえたし、大きな怪我もなくこの12年間を過ごしてきた
なのに、目の前の父が何やらおかしいことを言っている
お前しかこの世界は救えないとか
特別な力がお前には受け継がれてるとか
どこのファンタジー小説だよ
そんな力俺にあったら今頃日本の救世主だから俺
「だから爽悟お前には、『魔討隊』に入隊してもらう」
「はぁ?!話が飛躍しすぎだよ!だからってなんだよ!魔討隊って何か知ってて言ってるの?俺に死ねと?!」
「違う爽悟は死なない。死なせない。ずっと黙っていたが、俺は魔討隊に入っていた」
「えっ?父さん魔討隊員だったの?!なんで黙ってたんだよ!リストラ?父さん今無職だよね?というか、父さん魔討隊入ってんのになんでこんなにも俺の家は貧乏なんだよ!」
「競馬....当たったことないけど...」
もしかするといや、本当にうちの父さんは馬鹿だ大馬鹿者だ
魔討隊ってかなりの給料出るんだよ
命かけて戦うし、一般市民の為に頑張るからね
なのに、そのお金を競馬に使うって...意味分からないんだけど?!
一家の大黒柱だったし、父さんいなかったらご飯食べられてないのも事実だけどさ
「なんで父さんが魔討隊入ってるからって俺も入らなきゃならないの?」
「魔討隊は、どうやって魔人を倒すか知ってるか?」
「知らない」
「特別な素材でできた刀と銃で倒すんだよ。脳を完全に破壊するまで何度でも魔人は再生する。だから強力な技を出す必要がある。勿論なくても倒せるし、技を習得できない者もいるけど、あった方が勝率も上がるし怪我も少なくなる。そして、技は大まかに分けて10種類あってだな...」
「ちょっと!ちょっと!意味わからないんだけど?!」
言っている意味が全く持って理解できない!!
俺には無理だァ!!
それなのに父さんは何故わからないのか分からないという顔をしている
「まぁ、父さんはその10種類のうち『瀧水』という技を覚えたわけだ。その瀧水の中でも何個が種類があってだな、父さんは全て習得したわけだ!そこでそれをお前には受け継いでもらいたい。が、今のお前は筋肉のきの字もねぇひょろひょろだ。お前来月から中学生だよな?」
「うん」
「ので、お前には中高一貫校の花都里学園中等部に行ってもらう」
「花都里学園中等部??!ごめん何言ってんの?」
「お前もよく知ってる進学校だ。けどそこの教師の方はな現役の魔討隊員だ。直々に剣術や銃術を教えてもらえるぞ。もう話は通してある!だが、多分父さんはお前に直接瀧水を教えることは出来ない。だから、時期が来たら家の鍵付きの棚をこれで開けろ。」
分かったな?と念押ししてきた
分かった
どうやら俺に選択権は無いらしい
ツッコミどころは満載なんだが、どうせ言っても聞きたい答えは答えてくれないだろうな
家の鍵付きの棚
というのは、誰も開けたことないとかそう言う噂があると聞いたことがある
でもさっきの話を聞く限り、父さんはきっとここを開けたのだろう
瀧水についての何かが入ってるんだろうな....ハッ!
俺ったら何やる気出してんだよ!
別になんかすげぇー漫画的展開キター!とかそういうのじゃないからな!
というか、なんで父さんが直接教えてくれないんだよ
時期ってなんなんだよ....
因みにこの時の俺はかなり気持ちが高揚していた
ほんとになにかの主人公になれたようで嬉しかったのだ
しかし、そんな気持ちの俺と裏腹に父さんの気持ちは晴れずどこか暗い
それに俺は気づくことができなかったのだ
俺にこの話をした一週間後
父さんが山の中で変死体となって見つかった
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