精練鍛刀物語

閃光祈願

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魔人討伐隊へ入隊

プロローグ

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今から30年前日本に人食いの魔人が現れた
人々は恐れ外出をしなくなり、お昼でも人の気配は少ない
それに見兼ねた国は魔人討伐隊『魔討隊』を結成することを発表
その事により前までとは行かないが徐々に人が戻りつつあった

国が発表した魔人の情報は決して多くはなかったが、それでも人々を安心させるには充分の情報だったと言えるだろう

テレビでニュースキャスターが最新情報に対して息を呑むのが伝わってくる
少し震えた声ででもハッキリと、聞き手に伝わるように声を張るのが分かった

「現在魔人に対して分かっていることは三つあります。
一つめは、魔人は昼夜問わず襲ってきますが、早朝に活動することは無いそうです。
二つめは、人は魔人が所持している成分不明の液体をかけられますと、魔人に変貌...してしまう
三つめは、普段の容姿は目が赤いということ以外人間とあまり大差はありませんが、戦う状態になると顔に鮮やかな模様の痣が出現し、目の赤みも増し、髪の毛も綺麗に変色するそうです。」



テレビで大々的に俺たちに関しての情報が流されているのを感じる
キャスターは時折声を詰まらせている

俺達の何がいけないのか俺には分からない
人間が他の生物の命を食べて生き続けているのと同じように、俺達だって生きる為に人を食べているんだ
人しか食えねぇから人食べてんだ

俺の何がいけないのか俺にはきっとずっと分からないだろう

 お兄ちゃん

どこからか俺を呼ぶ声がする
あぁ、そう言えばもう終わったんだったな
そっちに今から行くよ
そしたらまた美味しいご飯食べような

今から行くよ

そう優しく伝えれば
嬉しいような悲しいような音が聞こえてきた

ごめんね

なんでお前が謝る
何も悪いことしてないだろ?
早くそいう言ってやらなきゃ
早くあいつのところに行かなければ

歩く足が早まる

しかし、その足は無数の手によって静止される

まだ、終わってないでしょ?

そう言われた気がした
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