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今日から主人公
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○演劇スタジオ
【SE 走る足音】
【SE 扉】
明 「ピンチって聞いたぞ、勇介!」
勇介「ホイ来た! 待ってました!」
明 「え、や、はい? これは一体?」
立花「ようこそ、北川明くん、歓迎するわ」
明 「勇介! お前!」
勇介「いや、ピンチなのは本当だぜ?
男手が一人足らなかったんだからな」
立花「とりあえず、座ってくれるかしら、
北川くん」
明 「え、あ、はい」
立花「じゃあ、
改めて歓迎するわ、北川明くん。
ここは私の居城、姫椿大学
演劇サークル『劇団○○』よ」
明 「シークレットネーム?」
勇介「そう!
丸々って書いて
シークレットネームつーんだ。
伏字みたいでエロいだろう」
立花「勇介は少し黙ってなさい、
ややこしくなるから」
勇介「へーい」
立花「勇介はクラスでもああなの?」
明 「ええ、まあ。ところであなたは?」
立花「そう言えば、挨拶がまだだったわね。
私は団長の南雲立花よ、よろしく。
ついでに軽くメンバー紹介も
しちゃいましょうか。
そこの壁で腕組んでる
陰湿そうな眼鏡は副団長の金沢智史」
智史「誰が陰湿だ?」
立花「あんたよ、あんた。
それで、さっきから勇介の陰に
隠れているのが西村伙音」
伙音「どうも」
立花「北川くんは勇介の友人なんだし、
それなりに伙音とは
面識あるわよね?」
明 「すれ違う程度には」
立花「そう。まあ、サクサク行くわ。
あなたの隣にいる子が東山未優よ」
未優「えっと初めまして、
未来の未に優しいで未優です、
宜しくお願いします」
明 「こちらこそ、
明るいと書いて明です。
よろしくお願いします」
立花「さて、これで一通り終わったわね」
勇介「おいおいおいおい、俺も団員だぞ?」
立花「あんたは
北川くんとクラスメイトでしょ!
そもそも彼を呼びつけたのは
あんたじゃない」
勇介「そりゃそうだけどよ。
ほら、メンバーとして的な、
あるじゃん、なんかさ」
立花「未優、北川くんに台本渡して」
勇介「無視かよ」
未優「はーい」
勇介「未優まで⁈」
伙音「勇介うるさい」
勇介「はい」
未優「はい、台本」
明 「ありがとう?
っていやいやいやいやいや」
立花「どうかした、北川くん?」
明 「どういうことだ」
立花「あなたは晴れて、私の劇団に入団。
なんと主役の座を獲得。おめでとう」
未優&勇介「おめでとう」
明 「いやいやいやいやいや」
立花「なにか不満?」
明 「不満というか横暴というか」
立花「文句があるなら聞いて上げるわよ?
怒らないから言ってごらんなさい?
ん?」
明 「え、いえ、あの・・・
謹んでお受けいたします」
立花「そんな畏まらなくていいわよ、
明くん。さて、早速本題に入るけど」
勇介「俺、人生において何か重大な間違えを
犯してる気がしてきた」
伙音「今更」
勇介「え、マジ? ちなみにどこから?」
伙音「オギャーって言った頃」
勇介「初めからかよ」
立花「ほら、そこうるさい、
髪の毛燃やすわよ!」
明 「物騒だなあ、ここ・・・」
未優「北川くんも、
もうその内の一人だけどね」
明 「やるなんて一言も言ってないけど」
未優「やらないの、主役だよ?
せっかく主人公なのに」
明 「主人公・・・・・・やってみるか」
立花「明くん、言質取ったからね。
あ、そうそう
肝心なこと言い忘れてたわ。
これ花盛祭用だから」
智史「正気か、立花?」
立花「なにがよ?」
智史「花盛祭は十一月だ。
今から数えても四か月もない。
加えてここにいる連中は
お前を除いて、素人ばかりだ」
立花「そうね」
智史「失敗に終わることなど、
いくらお前でも分かるだろう」
勇介「いいじゃねえか、花盛祭で」
智史「それではこの台本が無駄になる」
勇介「無駄ってなんだよ」
智史「どうせ失敗に終わるのであれば、
やる意味などないということだ」
勇介「だから意味わかんねえんだよ、
なんで失敗するって決め付けんだ」
智史「考えれば分かることだろう。
先達者でも仕上げるのに
五か月以上は有するんだぞ?」
勇介「だからって俺たちが
失敗するとは限らないだろう」
智史「目に見えていると言っている!」
勇介「そうか、
お前には未来でも見えるってのか」
智史「そうだ。どうせ無駄になるなら
やらない方がいい」
勇介「俺たちなら
出来るかもしれねえだろう」
智史「二度と同じことを言わせるな」
未優「二人とも」
勇介「やる前から諦めてんじゃねえよ」
未優「ケンカはやめて」
智史「勇敢と無謀をはき違えるな、下郎」
勇介「引きこもりは引っ込んで――」
伙音「勇介。それ以上はダメ」
勇介「伙音。ちっ」
立花「あら、もう満足?
いいのよ、思う存分喧嘩しなさい。
若い内しか出来ないんだから」
伙音「大丈夫」
立花「そう。
智史の言いたいことは分かるわ。
だから花盛祭なのよ。
あくまで学生の催し物。
一度失敗を経験するにしても
いい機会だと思わないかしら?」
智史「そうか。お前に考えがあるなら
もう何も言うまい」
立花「いい、みんな。聞いての通り
私たちは危ない橋を渡るわ。
多少の失敗は許容されているけど、
やるからには成功以外
認めないから、覚悟はいい?」
明 「出来てる」
未優「頑張る」
智史「ああ」
伙音「うん」
勇介「オーライ」
立花「少しは揃えなさいよ、まあいいわ。
じゃあ、今から十分休憩挟んで、
読み始めるわよ。未優、明に台本の
中身について
簡単な説明をしてあげて。
六十分台本じゃ
読み切れないだろうし」
未優「え、私?」
立花「あなたヒロインでしょ。
パートナーとしてフォローしなさい。
じゃ、私は少し席を外すわ」
【SE 扉】
明 「はあ、大いに流されたな・・・」
未優「あの、北川くん」
明 「えっと東山さん?」
未優「未優で大丈夫だよ」
明 「未優さん?」
未優「はい」
明 「じゃあ、俺のことも明でいいよ」
未優「明くんだね。
えっと、それで台本の中身に
ついてなんだけど、明くんは
『枯れない魔法の楓の木』って話
知ってる?」
明 「枯れない魔法の楓の木?」
伙音「海外でも『メープルドロップ』
って呼ばれて親しまれてる作品」
未優「え、そうなの?」
伙音「私が昔住んでた国は、
みんなそうだった」
明 「メープルドロップ・・・ああ。
喋る楓の木と女の子の話の?」
未優「そう、それ! その話が
この台本の主なシナリオなんだよ」
明 「へー」
勇介「なあ、結局、女の子は
誰の願いだったんだろうな?」
明 「さあ?」
伙音「誰だろう」
未優「楓の木とか?」
勇介「楓の木・・・?
智史はどう思うよ?」
智史「興味ないな。
この話は好きじゃないんだ」
未優「そうなんだ」
智史「願えば叶う、祈れば通じる世界など
あってたまるか」
勇介「それは分かる。
そんな世界があったら、
昔の後悔も、今の苦労も
味わなくてすんだんだからな」
伙音「全部が思い通りになっていたら」
伙音 勇介を見る。
勇介「ん? なんだ?」
伙音「変な顔」
勇介「失礼なやつだな」
【SE 扉】
立花「さて、準備はいいかしら?
練習に入ってくわよ」
勇介「あ、たんま! トイレ行くわ!」
立花「休憩時間の間に
済ませときなさいよ!」
勇介「ごめんなさーーい‼」
明 「(M)こうして、流されるがまま
慌ただしい夏が始まった。
いきなりの主役、
俺に務まるだろうか。
いや、悩むのはやめよう、
今はただ、やれることをやるだけだ」
【SE 走る足音】
【SE 扉】
明 「ピンチって聞いたぞ、勇介!」
勇介「ホイ来た! 待ってました!」
明 「え、や、はい? これは一体?」
立花「ようこそ、北川明くん、歓迎するわ」
明 「勇介! お前!」
勇介「いや、ピンチなのは本当だぜ?
男手が一人足らなかったんだからな」
立花「とりあえず、座ってくれるかしら、
北川くん」
明 「え、あ、はい」
立花「じゃあ、
改めて歓迎するわ、北川明くん。
ここは私の居城、姫椿大学
演劇サークル『劇団○○』よ」
明 「シークレットネーム?」
勇介「そう!
丸々って書いて
シークレットネームつーんだ。
伏字みたいでエロいだろう」
立花「勇介は少し黙ってなさい、
ややこしくなるから」
勇介「へーい」
立花「勇介はクラスでもああなの?」
明 「ええ、まあ。ところであなたは?」
立花「そう言えば、挨拶がまだだったわね。
私は団長の南雲立花よ、よろしく。
ついでに軽くメンバー紹介も
しちゃいましょうか。
そこの壁で腕組んでる
陰湿そうな眼鏡は副団長の金沢智史」
智史「誰が陰湿だ?」
立花「あんたよ、あんた。
それで、さっきから勇介の陰に
隠れているのが西村伙音」
伙音「どうも」
立花「北川くんは勇介の友人なんだし、
それなりに伙音とは
面識あるわよね?」
明 「すれ違う程度には」
立花「そう。まあ、サクサク行くわ。
あなたの隣にいる子が東山未優よ」
未優「えっと初めまして、
未来の未に優しいで未優です、
宜しくお願いします」
明 「こちらこそ、
明るいと書いて明です。
よろしくお願いします」
立花「さて、これで一通り終わったわね」
勇介「おいおいおいおい、俺も団員だぞ?」
立花「あんたは
北川くんとクラスメイトでしょ!
そもそも彼を呼びつけたのは
あんたじゃない」
勇介「そりゃそうだけどよ。
ほら、メンバーとして的な、
あるじゃん、なんかさ」
立花「未優、北川くんに台本渡して」
勇介「無視かよ」
未優「はーい」
勇介「未優まで⁈」
伙音「勇介うるさい」
勇介「はい」
未優「はい、台本」
明 「ありがとう?
っていやいやいやいやいや」
立花「どうかした、北川くん?」
明 「どういうことだ」
立花「あなたは晴れて、私の劇団に入団。
なんと主役の座を獲得。おめでとう」
未優&勇介「おめでとう」
明 「いやいやいやいやいや」
立花「なにか不満?」
明 「不満というか横暴というか」
立花「文句があるなら聞いて上げるわよ?
怒らないから言ってごらんなさい?
ん?」
明 「え、いえ、あの・・・
謹んでお受けいたします」
立花「そんな畏まらなくていいわよ、
明くん。さて、早速本題に入るけど」
勇介「俺、人生において何か重大な間違えを
犯してる気がしてきた」
伙音「今更」
勇介「え、マジ? ちなみにどこから?」
伙音「オギャーって言った頃」
勇介「初めからかよ」
立花「ほら、そこうるさい、
髪の毛燃やすわよ!」
明 「物騒だなあ、ここ・・・」
未優「北川くんも、
もうその内の一人だけどね」
明 「やるなんて一言も言ってないけど」
未優「やらないの、主役だよ?
せっかく主人公なのに」
明 「主人公・・・・・・やってみるか」
立花「明くん、言質取ったからね。
あ、そうそう
肝心なこと言い忘れてたわ。
これ花盛祭用だから」
智史「正気か、立花?」
立花「なにがよ?」
智史「花盛祭は十一月だ。
今から数えても四か月もない。
加えてここにいる連中は
お前を除いて、素人ばかりだ」
立花「そうね」
智史「失敗に終わることなど、
いくらお前でも分かるだろう」
勇介「いいじゃねえか、花盛祭で」
智史「それではこの台本が無駄になる」
勇介「無駄ってなんだよ」
智史「どうせ失敗に終わるのであれば、
やる意味などないということだ」
勇介「だから意味わかんねえんだよ、
なんで失敗するって決め付けんだ」
智史「考えれば分かることだろう。
先達者でも仕上げるのに
五か月以上は有するんだぞ?」
勇介「だからって俺たちが
失敗するとは限らないだろう」
智史「目に見えていると言っている!」
勇介「そうか、
お前には未来でも見えるってのか」
智史「そうだ。どうせ無駄になるなら
やらない方がいい」
勇介「俺たちなら
出来るかもしれねえだろう」
智史「二度と同じことを言わせるな」
未優「二人とも」
勇介「やる前から諦めてんじゃねえよ」
未優「ケンカはやめて」
智史「勇敢と無謀をはき違えるな、下郎」
勇介「引きこもりは引っ込んで――」
伙音「勇介。それ以上はダメ」
勇介「伙音。ちっ」
立花「あら、もう満足?
いいのよ、思う存分喧嘩しなさい。
若い内しか出来ないんだから」
伙音「大丈夫」
立花「そう。
智史の言いたいことは分かるわ。
だから花盛祭なのよ。
あくまで学生の催し物。
一度失敗を経験するにしても
いい機会だと思わないかしら?」
智史「そうか。お前に考えがあるなら
もう何も言うまい」
立花「いい、みんな。聞いての通り
私たちは危ない橋を渡るわ。
多少の失敗は許容されているけど、
やるからには成功以外
認めないから、覚悟はいい?」
明 「出来てる」
未優「頑張る」
智史「ああ」
伙音「うん」
勇介「オーライ」
立花「少しは揃えなさいよ、まあいいわ。
じゃあ、今から十分休憩挟んで、
読み始めるわよ。未優、明に台本の
中身について
簡単な説明をしてあげて。
六十分台本じゃ
読み切れないだろうし」
未優「え、私?」
立花「あなたヒロインでしょ。
パートナーとしてフォローしなさい。
じゃ、私は少し席を外すわ」
【SE 扉】
明 「はあ、大いに流されたな・・・」
未優「あの、北川くん」
明 「えっと東山さん?」
未優「未優で大丈夫だよ」
明 「未優さん?」
未優「はい」
明 「じゃあ、俺のことも明でいいよ」
未優「明くんだね。
えっと、それで台本の中身に
ついてなんだけど、明くんは
『枯れない魔法の楓の木』って話
知ってる?」
明 「枯れない魔法の楓の木?」
伙音「海外でも『メープルドロップ』
って呼ばれて親しまれてる作品」
未優「え、そうなの?」
伙音「私が昔住んでた国は、
みんなそうだった」
明 「メープルドロップ・・・ああ。
喋る楓の木と女の子の話の?」
未優「そう、それ! その話が
この台本の主なシナリオなんだよ」
明 「へー」
勇介「なあ、結局、女の子は
誰の願いだったんだろうな?」
明 「さあ?」
伙音「誰だろう」
未優「楓の木とか?」
勇介「楓の木・・・?
智史はどう思うよ?」
智史「興味ないな。
この話は好きじゃないんだ」
未優「そうなんだ」
智史「願えば叶う、祈れば通じる世界など
あってたまるか」
勇介「それは分かる。
そんな世界があったら、
昔の後悔も、今の苦労も
味わなくてすんだんだからな」
伙音「全部が思い通りになっていたら」
伙音 勇介を見る。
勇介「ん? なんだ?」
伙音「変な顔」
勇介「失礼なやつだな」
【SE 扉】
立花「さて、準備はいいかしら?
練習に入ってくわよ」
勇介「あ、たんま! トイレ行くわ!」
立花「休憩時間の間に
済ませときなさいよ!」
勇介「ごめんなさーーい‼」
明 「(M)こうして、流されるがまま
慌ただしい夏が始まった。
いきなりの主役、
俺に務まるだろうか。
いや、悩むのはやめよう、
今はただ、やれることをやるだけだ」
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