魔法使いの夢

すずねこ脚本リスト

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開拓者の見た夢

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彼の者かのものは殺した。

殺し回った。

殺し尽くした。

そこにあった生命全てを、その斧でもって刈り取った。

その姿に誰かが言い出した。

『死神』と。

自然を壊し、無慈悲に動けない命を摘み取る不届き者。

そうではない。そうではないのだ。

ただ良かれと思った。誰かがこれで救われるならと。

その結果、この木こりは捨てられた。

「理不尽だ」

ただ救いたかっただけで。

ただ力になりたかっただけで。

殺したかったわけじゃない。

終わらせたかったわけじゃない。

それでも、この土地にもう命はない。

生きているのは俺だけだ。

…俺も生きてるんだろうか。

果たして、死んだように生きるのは
『生きている』と呼べるんだろうか。

ガラス玉を通して朽ちた世界を覗き込みながら
自分の日々を振り返った。

「いや、今は目の前のことだ」

きっとガラス玉の向こう側に広がる世界が
彼の生きている世界。

彼の生きていた世界。

塞ぎ込む彼が、きっと知らない景色。

ーーああ、なるほど。

錆びない錻が錆びた理由がなんとなく分かった。

彼は、最も欲しがったモノを
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