163 / 214
163
しおりを挟む
帝国との会合の内容を語り終えたミルドレイが、話し終えた喉を潤すようにカップの紅茶を飲み干し、ゆっくりとテーブルに置いた。
女中が紅茶をカップに入れなおす音が、静かに響く。
「……帝国はそのような考えでずっと動いていたのですか」
知る由も無かった帝国の指針に、リベルテは目を閉じてゆっくりと息を吐いた。
気持ちを落ち着けるのに必要だったのだ。
「それで、その話から私に伺いたいこととは?」
リベルテもミルドレイが何を聞こうとしているのか、この話の流れからわからないわけではない。
ただそれでも、違うという望みを掛けて確認せざるをえなかったのだ。
「そなたたちは『神の玩具』に会ったことがあるのだろう? どういう者たちであったか。そして、そなたたちはどう感じてきたのか。それを聞きたいのだ」
「……お答えによっては、動かれる、のですか?」
おもわず、ぎゅっと手を握り締めながらミルドレイに尋ねると、ミルドレイはゆっくりと首を横に振った。
「おそらく、聞いても聞かなくても、国としては動かざるをえまい。『神の玩具』の力の脅威について、はっきりと帝国から伝えられたのだからな。国としてどのような動きにせよ、何もしないでいるわけにはいくまいよ。動き方によっては、戦争から遠ざかることも出来るのだからな」
リベルテはゆっくりと背もたれに身を寄せながら、必死に考える。
タカヒロもマイもその力を失ってはいる。
だからこそ、今ここで彼らのことを伏せていても問題はない。
少なくとも二人の身に、今すぐの危険は及ばない。
それに、これまで会ったことのある『神の玩具』について話すことも問題はなかった。
無いのだが、どこまで、何を話すかが問題であった。
彼らの強さを強調すれば、彼らに対して国は対策に動くことになる。
彼らがその力で我が侭に振舞うことは無くなるかもしれないが、多くの犠牲を払ってでも止めることになるのかも知れない。
そうなったら、これより先に現れる『神の玩具』たちがどんな目に遭うかわからないし、力を失っているマイたちにも、いつか手が及ぶかもしれないのだ。
隣に居てくれる人が今は居ないことの心細さを感じて、つい求めるように動かしてしまいそうになる左手を右手でぎゅっと押さえてミルドレイに顔を向ける。
「『神の玩具』たちの力は、今を生きる人たちにとって過ぎる力です。そして、彼らはその力を当然のものとして使います。……自分たちに与えられた力であるからと。力を使わないということはしないでしょう」
口にしたのは、王都に騒乱を、騒動を巻き起こした者たちの在り様。
国が対応に動けば、それだけ王都で暮らす人々が受ける被害は減るかもしれないのだ。
だから、リベルテはそう答えることにした。
だが、その力が過ぎる力であることを自覚して、使わないで生きようとする人たちも居た。
しかし、それでも、使わない、と言うことは無かった。
手を出せるの状況であったなら、その結果を仕方ないと受け入れることはしない。
持っている力で変えられるのだから、その結果を変えようと動いてしまうのだ。
「また、彼らの知識は、今の私たちより進んでいるのでしょう。そもそもの世界が、私たちの世界より進んでいるからだと思います。彼らが新しく始めるものは、彼らの世界で積み上げられたものであり、彼らが作ろうとするものは、彼らの世界で身近にあるものなのです。身近にあったからこそ、それが無いこの世界に、作り出そうとしているのです」
まったく同じ物がこの世界に無いと言い切れないのだが、おそらく見た目が違っていて気付かなかったり、存在するわけが無いと決め付けて、作ろうとし始める。
彼らが作り出すものによって、生活が楽に、便利になっていくのであれば、人々はそれはありがたい
と思うだろう。
しかし、便利すぎるが故に、その道具は市場を席巻してしまいやすく、それを取り扱っている人にだけ富が集中することになってしまうのだ。
それだけでも、この世界に生きる人たちには富みを搾取されることになるのだから、生活を危ぶませるものなのだが、彼らは武器も作りだす。
『銃』と言う片手で扱える飛び道具。
威力は圧倒的と言えるほどでは無かったが、弓よりも取り扱いやすく、矢より小さい弾を目で追うのは厳しく、それだけで弓より脅威である。
持ち運びも簡易だし、物が小さいために暗殺や襲撃に持って来いと言えてしまう武器であるし、誰が使っても同じ威力となれば、危険すぎる武器であった。
だからこそ、リベルテの言葉を聞いたミルドレイの意見は厳しい。
「異なる世界から来た者か。そちらの世界にあるからと無闇に持ち込まれるのは、我らの世界にとって益とは言えんな。それを生み出そうとする者が居たのやも知れぬのに、突然現れて全てを奪って行くのだから……。そして、突然、完成した物が世の中に現れるのは、それを扱う上での害の歴史が足りぬ。災いを知らなければ、それは大きな戦禍を広げるだけになる。やはり危険な者達だな……」
「ですが! 彼らも生きているのです。望んでいないのに、この世界に来た人たちも居るのです。そして、この世界に生きようとしている人たちもいます。危険な人たちばかりではありません!」
ミルドレイの考えが定まってしまえば、オルグラント王国の、この世界の指針が決まってしまいそうな気がして、リベルテは大きな声で訴えた。
身分差も、この屋敷の主相手であることを追いやってまで……。
リベルテの強い感情に、ミルドレイは目を丸くする。
リベルテがそこまで感情を発露するとは思いもしなかったからである。
「……それに、『神の玩具』は突然にその力を失うようなのです。力を失ってしまえば、彼らの脅威は減ります……」
身を乗り出して訴えてしまったことに気づき、椅子に小さく座りなおしながら、まだ伝えていなかったことを口にする。
それは言い訳をするようなものだった。
ミルドレイの雰囲気は優しかったが、それでも国を担う身である立場に関与出来る人は流されはしなかった。
「力を失うと言うのは、これまた厄介であるな……。当たり前にあった、人の上に立てる力を突如失えば、それを隠そうと居高になったり、その力を取り戻そうと暴れる可能性がある。それに、例え力を失ったのだとしても、彼らはその知識まで失ったわけではあるまい? 力に変わって、自身の存在を強調するように、この世界に、時代に過ぎた物を生み出し続けるだろうよ」
お互いの話から考えた先は、立場が違えば、同じものにはならない。
リベルテとしても、オルグラント王国を守ると言うことを第一に考えれば、『神の玩具』たちを受け入れるのは、脅威を放置するだけでになってしまう考えが分からないわけではない。
わかりはするが、それでも、もう長いと感じられるほど近くにいる人たちを思えば、わかったと言う訳にはいかなかった。
「……思いがある中、話をしてくれたこと感謝する。国としてどう動くのか、どうあるべきか考える基となるだろう」
ミルドレイはリベルテに感謝を述べるが、場の雰囲気は雰囲気が酷く重い。
入れられた紅茶もずいぶんと冷えてしまっていた。
「……彼らも望んで来たわけではないのです。それなのに排除しようとするのは……」
悲しすぎる、と言葉に続けられなかった。
国は、感情だけで動いてはいけない。その国に生きている者全てに関わってしまうのだから。
「彼の者たちは、選べる道が無いわけでは無い。キストに行けば、おそらくこれまでと変わらずに生きられるだろう。それが自由と言えるのかまでは、わからぬがな。それに、わが国で生活している者達と変わらずに生きることも出来るはずだ。彼の者達は、我々と異なる姿形をしているわけでも無いのだからな」
髪の色は黒や茶色っぽいものが多かったが、オルグラント王国でも多く見られる髪色であり、名前にしても国のどこかには居そうなものには思えた。
リベルテは少し思い出すように目を動かした後、ゆっくりと頷く。
「それであれば、彼らがどういう経緯であれ、この世界に合わせて生きようとしてくれれば、それだけで良い話なのだな。違う国で生きようとするならば、その国の生き方に合わせるものだ。そこで周りに反すれば、周りと敵対していくことにしかならんのだからな」
ミルドレイはもうこの話は終わったと、女中を呼んで紅茶を入れなおさせる。
リベルテはうっすらと湯気の昇る紅茶に口をつける。
でも、同じものであったはずなのに、酷く甘すぎるように感じられた。
平民区域を赤い夕陽を背に影を伸ばしながら、リベルテはゆっくりと歩いていた。
もっと言い方があったのではないか、他に出来たことがあったのではないかと、思い悩む足取りだった。
伸びた影が他の人の影にぶつかる。
「……おう。久々に会ってきたんだろ? ゆっくりしてこれたか?」
リベルテは何も答えず、そっとレッドの肩に頭を置いた。
同じ歩幅で歩いてくれる人に、側で支えてくれる人に寄りかかりたかったのだ。
一人で考えるには苦しすぎて、でも、相手に押し付けるには重すぎて。
レッドはそんなリベルテに問いかけもせず、リベルテの手を掴む。
「帰ろうぜ」
一人ではない帰り道が、それだけで少し心が軽くなっていった。
女中が紅茶をカップに入れなおす音が、静かに響く。
「……帝国はそのような考えでずっと動いていたのですか」
知る由も無かった帝国の指針に、リベルテは目を閉じてゆっくりと息を吐いた。
気持ちを落ち着けるのに必要だったのだ。
「それで、その話から私に伺いたいこととは?」
リベルテもミルドレイが何を聞こうとしているのか、この話の流れからわからないわけではない。
ただそれでも、違うという望みを掛けて確認せざるをえなかったのだ。
「そなたたちは『神の玩具』に会ったことがあるのだろう? どういう者たちであったか。そして、そなたたちはどう感じてきたのか。それを聞きたいのだ」
「……お答えによっては、動かれる、のですか?」
おもわず、ぎゅっと手を握り締めながらミルドレイに尋ねると、ミルドレイはゆっくりと首を横に振った。
「おそらく、聞いても聞かなくても、国としては動かざるをえまい。『神の玩具』の力の脅威について、はっきりと帝国から伝えられたのだからな。国としてどのような動きにせよ、何もしないでいるわけにはいくまいよ。動き方によっては、戦争から遠ざかることも出来るのだからな」
リベルテはゆっくりと背もたれに身を寄せながら、必死に考える。
タカヒロもマイもその力を失ってはいる。
だからこそ、今ここで彼らのことを伏せていても問題はない。
少なくとも二人の身に、今すぐの危険は及ばない。
それに、これまで会ったことのある『神の玩具』について話すことも問題はなかった。
無いのだが、どこまで、何を話すかが問題であった。
彼らの強さを強調すれば、彼らに対して国は対策に動くことになる。
彼らがその力で我が侭に振舞うことは無くなるかもしれないが、多くの犠牲を払ってでも止めることになるのかも知れない。
そうなったら、これより先に現れる『神の玩具』たちがどんな目に遭うかわからないし、力を失っているマイたちにも、いつか手が及ぶかもしれないのだ。
隣に居てくれる人が今は居ないことの心細さを感じて、つい求めるように動かしてしまいそうになる左手を右手でぎゅっと押さえてミルドレイに顔を向ける。
「『神の玩具』たちの力は、今を生きる人たちにとって過ぎる力です。そして、彼らはその力を当然のものとして使います。……自分たちに与えられた力であるからと。力を使わないということはしないでしょう」
口にしたのは、王都に騒乱を、騒動を巻き起こした者たちの在り様。
国が対応に動けば、それだけ王都で暮らす人々が受ける被害は減るかもしれないのだ。
だから、リベルテはそう答えることにした。
だが、その力が過ぎる力であることを自覚して、使わないで生きようとする人たちも居た。
しかし、それでも、使わない、と言うことは無かった。
手を出せるの状況であったなら、その結果を仕方ないと受け入れることはしない。
持っている力で変えられるのだから、その結果を変えようと動いてしまうのだ。
「また、彼らの知識は、今の私たちより進んでいるのでしょう。そもそもの世界が、私たちの世界より進んでいるからだと思います。彼らが新しく始めるものは、彼らの世界で積み上げられたものであり、彼らが作ろうとするものは、彼らの世界で身近にあるものなのです。身近にあったからこそ、それが無いこの世界に、作り出そうとしているのです」
まったく同じ物がこの世界に無いと言い切れないのだが、おそらく見た目が違っていて気付かなかったり、存在するわけが無いと決め付けて、作ろうとし始める。
彼らが作り出すものによって、生活が楽に、便利になっていくのであれば、人々はそれはありがたい
と思うだろう。
しかし、便利すぎるが故に、その道具は市場を席巻してしまいやすく、それを取り扱っている人にだけ富が集中することになってしまうのだ。
それだけでも、この世界に生きる人たちには富みを搾取されることになるのだから、生活を危ぶませるものなのだが、彼らは武器も作りだす。
『銃』と言う片手で扱える飛び道具。
威力は圧倒的と言えるほどでは無かったが、弓よりも取り扱いやすく、矢より小さい弾を目で追うのは厳しく、それだけで弓より脅威である。
持ち運びも簡易だし、物が小さいために暗殺や襲撃に持って来いと言えてしまう武器であるし、誰が使っても同じ威力となれば、危険すぎる武器であった。
だからこそ、リベルテの言葉を聞いたミルドレイの意見は厳しい。
「異なる世界から来た者か。そちらの世界にあるからと無闇に持ち込まれるのは、我らの世界にとって益とは言えんな。それを生み出そうとする者が居たのやも知れぬのに、突然現れて全てを奪って行くのだから……。そして、突然、完成した物が世の中に現れるのは、それを扱う上での害の歴史が足りぬ。災いを知らなければ、それは大きな戦禍を広げるだけになる。やはり危険な者達だな……」
「ですが! 彼らも生きているのです。望んでいないのに、この世界に来た人たちも居るのです。そして、この世界に生きようとしている人たちもいます。危険な人たちばかりではありません!」
ミルドレイの考えが定まってしまえば、オルグラント王国の、この世界の指針が決まってしまいそうな気がして、リベルテは大きな声で訴えた。
身分差も、この屋敷の主相手であることを追いやってまで……。
リベルテの強い感情に、ミルドレイは目を丸くする。
リベルテがそこまで感情を発露するとは思いもしなかったからである。
「……それに、『神の玩具』は突然にその力を失うようなのです。力を失ってしまえば、彼らの脅威は減ります……」
身を乗り出して訴えてしまったことに気づき、椅子に小さく座りなおしながら、まだ伝えていなかったことを口にする。
それは言い訳をするようなものだった。
ミルドレイの雰囲気は優しかったが、それでも国を担う身である立場に関与出来る人は流されはしなかった。
「力を失うと言うのは、これまた厄介であるな……。当たり前にあった、人の上に立てる力を突如失えば、それを隠そうと居高になったり、その力を取り戻そうと暴れる可能性がある。それに、例え力を失ったのだとしても、彼らはその知識まで失ったわけではあるまい? 力に変わって、自身の存在を強調するように、この世界に、時代に過ぎた物を生み出し続けるだろうよ」
お互いの話から考えた先は、立場が違えば、同じものにはならない。
リベルテとしても、オルグラント王国を守ると言うことを第一に考えれば、『神の玩具』たちを受け入れるのは、脅威を放置するだけでになってしまう考えが分からないわけではない。
わかりはするが、それでも、もう長いと感じられるほど近くにいる人たちを思えば、わかったと言う訳にはいかなかった。
「……思いがある中、話をしてくれたこと感謝する。国としてどう動くのか、どうあるべきか考える基となるだろう」
ミルドレイはリベルテに感謝を述べるが、場の雰囲気は雰囲気が酷く重い。
入れられた紅茶もずいぶんと冷えてしまっていた。
「……彼らも望んで来たわけではないのです。それなのに排除しようとするのは……」
悲しすぎる、と言葉に続けられなかった。
国は、感情だけで動いてはいけない。その国に生きている者全てに関わってしまうのだから。
「彼の者たちは、選べる道が無いわけでは無い。キストに行けば、おそらくこれまでと変わらずに生きられるだろう。それが自由と言えるのかまでは、わからぬがな。それに、わが国で生活している者達と変わらずに生きることも出来るはずだ。彼の者達は、我々と異なる姿形をしているわけでも無いのだからな」
髪の色は黒や茶色っぽいものが多かったが、オルグラント王国でも多く見られる髪色であり、名前にしても国のどこかには居そうなものには思えた。
リベルテは少し思い出すように目を動かした後、ゆっくりと頷く。
「それであれば、彼らがどういう経緯であれ、この世界に合わせて生きようとしてくれれば、それだけで良い話なのだな。違う国で生きようとするならば、その国の生き方に合わせるものだ。そこで周りに反すれば、周りと敵対していくことにしかならんのだからな」
ミルドレイはもうこの話は終わったと、女中を呼んで紅茶を入れなおさせる。
リベルテはうっすらと湯気の昇る紅茶に口をつける。
でも、同じものであったはずなのに、酷く甘すぎるように感じられた。
平民区域を赤い夕陽を背に影を伸ばしながら、リベルテはゆっくりと歩いていた。
もっと言い方があったのではないか、他に出来たことがあったのではないかと、思い悩む足取りだった。
伸びた影が他の人の影にぶつかる。
「……おう。久々に会ってきたんだろ? ゆっくりしてこれたか?」
リベルテは何も答えず、そっとレッドの肩に頭を置いた。
同じ歩幅で歩いてくれる人に、側で支えてくれる人に寄りかかりたかったのだ。
一人で考えるには苦しすぎて、でも、相手に押し付けるには重すぎて。
レッドはそんなリベルテに問いかけもせず、リベルテの手を掴む。
「帰ろうぜ」
一人ではない帰り道が、それだけで少し心が軽くなっていった。
0
お気に入りに追加
126
あなたにおすすめの小説
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。

最愛から2番目の恋
Mimi
恋愛
カリスレキアの第2王女ガートルードは、相手有責で婚約を破棄した。
彼女は醜女として有名であったが、それを厭う婚約者のクロスティア王国第1王子ユーシスに男娼を送り込まれて、ハニートラップを仕掛けられたのだった。
以前から婚約者の気持ちを知っていたガートルードが傷付く事は無かったが、周囲は彼女に気を遣う。
そんな折り、中央大陸で唯一の獣人の国、アストリッツァ国から婚姻の打診が届く。
王太子クラシオンとの、婚約ではなく一気に婚姻とは……
彼には最愛の番が居るのだが、その女性の身分が低いために正妃には出来ないらしい。
その事情から、醜女のガートルードをお飾りの妃にするつもりだと激怒する両親や兄姉を諌めて、クラシオンとの婚姻を決めたガートルードだった……
※ 『きみは、俺のただひとり~神様からのギフト』の番外編となります
ヒロインは本編では名前も出ない『カリスレキアの王女』と呼ばれるだけの設定のみで、本人は登場しておりません
ですが、本編終了後の話ですので、そちらの登場人物達の顔出しネタバレが有ります

辺境の街で雑貨店を営む錬金術士少女ノヴァ ~魔力0の捨てられ少女はかわいいモフモフ聖獣とともにこの地では珍しい錬金術で幸せをつかみ取ります~
あきさけ
ファンタジー
とある平民の少女は四歳のときに受けた魔力検査で魔力なしと判定されてしまう。
その結果、森の奥深くに捨てられてしまった少女だが、獣に襲われる寸前、聖獣フラッシュリンクスに助けられ一命を取り留める。
その後、フラッシュリンクスに引き取られた少女はノヴァと名付けられた。
さらに、幼いフラッシュリンクスの子と従魔契約を果たし、その眠っていた才能を開花させた。
様々な属性の魔法が使えるようになったノヴァだったが、その中でもとりわけ珍しかったのが、素材の声を聞き取り、それに応えて別のものに作り替える〝錬金術〟の素養。
ノヴァを助けたフラッシュリンクスは母となり、その才能を育て上げ、人の社会でも一人前になれるようノヴァを導きともに暮らしていく。
そして、旅立ちの日。
母フラッシュリンクスから一人前と見なされたノヴァは、姉妹のように育った末っ子のフラッシュリンクス『シシ』とともに新米錬金術士として辺境の街へと足を踏み入れることとなる。
まだ六歳という幼さで。
※この小説はカクヨム様、アルファポリス様で連載中です。
上記サイト以外では連載しておりません。

このやってられない世界で
みなせ
ファンタジー
筋肉馬鹿にビンタをくらって、前世を思い出した。
悪役令嬢・キーラになったらしいけど、
そのフラグは初っ端に折れてしまった。
主人公のヒロインをそっちのけの、
よく分からなくなった乙女ゲームの世界で、
王子様に捕まってしまったキーラは
楽しく生き残ることができるのか。

悪役貴族に転生した俺が鬱展開なシナリオをぶっ壊したら、ヒロインたちの様子がおかしいです
木嶋隆太
ファンタジー
事故で命を落とした俺は、異世界の女神様に転生を提案される。選んだ転生先は、俺がやりこんでいたゲームの世界……と思っていたのだが、神様の手違いで、同会社の別ゲー世界に転生させられてしまった! そのゲームは登場人物たちが可哀想なくらいに死にまくるゲームだった。イベボス? 負けイベ? 知るかそんなもん。原作ストーリーを破壊していく。あれ? 助けたヒロインたちの目のハイライトが……?
※毎日07:01投稿予定!

アラヒフおばさんのゆるゆる異世界生活
ゼウママ
ファンタジー
50歳目前、突然異世界生活が始まる事に。原因は良く聞く神様のミス。私の身にこんな事が起こるなんて…。
「ごめんなさい!もう戻る事も出来ないから、この世界で楽しく過ごして下さい。」と、言われたのでゆっくり生活をする事にした。
現役看護婦の私のゆっくりとしたどたばた異世界生活が始まった。
ゆっくり更新です。はじめての投稿です。
誤字、脱字等有りましたらご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる