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「何があった!?」
レッドが騒いでいる一角のところに乗り込んで、一人の冒険者を掴んで問い詰める。
普段のレッドに見慣れているマイたちであるが、今のように赤髪を揺らして鋭い目つきを向けられたら逃げるしかないなと思っていた。
捕まった冒険者にはひっそりと合掌しておく。
「いや、そんなの俺にもわからねぇよ。ただそういう伝令が走ってきたらしいってのと、それが広まって俺らも話をしてただけだ」
冒険者といえども様々であり、討伐をよく受ける者や重い荷物を運んだりする依頼をこなすものであれば体格は良いが、ちょっとした小荷物の配送や薬草などの採取をよく受ける者であればそんなに体格は良いとはいえない。
また、日々の生活を送るのが手一杯であれば食べるものも控えめといえばいい方で、あまり食べられない人もいたりする。
レッドに捕まったのは後者に当たる人たちだと思われ、なかなか体格の良いレッドに捕まれば、柄の悪い人に難癖つけられているように見えた。
「はいはい。レッド。落ち着いてください」
リベルテがレッドの背中を軽く叩き、捕まっていた人を解放させる。
「……すまない。あまりの話に気が動転していたようだ」
リベルテに言われて少し落ち着いたのか、先ほどの冒険者に素直に謝罪するが、その冒険者はいや大丈夫、と言いつつサッと離れて去ってしまう。
「……まったく。気持ちは分からなくはないですが、戦争の話でここいらが詳しい情報すぐもっているわけないじゃないですか。問い詰めるなら、ギルマスでしょう? ほかのところは探って見ます?」
少し考える仕草をしてから、マイたちを見て、リベルテに頼むと一言だけ告げる。
「しばらくかかりますから、家でゆっくり……なんて出来そうにないですよね。なにか依頼でもこなして稼ぎつつ待っててください」
マイたちはレッドの視線に気づかず、マイは勝ったらしい騒ぎように戸惑ってきょろきょろしていて、タカヒロはそれらを無視してずっと自分の手を見ていた。
「さて……、虫の討伐した後なんでそこまで稼がなきゃってわけじゃないんだが、どうする?」
「私はちょっと私用があるので、出かけますね」
翌朝のリビングでレッドが今日の予定を確認する。
リベルテは昨日のとおり、戦況がどうなっているのか、どういう情報が届けられているのか探る予定である。
リベルテが別行動であることを無理なく伝えるためであった。
「ん~、でもお金は稼がないとすぐになくなっちゃいますよねぇ」
「僕たちが使ってるものも結構ヘタってきてる気がするしね。買い換えた方がいいのかな? レッドさんはどれくらいで買い換えたりするんですか?」
それなりに冒険者として王都で過ごしてきている二人であるが、いざ何がしたいかと聞かれても答えるのが難しかった。
そのため今の生活を大きく変えるようなことは浮かばないし、ひとまず余裕のある生活を送れるようにとお金のことを気にしてしまう。
「ん~? 決まってこれくらいってのはないなぁ。物自体の作りが悪くて長く使えないのもあるし、使う奴が扱い方が悪くてダメにしちまうのもある。そういや二人の武器とか防具ってあんまり気にしなかったな」
「お二人のはそれなりに値がいいもの買われてましたよね? お二人の性格からしてそんなに扱いが悪いとは思いませんので、まだまだ大丈夫かと思ってました……。ほかの方の道具の状態ってなかなか気が回らないというのもあるのですが」
鍛冶師の数だけ作られたものの良し悪しは揃わない。同じ鍛冶師でも作ったものには幾分かの差異は生じるためである。
経験と蓄積された知識はあるが、すべて同じ品質というのは人である限りできないもの。
例えば全く同じ材質に揃え、変わらぬ火で熱し、変わらぬ速度で叩き鍛えるなど、意思はもたず疲労もなく動作が固定されているようなものでなければできはしないのだ。
だからこそ、高い値がつくものと言うのは材質がよいか、鍛冶師の腕が良いものにつけられる。
レッドたちが王都にマイたちを連れてきて冒険者にさせたとき、そこそこのお金を持っていた二人は良い物をと探して買っていた。
だからこそ、ここまで買い換えるという話も出ずに使ってこれた。そこまで戦うことをしてこなかったとも言えるが。
「ちょっと見せてもらっても良いか? といってもこちらも感覚でしかわからんが」
「いえ、それでも僕らよりは分かると思うので、お願いします」
タカヒロはすぐ自分の剣をレッドに手渡す。
普段のタカヒロっぽくないなと思いつつ、タカヒロの剣を受け取り、少し離れて剣を抜く。
良い材質を選んで作られていたようで、今もなお輝きは失われていなかった。
剣の手入れについては、剣を持った夜に徹底的に指導していたので、それが守られていることに思わず笑みがこぼれてしまう。
あまりこの剣で斬りつけたり防いだりしていないようでもあり、欠けていたり凹みがあるようにもしない剣を鞘にしまってタカヒロに返す。
「ちゃんと手入れされてるし問題はなさそうだ。まぁ、この剣使ってる機会があまり無いからかもしれんがな」
少しからかいを含めて言ったのだが、当のタカヒロは特に言い返すでもなく、手に持った剣をじっと見つめていた。
「ん? どうかしたか?」
「え? あ? いや。折角買った剣だから、使いこなせるようにならないとな~って」
使われていないと言われてすこし恥ずかしいという様相で笑うタカヒロなのだが、レッドは深く追求することでもないと流すことにした。
「あ~、私も使ってないかも。やっぱり構えは出来ても怖いんですよね……」
マイの感想は特段おかしなことはない。
冒険者でも剣は持っていても戦うことを考えていない者も多い。ギルドで訓練することはできるが、戦うことを考えていなければわざわざ教えを受けようとする者は限られてくる。
であれば剣を持って対峙するというのは余程のときであり、恐怖でしかなく、結果、剣はもっていてもへっぴり腰で振り回すくらいしかできない。
それと兵や戦うことに慣れていたりするものでなければ、剣を持つこと向けられることというのは怖くて当然なのである。
「そこは慣れしかないのですが、あまり慣れて良い事でもありませんから。無理をされる必要はありませんよ。レッドたちもいますし」
「んじゃ、今日は配送とかそこいらの依頼探すか」
「あれ? そこはこう……討伐とかじゃないんですか?」
剣の話をして気構えの話をしたのであれば、その経験をという流れになるかと思いきや、レッドはそれをぶった切ってきたので、タカヒロは目を白黒させながらなんとか口に出す。
「さすがに昨日暴れてきたばかりだからな。それに心構えできている時にやっても普通に出来るもんだからな。それじゃ面白くない」
確かに嫌になるほど虫を倒してきたが、タカヒロたちはレッドのように剣でもって対峙してきたわけではない。距離をとって事務的に槍で突き続けただけだ。
さすがに一日で疲れが抜けないとは言わないが、精神的に疲れは感じていたので、そこはまぁと思っていたが、そこにレッドのぶっちゃ気を聞いて目は半目になる。
「え……それ酷くないですか?」
マイの率直な感想にレッドは笑って返す。
「最初は心構える必要はあるんだが、剣を構えるのは出来るんだ。後は実践とそういう想定を最初からしてなかったときに出来るようにするくらいだろ。なら、こう話してないときがいいさ」
なんとなく納得できるようで、マイたちを困らせたいだけに感じもして、なんとも言えなくなる二人。
「さて、それでは出ましょうか」
リベルテのそんな言葉に、釈然としないままギルドに向かうマイたちであった。
「……はぁ。配送って言ってたのに、なんで木材運んだりしてたんですかねぇ……」
ぐで~っとリビングの机に突っ伏しているマイとタカヒロ。
「そりゃ壊れた家の修繕とか新しく建てるものがあったからだろ? 木を運ぶんだ、立派な配送だろ?」
同じく重い物を運んでいたレッドも疲れてはいるが、二人よりは平気そうである。
「う~、何で私までぇ……。か弱い女性なのにぃ……」
恨みがましい目でレッドたちを見るのだが、返って来る目は驚きである。
「か弱い……?」
「どう見てもか弱い女性でしょうっ! たしかにほかにも荷物運んでる女性いましたけど……」
冒険者全体で見ると男性の方がなり手が多いが、女性が少ない、またはいないわけではないし、討伐などの依頼で名を上げてくる中に女性の冒険者もいる。
そのため、女性だから弱いなどということはない。
そしてレッドたちの中では、タカヒロを叩き、レッドを叩くマイはか弱いというイメージには合わなかったのだ。
リベルテについてはレッドよりも強いという認識を持っている。もちろん、レッドは負けているつもりは無い。
「あら? マイさん、ずいぶんと盛り上がってますね」
そこにリベルテが戻ってきたので、マイはリベルテに泣き付く。
話を聞いてジトッと男性二名を見つめ、レッドはからかいすぎたと謝り、タカヒロはこういうときはこういうものだと言い、マイの命令でフクフクに頭を突かれている。さすがに爪でと言わなかったくらいには落ち着いていた。
「そんで、何かわかったか?」
いまだ続くジト目に耐え切れず、話をそらすように質問する。
「それなのですが……」
今度は少し困ったようにタカヒロたちに目を向ける。
それでレッドもやはりと頷く。
「え? 何? 何か?」
マイがリベルテを見上げ、レッドたちも見渡す。
「モンスターを呼び……出した、そうです。居たみたいです。『神の玩具』が」
戦況をひっくり返した背景に、レッドたちが思ったとおり、新たな『神の玩具』が関与していた。
レッドが騒いでいる一角のところに乗り込んで、一人の冒険者を掴んで問い詰める。
普段のレッドに見慣れているマイたちであるが、今のように赤髪を揺らして鋭い目つきを向けられたら逃げるしかないなと思っていた。
捕まった冒険者にはひっそりと合掌しておく。
「いや、そんなの俺にもわからねぇよ。ただそういう伝令が走ってきたらしいってのと、それが広まって俺らも話をしてただけだ」
冒険者といえども様々であり、討伐をよく受ける者や重い荷物を運んだりする依頼をこなすものであれば体格は良いが、ちょっとした小荷物の配送や薬草などの採取をよく受ける者であればそんなに体格は良いとはいえない。
また、日々の生活を送るのが手一杯であれば食べるものも控えめといえばいい方で、あまり食べられない人もいたりする。
レッドに捕まったのは後者に当たる人たちだと思われ、なかなか体格の良いレッドに捕まれば、柄の悪い人に難癖つけられているように見えた。
「はいはい。レッド。落ち着いてください」
リベルテがレッドの背中を軽く叩き、捕まっていた人を解放させる。
「……すまない。あまりの話に気が動転していたようだ」
リベルテに言われて少し落ち着いたのか、先ほどの冒険者に素直に謝罪するが、その冒険者はいや大丈夫、と言いつつサッと離れて去ってしまう。
「……まったく。気持ちは分からなくはないですが、戦争の話でここいらが詳しい情報すぐもっているわけないじゃないですか。問い詰めるなら、ギルマスでしょう? ほかのところは探って見ます?」
少し考える仕草をしてから、マイたちを見て、リベルテに頼むと一言だけ告げる。
「しばらくかかりますから、家でゆっくり……なんて出来そうにないですよね。なにか依頼でもこなして稼ぎつつ待っててください」
マイたちはレッドの視線に気づかず、マイは勝ったらしい騒ぎように戸惑ってきょろきょろしていて、タカヒロはそれらを無視してずっと自分の手を見ていた。
「さて……、虫の討伐した後なんでそこまで稼がなきゃってわけじゃないんだが、どうする?」
「私はちょっと私用があるので、出かけますね」
翌朝のリビングでレッドが今日の予定を確認する。
リベルテは昨日のとおり、戦況がどうなっているのか、どういう情報が届けられているのか探る予定である。
リベルテが別行動であることを無理なく伝えるためであった。
「ん~、でもお金は稼がないとすぐになくなっちゃいますよねぇ」
「僕たちが使ってるものも結構ヘタってきてる気がするしね。買い換えた方がいいのかな? レッドさんはどれくらいで買い換えたりするんですか?」
それなりに冒険者として王都で過ごしてきている二人であるが、いざ何がしたいかと聞かれても答えるのが難しかった。
そのため今の生活を大きく変えるようなことは浮かばないし、ひとまず余裕のある生活を送れるようにとお金のことを気にしてしまう。
「ん~? 決まってこれくらいってのはないなぁ。物自体の作りが悪くて長く使えないのもあるし、使う奴が扱い方が悪くてダメにしちまうのもある。そういや二人の武器とか防具ってあんまり気にしなかったな」
「お二人のはそれなりに値がいいもの買われてましたよね? お二人の性格からしてそんなに扱いが悪いとは思いませんので、まだまだ大丈夫かと思ってました……。ほかの方の道具の状態ってなかなか気が回らないというのもあるのですが」
鍛冶師の数だけ作られたものの良し悪しは揃わない。同じ鍛冶師でも作ったものには幾分かの差異は生じるためである。
経験と蓄積された知識はあるが、すべて同じ品質というのは人である限りできないもの。
例えば全く同じ材質に揃え、変わらぬ火で熱し、変わらぬ速度で叩き鍛えるなど、意思はもたず疲労もなく動作が固定されているようなものでなければできはしないのだ。
だからこそ、高い値がつくものと言うのは材質がよいか、鍛冶師の腕が良いものにつけられる。
レッドたちが王都にマイたちを連れてきて冒険者にさせたとき、そこそこのお金を持っていた二人は良い物をと探して買っていた。
だからこそ、ここまで買い換えるという話も出ずに使ってこれた。そこまで戦うことをしてこなかったとも言えるが。
「ちょっと見せてもらっても良いか? といってもこちらも感覚でしかわからんが」
「いえ、それでも僕らよりは分かると思うので、お願いします」
タカヒロはすぐ自分の剣をレッドに手渡す。
普段のタカヒロっぽくないなと思いつつ、タカヒロの剣を受け取り、少し離れて剣を抜く。
良い材質を選んで作られていたようで、今もなお輝きは失われていなかった。
剣の手入れについては、剣を持った夜に徹底的に指導していたので、それが守られていることに思わず笑みがこぼれてしまう。
あまりこの剣で斬りつけたり防いだりしていないようでもあり、欠けていたり凹みがあるようにもしない剣を鞘にしまってタカヒロに返す。
「ちゃんと手入れされてるし問題はなさそうだ。まぁ、この剣使ってる機会があまり無いからかもしれんがな」
少しからかいを含めて言ったのだが、当のタカヒロは特に言い返すでもなく、手に持った剣をじっと見つめていた。
「ん? どうかしたか?」
「え? あ? いや。折角買った剣だから、使いこなせるようにならないとな~って」
使われていないと言われてすこし恥ずかしいという様相で笑うタカヒロなのだが、レッドは深く追求することでもないと流すことにした。
「あ~、私も使ってないかも。やっぱり構えは出来ても怖いんですよね……」
マイの感想は特段おかしなことはない。
冒険者でも剣は持っていても戦うことを考えていない者も多い。ギルドで訓練することはできるが、戦うことを考えていなければわざわざ教えを受けようとする者は限られてくる。
であれば剣を持って対峙するというのは余程のときであり、恐怖でしかなく、結果、剣はもっていてもへっぴり腰で振り回すくらいしかできない。
それと兵や戦うことに慣れていたりするものでなければ、剣を持つこと向けられることというのは怖くて当然なのである。
「そこは慣れしかないのですが、あまり慣れて良い事でもありませんから。無理をされる必要はありませんよ。レッドたちもいますし」
「んじゃ、今日は配送とかそこいらの依頼探すか」
「あれ? そこはこう……討伐とかじゃないんですか?」
剣の話をして気構えの話をしたのであれば、その経験をという流れになるかと思いきや、レッドはそれをぶった切ってきたので、タカヒロは目を白黒させながらなんとか口に出す。
「さすがに昨日暴れてきたばかりだからな。それに心構えできている時にやっても普通に出来るもんだからな。それじゃ面白くない」
確かに嫌になるほど虫を倒してきたが、タカヒロたちはレッドのように剣でもって対峙してきたわけではない。距離をとって事務的に槍で突き続けただけだ。
さすがに一日で疲れが抜けないとは言わないが、精神的に疲れは感じていたので、そこはまぁと思っていたが、そこにレッドのぶっちゃ気を聞いて目は半目になる。
「え……それ酷くないですか?」
マイの率直な感想にレッドは笑って返す。
「最初は心構える必要はあるんだが、剣を構えるのは出来るんだ。後は実践とそういう想定を最初からしてなかったときに出来るようにするくらいだろ。なら、こう話してないときがいいさ」
なんとなく納得できるようで、マイたちを困らせたいだけに感じもして、なんとも言えなくなる二人。
「さて、それでは出ましょうか」
リベルテのそんな言葉に、釈然としないままギルドに向かうマイたちであった。
「……はぁ。配送って言ってたのに、なんで木材運んだりしてたんですかねぇ……」
ぐで~っとリビングの机に突っ伏しているマイとタカヒロ。
「そりゃ壊れた家の修繕とか新しく建てるものがあったからだろ? 木を運ぶんだ、立派な配送だろ?」
同じく重い物を運んでいたレッドも疲れてはいるが、二人よりは平気そうである。
「う~、何で私までぇ……。か弱い女性なのにぃ……」
恨みがましい目でレッドたちを見るのだが、返って来る目は驚きである。
「か弱い……?」
「どう見てもか弱い女性でしょうっ! たしかにほかにも荷物運んでる女性いましたけど……」
冒険者全体で見ると男性の方がなり手が多いが、女性が少ない、またはいないわけではないし、討伐などの依頼で名を上げてくる中に女性の冒険者もいる。
そのため、女性だから弱いなどということはない。
そしてレッドたちの中では、タカヒロを叩き、レッドを叩くマイはか弱いというイメージには合わなかったのだ。
リベルテについてはレッドよりも強いという認識を持っている。もちろん、レッドは負けているつもりは無い。
「あら? マイさん、ずいぶんと盛り上がってますね」
そこにリベルテが戻ってきたので、マイはリベルテに泣き付く。
話を聞いてジトッと男性二名を見つめ、レッドはからかいすぎたと謝り、タカヒロはこういうときはこういうものだと言い、マイの命令でフクフクに頭を突かれている。さすがに爪でと言わなかったくらいには落ち着いていた。
「そんで、何かわかったか?」
いまだ続くジト目に耐え切れず、話をそらすように質問する。
「それなのですが……」
今度は少し困ったようにタカヒロたちに目を向ける。
それでレッドもやはりと頷く。
「え? 何? 何か?」
マイがリベルテを見上げ、レッドたちも見渡す。
「モンスターを呼び……出した、そうです。居たみたいです。『神の玩具』が」
戦況をひっくり返した背景に、レッドたちが思ったとおり、新たな『神の玩具』が関与していた。
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