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月が綺麗ですね
しおりを挟む「月が綺麗だね」
あの夜そう言った君は何を思っていたんだろう。
「うん」
ポツリと呟いた僕に、君は俯いて「えへへ」と笑った。
あの日の月はなぜだかとても眩しかった。
君の白い頬を伝う涙が嫌というほどに見えた。
あの言葉の意味も、あの涙の理由も、まだ幼い僕には難しかった。
あれから何年経っただろう。
もう一度、君に会いたい。
あぁ、今日も月が綺麗だ。
昨日も綺麗だったな、そうだ、
「僕にとって月は、ずっと綺麗だった」
.
-月が綺麗ですね-
(私はあなたを愛しています)
-月はずっと前から綺麗でしたよ-
(私もずっと前からあなたが好きでした)
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