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プロローグ
00.√prologue
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俺の名前はハルト、勇者だ。
勇者って聞いたら『カッコいい』だろ?
迫り来る敵をバッタバッタと薙ぎ倒すだろ?
勇者の力みたいな奴で強力な力を持ってるだろ?
そうだよ、そうなんだよ。
俺は正確には勇者じゃないから最後の奴は俺じゃないけど、残りの2つは当てはまる…よな?
うん、どう考えても当てはまるな。
んで、そんなカッコいい勇者の俺なんだけど…
今圧倒的に『暇』なんだよな。
討伐依頼とか世界を救うとか、そういうのは全然起きない上に、起きたとして勇者に取られんだよ。
あ、もち本当の勇者のことな?
あーいや、俺も本物の勇者なんだけど…
まー要するに主人公だな。
主人公に大体吸われちまうから、マジで暇なわけ。
だから今もこうしてぶらぶら歩いてるってわけ。
面白いこと起きないかな~って願いながらな。
んじゃ次は…時空管理室でも行くか。
時空管理室はサードが管理している、名前の通り時空を管理する部屋だ。
ここで異常を感知して、そこから冒険に発展するのが大体だけど、そういうのはまあまあないからな…
まあ本当に軽い異常なら常日頃から起きてるし。
っと…とりあえず着いたものの、どうする?
とりあえず、サードに挨拶でもしに行くか。
えーと、時空管理室は…ここだな?
ハルト「よう、サード。」
サード「ハルト?珍しいな、君がここに来るなんて。」
ハルト「めちゃくちゃ暇なんだよ。」
サード「ああ、なるほど?とりあえず、そこのテーブルに座ってくれる?」
ハルト「うい。」
すんなりと案内されたけど、ここって来る人少ないよな?
なのにここまで手際がいいのか…羨ましい。
サード「ほい、クッキーにオレンジジュース。」
ハルト「サンキュ。」
あれ…クッキー普通に美味くね?
サードって意外と料理の才能あるな。
ハルト「普通に美味いな、練習したか?」
サード「まあ私も暇だったし。」
ハルト「お前もか。」
サード「だから作ってみたんだけど、やる?」
ハルト「ん、え?何を?」
サード「暇つぶしになりそうなもの。」
ハルト「まあ暇だしやるけど。」
サード「わかった。それじゃ、ちょっと待って…」
ハルト「待て待て、お前は知っているだろうけど、俺は知らないんだよ。今から何やるんだ?」
サード「ああ、ごめん。説明するなら…現実シュミレーターかな?」
ハルト「現実シュミレーター?」
サード「名前の通り、現実のシュミレーションができるんだ。実験用に作ってみたんだけど、やる?」
ハルト「面白そうじゃねぇか!やるぞ!」
サード「わかった。じゃあ、設定はどうする?」
ハルト「設定?」
サード「そう。世界がどういう状況なのか、とか。そういうことの設定。」
ハルト「んじゃとりあえず『混沌』でよろ。」
サード「ハルトはそういうの好きだよねー。」
ハルト「まあな。どうしてかわかるか?」
サード「うーん、単純に好きだから?」
ハルト「それもちょっとはあるけど違うな。それじゃさらに質問です。あなたは〇〇が欲しいですがまだ世の中にありません。どうしますか?」
サード「出てくるまで待つ…かな?」
ハルト「なるほど、サードもその回答なのか。」
サード「ハルトもそうなの?」
ハルト「いや、俺は違う。俺はな、『作る』んだ。他の誰かが出すのを待つ?いつになるかわからない不確定な未来なんてつまんねぇよ。それなら自分が作ってしまえば、同じことを願ってる他の人にも届けれるだろ?俺はそういうのが好きなんだ。だから、『混沌』の中から面白そうな『発見』をしたいってわけだ。今回は別に誰かに届けるわけでもないんだけど、単純に『発見』があれば面白いし暇を紛らわすことができるしな。」
サード「へぇ……」
ハルト「言っとくけど、俺はそこまで馬鹿じゃないからな?」
サード「先読みされた…」
ハルト「やっぱりか。」
サード「それじゃあ、数々の発見ができる世界にして、現実味はどうする?」
ハルト「ちょっと現実離れしてるくらいがちょうどいい。」
サード「了解。これでいつでも行けるよ?」
ハルト「設定少ないな!?そういうのってもっと細かい設定とかあるもんだと思ってたけど。」
サード「あ、他の設定はハルトの話に上手く合う設定にしたから安心して。」
ハルト「お、サンキュー。んじゃ、早速行くとしますか。時間経過はどうなるんだ?」
サード「あくまでもシュミレーターだから、開始と終了のタイミングはほぼ同じだよ。」
ハルト「り。んじゃ、出発…する前に、1個だけ聞いていいか?」
サード「何?」
ハルト「お前性格地味にコロコロ変わってね?」
サード「あー、それはね?君たちと会うまでずっと1人だったから、気を紛らわすために一人芝居とかしてたんだ。だから、その名残が残ってるんだと思う。」
ハルト「なる。通りでたまに男っぽい口調にもなるわけだ。」
サード「…ごめん、それ言ってほしくなかった。」
ハルト「マジわりぃ!!」
サード「大丈夫だけど、話はそれで終わり?」
ハルト「ああ、始めてくれ。」
サード「わかった、行くよ…起動!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
んー、ここはどこだ?
この感じ…俺の部屋か。
家の形からしてアパートか?
軽く乱雑しつつもある程度は整頓されてる…俺だ。
それじゃ、持ち物確認と行きますか。
持ち物はスマホ、服が何着かあって、お金は…18万リーズって多いの?それとも少ないの?
ちと調べるか…いや、これ調べられるのか?
スマホの中身は…おお、この世界に順応してる。
えーと、『20代男性 平均月収』…36万リーズってことは、月収の半分か。
そうだ、物価はどうだろ?
どれどれー?……うん、感覚は似てる。
元いた世界と全然変わらないのマジでありがてぇ。
言語がわからんだけで詰むからな。
他には…普通の1人暮らしだな。
ん?テーブルの上にあるのは…契約書?
あ、アパートの契約書だこれ。
契約日は2042年11月28日20時29分、そして今が2042年11月29日7時45分だから…今はアパートを契約した次の日ってことか。
わかってるな、サード。
これならよそから引っ越してきたばっかりの住民という態で暮らせるからな。
そろそろ外見るか。
一体どうなって………
すげぇ。
マジでワクワクする景色だ!
表現するのが難しいけど、アレだアレ。
住宅街が軽い坂道に建ててあって、
そこに沢山の十字路があるんだ。
もちろん路地裏も結構あるし、かなり楽しみだ!
所々にペイントもあるし、程々に混沌としてる!
いやー………マジで理想の場所じゃん。
サードには感謝してもしきれないな、これ。
とりま朝飯を食って…いや、できれば外に出て道とか景色とかを確認したい気もあるし…どうしよ。
あ、そっか。
朝飯食いながら外出すればいいか。
なら…あのスティックパンでいいかな?
うわぁ………マジ楽しみだ。
勇者って聞いたら『カッコいい』だろ?
迫り来る敵をバッタバッタと薙ぎ倒すだろ?
勇者の力みたいな奴で強力な力を持ってるだろ?
そうだよ、そうなんだよ。
俺は正確には勇者じゃないから最後の奴は俺じゃないけど、残りの2つは当てはまる…よな?
うん、どう考えても当てはまるな。
んで、そんなカッコいい勇者の俺なんだけど…
今圧倒的に『暇』なんだよな。
討伐依頼とか世界を救うとか、そういうのは全然起きない上に、起きたとして勇者に取られんだよ。
あ、もち本当の勇者のことな?
あーいや、俺も本物の勇者なんだけど…
まー要するに主人公だな。
主人公に大体吸われちまうから、マジで暇なわけ。
だから今もこうしてぶらぶら歩いてるってわけ。
面白いこと起きないかな~って願いながらな。
んじゃ次は…時空管理室でも行くか。
時空管理室はサードが管理している、名前の通り時空を管理する部屋だ。
ここで異常を感知して、そこから冒険に発展するのが大体だけど、そういうのはまあまあないからな…
まあ本当に軽い異常なら常日頃から起きてるし。
っと…とりあえず着いたものの、どうする?
とりあえず、サードに挨拶でもしに行くか。
えーと、時空管理室は…ここだな?
ハルト「よう、サード。」
サード「ハルト?珍しいな、君がここに来るなんて。」
ハルト「めちゃくちゃ暇なんだよ。」
サード「ああ、なるほど?とりあえず、そこのテーブルに座ってくれる?」
ハルト「うい。」
すんなりと案内されたけど、ここって来る人少ないよな?
なのにここまで手際がいいのか…羨ましい。
サード「ほい、クッキーにオレンジジュース。」
ハルト「サンキュ。」
あれ…クッキー普通に美味くね?
サードって意外と料理の才能あるな。
ハルト「普通に美味いな、練習したか?」
サード「まあ私も暇だったし。」
ハルト「お前もか。」
サード「だから作ってみたんだけど、やる?」
ハルト「ん、え?何を?」
サード「暇つぶしになりそうなもの。」
ハルト「まあ暇だしやるけど。」
サード「わかった。それじゃ、ちょっと待って…」
ハルト「待て待て、お前は知っているだろうけど、俺は知らないんだよ。今から何やるんだ?」
サード「ああ、ごめん。説明するなら…現実シュミレーターかな?」
ハルト「現実シュミレーター?」
サード「名前の通り、現実のシュミレーションができるんだ。実験用に作ってみたんだけど、やる?」
ハルト「面白そうじゃねぇか!やるぞ!」
サード「わかった。じゃあ、設定はどうする?」
ハルト「設定?」
サード「そう。世界がどういう状況なのか、とか。そういうことの設定。」
ハルト「んじゃとりあえず『混沌』でよろ。」
サード「ハルトはそういうの好きだよねー。」
ハルト「まあな。どうしてかわかるか?」
サード「うーん、単純に好きだから?」
ハルト「それもちょっとはあるけど違うな。それじゃさらに質問です。あなたは〇〇が欲しいですがまだ世の中にありません。どうしますか?」
サード「出てくるまで待つ…かな?」
ハルト「なるほど、サードもその回答なのか。」
サード「ハルトもそうなの?」
ハルト「いや、俺は違う。俺はな、『作る』んだ。他の誰かが出すのを待つ?いつになるかわからない不確定な未来なんてつまんねぇよ。それなら自分が作ってしまえば、同じことを願ってる他の人にも届けれるだろ?俺はそういうのが好きなんだ。だから、『混沌』の中から面白そうな『発見』をしたいってわけだ。今回は別に誰かに届けるわけでもないんだけど、単純に『発見』があれば面白いし暇を紛らわすことができるしな。」
サード「へぇ……」
ハルト「言っとくけど、俺はそこまで馬鹿じゃないからな?」
サード「先読みされた…」
ハルト「やっぱりか。」
サード「それじゃあ、数々の発見ができる世界にして、現実味はどうする?」
ハルト「ちょっと現実離れしてるくらいがちょうどいい。」
サード「了解。これでいつでも行けるよ?」
ハルト「設定少ないな!?そういうのってもっと細かい設定とかあるもんだと思ってたけど。」
サード「あ、他の設定はハルトの話に上手く合う設定にしたから安心して。」
ハルト「お、サンキュー。んじゃ、早速行くとしますか。時間経過はどうなるんだ?」
サード「あくまでもシュミレーターだから、開始と終了のタイミングはほぼ同じだよ。」
ハルト「り。んじゃ、出発…する前に、1個だけ聞いていいか?」
サード「何?」
ハルト「お前性格地味にコロコロ変わってね?」
サード「あー、それはね?君たちと会うまでずっと1人だったから、気を紛らわすために一人芝居とかしてたんだ。だから、その名残が残ってるんだと思う。」
ハルト「なる。通りでたまに男っぽい口調にもなるわけだ。」
サード「…ごめん、それ言ってほしくなかった。」
ハルト「マジわりぃ!!」
サード「大丈夫だけど、話はそれで終わり?」
ハルト「ああ、始めてくれ。」
サード「わかった、行くよ…起動!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
んー、ここはどこだ?
この感じ…俺の部屋か。
家の形からしてアパートか?
軽く乱雑しつつもある程度は整頓されてる…俺だ。
それじゃ、持ち物確認と行きますか。
持ち物はスマホ、服が何着かあって、お金は…18万リーズって多いの?それとも少ないの?
ちと調べるか…いや、これ調べられるのか?
スマホの中身は…おお、この世界に順応してる。
えーと、『20代男性 平均月収』…36万リーズってことは、月収の半分か。
そうだ、物価はどうだろ?
どれどれー?……うん、感覚は似てる。
元いた世界と全然変わらないのマジでありがてぇ。
言語がわからんだけで詰むからな。
他には…普通の1人暮らしだな。
ん?テーブルの上にあるのは…契約書?
あ、アパートの契約書だこれ。
契約日は2042年11月28日20時29分、そして今が2042年11月29日7時45分だから…今はアパートを契約した次の日ってことか。
わかってるな、サード。
これならよそから引っ越してきたばっかりの住民という態で暮らせるからな。
そろそろ外見るか。
一体どうなって………
すげぇ。
マジでワクワクする景色だ!
表現するのが難しいけど、アレだアレ。
住宅街が軽い坂道に建ててあって、
そこに沢山の十字路があるんだ。
もちろん路地裏も結構あるし、かなり楽しみだ!
所々にペイントもあるし、程々に混沌としてる!
いやー………マジで理想の場所じゃん。
サードには感謝してもしきれないな、これ。
とりま朝飯を食って…いや、できれば外に出て道とか景色とかを確認したい気もあるし…どうしよ。
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