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エピローグ ハビスゲアル 「蒼き空にて」

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 街の茶屋で紅茶を買った。

 一口飲んで眉を寄せた。まずくはないが、美味くもない。

 木の湯飲みを持って外にでる。通りには大勢の現物客であふれていた。旅人らしい風貌の男が、大通りを見回してつぶやくのが聞こえた。

「はあ、なんでえ今日は。とんでもねえ日に来ちまったか」
「あんた旅の人かい」

 近くの街人が声をかけた。

「へえ。初めて寄ったんですが、やっかいな日に当たっちまったようで」
「やっかいなもんか。あんた大当たりだよ」

 そう、大当たりだろう。今日は年に一度の収穫祭だ。王やその近臣が大通りを行進する。

 去年も、その前も、収穫祭はできなかった。戦や疫病でそれどころではなかったのだ。

 鼓笛隊の賑やかな音が聞こえてきた。最初の組が来たようだ。

「ありゃあ、噂の」
「ほう、旅人さんでも知ってるかい?」

 歩兵隊の行進だ。一番前には巨大な木槌を持った大男が二人。

「そりゃあもう。あれだけの大男二人、ゲンタ歩兵隊長とゴリランダー副隊長さんだろう」
「ゴリランダーじゃねえぞ、ゾリランダーだ」
「ああ、そりゃ失礼」

 私は笑った。他国まで違う名前が広まったらしい。

「いや、いいもん見れたね」

 旅人は立ち去ろうとした。

「ちょっと旅の人、どこ行きなさる」
「へえ。宿屋を探そうかと」
「そんなもん、あとにしなよ。今日は王と三十二柱が見れるんだよ」
「ええっ、あの建国の英雄かい」

 次に巨大な箱が現れた。いや、箱に車が付いているので箱車と民衆からは言われている。それは五つ連なっていた。先頭の馬車がそれを引き、あいだは太い綱で結ばれている。

「伝説の馬なし馬車」
「そう、あれがそれよ。箱の上に乗ってるのは文治省の方々だ。動かしているのがシンドウ様」

 箱馬車を運転しているシンドウが、窓から手を振って観衆に応えた。

「上に見えるのが、ワタナベ様、モギ様、サクタ様、コマザワ様、ウオズミ様」
「へえ」
「ワタナベ様は、王立歌劇団も率いてらっしゃる」
「ほう、噂では聞く。この国の始まりを描いた舞台が人気とか」
「そうそう、地獄の黙示録だな。人気なんだが滅多にせん。王様には不評だとか」

 大通りを見ていた子供たちが騒ぎ出した。「先生」と呼ぶ声がする。

「次の箱車に乗っているのは、王立学校の校長、大賢者のドク様だ。それに美術の先生モウリ様だな」
「あの若いのはなんです?」

 大賢者の隣で手を振っている若い女性がいた。

「あれも教師だ。若さに騙されちゃならねえ。大魔導師テファ様よ」

 若い女性は両手を空に向けると、そこから何かが飛んだ。上空に飛び、大きな花火が広がる。

「こりゃたまげた。しかしその校長、大賢者とは大きくでたな」
「そりゃ自分じゃ言わねえ。周りがそう呼んでいる。おめえさんの国は昨年、黒死病はなかったかい?」
「あった、あった。そりゃあもう大変で」
「この国は黒死病の死者がいない。それは、大賢者様と治療院の方々のお陰だ」
「はあ、そりゃ大賢者だ」

 その大賢者は恥ずかしそうに手を振っている。恥ずかしがり屋の性格は今でも変わらないようだ。

 次の箱が来た。観衆のほとんどが一斉に膝まづく。

「ど、どうしたんです?」
「さきほど言った治療院の方々だ。ハナモリ様、トモマツ様、ヨシノ様。この街にいりゃ、一度は世話になったことがある方々だ。皆、恩がありすぎて感謝の言葉も出ねえ」

 三人が笑顔で手を振っている。良い笑顔だ。あの笑顔で病人は体だけでなく心まで癒される。

 次になると反対に観衆が浮かれた声を出した。箱の上に乗った男女は網籠あみかごから小さな何かを投げている。旅人が偶然、飛んできたそれを一つ掴んだ。

「おめえさん、運がいいな。それは王立食堂が作る飴玉だ」
「王立食堂?」
「なんだ、おめえさん、そこは知らないのかい。キタ様、ツチダ様、ノロ様がいらっしゃる街一番の食堂だ。席は百席を超える大きな店だが客はひっきりなしよ」
「へえ、そりゃ食べてみないとな」

 旅人は三人と一緒にいる若い双子を指した。

「あの若いのは?」
「あの双子は食堂の看板娘だ。フルレとイルレ」
「可愛いな」
「ああ、でも粉かけちゃなんねえぞ、王様が娘のように可愛がってらっしゃる。手え出そうもんなら」

 街人は首を斬る仕草をした。

「ひい、おっかねえ王様だ」
「冗談さね。冗談を言えるほど愛されてる王様だ」
「ほう、そんな人かね。どこも王様は変わらんと思うのだが」
「そりゃ違うね、旅の人。あそこを見てみなせえ」

 街人は城を指した。

「あそこの宮廷茶園は御存知かえ?」
「宮廷茶園?」
「あの城の最上階はノロ様が管理する茶屋がある。そのほかは宿屋や店も入っていてな」
「あの城も街の一部か」
「そう。隠し通路など、おどろく仕掛けもあってな、たいそうな人気よ」

 私は頭をかいた。そう、王は城を使っておられぬ。王の屋敷を警備する者がいつも不満を漏らすと聞いた。もっと大きな屋敷を使えと。

 行列は次の箱が見えた。観衆の中でも特に若い女性が騒ぎ出した。

 箱車がいきなり光り出す。

「ああ、光の魔法、ムツミ様よ!」
「ワカ様、ルミコ様も!」

 上に乗っているのはヌマタ、クロミヤ、セキネの三人。たしか「美の三人衆」と呼ばれておったな。この国の特産品である化粧品は、あの三人とドクが開発した物だ。

 箱車が通り過ぎ、文治省の重鎮たちによる行列も通る。

 その次に現れたのが王都守備隊だ。カラササヤ隊長が先頭、ワーグル副隊長が次に並ぶ。

 カラササヤは守備隊長ではなく、王の護衛になりたいそうだが、皮肉にも武芸に秀でているので叶わぬらしい。32柱の一人と言えども、なかなか望みどおり行かぬものだ。

 徒歩による兵の行進が終わり、馬に乗った一団が見えてきた。

「おい、次だ、前へ行くぞ」

 近くの若い男性たちが人垣を分けて前方に行く。一番近くで見たいのだろう。

 お目当てはわかっていた。第三騎士団。このあたりの国々では珍しい女性の騎士団だ。

 団長はセレイナ。そのほかにエンドウ、タマイもいる。

 観衆から「おお」という声が響いた。ケルベロスの犬ぞりにのった女戦士、モンマ殿。

 これほど女性たちが軍人になるとは思っていなかった。あの戦いで思うことがあったのかもしれない。

 そのうしろから来るのが第二騎士団。団長はヴァゼルゲビナード。

「いやあ、しかし、噂は本当かね」

 さきほど旅人と話をしていた街人だ。旅人はどこかに行ったようで、今は違う知り合いと話をしている。

「なにがさ」
「ほれ、ヴァゼルゲビナード様は裏で諜報部隊を率いているって」
「おお、その噂か」
「どうも嘘臭い。あの王様の気質には合わねえと思うんだがな」

 これまた、私は頭をかいた。たしかに王は諜報部隊をあまり好まれていない。

「俺は本当だと思うね」
「そうかい?」
「ああ、城にある32柱の石像よ。なぜか二体だけ像がねえ」
「ああ、あれか」
「噂じゃ、その二体が疾風鬼、無影鬼と名乗る諜報部隊の隊長らしい」

 遠くで「わあ」と声がした。人垣が倒れている。セレイナ団長を近くで見ようと人が群がったのだろう。

「戦場の花」と呼ばれるのを本人は嫌がっているが、男性だけでなく女性からも人気だ。

「おお、こりゃいけねえ。怪我人がなけりゃいいがな」

 街人の二人は助けに駆けていく。幇助ほうじょの精神が下々にまで染みわたっているのは、これも王の人徳か。

「やっぱり、あかんで。あの32柱の石像ってのは」

 いつの間にか背後にいた。

「そうだよなあ。誰か強く言ってくれないとなあ」

 コウ、タクの二人。振り向いた時には、もういなかった。あの戦いから、公の場には一切出てこぬ。

 近くのご婦人方から黄色い歓声が上がった。ヴァゼルゲビナード団長に向けてだ。

 年齢不詳の伊達男は、特に中高年のご婦人方から人気だ。見た目は紳士だが、冷徹な男でもある。コウとタクの全てを知っているのは、あの男しかおるまい。

 そうこうしていると、観衆が騒ぐのをやめ、殊勝に手を前で組んだり、背筋を伸ばしたりした。素人でもわかる圧倒的な気配が近づく。

「軍神」と諸外国からも恐れられる総指揮官。第一騎士団長ジャムザウールだ。

 そのうしろで白馬にまたがっているのは「戦姫せんぴ」と称えられる軍師ヒメノ。文治省からは内政に手腕を発揮していただきたいと、散々願いが出されているが、本人は軍から動く気配はない。

 私はそれについて、常に王のかたわらにいるためではないか、と思うのだが。あまり詮索すると、あの白馬にでも蹴られそうだ。そう。

 軍神が通りすぎ、みなが緊張を解いたところで黒服の憲兵が通りの両側をかためる。警備のためだ。

 一人、のっそのっそと気だるそうに歩いているのは、ゲスオ憲兵隊長か。ときおり派手な衣装の女性や、あやしげな男たちから挨拶が入る。

 困ったものだ、憲兵隊長の夜遊びも。しかし憲兵隊長の目が行き届くことで、この王都の夜は健全かつ魅惑にあふれていると言われる。

 商隊や旅人に人気があるのは、この王都が群を抜いている。それは交易の便利さもあるが、夜の街が魅力的だからなのは否めない。

 観衆の声が、今日一番に大きくなった。

 六頭の馬に大きな台座が引かれてくる。段々になった台座の頂上には椅子があり、我が国の王が手を振っていた。

 その頂上の一段下。誰も座っていない椅子がある。副王の椅子だ。今までも、そしてこれからも、決して座られることのない椅子が、そこにはあった。

 私は思わず込み上げる物があり、下を向いた。二十八人の召喚は、この国にとって奇跡となった。だが、あの若者たちにとっては、大きすぎる代償だったのだ。

 妙だな。静かすぎる。

 周りの気配が異様だ。

「ハビじい、パレードに参加しろって言ったろ!」

 顔を上げると、そこには王がいた。

 周りの民衆は膝をついて王を見上げている。

 王を見かけると膝をつき下を見る、この慣習は王自身によって禁止とされた。だが、禁止となった今でも、人々は膝をつくのをやめない。

 これには王が腹を立てたが、民衆の代表が申し出た言葉が巧妙だった。

「あれは膝を折ったのではございません。緊張で腹が痛くなり、しゃがんでしまうのです」

 あの言葉を授けたのは、ヒメノではないかと読んでいる。

 膝をついていた男性の一人が、私に目をとめた。

「ハ、ハビスゲアル宰相」

 私は力なく笑って、それに応えた。

「ハビじい、いくぞ」

 私は王に連れられ、段々になっている台座の中ほどに立った。すぐ一段上に王がいて、私の肩に手を置いている。さりげなく段を下がろうとしたら、王に服を掴まれた。

「ハビじい、宰相なんだから、そんなに下がらない!」
「それでございますが、何度も具申書で申し上げておる通り、身分不相応にございます」

 昨年まで隣国との大戦だった。主だったものが戦場におもむいている期間はしょうがなかった。だが今や、私が宰相をつとめる理由はない。

「それな。姫野も宰相はやだって言うし、ヴァゼル伯爵もやらないんだから、しょうがないだろ!」

 私は大きく、ため息をついた。一介の文官。そこで粉骨することこそが、私が報いる道であろうに。

「友達は助けるもんだろ、ハビじい」
「はぁ」

 私の人生で「友」と呼べる者はいなかった。それが人生の晩年において現れる。良いことのはずが、相手があまりに大きすぎた。

「あそこに光が!」

 観衆の一人が宙を指してさけんだ。

 光が集まり、それは一人の女性の姿となった。観衆が今一度、膝をついて祈りを捧げる。

「また菩提樹、ドヤ顔で」
「な、なにを申すか! グローエン殿から伝言をことづかっただけぞ」
「おお、じいちゃん、なんて?」
「うむ。帰る際に牛乳が欲しいと」
「了解。美味しいやつ買って帰るって伝えて」

 菩提樹の精霊はうなずき、王のうしろに立つように漂《ただよ》った。

「ハビじいも、たまには里帰りしろよ」

 この行進のあと、王と仲間たちは休暇をとり里に帰る。

 菩提樹の里は今でも数百人が暮らしていた。王の住まいはそのまま残され、里の者がいつ帰られてもいいように準備をしていると聞く。

「わたくしは、まだ仕事が溜まっておりますので……」

 王が眉を寄せた。

「だめ。今年は戦の気配もないし。これ、勅命ちょくめい
「なっ!」

 王がにっこりと笑った。すっかり大人になられた今も、人懐こい笑顔は変わらない。

 北門が見えてきた。北門を出たところで、この行進は終わる。

 王の背後にいた菩提樹の精霊が、何かを唱え腕を振った。

「おお!」という感嘆の声が観衆から湧きおこる。

 北門の上に虹が現れた。それは鮮やかに輝いている。

 虹のかかった空は、この国の未来を象徴しているようにも見えた。鮮やかで曇のない空だ。

 あの空のように、晴れやかにいきたいものだ。西の隣国は払いのけることができたが、東は何やら、きな臭い匂いがしてきている。

 だが、この先、幾多の困難があろうとも、それを跳ね返せるだけの国力を作ればよい。

 この国はこれから繁栄する。いや繁栄して見せる。それが彼へのたむけにもなろう。

「ハビじい」
「はっ!」
「あんま考えるとハゲるぞ」

 忘れかけていた思い出を言われ、思わず笑った。「もうハゲてる」と言った亡き彼の声も思い出した。

「あの時は楽しかったな」
「はい。カレーを初めて食べました」
「ハビじい?」
「はい」
「今も楽しいぞ」

 不意打つ言葉に、私は前を向いた。込み上げる物を隠すためだ。

 それは気遣いの言葉かもしれぬ。だが私には響いた。

「いい空だな」
「はい。蒼く澄んでおります」

 思えば、若いころから王都の空を睨《にら》んで見上げていた。いつも灰色に曇っていた記憶しかない。

 今はこの空が、この国の空なのだ。蒼く澄んだ空だ。

 忘れないようにと心に刻んだ。

 このアリマ・イイヅカ国の蒼い空を。









王と32柱の英雄

名前 (あだ名) スキル名
 有馬和樹 (キング) 粉砕拳
1 飯塚清士郎 (プリンス) プリンス
2 蛭川日出男 (ゲスオ) お茶目な落書き
3 坂城秀 (ドク) いい仕事してますね
4 姫野美姫 (ヒメっち) スプレッドシート
5 根岸光平 (コウ) ニンニン
6 山田卓司 (タク) カッパッパ!
7 小暮元太 (ゲンタ) 元気ですかー!
8 遠藤もも (ももちゃん) モシモシ
9 玉井鈴香 (鈴ちゃん) レーザービ~~ム
10 喜多絵麻 (エマ) チャッカマン
11 友松あや (あやちゃん) ケルファー
12 花森千香 (花ちゃん) お注射♡
13 高島瀬玲奈 (セレイナ) 歌
14 土田清正 (ツッチー) マイクロ・スコープ
15 渡辺裕翔 (カントク) リアリティ・フレーム
16 茂木あつし (茂木くん) 糸ノコ
17 作田智則 (作田くん) エポキシA エポキシB
18 駒沢遊太 (駒沢くん) コントローラー・ワイヤレス
19 沼田睦美 (むっちゃん) ピカール!
20 黒宮和夏 (ワカちゃん) 黒くまくん
21 門馬みな実 (ミナミ) おすわり
22 関根瑠美子 (ルミちゃん) ルミコ・プラチナム
23 魚住将吾 (ギョズミ) 爆釣
24 野呂爽馬 (ノロさん) チャルメラ
25 進藤好道 (進藤くん) 中免小僧
26 吉野由佳子 (吉野さん) マスク
27 毛利真凛 (マリンちゃん) ポスターカラー
28 ジャムザウール (ジャムパパ) なし
29 ヴァゼルゲビナード (ヴァゼル伯爵) 魔術&魔眼
30 カラササヤ (槍オヤジ) 投擲
31 ゾリランダー (ゴリランダー) なし
32 ハビスゲアル (ハゲ過ぎデアル) 魔法&召喚


 
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