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18話 魚住将吾 「サラマンダー」
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あれから一週間。
みんなから、なだめられ、褒められ、お願いされ、通話スキルの遠藤ももは「奉納の儀」を行った。
「奉納の儀」の最中は、すべての人が里から出て彼女一人が残った。儀式の詳細は、もはや彼女のみが……
「魚住、大げさに言うな! 樹の根っ子に穴掘ってしただけだ!」
あらら。横にいた遠藤さんに怒られた。
今日は、コウたちが街へ行く日である。コウの潜水スキルで行くワープの道だ。
みんなで菩提樹の前に集まり、コウたちを見送る。
メンバーはコウ、プリンス、ヴァゼル伯爵の三人。地脈を通る勝手がわからないので、最少人数にしたとのこと。
この里で一番強いのはジャムさんか伯爵だ。でもジャムさんは目立つ。伯爵が行くことになった。
残った人は、いつもどおり農作業。または狩猟だ。
俺も剣や弓を習い始めたが、実際に獣を取れるほど上手くない。
村長さん、いや元村長さんか。あのグローエンじいちゃんに教わりながら、今日も野菜畑と麦畑で作業だ。
畑作業の天敵は、蚊でもヘビでもなく、妖精だ。特にプリンスがいない時は、いたずらばっかりしてくる。
その妖精が今日は静かだなと思ったら、畑の端で精霊といっしょにいた。
精霊が物憂げな目で空を見ている。
「あれ? 精霊さん、プリンスたちと行ったんじゃ」
「これは、わらわが出す幻影ぞ。二体出せば良いだけ」
なるほど。基本的に人間と同じ頭脳じゃないってわけだね。
「どうかしました?」
「うむ。どうも不穏な気配がしておる」
なんとも不吉な言葉を吐いて、精霊さんは帰っていった。
その言葉は、お昼の時間に現実となった。
広場で昼食を食べているところに精霊さんが来た。
「皆の者、草陰に隠れたほうがよい。何かが来る」
キングは躊躇することなく、みんなを散らせて隠れるように言った。
俺は樹の陰に隠れた。
しばらくすると、聞いたこともない動物の鳴き声が聞こえる。
見えた。それは、俺ら人間でも馴染みの姿だ。トカゲの胴体に巨大な翼。
「ドラゴンだ……」
「ドラゴン? あれは火を司る魔獣、サラマンダーです」
隣に精霊さんがいて、びっくり。いや、それより、サラマンダー! ぜったい味方になりそうにない!
そのサラマンダーは、里の上空をぐるぐる回っている。
「まずい。わらわの力が上がったためか、この土地に興味を示している様子」
サラマンダーが急降下してきた!
あっ! 俺が隠れた樹は、その菩提樹だ!
サラマンダーは地面スレスレで曲がった。大通りの上を飛んでくる。あきらかに、この菩提樹が狙いだ。
サラマンダーが菩提樹の近くまできた。
口を開けた。火がくる!そう思った瞬間、反対側にドラゴンが現れた!
ドラゴンは、けたたましい鳴き声を上げて翼を羽ばたかせる。
急旋回してドラゴンに向かうと、口を大きく開けて火を吹いた!
だが、火はドラゴンをすり抜ける。あれは映像?
あっ、渡辺のスキル「リアリティ・フレーム」か!
草むらからジャムさんが飛び出した。
サラマンダーの後ろ姿に矢を放つ。長い胴体の真ん中ほどに刺さった。しかしサラマンダーは一声あげて空に上がった。
また降下してくる。
近くにある木の上の家に向かって火を吐いた。家が二軒ほど燃え上がる。
「玉ちゃん!」
姫野が大声で呼んだ。玉井鈴香のことか?
「待って! 今行く!」
俺の後ろで声がして、びっくりした。玉井が大きな麻袋を持って、茂みから出てきた。
「魚住くん! ちょうど良かった。これ持って」
玉井の麻袋を持つ。
「重っ!」
玉井の後について広場に出た。
「ボール借して!」
ボール? 麻袋を開けてわかった。石を削って丸くしたもの。そうか、玉井ってソフト部だ。なら、スキルはきっとあれ。
「レーザー……」
玉井がステップを踏んで投球モーションに入った。
「ビ~~~~ム!」
投げた石は一直線に飛んでいく。ゴッと、サラマンダーの頭に当たった。サラマンダーはキリモミしながら落ちると思ったら、途中で気がついて羽ばたいた。
「やばいっ! こっち来るぞ!」
俺はうしろを見た。うしろは菩提樹、火に弱い。
「走ろう、ここから離れないと!」
炊事場のほうに走った。屋根の下に入る。ゴオ! という音とともに、屋根が火炎の勢いで吹き飛んだ!
里の中央に、またドラゴンの映像。サラマンダーがそこに飛んでいく。
まったくタイミングが悪い。ヴァゼル伯爵がいれば良かったのに。空だと手の出しようがない。
「いや、そうか?」
自分に思わずつっこんだ。
「魚住くん?」
玉井が不思議そうに俺を見た。
俺は、この前の遠藤を思い出していた。通話の圏外かと思ったら圏外ではなかった。
スキルは進化する。要はやり方しだいだ。思えば魚がいないから、スキル名を口にした事もない。
「爆釣!」
叫ぶと当時に手の中にロッドが現れた。おお、俺がいつも使うシマノのロッドだ。
「魚住くん?」
「あれ? これ見えない?」
俺は手に持ったロッドを振った。玉井は首を傾げた。
そうか、これは俺のイマジネーション。それなら、形も変わるかも。
「サラマンダーって何食うと思う?」
玉井に聞いてみた。
「んっ? 鳥とか?」
鳥か。ニワトリを想像してみた。ルアーが形を変え、小さなニワトリの形になった。
物陰を進み、里の中央まで出る。上空ではサラマンダーが、ちょうど旋回をするところ。そのさきを狙って、ニワトリのルアーを投げた。
ルアーが空中でフワリと止まる。
リールをじっくり巻くと、ニワトリのルアーは羽をパタパタ動かした。旋回して回ったところに動く鳥。サラマンダーが思わずバクッと口にした。
「フィッシュ・オン!」
俺はリールを巻いた。サラマンダーが首を振る。これはラインが切れる! ゆるめて泳がす。
こっちを向いた瞬間に大きく竿を引いた。その引っぱる動きで、サラマンダーは大きくバランスを崩した。
今だ! 俺はリールを猛スピードで巻いた。
サラマンダーがバランスを立て直そうとするたび、俺はラインを引いた。
その引きで右へ左へと身をよじる。
やがて完全にバランスを失い、サラマンダーは地面に真っ逆さまに落ちた。
起きようとしたサラマンダーに素早くジャムさんが飛び移り、頭の上から剣を刺す。サラマンダーは動きを止め、バタン! と横倒しになった。
いやはや、これ、人生で一番デカイ釣果だけど、さすがに魚拓取れないよな……
みんなから、なだめられ、褒められ、お願いされ、通話スキルの遠藤ももは「奉納の儀」を行った。
「奉納の儀」の最中は、すべての人が里から出て彼女一人が残った。儀式の詳細は、もはや彼女のみが……
「魚住、大げさに言うな! 樹の根っ子に穴掘ってしただけだ!」
あらら。横にいた遠藤さんに怒られた。
今日は、コウたちが街へ行く日である。コウの潜水スキルで行くワープの道だ。
みんなで菩提樹の前に集まり、コウたちを見送る。
メンバーはコウ、プリンス、ヴァゼル伯爵の三人。地脈を通る勝手がわからないので、最少人数にしたとのこと。
この里で一番強いのはジャムさんか伯爵だ。でもジャムさんは目立つ。伯爵が行くことになった。
残った人は、いつもどおり農作業。または狩猟だ。
俺も剣や弓を習い始めたが、実際に獣を取れるほど上手くない。
村長さん、いや元村長さんか。あのグローエンじいちゃんに教わりながら、今日も野菜畑と麦畑で作業だ。
畑作業の天敵は、蚊でもヘビでもなく、妖精だ。特にプリンスがいない時は、いたずらばっかりしてくる。
その妖精が今日は静かだなと思ったら、畑の端で精霊といっしょにいた。
精霊が物憂げな目で空を見ている。
「あれ? 精霊さん、プリンスたちと行ったんじゃ」
「これは、わらわが出す幻影ぞ。二体出せば良いだけ」
なるほど。基本的に人間と同じ頭脳じゃないってわけだね。
「どうかしました?」
「うむ。どうも不穏な気配がしておる」
なんとも不吉な言葉を吐いて、精霊さんは帰っていった。
その言葉は、お昼の時間に現実となった。
広場で昼食を食べているところに精霊さんが来た。
「皆の者、草陰に隠れたほうがよい。何かが来る」
キングは躊躇することなく、みんなを散らせて隠れるように言った。
俺は樹の陰に隠れた。
しばらくすると、聞いたこともない動物の鳴き声が聞こえる。
見えた。それは、俺ら人間でも馴染みの姿だ。トカゲの胴体に巨大な翼。
「ドラゴンだ……」
「ドラゴン? あれは火を司る魔獣、サラマンダーです」
隣に精霊さんがいて、びっくり。いや、それより、サラマンダー! ぜったい味方になりそうにない!
そのサラマンダーは、里の上空をぐるぐる回っている。
「まずい。わらわの力が上がったためか、この土地に興味を示している様子」
サラマンダーが急降下してきた!
あっ! 俺が隠れた樹は、その菩提樹だ!
サラマンダーは地面スレスレで曲がった。大通りの上を飛んでくる。あきらかに、この菩提樹が狙いだ。
サラマンダーが菩提樹の近くまできた。
口を開けた。火がくる!そう思った瞬間、反対側にドラゴンが現れた!
ドラゴンは、けたたましい鳴き声を上げて翼を羽ばたかせる。
急旋回してドラゴンに向かうと、口を大きく開けて火を吹いた!
だが、火はドラゴンをすり抜ける。あれは映像?
あっ、渡辺のスキル「リアリティ・フレーム」か!
草むらからジャムさんが飛び出した。
サラマンダーの後ろ姿に矢を放つ。長い胴体の真ん中ほどに刺さった。しかしサラマンダーは一声あげて空に上がった。
また降下してくる。
近くにある木の上の家に向かって火を吐いた。家が二軒ほど燃え上がる。
「玉ちゃん!」
姫野が大声で呼んだ。玉井鈴香のことか?
「待って! 今行く!」
俺の後ろで声がして、びっくりした。玉井が大きな麻袋を持って、茂みから出てきた。
「魚住くん! ちょうど良かった。これ持って」
玉井の麻袋を持つ。
「重っ!」
玉井の後について広場に出た。
「ボール借して!」
ボール? 麻袋を開けてわかった。石を削って丸くしたもの。そうか、玉井ってソフト部だ。なら、スキルはきっとあれ。
「レーザー……」
玉井がステップを踏んで投球モーションに入った。
「ビ~~~~ム!」
投げた石は一直線に飛んでいく。ゴッと、サラマンダーの頭に当たった。サラマンダーはキリモミしながら落ちると思ったら、途中で気がついて羽ばたいた。
「やばいっ! こっち来るぞ!」
俺はうしろを見た。うしろは菩提樹、火に弱い。
「走ろう、ここから離れないと!」
炊事場のほうに走った。屋根の下に入る。ゴオ! という音とともに、屋根が火炎の勢いで吹き飛んだ!
里の中央に、またドラゴンの映像。サラマンダーがそこに飛んでいく。
まったくタイミングが悪い。ヴァゼル伯爵がいれば良かったのに。空だと手の出しようがない。
「いや、そうか?」
自分に思わずつっこんだ。
「魚住くん?」
玉井が不思議そうに俺を見た。
俺は、この前の遠藤を思い出していた。通話の圏外かと思ったら圏外ではなかった。
スキルは進化する。要はやり方しだいだ。思えば魚がいないから、スキル名を口にした事もない。
「爆釣!」
叫ぶと当時に手の中にロッドが現れた。おお、俺がいつも使うシマノのロッドだ。
「魚住くん?」
「あれ? これ見えない?」
俺は手に持ったロッドを振った。玉井は首を傾げた。
そうか、これは俺のイマジネーション。それなら、形も変わるかも。
「サラマンダーって何食うと思う?」
玉井に聞いてみた。
「んっ? 鳥とか?」
鳥か。ニワトリを想像してみた。ルアーが形を変え、小さなニワトリの形になった。
物陰を進み、里の中央まで出る。上空ではサラマンダーが、ちょうど旋回をするところ。そのさきを狙って、ニワトリのルアーを投げた。
ルアーが空中でフワリと止まる。
リールをじっくり巻くと、ニワトリのルアーは羽をパタパタ動かした。旋回して回ったところに動く鳥。サラマンダーが思わずバクッと口にした。
「フィッシュ・オン!」
俺はリールを巻いた。サラマンダーが首を振る。これはラインが切れる! ゆるめて泳がす。
こっちを向いた瞬間に大きく竿を引いた。その引っぱる動きで、サラマンダーは大きくバランスを崩した。
今だ! 俺はリールを猛スピードで巻いた。
サラマンダーがバランスを立て直そうとするたび、俺はラインを引いた。
その引きで右へ左へと身をよじる。
やがて完全にバランスを失い、サラマンダーは地面に真っ逆さまに落ちた。
起きようとしたサラマンダーに素早くジャムさんが飛び移り、頭の上から剣を刺す。サラマンダーは動きを止め、バタン! と横倒しになった。
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