13 / 53
第二章
第13話 エルウィンの謎解き
しおりを挟む
「お気づきになられたようで、なによりです」
めずらしく執事が微笑んだ。
「ここからは少々長い話になります」
長い話は、きらいだったが、今日だけは一秒も早く聞きたかった。
「おそらく、あなた様が知っている話は、ドイツのグリム童話だと思います」
もちろん。子供のころに何度も読んだ。
「実は、それ以外にも、イタリアではペンタメローネという民話、中国ではイエーシェンなど、世界各地にあります」
ペンタメローネ? 聞いたことはなかった。
「似たような話が、たくさんあるってこと?」
「左様です。しかしこのモデルになっているのは、一つの悲劇」
「悲劇?」
「もう一つ、ご案内したいところがございます」
執事は庭のほうへと歩きだした。わたしもあとを追う。冬の花壇に花はなく、場所によってはブルーシートでまるごと覆われていた。なにを案内するのかと思っていると、また話しはじめた。
「〇時の鐘が鳴るまでは、童話と同じです。問題はそのあと」
「かぼちゃの馬車に乗って家へ、でしょ」
「そうです。彼女は急いでいました。魔法がとけるまえに家に帰らねばと」
執事が、馬に鞭打つ仕草をした。
「その激しい勢いのまま、街の中に入り、かけ抜けようとしました」
「まさか」
執事がうなずく。
「街角の一つを曲がりきれず、馬車は横転。はい出てきたところへ運悪く、べつの馬車が」
執事が、わたしを見つめてくる。わたしは、すぐには信じられなかった。あの彼女が結ばれていない?
いつのまにか、レンガ造りの橋まで歩いていた。ふいに執事がふりかえる。
「手前の勝手な憶測ですが、ネズミですよ」
わたしは首をかしげた。
「ネズミなんぞに馬をさせるから、こうなるんです。しかも、馬が御者です。馬が馬を操る? あべこべだと思いませんか?」
そうか、馬に変身していたのは、ネズミだっけ。召使いに変身したのが、馬と犬。
「手前から言わせれば、そのあたりが魔法使いの計画ミスです」
おもわず息を吸い込んだ。魔女を上から指摘できる人、はじめてかも。
執事は引きかえすかと思いきや、橋をわたり、さらに進んでいく。庭園が終わり、森の中を小さな道が続いていた。
「ところで、昔の世界には、いつも魔女がでてくると思いませんか?」
「ヘンゼルとグレーテルとか?」
「童話以外にもです。たとえば、紀元前に書かれたオデュッセイアという、最古のギリシャ文学には、キルケーという魔女が、すでに登場しています」
わたしは目をまるくした。
「紀元前! そんな昔から」
「はい。じつに多くの魔女がいます。男では有名な魔道士マーリンがいますが、そのマーリンに魔法を教えたのは、湖の貴婦人ニミュエ、だという説もあります」
「魔法の、はじまりは女性ってこと?」
執事は、どんどん奥に進んでいく。森の緑は、いっそう深くなり、昼なのに薄暗くなってきた。まがりくねった小さな道は、ひとつの小さな石碑についた。よほど古い物だろう。苔が生え、あちこちが風化してぼろぼろだ。
「これ、何の石碑?」
顔を近づけたが、さっぱりわからなかった。刻まれた文字は、何語なのかもわからない。苔をむしり取ってみると、へんな記号も見えてきた。
「童話や伝説にでてくる魔女は、じつは同じ。ひとりなのではないか? とわたしは思っております。その名はブライア・ローズ」
眠れる森の美女だ。わたしでも知っている。
「あら、ローズは、悪い魔女に眠らされるのでは?」
「童話ではそうです。あの話の元になったのは、かけ落ちした王女の話。しかし捕まり、王女の恋人は母親によって殺されます」
「こわいわね!」
「血なまぐさい話です」
執事が顔をゆがめた。同意見らしい。
「そののち、母親への復讐に燃える王女は、魔術を研究したのではないか? というのが古い文献からの勝手な予想です」
「復讐のために魔術なの?」
「相手は王女の母親、つまり王妃ですから。呪うしか戦う手がありません」
ああ、たしかに。一国の王妃なら、大勢の兵士に守られている。
「実際に、王女は行方不明になり、王妃は原因不明の死をむかえたという、大昔の国を見つけました」
それなら執事の説は正しそうだ。
「復讐のあと、王女はどこへ行ったのかしら」
昔の話、と言えばそれまでだが、なんだか、その王女がせつない。
「ここに。手前どもはローズの墓、と呼んでおります」
これが? ぎょっとして、苔をむしっていた手を引っこめた。執事は石碑に近づき、上に乗っていた枯れ葉を手ではらった。
「エルウィン様が、この地で看取ったそうです」
「彼が! ほんと、いったい何年生きてるの」
執事が眼鏡をはずし、ポケットからハンカチを出して拭いた。
「三十六年です」
眼鏡を拭きながら、執事が言う。意味がわからなかった。
「エルウィン様は、魔女ローズから眠りの呪いをかけられております。起きていた年月だけを合わせると三十六年になります」
それはひどい。魔女は何のうらみがあって、と口にする前に執事が説明をつづけた。
「ガラスの靴の彼女に話をもどしましょう。死んだ彼女の魂は、どこかをさまよい、いずれ生まれ変わると魔女ローズは言いました」
わたしが、うさん臭そうな顔をしたのを見て、執事は眼鏡をかけなおした。
「彼女が死んだ瞬間を思いだして下さい」
「馬車にひかれて?」
「そう、彼女はローズの魔法が、かかった状態で死んでいるのです。魂が守られていても不思議ではない気がします」
なるほど、言われてみれば。
「しかし生まれ変わる時は、わからないそうで。なんともいい加減な予言です」
たしかに、いい加減だ。わからなければ待ちようがない。
「若き王子は、ローズにたのみました。その時まで眠らせてくれと」
そういうことね! 話が見えてきた。
「愛の強さに胸を打たれたローズは、王子に眠りの呪文をかけます」
「待って。生まれ変わる時は、わからないんでしょ。何年眠るの?」
執事が、まさにそこです、と言うように、うなずいた。
「魔女ローズは、自分の死の間際、王子に最後の魔法をかけました」
わたしは、ごくりとつばを飲んだ。
「一年間生き、その後、百年眠る呪いです」
「百年! 不死の魔法とかじゃなくて?」
「それができれば、魔法使いも死なないでしょう」
ああそうか、それもそうか!
「もしくは、眠る魔法が得意なのかもしれません。なにせ、眠れる森の美女ですから」
それで三十六歳! おどろいた。何百年も生きているのに、わたしと、それほど変わらないなんて。
「証拠にパスポートでも見せましょうか?」
「パ、パスポートあるの?」
「城の人間によって、つねに架空の戸籍は作りつづけています。エルウィン様が起きた年齢に合うように」
なんて壮大な詐欺! でも悪意のない詐欺か。まったく、おどろくことばかりだ。それと同時に、胸がしめつけられた。
「彼、何回、目覚めているの?」
「さて、記録をひもときませんと、はっきりとは。私はエルウィン様と相まみえることが叶いましたが、私の父はタイミングが合いませんでした」
それをタイミングと言うには、あまりにスケールが長すぎる。ただ、わかったこともある。彼が「二度とない」と、どこかで言ったが、あれは大げさではなかった。次の目覚めは百年後で、すべては変わってしまうのだから。
彼の生き方を思うと気が遠くなった。あまりに切ない。赤くなりはじめた空にむかって、わたしは大きく息を吐いた。
めずらしく執事が微笑んだ。
「ここからは少々長い話になります」
長い話は、きらいだったが、今日だけは一秒も早く聞きたかった。
「おそらく、あなた様が知っている話は、ドイツのグリム童話だと思います」
もちろん。子供のころに何度も読んだ。
「実は、それ以外にも、イタリアではペンタメローネという民話、中国ではイエーシェンなど、世界各地にあります」
ペンタメローネ? 聞いたことはなかった。
「似たような話が、たくさんあるってこと?」
「左様です。しかしこのモデルになっているのは、一つの悲劇」
「悲劇?」
「もう一つ、ご案内したいところがございます」
執事は庭のほうへと歩きだした。わたしもあとを追う。冬の花壇に花はなく、場所によってはブルーシートでまるごと覆われていた。なにを案内するのかと思っていると、また話しはじめた。
「〇時の鐘が鳴るまでは、童話と同じです。問題はそのあと」
「かぼちゃの馬車に乗って家へ、でしょ」
「そうです。彼女は急いでいました。魔法がとけるまえに家に帰らねばと」
執事が、馬に鞭打つ仕草をした。
「その激しい勢いのまま、街の中に入り、かけ抜けようとしました」
「まさか」
執事がうなずく。
「街角の一つを曲がりきれず、馬車は横転。はい出てきたところへ運悪く、べつの馬車が」
執事が、わたしを見つめてくる。わたしは、すぐには信じられなかった。あの彼女が結ばれていない?
いつのまにか、レンガ造りの橋まで歩いていた。ふいに執事がふりかえる。
「手前の勝手な憶測ですが、ネズミですよ」
わたしは首をかしげた。
「ネズミなんぞに馬をさせるから、こうなるんです。しかも、馬が御者です。馬が馬を操る? あべこべだと思いませんか?」
そうか、馬に変身していたのは、ネズミだっけ。召使いに変身したのが、馬と犬。
「手前から言わせれば、そのあたりが魔法使いの計画ミスです」
おもわず息を吸い込んだ。魔女を上から指摘できる人、はじめてかも。
執事は引きかえすかと思いきや、橋をわたり、さらに進んでいく。庭園が終わり、森の中を小さな道が続いていた。
「ところで、昔の世界には、いつも魔女がでてくると思いませんか?」
「ヘンゼルとグレーテルとか?」
「童話以外にもです。たとえば、紀元前に書かれたオデュッセイアという、最古のギリシャ文学には、キルケーという魔女が、すでに登場しています」
わたしは目をまるくした。
「紀元前! そんな昔から」
「はい。じつに多くの魔女がいます。男では有名な魔道士マーリンがいますが、そのマーリンに魔法を教えたのは、湖の貴婦人ニミュエ、だという説もあります」
「魔法の、はじまりは女性ってこと?」
執事は、どんどん奥に進んでいく。森の緑は、いっそう深くなり、昼なのに薄暗くなってきた。まがりくねった小さな道は、ひとつの小さな石碑についた。よほど古い物だろう。苔が生え、あちこちが風化してぼろぼろだ。
「これ、何の石碑?」
顔を近づけたが、さっぱりわからなかった。刻まれた文字は、何語なのかもわからない。苔をむしり取ってみると、へんな記号も見えてきた。
「童話や伝説にでてくる魔女は、じつは同じ。ひとりなのではないか? とわたしは思っております。その名はブライア・ローズ」
眠れる森の美女だ。わたしでも知っている。
「あら、ローズは、悪い魔女に眠らされるのでは?」
「童話ではそうです。あの話の元になったのは、かけ落ちした王女の話。しかし捕まり、王女の恋人は母親によって殺されます」
「こわいわね!」
「血なまぐさい話です」
執事が顔をゆがめた。同意見らしい。
「そののち、母親への復讐に燃える王女は、魔術を研究したのではないか? というのが古い文献からの勝手な予想です」
「復讐のために魔術なの?」
「相手は王女の母親、つまり王妃ですから。呪うしか戦う手がありません」
ああ、たしかに。一国の王妃なら、大勢の兵士に守られている。
「実際に、王女は行方不明になり、王妃は原因不明の死をむかえたという、大昔の国を見つけました」
それなら執事の説は正しそうだ。
「復讐のあと、王女はどこへ行ったのかしら」
昔の話、と言えばそれまでだが、なんだか、その王女がせつない。
「ここに。手前どもはローズの墓、と呼んでおります」
これが? ぎょっとして、苔をむしっていた手を引っこめた。執事は石碑に近づき、上に乗っていた枯れ葉を手ではらった。
「エルウィン様が、この地で看取ったそうです」
「彼が! ほんと、いったい何年生きてるの」
執事が眼鏡をはずし、ポケットからハンカチを出して拭いた。
「三十六年です」
眼鏡を拭きながら、執事が言う。意味がわからなかった。
「エルウィン様は、魔女ローズから眠りの呪いをかけられております。起きていた年月だけを合わせると三十六年になります」
それはひどい。魔女は何のうらみがあって、と口にする前に執事が説明をつづけた。
「ガラスの靴の彼女に話をもどしましょう。死んだ彼女の魂は、どこかをさまよい、いずれ生まれ変わると魔女ローズは言いました」
わたしが、うさん臭そうな顔をしたのを見て、執事は眼鏡をかけなおした。
「彼女が死んだ瞬間を思いだして下さい」
「馬車にひかれて?」
「そう、彼女はローズの魔法が、かかった状態で死んでいるのです。魂が守られていても不思議ではない気がします」
なるほど、言われてみれば。
「しかし生まれ変わる時は、わからないそうで。なんともいい加減な予言です」
たしかに、いい加減だ。わからなければ待ちようがない。
「若き王子は、ローズにたのみました。その時まで眠らせてくれと」
そういうことね! 話が見えてきた。
「愛の強さに胸を打たれたローズは、王子に眠りの呪文をかけます」
「待って。生まれ変わる時は、わからないんでしょ。何年眠るの?」
執事が、まさにそこです、と言うように、うなずいた。
「魔女ローズは、自分の死の間際、王子に最後の魔法をかけました」
わたしは、ごくりとつばを飲んだ。
「一年間生き、その後、百年眠る呪いです」
「百年! 不死の魔法とかじゃなくて?」
「それができれば、魔法使いも死なないでしょう」
ああそうか、それもそうか!
「もしくは、眠る魔法が得意なのかもしれません。なにせ、眠れる森の美女ですから」
それで三十六歳! おどろいた。何百年も生きているのに、わたしと、それほど変わらないなんて。
「証拠にパスポートでも見せましょうか?」
「パ、パスポートあるの?」
「城の人間によって、つねに架空の戸籍は作りつづけています。エルウィン様が起きた年齢に合うように」
なんて壮大な詐欺! でも悪意のない詐欺か。まったく、おどろくことばかりだ。それと同時に、胸がしめつけられた。
「彼、何回、目覚めているの?」
「さて、記録をひもときませんと、はっきりとは。私はエルウィン様と相まみえることが叶いましたが、私の父はタイミングが合いませんでした」
それをタイミングと言うには、あまりにスケールが長すぎる。ただ、わかったこともある。彼が「二度とない」と、どこかで言ったが、あれは大げさではなかった。次の目覚めは百年後で、すべては変わってしまうのだから。
彼の生き方を思うと気が遠くなった。あまりに切ない。赤くなりはじめた空にむかって、わたしは大きく息を吐いた。
1
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。

蔑ろにされた王妃と見限られた国王
奏千歌
恋愛
※最初に公開したプロット版はカクヨムで公開しています
国王陛下には愛する女性がいた。
彼女は陛下の初恋の相手で、陛下はずっと彼女を想い続けて、そして大切にしていた。
私は、そんな陛下と結婚した。
国と王家のために、私達は結婚しなければならなかったから、結婚すれば陛下も少しは変わるのではと期待していた。
でも結果は……私の理想を打ち砕くものだった。
そしてもう一つ。
私も陛下も知らないことがあった。
彼女のことを。彼女の正体を。

家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。
【完結】お飾りの妻からの挑戦状
おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。
「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」
しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ……
◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています
◇全18話で完結予定
姫の歳月〜貴公子に見染められた異形の姫は永遠の契りで溺愛される
花野未季
恋愛
最愛の母が亡くなる際に、頭に鉢を被せられた “鉢かぶり姫” ーー以来、彼女は『異形』と忌み嫌われ、ある日とうとう生家を追い出されてしまう。
たどり着いた貴族の館で、下働きとして暮らし始めた彼女を見染めたのは、その家の四男坊である宰相君。ふたりは激しい恋に落ちるのだが……。
平安ファンタジーですが、時代設定はふんわりです(゚∀゚)
御伽草子『鉢かづき』が原作です(^^;
登場人物は元ネタより増やし、キャラも変えています。
『格調高く』を目指していましたが、どんどん格調低く(?)なっていきます。ゲスい人も場面も出てきます…(°▽°)
今回も山なしオチなし意味なしですが、お楽しみいただけたら幸いです(≧∀≦)
☆参考文献)『お伽草子』ちくま文庫/『古語辞典』講談社
☆表紙画像は、イラストAC様より“ くり坊 ” 先生の素敵なイラストをお借りしています♪
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる