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2 プロローグ キィラの話②

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そんなキィラも外に出ることはある。
実家の仕事の一環で。
馬車でお店まで移動し、
事務所の中で従業員と話しをして、馬車で帰る。
彼女の姿を見られる時間は
せいぜい馬車から店の裏口に入るまでの時間のみだ。
普通なら、気にしないような日常の一幕。
そこにも、彼女の可愛さが加わると
話は違ってくる。
こんな噂がたった。
「マーシュ家には妖精のようにかわいい女の子がいる。
その女の子に会えたものはその日一日幸せになれる。
その女の子に話しかけられたものは一生幸せになれる。
しかし、用もないのに話しかけたものには天罰が下る。」と。
この噂があながち間違えではないのが、怖いことだろう。
その日女の子に会えたら幸せになれるのはまぁいいだろう。
傾国の美少女を見たんだ、
その日一日くらい、つらいこと忘れて過ごせる。
その女の子に話しかけられたものは
一生幸せになれるについては、
話すことを好まないこの女の子が
話したいと思う相手、
その人柄の良さをもってすれば、
一生幸せな道を歩める、ということだ。
用もないのに話かけたものには、天罰が下る。
これは、よっぽどのことをしなければ、平気なのだが、
キィラ付きの護衛に、
キィラに対して害をなしたと判断されたものは、
容赦なく、痛めつけられたり、
社会的制裁を受けたりしてしまう。
 
そんなこともありつつ
成長しいったキィラには
16歳の誕生日には、たくさんのラブレターや、
贈り物が届いていた。
普段話しかけることが叶わない男性たちから、
ここぞ、とばかりに届いたのだ。
基本的に送られてきたのは、
自身の写真付きのラブレターとちょっとした贈り物。
その中から、キィラが吟味して、お見合いをし、
うまくいけば、その先には結婚が待っている。

キィラによる吟味が始まった。
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