forgive and forget

恩田璃星

文字の大きさ
上 下
94 / 108
大人のお遊戯でトラウマ克服編

10

しおりを挟む

 「あーーーーーっ、あっ、あっ、も、ヤだあぁぁっ」

 途切れ途切れの私の喘ぎ声とは対象的に、ヴーンという高めのモーター音は安定している。

 「ムカつくくらい簡単にイクな…なあ、もう何回目?」

 
 そんなの、私に分かるはずがない。

 
 ある意味あの時より身の毛のよだつ危機が去ったと安心したのも束の間。

 冬馬が室内の自動販売機で、いつの間にか仕入れていた=ピンク色のオモチャと、冬馬の指と舌に攻められ続けているのだから。

 

 「シーツもスカートもびっちゃびちゃだな…」

 「ハッ…ハァッ…だ…れのせいだと…」


 情けないくらい弱々しい声で、反論しようとしたとき、「ん?」と冬馬が小首を傾げ、カチッとスイッチを入れた。

 「やっ、もうダメッ!!ひぁっ、あーーーっ!」




★冬馬目線です★


 正直、面白くない。
 ピンク○ーターこんなもんなんかであっさりイってんじゃねえよ。 
 
 使い始めて10分も経たないうちに、これで19回目だぞ。

 …って、俺が持ち込んだんだけど。
 
 同じオモチャでもバ○ブは使いたくなかった。
 ハメて、変にハマられたら、俺の存在意義が危うくなる。

 だからロー◯ーこっちにしたのに。
 手っ取り早くイカせまくって強請らせようなんて、浅はかだった。

 人間以外にも嫉妬できるとか、自分で自分に呆れる。

 結局、20回目の絶頂を見届けることなく、依子の足の付根から引き抜いて、その辺に投げ捨てた。

 こんな、ぐっちょぐちょになっても意識も理性も飛ばさねえのは、多分、次の仕事のことが頭に入ってるから。
 そういうところもひっくるめて、全部に惚れてる。

 そういうところもひっくるめて、全部に惚れてるくせにー

 本能剥き出しで求められたい。
 俺が汚してしまった制服この姿で。




 依子の傍らに胡座をかき、膝に肘を乗せ、頬杖をついた。

 依子はまだ肩で息をしたままだ。

 …どんだけ良かったんだよ?ピンク○ーター。
 
 悶々としながら優等生丈のスカートに手を突っ込み、白い太ももを揉みながら次の手に出る。

 今まで、紙一重のところで自分を保っていた依子にとっては、悪魔の囁きかもな。


 「さっき、夕方のアポなくなったって連絡があったぞ」


 ついでに言うと、ここに来る前、既に実家に子供の世話は頼んであったので、なんなら泊まりでも大丈夫なんだが。

 でも、それを教えてやる前に、依子の体が動いた。

 下半身に力が入らないのか、匍匐前進ほふくぜんしんみたいな動きで、じりじりとこちらに寄って来る。

 その様子をじっと見ていたら、いつの間にか俺の足首に掴まって、覗き込む依子。

 ピンクに染まった頬と、潤んだ瞳。
 とろけきっているくせに、ちょっと不満そうな、拗ねてるみたいな顔で俺を見上げてくる。




 お。
 無言のおねだりか?
 バカみたにかわいーな、コレ。
 このアングルの写真、残してえ。

 スマホを取りに行こうかと迷っていたら、依子が口を開いた。

 「冬馬」

 たった三音なのに、喘ぎ過ぎて、枯れた声が妙に色っぽい。

 「ん?」

 少しほつれた髪を、梳くように撫でてやる。
 ついに、待ち焦がれた瞬間か!?

 ーーーーと、思ったのに。




 「…コレ、こんなん・・・・じゃ入んない」




 衝撃の一言を浴びせられて、一瞬頭の中が真っ白になった。

 依子の頭で見えない、俺の、春馬じゃない方のムスコの状態を想像する。

 あー。
 ○ーターでイキまくる依子にムカついて、すっかり萎えてるっぽい。

 別に緊張感ない状態でも、見られて恥ずかしいサイズじゃない。
 でも、『』呼ばわりはちょっといただけない。

 前言撤回させてやるために、依子の腰を引きせようとしたときー
 
 ソコが温かく、濡れた感触に包まれた。





 「おいっ!なにやって…!?出せ!!」

 「やら」

 まだ芯のない状態のものを、口の中で舌を使って転がされる感触。
 言葉とは裏腹に、突然の刺激で、血液がカラダの中央目掛けて一気に集まっていくのが分かる。

 「ふ…っ、ぅ…」

 情けない声が出そうになって、慌てて歯を食いしばった。

 依子に口でさせたのはたった一度。

 あの時も思ったけど、ムカつくくらい、上手い。
 あっという間に、依子の口の中いっぱいに膨張してしまった。

 唇と舌を駆使した、絶妙な力加減。
 俺のものがデカいのか、依子の口が小さいのか、はたまた両方か。
 ご丁寧に、じゅぶじゅぶといやらしい音まで聞こえてくる。




 
 そして、トドメのセーラー服。

 もう全部がエロすぎて、ちょっと気ぃ抜くと、すぐ出そうなレベル。

 なのに、追い討ちをかけるように、頬の裏側の柔らかいところに、先端をこすりつけるように深く咥えてられた。

 もう、いっそこのまま…
 が、どーーーしてもできない。
 
 さっきからチラッチラチラッチラ。
 頭の片隅で、堂本《アイツ》の顔ー
 
 いや、正確には、アイツが依子に咥えさせて、あれこれ手ほどきしてる妄想が、脳裏にチラつくからだ。

 すぐにでもぶちまけそうな衝動と、アイツへのイライラを宥めるように、依子の頭を乱暴に撫で回していたら、依子がソコから口を離した。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

【R18完結】エリートビジネスマンの裏の顔

白波瀬 綾音
恋愛
御社のエース、危険人物すぎます​─​──​。 私、高瀬緋莉(27)は、思いを寄せていた業界最大手の同業他社勤務のエリート営業マン檜垣瑤太(30)に執着され、軟禁されてしまう。 同じチームの後輩、石橋蓮(25)が異変に気付くが…… この生活に果たして救いはあるのか。 ※サムネにAI生成画像を使用しています

【完結】Mにされた女はドS上司セックスに翻弄される

Lynx🐈‍⬛
恋愛
OLの小山内羽美は26歳の平凡な女だった。恋愛も多くはないが人並に経験を重ね、そろそろ落ち着きたいと思い始めた頃、支社から異動して来た森本律也と出会った。 律也は、支社での営業成績が良く、本社勤務に抜擢され係長として赴任して来た期待された逸材だった。そんな将来性のある律也を狙うOLは後を絶たない。羽美もその律也へ思いを寄せていたのだが………。 ✱♡はHシーンです。 ✱続編とは違いますが(主人公変わるので)、次回作にこの話のキャラ達を出す予定です。 ✱これはシリーズ化してますが、他を読んでなくても分かる様には書いてあると思います。

性欲の強すぎるヤクザに捕まった話

古亜
恋愛
中堅企業の普通のOL、沢木梢(さわきこずえ)はある日突然現れたチンピラ3人に、兄貴と呼ばれる人物のもとへ拉致されてしまう。 どうやら商売女と間違えられたらしく、人違いだと主張するも、兄貴とか呼ばれた男は聞く耳を持たない。 「美味しいピザをすぐデリバリーできるのに、わざわざコンビニのピザ風の惣菜パンを食べる人います?」 「たまには惣菜パンも悪くねぇ」 ……嘘でしょ。 2019/11/4 33話+2話で本編完結 2021/1/15 書籍出版されました 2021/1/22 続き頑張ります 半分くらいR18な話なので予告はしません。 強引な描写含むので苦手な方はブラウザバックしてください。だいたいタイトル通りな感じなので、少しでも思ってたのと違う、地雷と思ったら即回れ右でお願いします。 誤字脱字、文章わかりにくい等の指摘は有り難く受け取り修正しますが、思った通りじゃない生理的に無理といった内容については自衛に留め批判否定はご遠慮ください。泣きます。 当然の事ながら、この話はフィクションです。

イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。 そこで私は一人の男の人と出会う。 「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」 そんな言葉をかけてきた彼。 でも私には秘密があった。 「キミ・・・目が・・?」 「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」 ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。 「お願いだから俺を好きになって・・・。」 その言葉を聞いてお付き合いが始まる。 「やぁぁっ・・!」 「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」 激しくなっていく夜の生活。 私の身はもつの!? ※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 では、お楽しみください。

友情結婚してみたら溺愛されてる件

鳴宮鶉子
恋愛
幼馴染で元カレの彼と友情結婚したら、溺愛されてる?

ミックスド★バス~家のお風呂なら誰にも迷惑をかけずにイチャイチャ?~

taki
恋愛
【R18】恋人同士となった入浴剤開発者の温子と営業部の水川。 お互いの部屋のお風呂で、人目も気にせず……♥ えっちめシーンの話には♥マークを付けています。 ミックスド★バスの第5弾です。

とりあえず、後ろから

ZigZag
恋愛
ほぼ、アレの描写しかないアダルト小説です。お察しください。

処理中です...