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番外編
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同時にもう一つ気付いたことがある。
静花は─
素直で優しく、押しに弱くて、控えめで、謙虚。
おまけに掃除洗濯料理から裁縫まで、家事全般そつなくこなせる。
唯一の欠点だった地味でダサくて暗い見た目は、私の最高傑作と言っても過言ではないほど変えた。
ちなみに、私のプライドにかけて整形してはいない。
控え目に言って、男の理想が服着て歩いている感じ。
私が男だったら、絶対に結婚したい。
なのに、超が付くほど一途で、身持ちも固い。
自分から誘ったり、出会い系でワンナイトしたりしてしまえるような私とは正反対。
つまり、東海林くんは私じゃダメなんだ。
一抹の寂しさを振り払い、作戦変更。
「目、瞑って」
「え?」
「いいから、早く」
東海林くんが目を閉じるのを待って、背後に忍び寄り、右手で東海林くんの目を覆いながら、そっと後ろから抱きつく。
「社長!?」
抗議の声を上げる東海林くんを、囁き声で静止する。
「そのまま。想像して」
「想像って、何を!?」
「…壁の向こうの、二人」
東海林くんが息を飲む音が響いた。
「な。何言って…!?」
「あれだけ釘刺しといたんだから、今日はいきなり挿れたりしてないはず」
東海林くんの目を覆った手だけそのままにして、正面に座り直す。
「静花はどこが好きなのかな?…胸、かな」
左手だけではブラのホックが外せないので、カップ部分を下げる。
「あの子…着痩せするタイプなのか、脱ぐと意外と大きいんだよね」
東海林くんの手をとって、露わにした胸へと導く。
今度は逃げられないように、東海林くんの手の上から自分の胸を揉んだ。
東海林くんの手は、少し汗ばんでいるのかしっとりと吸い付いてきた。
上手くイメージできてきたのか、私が動かさなくても、ふよふよと手の中の胸の感触を確かめ始めた。
いい傾向だ。
「…っ」
つたない手つきが、逆に気持ちよかったりするけれど。
ここで私が変に喘ぎ声を上げてしまっては、せっかくノリかけた勢いが止まってしまうかもしれないから、我慢。
「静花の…ち、くび、薄ピンクで、すごく…可愛いんだよ。触ったら、すぐ固く…」
全部言い終える前に、東海林くんの指が私の乳首を指でキュッと摘んだ。
「ひぁ…っ!」
不意打ちの刺激に思わず声が漏れると、東海林くんに右胸のブラもずらされ、隠れていた突起もつままれてしまった。
静花は─
素直で優しく、押しに弱くて、控えめで、謙虚。
おまけに掃除洗濯料理から裁縫まで、家事全般そつなくこなせる。
唯一の欠点だった地味でダサくて暗い見た目は、私の最高傑作と言っても過言ではないほど変えた。
ちなみに、私のプライドにかけて整形してはいない。
控え目に言って、男の理想が服着て歩いている感じ。
私が男だったら、絶対に結婚したい。
なのに、超が付くほど一途で、身持ちも固い。
自分から誘ったり、出会い系でワンナイトしたりしてしまえるような私とは正反対。
つまり、東海林くんは私じゃダメなんだ。
一抹の寂しさを振り払い、作戦変更。
「目、瞑って」
「え?」
「いいから、早く」
東海林くんが目を閉じるのを待って、背後に忍び寄り、右手で東海林くんの目を覆いながら、そっと後ろから抱きつく。
「社長!?」
抗議の声を上げる東海林くんを、囁き声で静止する。
「そのまま。想像して」
「想像って、何を!?」
「…壁の向こうの、二人」
東海林くんが息を飲む音が響いた。
「な。何言って…!?」
「あれだけ釘刺しといたんだから、今日はいきなり挿れたりしてないはず」
東海林くんの目を覆った手だけそのままにして、正面に座り直す。
「静花はどこが好きなのかな?…胸、かな」
左手だけではブラのホックが外せないので、カップ部分を下げる。
「あの子…着痩せするタイプなのか、脱ぐと意外と大きいんだよね」
東海林くんの手をとって、露わにした胸へと導く。
今度は逃げられないように、東海林くんの手の上から自分の胸を揉んだ。
東海林くんの手は、少し汗ばんでいるのかしっとりと吸い付いてきた。
上手くイメージできてきたのか、私が動かさなくても、ふよふよと手の中の胸の感触を確かめ始めた。
いい傾向だ。
「…っ」
つたない手つきが、逆に気持ちよかったりするけれど。
ここで私が変に喘ぎ声を上げてしまっては、せっかくノリかけた勢いが止まってしまうかもしれないから、我慢。
「静花の…ち、くび、薄ピンクで、すごく…可愛いんだよ。触ったら、すぐ固く…」
全部言い終える前に、東海林くんの指が私の乳首を指でキュッと摘んだ。
「ひぁ…っ!」
不意打ちの刺激に思わず声が漏れると、東海林くんに右胸のブラもずらされ、隠れていた突起もつままれてしまった。
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