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「ちょ、飛鳥先輩!?何言って!!?」
まさかそんな目で見られていたなんて!!!
あまりの衝撃に、危うくお湯を飲みそうになってしまった。
「何って…椎名くん、あんな顔してるけど手ぇ早そうだし。付き合ってるんだから当然ヤることヤってるんでしょ?」
直接的過ぎる表現に、いい感じに火照り始めていた頭が一気に沸騰しそうになる。
「で?で??どうだった???初めての時はちゃんと百戦錬磨のテクニックで優しくしてくれた?」
「ひゃっ、百戦錬磨のテク…!?」
そんなもの、知るわけがない。
付き合い始めた途端、会えなくなってしまったのだから。
「えっ?もしかして最初から手加減なし!?ヤだーっ。やっぱり見た目通りドS―!!」
確かに見た目はドSっぽいけれど。
「そうじゃなくてっ」
「えー?じゃあベッドの中の椎名くんは一体どんなだったのよ?もう処女じゃなくなったんだから、恥ずかしがることないでしょ?勿体ぶらずに教えなさいよ!」
こんな質問、想定外にも程がある。
(仮)の関係ってことは言っちゃダメって言われてるし。
一体どうすればいいのよ!?
それもこれも全部、私のこと好きって言っといて、他の女にかまけてる晴臣のせいなんだから!!
と、頭の中で遙か彼方の晴臣に文句を言っていると、飛鳥先輩が、「ほらほらー」と、お湯に浸かっているだけの無防備な私の胸の頂きをツンと押した。
どうやら乳首はなにかのスイッチだったらしい。
次の瞬間、私はここが公共の場所であることも忘れて絶叫してしまっていた。
「わっ、私はまだ正真正銘処女ですってばーーーーっ!!!」
一瞬にしてその場の注目が集まるのが分かる。
幼い子どもの「しょじょってなあに?」という無垢な目
女子高生くらいの「えっ。あの年でまだ処女?勝った」という優越感
高齢者の「こんな所で処女なんて叫んではしたない」という批判的な視線
挙句の果てには隣の男湯からまで「もらってあげよっかー?」と囃し立てる声
どうやら飛鳥先輩に追い詰められて逃げて来たこの場所は、男湯寄りだったらしい。
それら全部が突き刺さる。
でも、一番刺さるのは、目の前の飛鳥先輩の、点になった目から発されたビームに似た視線。
「そん…な」
恥ずかしいやら、飛鳥先輩のこれからの追求が恐ろしいやら。
「あ!?こら、蓮見!!どこ行くの!!」
返事をするどころか、前も隠さず、私は脱兎のごとく露天風呂から上がって、光の速さで身支度を整えた。
このまま部屋に戻るのは怖いから、夕食の時間まで館内を散策して時間を潰そう。
セレクトショップのようにおしゃれな売店で両親へのお土産を物色してい途中、窓ガラスを叩く雨音に顔を上げると、飛鳥先輩の言っていたとおり、雨足は激しさを増し、外は嵐のような天気に変わっていた。
まさかそんな目で見られていたなんて!!!
あまりの衝撃に、危うくお湯を飲みそうになってしまった。
「何って…椎名くん、あんな顔してるけど手ぇ早そうだし。付き合ってるんだから当然ヤることヤってるんでしょ?」
直接的過ぎる表現に、いい感じに火照り始めていた頭が一気に沸騰しそうになる。
「で?で??どうだった???初めての時はちゃんと百戦錬磨のテクニックで優しくしてくれた?」
「ひゃっ、百戦錬磨のテク…!?」
そんなもの、知るわけがない。
付き合い始めた途端、会えなくなってしまったのだから。
「えっ?もしかして最初から手加減なし!?ヤだーっ。やっぱり見た目通りドS―!!」
確かに見た目はドSっぽいけれど。
「そうじゃなくてっ」
「えー?じゃあベッドの中の椎名くんは一体どんなだったのよ?もう処女じゃなくなったんだから、恥ずかしがることないでしょ?勿体ぶらずに教えなさいよ!」
こんな質問、想定外にも程がある。
(仮)の関係ってことは言っちゃダメって言われてるし。
一体どうすればいいのよ!?
それもこれも全部、私のこと好きって言っといて、他の女にかまけてる晴臣のせいなんだから!!
と、頭の中で遙か彼方の晴臣に文句を言っていると、飛鳥先輩が、「ほらほらー」と、お湯に浸かっているだけの無防備な私の胸の頂きをツンと押した。
どうやら乳首はなにかのスイッチだったらしい。
次の瞬間、私はここが公共の場所であることも忘れて絶叫してしまっていた。
「わっ、私はまだ正真正銘処女ですってばーーーーっ!!!」
一瞬にしてその場の注目が集まるのが分かる。
幼い子どもの「しょじょってなあに?」という無垢な目
女子高生くらいの「えっ。あの年でまだ処女?勝った」という優越感
高齢者の「こんな所で処女なんて叫んではしたない」という批判的な視線
挙句の果てには隣の男湯からまで「もらってあげよっかー?」と囃し立てる声
どうやら飛鳥先輩に追い詰められて逃げて来たこの場所は、男湯寄りだったらしい。
それら全部が突き刺さる。
でも、一番刺さるのは、目の前の飛鳥先輩の、点になった目から発されたビームに似た視線。
「そん…な」
恥ずかしいやら、飛鳥先輩のこれからの追求が恐ろしいやら。
「あ!?こら、蓮見!!どこ行くの!!」
返事をするどころか、前も隠さず、私は脱兎のごとく露天風呂から上がって、光の速さで身支度を整えた。
このまま部屋に戻るのは怖いから、夕食の時間まで館内を散策して時間を潰そう。
セレクトショップのようにおしゃれな売店で両親へのお土産を物色してい途中、窓ガラスを叩く雨音に顔を上げると、飛鳥先輩の言っていたとおり、雨足は激しさを増し、外は嵐のような天気に変わっていた。
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